お久しぶりです……よね?(訊くな)夢幻花です。実は前作もモバイルでこっそり読ませていただいてて、すごいなぁとか思ってました。感想書けよって感じですねっ(汗)
文章にも内容にも、独特の癖があるのに読みやすくて素敵でした。きっちり書き込まれてるのに、情景描写が無いからふわふわしてて、なんだか童話みたいな雰囲気で好きです。ラストのオチ(? なんだかこの表現が物凄く不適切な気がするんですが)は、落とされたとかやられたっていうよりも、それこそほんとに、夢から覚めたみたいな気持ちになりました。
なんか、感想になってませんけど。言葉拙くてごめんなさい。純粋に楽しませていただきました。次回作も楽しみにしてますねっ♪
2007-09-14 19:00:16【★★★★☆】夢幻花 彩
可愛い彩さんお久しぶり、存在がセクハラの模造の冠を被ったお犬さまです。
「そうだよっ感想書けよ!」と強くは言いません。弱く言います。なぜなら私も前作を投稿する前に【麗らかなある日の午後に】を読んでいたからです。ジャンル:恋愛だといつも以上に役に立たない感想しか書けません。いや、役に立たないならまだしも見当違いの感想になりかねないから危険です。
このラストは文句を言われるだろうなあ、と自覚しつつ、文句を言われないように知恵を絞った結果こうなりました。巧く機能しているようで良かった良かった。
また楽しんでいただけるよう『次回』も張り切っちゃうよ(爽やか風の、実際には爽やかではない声で)。
2007-09-14 21:31:41【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
初めまして。
模造の冠を被ったお犬さまの「アイウィッシュ」が宮沢賢治の文章にとてもよく似ていて好きだったりします。
と、違う作品の感想を書いてしまいました。忘れてください。
模造の冠を被ったお犬さまの作品は文章が綺麗でとても勉強になります。
ところで、こういうオチってそんなに酷評なんですか。どう使うかによりけりだと思うのですが。
わたしにとって心地よい話の結び方でした。お世辞ではなく、玉のように玲瓏たる文章だと思います。
2007-09-14 21:48:12【★★★★☆】奏瓏瑛
>奏瓏瑛さま
あれはお遊びというかオマケで書いた話であるから。そんな、文豪に似ているとか畏れ多いよ。
五つの章からなる話で、章ごとに文体を変えていたつもりだったのですけれど……。ああ、きっとどんぐりの章だよね? そうだと言ってくれ。宮沢賢治ではなかったけれど、同じく文豪の夏目漱石を意識していたから。
文章が綺麗だなんて言われると、嬉しいと思う前に騙してないかと疑ってしまうよ私。「お前の文章は不快だ。敬語使え」とか、わりとよく言われる。敬語なんて難しくて使えんがな。
こーゆーオチは、打ち切りマンガのイメージがあるね。オチ自体には伏線を必要としないから、紙面が足りなくなったときに強制終了できる。同じオチを使うと、そのときの物足りなさがフラッシュバックして落胆を覚えるというのもある。今までそーゆー地雷を踏んだことない? スゴい回避率だな。読む前に内容がわかる能力の持ち主とか?(それって読む必要ないじゃん)
人をそんなに持ち上げてはいけない。お世辞にしても身に余る。
読みは“そうろうえい”で合ってる?
2007-09-15 02:40:37【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
[簡易感想]
2007-09-15 12:34:00【☆☆☆☆☆】奏瓏瑛
>模造の冠を被ったお犬さま
申し訳ありません。人様のページを汚してしまいました。簡易感想でこの記事を投稿してしまいました。本当に申し訳ありませんでした。
しつこいようですが、投稿したかった内容を再度投稿させてください。
名前の読みですが、「そうろうえい」で合っています。分かりにくい名前ですみません。
夏目漱石だったんですね、失礼しました。
韻をふんだ詩の書き方が宮沢賢治に似ているように思えたのでとても感動しました。彼の詩は読んでいて大変心地よいので大好きなんですよ。系統は違いますが、樋口一葉の文章のような言葉の美しさを感じることができるんです。どの文豪か関係なく、そういう意味で「アイウィッシュ」は言葉の字面だけじゃなく音も大切にしていて、本当に言葉を大切にしている、そう思える文章でした。
それにしても、不快、敬語を使えとは随分と手厳しい意見です。正しい敬語は難しくて、個人的に苦手だからそう感じるだけでしょうか。難しいと敬遠するのじゃなく、そういう忠言ができる人を目指して頑張ろう、改めてそう思いました。
オチですが、確かに途中まで面白かったのにオチが台無しにしている、そういう話はあります。わたしの場合は、他人に文章を読んでもらうことがなかったので、地雷を回避したというより、他人の意見を聞く機会がなかっただけなんです。ですが、個人的には今回のオチのつけかたは綺麗だったと思えます。最後に「どおりで、色がない──」と一言付け加えることで、いい形に終わったな、って。これがなかったら、尻切れトンボみたいな印象を受けるのですが。
最後に、褒めるのが下手ですみません。お世辞ではなくて感じたことを素直に書いたつもりだったのですが、大げさだったでしょうか。大げさな表現をしてしまうと、かえって嫌味になってしまうから気をつけたつもりでした。どうもその塩梅が難しくて、なっていなかったようです。決して嫌味でも皮肉でも媚びているわけでもないので、悪しからずご了承ください。
連続投稿を本当に申し訳ありませんでした。
2007-09-15 12:40:10【☆☆☆☆☆】奏瓏瑛
>そうろうえいさま
漢字としては文句なしに美しいですけれど、表音としては流れがスムーズすぎて面白くありませんね。と、人様の名前に難癖をつけて社交性のなさを披露する模造の冠を被ったお犬さまです(だから不快と言われるんだ)。
これが常なので、気を悪くしているということはありません。慇懃無礼を感じたのでもありません。偉人であるとか大人物と呼ばれるような『近寄りがたさ』を放つ人間になりたくない、というのが私の根底にあります(周りが扱っているだけであって、偉人本人には落ち度はないのですけれど。敬語を使わないようにしているのはそんな理由も含みます)。だから、文豪に喩えるのがお世辞であれば私は照れるどころか怒り出すかもしれません。でも、奏瓏瑛さまはお世辞ではなく感想としてそう喩えてくれているのがわかりましたので私は怒気を表すことはありません。
こんなことを長々と書いてもうるさいだけであるし理解してもらえるとも思えませんでしたので、前回のリプライでは書きませんでした。今回こうして書いているのは、二度目の感想を頂いたからです。
そんなわけで、私は文豪というものを実は尊敬していません。好きでないものを詳しい道理はありませんから、夏目漱石だろうと宮沢賢治だろうと樋口一葉だろうと同じなのです。ただそういう時代がかった文体を選んだ、それだけのこと。
私を「お前の文章は不快だ。敬語使え」と非難した人物を、私は目指そうとは思いません。常識がただの都合の良いシステムだとすら気付かない人間に、常識について講釈を垂れて欲しくありません。奏瓏瑛さまがそうでないことを、またそうならないことを切に望みます。
地雷を踏む、という表現は読み手としての感覚を指していました。すべてのオチを網羅してしまうような執筆経験は私にもありません。書き物を読んで、ではどうすればよいのかシュミレーションすることのほうが多いです。
最後に。私がこのリプライを敬語で書いているのは、敬語でないと私の言葉が奏瓏瑛さまに伝わらないと判断したためです。
2007-09-15 15:18:18【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
>模造の冠を被ったお犬さま
文豪がお嫌いでしたが、それはとんだ非礼をいたしました。心からお詫び申し上げます。大変申し訳ありませんでした。以後、気をつけます。
わたしのネームは字のようりょうで滔々と流れる川をイメージしたものです。なので、ご指摘のとおりつまらなさが欠点です。本名も面白みのないものですからなおさらでしょう。
自分と対立する方を尊敬したいというのは、自分へ向けての言葉ですから、どうぞ流してやってくださいませ。あえて投稿する必要はありませんでした。配慮が足らず、申し訳ありませんでした。
2007-09-15 16:58:29【☆☆☆☆☆】奏瓏瑛
怒ってないって言ってるのに……。敬語でも伝わらなかったか。
ブログや書き物を通して、自分の文章力は格段に伸びている気がしていたのだけれどなあ。やるせないなあ。
2007-09-15 18:03:32【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
読みながら、「はうぁーなんすかこれすげぇやー」と思わずマヌケッ面になってしまいました。
それくらい凄いというか、雰囲気が出ていて良かったです。というか個人的な話、「星」とか「月」とか「太陽」とか好きなので、最初のほうなんかニヤニヤでした。笑
2007-09-15 21:11:59【☆☆☆☆☆】ちょう子
この作品から何かを読み取ろうとするのは、脈絡のない夢に無理やり意味を与えようとする行為に近い気がするのでやめました。他人の夢でそれやっても楽しくないですし。この分量にしてこの進み具合、ああこりゃ物語にまで発展しないなと作品中盤で判定を下し、つまらないとわかりつつ最後まで読んでしまいました。ジュリが登場するまでの舞台説明は惹きこまれました。こういう設定を使い捨てできるのは天才です。
全く出発点の違う「光がない」と「色がない」が最後まで結びつかなかったため、オチの良し悪し以前に私の中ではなんにもオチてくれませんでした。閃光は白、と言われても思い描く映像では少し黄色いし、夜は黒と言葉で理解してもやっぱり少し青い。実に色彩豊かな文でありました。木に群がる虫の光に至ってはエメラルドグリーンですよ、というのはこっちの問題ですが。
ところで私が見る夢は常にフルカラーです。今どうでもいいこと書きました。
2007-09-15 23:45:09【☆☆☆☆☆】明太子
>ちょう子さま
作り物の世界以外で「はうぁー」なんて使ってる人を初めて見たはうぁー。ちょう子さまのマヌケッ面を見たかったよー。
凄いのは当然さね。なぜなら、天才だから(ふはははははは)。筆がノると雰囲気も出てくるみたいだな。
私の場合は『夜』とか『暗闇』とか『無明』が好きでノリノリで書いたぜ。
>明太子さま
な、やはり天才だったろ(ふはははははは)。
物語を潰してまで舞台説明を取り扱ったのに、オチにつながらなかったのかよ。ぷはーっ、厳しい。明太子さまを納得させるには色や光や目に関する専門書数冊に目を通さないといけない気がするよ(つまり、無理ってことだ)。夜の街灯の下だと、なんとなく濃淡だけの世界に感じない?(そこにくたびれたおっさんが突っ立っていたらパーフェクト) そんな閃きがあって、この書き物を着手したのだけれどな。そこんとこ巧く書けてなかったか。
私の夢にも色が着けられているようです。ピンクのボクサグローブを着けたチャイナ娘は強烈だったので確かです。
2007-09-16 00:45:48【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
感想まで読んでようやく意味が理解できたような気がしました。なるほどー。最後の一言を放った人(主人公?)は上手いこと言ったと思います。
あと、クレオンよかったです。友達がペットボトルをペッボと略していたのを聞いたときと同じくらい「カッコいいなぁ」と思いました。
2007-09-16 09:54:43【☆☆☆☆☆】サトー カヅトモ
>サトー カヅトモさま
果たしてペッボはカッコいいだろうか? ──その感性はないわ(うわっ、切り捨てた)。
感想まで読まないとわからなかったとは、欠陥だ。書き物全般を通して、ラストに勢い込んでくっちゃべるのを潔しとしないから、それ以前に前提を揃えておかないと。今回は事前知識として読み手が知っていることが前提で、そのことについては言及せずに書いたからな。認識を合わせるために書くべきか、でも挿入する場所なぞまったくない。情報量の限界に阻まれてるなあ。
昔は、色がついているのを見ると縁起が悪かったそうです。
2007-09-16 12:36:49【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
白黒の世界には引きずりこまれました。白、黒という単語自体かなり文章内で繰り返されていましたし、ジュリの太陽が色を塗る、という言葉で今の世界には色づけされてない、という風に刷り込まれたのが大きかったと思います。そして後半の感覚的な掴み辛い流れ。まさに夢ですね。
しかし夢オチだけに視覚的に理解しづらい場所がいくつかあったのが少し残念です。あ、俺のイメージ力不足か……。
2007-09-17 01:13:48【☆☆☆☆☆】走る耳
>走る耳さま
私は跳ねる耳が好きです。つまりウサギの耳です。ウサ耳萌え〜。
あっあ〜ぁぁぁ。やってしまいましたね、走る耳さま。みんな、(直截的には)その単語を使わないように気を遣って回りクド〜く感想を書いていたのに。──あっはっは。気にすんな。
走る耳さまには刷り込みができましたか。それはいい。洗脳完了ですね。
いや、だけれどね。雰囲気作りのために行動描写を抑えた部分はあっても、夢だからという理由ではやってない。後半の流れは、あれも夢を表現するためじゃなかった。夢だから、という理由でわかりにくいところがあったとしら、それはすべて私の未熟さです。
うん、精進精進。
2007-09-17 19:00:07【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
こんにちは。
遅い感想でごめんなさい。面白かったです。青い幻想世界を披露した末の、人を食ったようなサゲに、ちょっとニヤリとしちゃいました。これは小説に対する「ニヤリ」というより、作者のお人柄がうかがえることに対する「ニヤリ」かもしれません。おもろいお人やなあ、と心が温かくなってしまいました。(半ば以上は好意的な意味です。念のため)
ただぼくも、夢には色が無い、というのは実感としてはうなずけないです。世間で広くそう言われているのは知っていますが、ほんとだろうか。ぼくの夢はフツーにテクニカラーです。白黒テレビで育った世代が言い出したのとちがうだろうか。いかが思われますか?
それにしても、これってなんか創作落語みたいです。ちょっと手を加えれば高座にかけられそうじゃないですか。「というわけで、なんぼ待っても夜が明けへんもんやさかいに、『こら白夜やのうて黒夜やなあ』とまあ、まことにうまいこと言うお人がいてますもんで。この『黒夜』ちゅう言葉が、一夜にして広まったちゅう訳ですな」
あと、最後にひとつだけ。前にお書きになったものを「文学」と言ったのはたぶんぼくだと思うけど、否定的な意味はまったくないですからね。ぼくは文学へのロマンチックな愛情と敬意を片時も忘れたことはありません。世の中には、面白いエンタメとつまんないエンタメ、面白い文学とつまんない文学、があると思っているだけですので。
それでは、ごきげんよう。せかすわけじゃないけど、次回作を楽しみに待っています。
2007-09-22 16:36:24【☆☆☆☆☆】中村ケイタロウ
>中村ケイタロウさま
今回は面白がられた。じゃじゃーん、『大・成・功!』。
『面白い』という評価にいくつかの思いが交錯します。ひとつ、「ニヤリ」笑いと心が温かくなるの表現は相反するものではないのか、私の人柄は心が温かくなるようなものではないと思う。それとも見下し視線での、「やんちゃなガキが」的な笑いなのでしょうか(これはまんまり「ニヤリ」ではないな)。あるいは悪友同士の「やりやがったな」的な笑いでしょうか(そこまで親密なものはまだ築けていないと思ったのだけれど)。ひとつ、その評価に異論はない。しかし、「まだまだこんなものではないぞ」という自負が私にはある。これは近いうちに披露できると思うのだけれど、それを中村ケイタロウさまに面白いと感じてもらえるかはまだわからない。最後のひとつ、関西の人間にとって「おもろい」は特別な意味があると聞いたことがある。私ってば特別なんだあ。
創作落語って、またそういうことを言う。『文学』と言ったときと同じだな。私の性質として、自分の意図しないものが表れていると自分の無力さを感じるのだよ。支配力とか、統率力の欠如。「私の書き物から発掘してくれている」と喜ぶ反面ね、悲しみ。フツーなら喜びが勝るものだろう。でも、制御したいという欲望が私は常人より強いようなんだ。私にとって『落語』は『文学』より遠い位置にあるから無関心を装える分、気にならないけれどさ。あ? いやね、「不快だからやめろ」と言ってるんじゃないのよ。むしろ、褒めようとしているのがわかる。『文学』に浪漫と愛情と敬意を捧げているのもわかる。だからこそ、「私には逆効果だよ」と伝えている。せっかくキモチヨくしてくれるなら、私が実感としてキモチヨくなる言葉を囁いてよ。
──って、そんな感想は難儀だな。比喩が使えないってことじゃねーのか? それを禁止されたら感想なんて言えないだろ。
その通り。でも、私が言いたいのはそういうことじゃない。私が中村ケイタロウさまに宛てた感想で【女流作家のような文章でした】と書いて、その後にカッコでご丁寧に【私が女流作家のような文章というときは否定的な響きを含んでいます】とまで書いたのは、その文章を悪意あるものとして受け取ってもらって構わないと思ったからです。つまり、意図したものか否か(ここでも私の制御の趣味が表れている)。『赤は温かみを感じ、青は冷たさを感じる』というのは色彩心理として通説ですけれどそうでない、逆に感じる人もいる。こんなに長ったらしく書いているのは、それを指摘したまでのことです。相手を傷つけまい・喜ばせようとして中村ケイタロウさまが感想を書いているなら、「それ、不発だよ」と正直に伝えるのも良いんじゃないかと考えます。その指摘を伝えてなお、同じように書いてくるのなら「こいつ、私を苛立たせようと書いてんじゃねえのか」と思い直すことができますし、書き方を変えてきたなら「私に合わせてくれているのだなあ」と思う。空回りしている状態が私には我慢できません。
前回の感想のときに、ここまで書いていれば良かったのですけれど。それを書くと、絶対に感想が減るしな。書きたくなかったんだ、本当は。感想に制限を加えることになるから。ただ伝えるだけでなく「コレを書いたら相手がどう思うか」を本気で考えて感想を書いている人間なんてほとんどいないし。それが悪いという意味じゃなく。
感想をもらえるのだけでも嬉しい。これは本当。私がどう思うかなんて考えずに素直なところを書いて欲しい。それが私にとっていちばん役立つ感想になることもある。ただ、そうならないものも残念ながらある。悪いのじゃなく、物足りない感じかな。だから中村ケイタロウさまのような高度な(言葉を選んでみたのだけれど、それでも御幣があるな)感想は潜在能力的に私の痒いところに手が届くのに、ほかの場所を掻いているから「違う違う。もっと右」と言ってしまうのだよね。
さて、お堅い話になってしまった。お色直しに、色付きの夢について。
中村ケイタロウさまは色付き夢を見るというけれどさ、そういうことを忌憚なく言えるようになったのって最近のことらしいんだよ。もうリプライで書いている通り、縁起の悪いことだから口にするのは憚られる。万葉集に夢が描写されていることが議論の槍玉に挙がるくらいだったんだから。もちろん、色付きの夢として。そのぐらい珍しいものとして扱われていた。実際に色付きの夢を見る人が少なかったという傍証ではなくて、それを異端として見られていたということね。だから、隠している人もいたはず。今ならなんの根拠もないジンクスだと鼻で笑えるけれど、昔はそういうものとして扱われていたという事実がある。
夜になると色が消える、というのは昔の人の感覚としては当然だったのではないかという自説をいま考えたよ。今ほど照明が明るくない。それに、日本家屋には派手な色をしたものがなかった。だからその延長線上にある夢もまた、色がないものでなければならない。陽が昇るとき初めて、世界に色が戻ってくるのだ。ま、原因と結果を逆構成しただけなんだけれど。
2007-09-22 22:38:26【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
こんばんは。
もーっ。そんなに長く書かれたら返事しないわけにいかないじゃないですか。あなたは一体どういう人なんですか。面白かったから「面白かった」と書いただけで、なんでここまで言われにゃならんのですか。理解に苦しみます。ここに感想なんか書くんじゃなかった、というのが今のぼくの偽らざる気持ちです。ぼくがなんか悪いことしましたか? 文豪の名前を出したとでも? それともぼくのことが好きなんですか? ひょっとして甘えているんですか?
失礼。冗談はさておき、忌憚の無いところを申し上げますが、あなたはぼくを誤解していらっしゃる。ぼくは「褒めよう」となんてしてません。喜ばせるつもりもありません。キモチヨくさせようなんて思ってません。ただ、思ったことを言ってるだけです。言葉遣いが比較的丁寧なのは、単なる習慣です。ぼくはただ、文学だと思ったから文学と書いたし、落語みたいだと思ったから落語と申し上げたまでです。だって、このオチを見て落語を連想しないほうがぼくにはむしろ不思議ですよ。それを言われて苛立つとおっしゃるのなら、それはそれで仕方がありません。不本意だけど、ご自由に、思うさま苛立ってください。別に「不発」とかじゃありませんので、どうかお気遣い無く。それで平身低頭するほど、ぼくはいい人じゃありません。
ところで、支配、統御とおっしゃるけど、そんなことできるわけがない、とはお思いにならないのですか? そりゃ、あなたは天才なのかもしれないけど、ぼくだって、誰だって、一個の脳味噌を持って自律型で動いているんです。人と接するときにはコミュニケーションの困難さを前提としていただかないと困ります。空回りが我慢できないだなんて、ワガママ言っちゃいけません。人と人とが文字だけでコミュニケーションしているんですよ。空回りするのはデフォルトです。いらだたしいその困難さの中に辛抱強く踏みとどまることなしに、いったい意思の疎通なんてできますか? なにがそんなに不安なんですか?
率直に申し上げて、あなたの態度はあまり愉快ではないので、失礼なことを書いてしまったと思います。だとしたらごめんなさい。今後この作品の感想欄へはこれ以上なにも書きませんので、どうかご了承下さい。
そうそう。あなたの「夜間無色説」、面白いけど、遊郭の内装が極彩色でド派手だったことを説明できないんじゃないかな。祇園祭の宵山飾りだって色とりどりですよ。昔の人ほど、微弱な光の中に豊かな色彩を見出したのではないでしょうか?
2007-09-23 01:51:00【☆☆☆☆☆】中村ケイタロウ
ありがとう。
もう、『無色騒然』への感想は要らないよ。欲しいものをもらったみたいだ。満足した。中村ケイタロウさまにとっては不本意だろうけれど。
空回りは我慢できないと書いた。あれは嘘だったみたい。空回りしている場所がわからないのが我慢できないのであって、空回り自体は割りとどーでもいーのかも知れない。
日本人の色彩感覚が豊かだったことは、日本独自の色名称を見ても明らかだと思う。淡い色が多いからこそ、わずかな色合いの差を感じ取れたのだろう。特に自論を擁護するつもりはないけれどさ、せっかくだし拘ってみよう。遊郭の色使いは商品のライトアップで説明してしまう。スーパとか、商品を照らす光は強い。これは暗いとくすんで美味しく見えないからなんだけれど、それと同じことを遊び女にもしているのではないかな。市井の女との差別化ということも考えられる。祇園祭りについては、昼の喧騒を留まらせておく意図があったのではないかな。祭りの日をハレと呼ぶ風習は今も残っているし。と、まあ挙げられた二件は特別により例外という、いかにも苦し紛れの論で防衛してみたつもりだよ。祇園祭りも遊郭も知らないからね。この辺が精一杯さ。
おっと、書き忘れてはいけない。もちろん私、中村ケイタロウさまのことが好きです。ツンデレにそーゆーこと言わせるもんじゃないよ。
2007-09-23 10:42:53【☆☆☆☆☆】模造の冠を被ったお犬さま
雑談板でよく見かけるお名前の方でしたので、一体どんな作品を書かれるのだろうか、と興味を持ち、読ませて頂きました。全体を通して、謎めいた印象を強く感じました。複雑な、いや、『……ふくざつ』な感じでした。光と闇の対比、暗闇の中で繰り広げられるアクション、不思議な登場人物など、それらが(いい意味で)不気味な旋律を奏でているなぁ、と私は思います。そういった世界観の構成には手腕を感じます。ただ、これは失礼に当たる言葉でありますので読み飛ばして頂いて結構ですが、実のところ「人口に膾炙する」というフレーズ辺りから、すでに作者様と私の間に大きな隔たりがあるように思えてならなかったのです。この作品は一人称語りで構成されているので、地文に文章語を用いるのはどうも不自然なのでは、という疑問がありました。いわゆる夢オチ、というスタイルを貫くために一人称語りを用いられたというのはわかるのですが、それであればひたすら口語的にまとめてほしかったな、と思います。いずれにせよ、不思議な感じのする作者様との出会いに感謝して、いまいち論旨のはっきりしない感想を終えようと思います。
2007-11-23 21:41:31【☆☆☆☆☆】夏梅 乃楽
計:8点