『きつねのしっぽ 第四話』作者:猫子 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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―眠っているな

悪魔は、木虎利と葉流が眠ったことを確認して、家を出た。

―もう少しだ・・・。国まであと少し・・。
―まだいっぱい食べられる。国はもう少しだ・・・・

悪魔はまるで、別人のような低い声で言った。
「待ちなさい!悪魔!」
この言葉を聞いて、悪魔は振り返った。
そこには、走ってきたのか、息を切らせている葉流がいた。

―貴様は誰だ。

「誰って・・・・。あんた、忘れたの!!?今さっき、会ったじゃない!」
葉流は大声で叫んだが、悪魔はビックリした気配もなく、葉流の方に歩いてきた。

―貴様、私の逆らうつもりか。良かろう。貴様も私の腹の中に入れてやろう。覚悟はいいな?

この言葉を聞いて、葉流はやっと、気がついた。
(この悪魔・・・!!自分も悪魔のくせに、もっと強力な悪魔に取り付かれている・・・・。)
そう思った葉流は、大急ぎで振り返って、木虎利の家に走っていった。
(ヤバイ・・。早く木虎利に教えないと・・・。)

―愚か者め、この私に追いつけると思っているのか・・・・

葉流は全速力で走ったが、悪魔はものすごいスピードで、葉流の前に出てきた。

―さあ、おとなしく私の腹の中に入れ!!

「キャッ」
悪魔が葉流の前に襲い掛かったその瞬間、朝日が出てきた。
すると、悪魔は、一瞬真っ白になって、また闇色に変わった。
(強力な悪魔の気配がしない・・・・? 朝になると消えるの・・・?)

―葉流さん?どうしたのですか?大丈夫ですか?

悪魔がそう語りかけてきた。
「えっうん、大丈夫よ。」
葉流はちょっとビクビクしながら返事をした。

「葉流・・・。に悪魔さん。おはようございます。」
葉流と悪魔は木虎利の家に戻ると、木虎利は、朝食の準備をしていた。
「葉流、悪魔さん。お散歩でもしてたの?」
木虎利は何も知らない顔で、ニコニコ笑いながら葉流に尋ねてきた。
「・・・。木虎利。話しがあるわ。きてちょうだい。」
葉流は、木虎利の手をぐいぐい引っ張って、家を出ようとした。
木虎利は、悪魔にペコリとお辞儀をして、葉流に引っ張られながら家をでた。
「なんだい?話しは。」
木虎利が、そういうと、葉流は真面目な顔になって、
「悪魔を助ける方法がわかったわ。」
「本当!!!?」
木虎利が目をキラキラさせて、葉流に言った。
「うん・・・。どうやら、悪魔はもっと強力な悪魔に取り付かれているの。
深夜になると、その強力な悪魔が目覚めて、国に人を食べに行くの。だから、その悪魔を封印すればいいってわけ。」
葉流は喜んで木虎利にいった。
「そうか!」
木虎利も喜んで手を叩いた。
            第五話に続く。
2003-11-17 21:52:09公開 / 作者:猫子
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■作者からのメッセージ
7話ぐらいで終わらせる予定です。
いや〜木虎利がマダムっぽい。(笑)
この作品に対する感想 - 昇順
本当に木虎利がマダムっぽいですね^^結構楽しいですよ。次回楽しみにしています
2003-11-19 18:38:30【★★★★☆】太郎
計:4点
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