『補習』作者: / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
リコのものすごく短い恋物語。
全角2303文字
容量4606 bytes
原稿用紙約5.76枚
目が覚めた。ここはどこだろうか。
状況をのみこめないまま、しばらく頭が真っ白になっていた。顔を洗おうかと、流し台に向かう。
「……」
少しはすっきりした…というか、流し台があるって事はここは……
「学校だ!!」
居眠りをしてしまっている。という事実を呑み込むには時間が必要だった。昼休みから放課後まで、そりゃあもう、ぐっすりと眠っていたからだ。
「やばいぞやばいぞ…」
リコは呪文のようにその言葉を繰り返した。変質者か。まあ、そう思ってる人もいるかもしれないし。リコは走り出した。…職員室へ。
「本当にすみませんでした!!」
「…岡野。お前は人より馬鹿なんだぞ?成績がやばくなるぞ?いいのか?」
「いいわけないですよ……」
「じゃあ、居眠りなんてしないことだな。…二学期からは」
今は七月。中学三年になって、部活は引退。進路のことを考えなきゃいけない時期。こんなときに居眠りなんてさ…どんだけ馬鹿なんだ。
「ちょっと、先生。二学期からはってどういうことですか」
「いや、お前居眠りしたし、補習な」
「!?」
ほ…補習なんて今までなかったのに!
「ま、居眠りしてなくても補習だけどな」
「そんな…。先生の眠くなるような授業がいけないんですよ!」
リコは走り出した。ショックをうけて口から魂がでてる先生を無視して――。教室に戻る。人はいなく、机はぐちゃぐちゃ。リコの席は窓側の一番後ろ。
「そりゃ眠ってしまうよな、でもこの席選んだあたしが悪いのか……」
その日は、帰った。




そして、いつのまにか夏休み。居眠りをしたことなんて、さっぱり忘れたはずだった。
しかし。
「プルル……」
「おっとぉ!電話だ!電話があたしを呼んでいる!待ってろよ、今行くからな!」
リコのテンションは最大値まで達していた。理由は……まぁ、夏だから。
「はい、岡野です!」
「あ、リコ?あたしあたし。」
そのときリコはピンときた。なっ……これは新手のオレオレ詐欺か!?と。
「あ、あんた名前は……?」
「え。あたしだよ。ハルミだよ。」
「違う!ハルミは一昨日引っ越したはず!」
「プッ……プープープープー」
……馬鹿な女でごめんなさい。リコもさすがにふざけすぎたか、と折り返しましたので。
「もしもし」
「あ、ハルミ?あたし、リコ!さっきごめんねー!」
といいながらもテンションがたかいってどうよ。
「あー、リコ?いや、気にしてないけど。うざかったから切っただけ。で、さー」
「…………」
うざかったんだ。そりゃそうか。
「明日補習じゃん!あたしもそうなんだよねー。リコも補習だよね!一緒に行かない?」
補習……その言葉を耳にして、リコは居眠りのことを思い出した。そういえば…そんなことがあったな。とか思いながら。
「うーん。ごめんハルミ。あたしサボるし」
「サボれないよ。つーか来いよ」
リコは仕方なく補習に行くのであった!なにこれ!






補習。一番いやな言葉だ。メンドクサイし。今すぐやめたい!という叫びをリコは我慢した。ハルミが言うには、補習は出会いの場らしい。リコには関係なかったが。
「失礼します」
教室に入ると、男子が多かった。もちろん、顔がじゃがいもなどの、もてないオーラを出してる人たちだった。出会いなんてないし…そう言い聞かせたリコだったが……見つけてしまったのだ。
「!!」
あの男子は?誰だ!?それはリコが見たことのない人だった。明るくて友達思いで結構おもしろそうで……
「あたしのモロタイプやん!」
一目ぼれ…という言葉がある。今のリコのような状況。状態。授業中はもう、その男子のことが気になって気になってしょうがなかった。アホ丸出し。どうやら、その男子はナツというらしい。まぁ、なんだかんだで補習一日目が終わった。
「ハルミハルミハルミ!聞いて聞いて!」
「何よ。うるさいわよ」
「好きな人ができたっ!」
「告白すれば?」
「え」
ハルミはなんとも積極的な女子生徒である。
「いや、でも、さ。話したことないし」
あの、馬鹿女が、赤面した。写真におさめて、とっておきたいものだ。
「あたって砕ければー?」
「……」
リコはなんとも流されやすい女だ。やはりこのときも…。
「リコちょっくら行ってきます!!」
走り出した。目に見えないスピードで。走るのも告白するのも速すぎないと思わないか。
「ナツ君!!!」
「……え、誰?お前」
当たり前の反応。目を丸くしている。
「あ、あたし五組の岡野リコって言うんだけど!ナツ君のことが好きです!!」
出た、直球勝負。さて、反応は?
「えー……っと。え。まじで?」
出た、当たり前の反応!当たり前すぎて眠くなるぜ!
「まじです」
リコもナツも赤面している。青春時代ってこういうものだよね。
「いつから…いつから俺のこと好きだったの?」
「ずっと前からです!」
あれ。これ、うそじゃないか?まぁ、リコもパニック状態ってわけで。でも、ナツは勘違いしちゃったんだなー。そんな前からオレのことをって、ね。
「じゃあ、……いいよ。俺も岡野のこと、好きになっていくから」
まじか?この展開!びっくりだぜ。

まぁ、この後、リコとナツは付き合ったわけだが、まだそれは続いてたりする。ナツが馬鹿なだけだが。これがほんとの馬鹿ップル!いろんな意味で!みなさんも、すてきな青春時代を送ってね。

2007-07-07 19:04:08公開 / 作者:葵
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■作者からのメッセージ
短すぎだろ!とつっこんじゃっていいです。普通ありえないです。でも小説だからいいんですよ!素敵な青春時代を送ってくださいね!
この作品に対する感想 - 昇順
[簡易感想]短すぎです。短すぎっ!
2007-07-07 19:51:08【☆☆☆☆☆】勿桍筑ィ
起伏がない。だから面白くない。
2007-07-11 02:23:09【☆☆☆☆☆】蘇芳
作品を読ませていただきました。もう少し状況や登場人物に肉付けをした方がいいですよ。簡潔にしすぎているため物語の魅力が弱かったです。では、次回作品を期待しています。
2007-07-14 22:52:08【☆☆☆☆☆】甘木
「!?」は小説として好ましくない表現です。どっちかしか使わず、どっちともを表現しているような文章作りも大切です。
それから一人称すぎてちょっとイラッ、とくるところもありました。伏線かけたりとかする前にもっと周りの表現とかが必要ですよ。これじゃあ世界がたった五人で構成されているよう(笑
今のところ特に褒める点もありません……が、皆さんのコメントを参考にして書いていけばきっと良い作品ができるだろうなーという範囲です。とりあえず応援していますね。
2007-07-15 11:00:06【☆☆☆☆☆】@
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。