『坦々と』作者: / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約1.34枚
 一匹の蟻がいた。蟻は思う、僕が生まれたのは奇跡だ、僕は選ばれたんだ!
 ――プチ
 彼の意識はそこで途絶えた。
 一匹のネズミがいた。ネズミは思う、俺は誰かの運命を変えられる、俺は特別な存在だ!
 ――グシャ
 彼の意識はそこで途絶えた。
 一台の車がいた。車は思う、そろそろ家に到着だ。
 ――ガチャ 
 車から一人の男が降りた。男は疲れていた、部屋に入ると靴も脱がずにそのまま寝た。
 目を覚ました男は異変に気づく。首から下が無い。男は顔だけになっていた。
 顔だけになった男は考える、どうして腕と足と体が無いんだ? それに何故生きていられるんだ。
 考える男の顔の上に一匹の蟻がいた。蟻は考える、一人で運ぶには重過ぎる、仲間を呼ぼう。
 どんどん増えていく蟻の数。増えゆく蟻に恐怖を覚える男。
 男の顔は小さく小さく噛み千切られて巣へと運ばれてゆく。やがて男の姿は無くなった。
 しかし男の意識は消えてはいなかった。何千何万に千切られた男の肉片、その一つ一つに意識があった。
 男の意識は蟻の中に入りやがて土になる、それから木になり雲になった。時が経つ毎に薄れゆく記憶と感情、交わりながらやがて消えてゆく。そんな夢を見た。


2007-06-13 16:54:26公開 / 作者:短
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■作者からのメッセージ
ただ坦々と始まり終わる。そんな話が書きたくて。
この作品に対する感想 - 昇順
思いついたことをただ担々と書いただけではないでしょうか。そういった意味では担々とした文章でした。しかしこれを読む上で担々さを感じるには、短すぎました。
2007-06-13 20:58:54【☆☆☆☆☆】アナハイム
坦々麺が食べたくなりました
2007-06-13 23:07:12【☆☆☆☆☆】ダイエット中
>アナハイムさん
ばれてしまいましたか……察しの通り思いついた事をただ坦々と書きました!(おい
やっぱり短すぎたみたいですね。こんな文章にコメント貰えるとは、、ありがとうございました。
>ダイエット中さん
そうですか、それはよかった(イイノカ……? コメントどもです。
2007-06-14 07:00:19【☆☆☆☆☆】短
「淡々と」と「坦々と」との違いについて考えさせられました。
2007-06-14 20:11:33【☆☆☆☆☆】ゅぇ
>ゅぇさん
坦々と、淡々と、確かに違いがどうにも……。漢字変換のさいに出る説明文読んでも違いがよく解らんのよね。ん〜ちゃんと勉強しとけばよかった;……コメントどもです。
2007-06-15 20:58:30【☆☆☆☆☆】短
作品を読ませていただきました。淡々と物語が進んでいるなぁ。前半は淡々で、男が出てくる後半部分からは担々になっているんですね。では、次回作品を期待しています。
2007-06-17 09:42:45【☆☆☆☆☆】甘木
計:0点
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