『宝物は太陽の下に (2)』作者:KR / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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 私は、男の差し出した百合を払い落としてそこから逃げた。
 どうして知ってる。私の捜す“宝物”のことを。知っているのか。
その正体を。私の正体を。


 あの日も私は、逃げ出したかった。
 公園に女子高生の死体が置かれたあの夜。
 暗闇の中に二人の男。切り落とされた左薬指。
 囁かれた言葉。
『“宝物”を見つけるまで、俺たちは共犯者だ』



 男は、翌週も公園に現れた。
「俺は魔法使いなんだ」
 子供たち相手に手品を披露する。気付かれないように彼を見張るうちに
私には理解できた。あぁやって目立つようにすることで、彼は私と接触する
機会を作ろうとしていたのだろうと。
 その理由はたぶん“宝物”だろうと。
 だが彼は“宝物”の正体を知っているのだろうか?


 死体から切り落とされていた左手薬指。
 そこにあったものは何か?答えは一つ。それが宝物。
 指輪(リング)だ。
2003-11-10 21:41:51公開 / 作者:KR
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■作者からのメッセージ
前回から多大に間が空いた;
続きを…考えていたけど直してたら止まらなくなって(死)
でもちゃんと区切り付けたいので続けます。
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