『無人館の住人』作者:神崎 月夜 / ~Xe - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約4.09枚
    無人館の住人
 

 序章

 
 無人館って知ってる?
 呪われた館なんだよ。
 だから行っちゃダメ。
 お客さん、あそこは出るよ…幽霊が。



 第一部 無人館にいる美少女


 いつもお父様とお母様がお出かけで帰ってこない。
 ピンポーン
誰かが来た。私はお客を招き入れるためにドアを少し開ける。
「どなたでしょうか…?」
ドアの先には女の人が立っている。
「えっと、雨が降ってきたので雨やどりにきたのですが、いいですか?」
15歳くらいだろうか。わたしは入れてあげた。
「お名前、なんというのですか?」
わたしは聞く。女の人は軽く笑って、
「近野 彩華。ここってあなた以外誰もいないのね。」
わたしはドキッっとする。
 玄関までしか入ってないのに彩華さんはわたしだけしかいない事を当てたから。
「どうして知っているの?」
動揺しているのを知られないようにわたしは聞く。
「玄関に靴がないわ。」
確かに玄関にはわたしの靴と彩華さんの靴しかない。でもそれだけで分かるもの?
「あなたの名前は何?」
彩華さんが訊く。
「小池 春菜。…温かい紅茶でも淹れましょうか?」
「お願いしまーす。」
彩華さんはわたしについてきた。


 温かい紅茶を淹れながら、わたしは彩華さんの言葉に耳を傾ける。
「こういう館の怪談話があってね…、ここによく似ているわ。怪談話では、ある少女の16歳の誕生日の日に泥棒が入ったの。その泥棒はちょっとしたミスを犯して、館の住人皆に素顔がバレタの。それで泥棒は館の住人を皆殺しにしたの…。犯人は捕まり、警察の人達は館を捜査しようとするんだけど、館に入ろうとすると、ひどい頭痛が起きたって話。」
わたしは彩華さんを見る。わたしは彩華さんに言う。
「わたしを、どうするつもりですか?」
「救いに来たのよ。」
ああ、とわたしは思う。この人は霊が見えるんだ。そしてわたしを成仏させる気なんだ。
 わたしは殺された。もうこの世の人ではない。



 第二部  霊視ができる少女


 ミーンミン。
 アブラゼミの泣き声がする。
「で?わたしに何の用かしら?」
彩華がわたしの顔を見る。
「えっと、夏休みだし、遊ぼうかと。」
わたしは途切れ途切れに言う。(彩華が怖い目で見るんだもん…)
「嘘ばっか…。ハイキングに行こうとかでしょ?やだからね。蚊がいるし。」
はいはい…。でもわたしはハイキングより、図書館に行こうと誘うつもりだったけどね。クーラーあるし。
 申し遅れたけど、わたしの名前は霧島 那美。彩華とは中学入ってからの仲良し!今も同じクラスで14歳。2年間の付き合い。
 あとはね、わたしの成績はヤバイ系で、のほほんとテレビを見ていればお母さんにジトッとした目で見られる…という可哀相な中学生なワケ。
 あ!でもね、運動神経はいいの。所属している部活は陸上部なんだけど、関東大会まで行けたんだ(わたしが住んでるのは関東地方)。
 そして近野彩華。
 仲良くなった今も分からない
 聡明で綺麗な顔立ちで、成績はトップ。運動神経もバッチリ。
 何もかも持っている人。
 小学生の頃は何もかも持っている彩華に嫉妬した。
 だけど知り合ってから『何もかも持っている』なんていうのは違うってことが分かった。
 近野一族は異端者が多く、彩華もその一人だった。彩華にはこの世の者で無い者が見える。そしてその事が苦痛らしい。『あのね…、突出した才能なんて恵まれた事でも幸福な事でもないの。才能自体に振り回され、追い込まれて潰れてく…。そんな危うさを持って生きてかなきゃいけないって事なの。』前に彩華が言っていた。
 わたしにはまだその言葉の意味がよく分からないけど、彩華にとっては深刻っぽい。
 
 
 
 
2006-09-09 14:07:19公開 / 作者:神崎 月夜
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■作者からのメッセージ
 はじめまして。神崎 月夜です。更新遅いですがよろしくお願いします。コメント辛口平気です。
この作品に対する感想 - 昇順
2006-09-01 17:21:05【☆☆☆☆☆】甘味 檸檬
神崎さん初めまして。目黒と申します。
早速読ませていただきましたが、これはまだ書きかけの作品でしょうか? 辛口でも、と書いてあるので、感想と意見を書かせていただきます。
まず、ここの掲示板に書くからには、ここのページの“最低限の『小説正規表現(表記方法)』”をチェックしてから書くのが良いかと。序章にて“お客さん”という言葉が使われているのは何故か、というところがわかりませんでした……。というか、全体的に設定が曖昧なのに、作品化してしまった感があります。私もやってしまうことなので、他人様のことは言えないのですが。それと、一章ですが、結論が透けて見えてしまったのが残念です。話の締め方も少し唐突で、こちらとしては置いてけぼりを感じたまま作品が終わってしまいました。もし、小池春菜さんが既に死んでしまっていたことを隠して話を先に進めたいのならば、もう少し伏線を張るなどして、最後に今まで張った伏線が全て一つに繋がるような方法(例えば、映画のシックス・センスのような)もあったのではないかな、と思います。そのような方法を使えば、最後に読者をあっと驚かせる良作に仕上がるのではないでしょうか。色々と大口を叩いてすみません。次回更新に期待しています。
2006-09-02 20:09:55【☆☆☆☆☆】目黒小夜子
2006-09-03 00:29:26【☆☆☆☆☆】勿桍筑ィ
 コメント、ありがとうございます。
 えっと、小夜子さんの言うとおり、締め方も唐突で結論も透けちゃいました。序章のとこの、『お客さん』は第二部で分かるようにしたいと思ってます。次回更新がんばります。
2006-09-03 12:48:31【☆☆☆☆☆】神崎 月夜
 こんばんは。また読ませていただきました。神崎さんが今まで読んできた小説がどのようなものか理解していないままですが、また意見を述べさせていただきます。嫌になってしまったらごめんなさい。
 まず、前回意見させていただいたところが修正されていないのが少し悲しかったです(苦笑) 沈黙などを示す3点リーダは“……”と6つ置く、など、ここの掲示板に書くからには、ここの掲示板のやり方に沿って書きませんか? 一応そういうルールが決まっている掲示板なのですが……。『』は、原則としては本などのタイトルに使うものであって、回想のセリフや強調したい部分を伝えるものではありません(今の学校での教え方が違うのならごめんなさい)。文章を一行ずつ変換していくのも、意味があるのでしょうか……。小説というよりは詩的な作品と捕らえられてしまうことも、あるかもしれませんが……。あげあしとりのコメントばかりごめんなさい。
 神崎さんの求めているものと、私の求めているものにズレがあるのでしょうね;;レベルアップを目指しているのなら、もう少し小説を読んでから投稿するのをおすすめいたします。
2006-09-10 01:40:46【★★☆☆☆】目黒小夜子
はじめまして。御作品読ませていただきました。ストーリー性、文のはじめ方はミステリーらしいな、と思いました。しかしこのストーリーで行きたいのならやっぱり大事な部分(小池春菜が実はこの世の人ではない、など)はラストの美味しいところにとっておいて、そこまで行くのに色々な疑問や緊迫感を持たせることができたなら、さらにミステリーらしくなったと思います。
次回から期待します!それでは、
2006-09-10 07:57:33【☆☆☆☆☆】こーんぽたーじゅ
 9/10のコメント、6行目にて。“文章を一行ずつ変換していくのも”の部分を打ち間違えました。改行の間違いです。本当にごめんなさい。それから、前回は辛口評価をしてしまって申し訳ありませんでした。
 期待している作品ですので、個人的には頑張っていただきたいです。それでは、失礼します。
2006-09-11 02:06:37【★★★★☆】目黒小夜子
計:6点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。