『蒼い空と黄金の湖』作者:サンシャイン中野 / AE - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
最初は現実の生活から始まり急に主人公が非現実的な出来事に巻き込まれます。そこから新たなる人生の第一歩を歩み主人公は、どんな風に変化するのだろう。是非、ご覧ください。
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【序章】
 人は全てを知り尽くしたつもりでも、まだ知らぬ未知の世界もある。
そして非現実的な事も少なくはない
”天才科学者アイン・シュタイン“
彼のIQは170以上あると言われるが、だからと言って全てを知っていると
そういうわけでもなく、もし彼がまだ現実に生きていたら調べたいことや、やってみたい事等たくさんあるだろう。特に非現実と言えば“魔法”と言われるものであり、ゲームで例えると魔法は“気”を集めて人それぞれの個性により属性が違い、属性の色によって出せれる魔法の種類も違うという例えであるが現実ではそのようなことはまず有り得ない。だが、過去を振り返ると昔、魔法使い達がいたという話を聞いたことがある。だが、その魔法使い達は一般市民から酷く卑劣な扱いを受けていたため全ての魔法使い達を処刑したという。
もしも、まだその子孫が生きているならば…
【第一章】
 時は2006年(平成18年)、季節は冬を終え春へと季節が変わるところ。
ここ日本は、既に文明の発達が進み活発的で人々も昔よりも遥かに楽な生活で暮らしている。東京都秋葉原、ここは主にオタク(ゲームやアニメに集中する者達)が集まる場所でもあり、アキバ系と呼ばれている。オタクはゲームやアニメの人物と現実の人物を同等にする自意識過剰な者達もいるが中には違う意味で大人のオタクもいる。
「あぁ〜マズイ! 早くしないと始まっちまう〜!」
どうやら、この男性は見たいアニメ番組が始まりそうだから急いでいるところのようだ。
「くそっ! 普通に行ったら間に合わない! あそこは通るの2度目だけど早く帰るなら、あの道を通るしかない!」
近道を通るために進路を変更し、更に足を速めて走り出した。その男性は、一か八かの近道コースへ向かった。両側に建物が並び挟んだ狭い道で約100mある道を障害物にぶつかりながらも男性は耐えて気合いで立ち上がる。もうそろそろ100mは走ったはずなのに、まだ狭い道を通っていて出口まで辿り着かない。だが、急いでいる男性にそんなことを考える有余はなく汗が飛び散りながらも走り続ける。その時、男性の足元に大きな石ころが落ちていたため男性はつまづいて男性は転倒した。転倒の衝撃で男性は気絶してしまった。
「ん?あれ、ここは?」
男性の周りには辺り一面の草原が男性を囲み遠くまで建物が一つも見えず、見えるのは草原と高山と綺麗な川ぐらい。気絶したことに気づかなかった男性は、何をしていてどうやってここへ来たのかを思い出してみようと頭を抱える。だが、思い出せない。自分の名前は覚えていても何をしていたのかは全く覚えていないようだった。とにかく立ち上がって辺りを見回し歩き出すが目的も何もないため、ただ歩くだけで途方に暮れてゆく。疲れ果てた男性は近くの綺麗な川へ行き、喉を潤そうと川に手を入れ水を手で覆い口へ流そうとしたが…
その時…
「おい! アンタここで何やってるんだい!」
気の強そうな女性の声が聞こえ男性は振り向くと怒ったような険しい顔でこっちを睨んでいる。とにかく、これはいい状況と思えなかった男性は今までの自分の行った筋を辿って説明してみたが、あんまり記憶がないので自分の出身国だけ彼女に説明した。
「はぁ? ニホン? そんな場所聞いたことがないよ」
「え?」
「それに何だい、その格好? 変な格好だねぇ〜」
確かに変な格好かもしれないけど、相手の女性の格好に比べたらこっちの方がマシのように思える男性だった。男性は名前を聞かれたので“大堂 康介”と名乗った、すると女性は
「ダイドウコウスケ? 変わった名だねアンタ、アタシはマトイと言う。よろしく」
マトイと言われて、名前それだけ?っと疑問に思った康介だが、この際どうでもいいと思った。そしてマトイからは“コウ”と呼ばれたので康介だと言ったが面倒くさいからコウがいいと言われた。
「ところでコウ、ここは初めてか?だったらアタシが村まで案内してやるからついてこい」
と言いマトイが口笛を奏でると、その瞬間何処からともなく奇妙な鳴き声が聞こえてきた。
何だ、この動物は。全長3mあるかないかぐらいのデカさで鳥?いや馬か?それに似たような見たことない顔である。乗り方をマトイから教わり乗ってみると意外とフカフカしているので心地が良い。マトイの方の動物の名前が“スザク”、康介の方は“クジャク”と言う名前でどちらも強そうな名前に聞こえる。広い草原を駆けていて康介がマトイを呼びかけるとマトイの上手い操作でスザクがこちらへ近づき何だと聞いてきた。
「ここから、そのマトイの村までどれくらいかかるんだ?」
「ん〜、アタシもアンタに会うまで3日はかかったから3日ぐらいだと思うよ」
「3日〜?! どんなけ遠い村に住んでんだよ」
「そうでもないよ、行きたいところ目指して行くのに時間なんて関係ないしね」
「へぇ〜、すげえな」
今の話を聞いて日本じゃ有り得ないね、と思った。日本で、そういうことをする人はいないとは言えないけど少なくともそういう馬鹿げたことはしないだろうな。康介は、そう思いながらマトイと話をしていた。走り出してから1時間ぐらいが経つ、やっと草原を越えたら今度は砂漠にさしかかる。砂漠にさしかかってマトイは古臭いボロ布を頭の上から覆いかぶさる。康介には、それがなかったため太陽光を直接に照らされて汗は蒸発したが、とても暑苦しく死にそうな思いだった。少しして砂漠を走っていると目の前に綺麗な湖が現れたのでマトイ達は、ここで一日の疲れを癒すことにした。
「わぁ、これが有名なオアシスかぁ〜すげぇ綺麗な湖だな〜光の反射で余計綺麗に見える」
「オアシス? なんだそれは、ここは“黄金の湖”と呼ばれているよ」
「黄金の湖? 何処にも黄金なんて見当たらないよ」
「そういう意味の黄金じゃないのさ、まぁもうちょっと時間経てばわかるさ」
そして言われた通り時間を待つため、その間食材集めや料理の仕方など色々なことを教わり共同で動いた。火の付け方は細いが硬い木の枝で、その木の枝の先をとんがらせ長方形の板の中心部に当て鋭い速さで回し出す。すると摩擦の抵抗で、その中心部から煙が出てきて小さな火がボッっと音を鳴らし火がついた。しかし、それだけでは火が消えてしまうため今度は中心に穴の開いた細い竹を口元に寄せて狙いを火に合わせて息をフゥっと吹きかける、すると息を吹きかけたことにより火はどんどんデカさを増してゆく。康介もマトイに教わった通りにやってみると煙が出てきて康介の顔に灰がかぶる。そのおかしさにマトイはプッっと笑い出す。康介も誘われて笑い出す。
「さてとコウ、そろそろ時間だ、ついてこい」
「えっ、時間って」
そう言って、湖の方へ行くと近づくほど輝かしい光が目をくらませる。
「おぉ、すげえ! 湖が輝いてる!まるで黄金のようだ!」
「だから黄金の湖と呼ばれているんだ、何故こんなに輝くかと言うと」
「夕日の太陽の光が反射して、だろ?」
「そうさ、よくわかったね!」
「それぐらい朝飯前だ、馬鹿にすんなよ?」
「お前なら、もしかしたら…」
「ん? 何だって?」
「あ、いや! 何でもない忘れろ!」
「?」
ボソッと口にしたマトイだが康介は聞いていないようなので安心するマトイだが、一体何んだったのだろう。
2006-06-20 23:49:49公開 / 作者:サンシャイン中野
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■作者からのメッセージ
第一章はこれで終わりです、次から主人公達を襲う魔物が出現。初めての戦い、初めての遭遇に主人公はどう対処するのだろうか、次回で明らかに…。是非、感想をください。お待ちしております^^
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