『我が日記』作者:時貞 / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約11.78枚
    一月九日――

 今日から僕は、日記をつけることにしました。
 はじめまして! 僕の日記帳さん。
 えーと、何から書き始めればいいのかな? 日記なんだから、今日あったことならなんでもいいか。そうだ、この日記帳を手に入れたときのことを書いておこう。
 今日僕はおこづかいを持って、馴染みの画材屋さんに行きました。僕はとっても絵を描くことが好きなのです。僕の描いた絵を、みんなが誉めてくれます。友達も、大好きな幼馴染のアリサも、先生も、他の大人の人たちもみんなです。……ただ、あいつらだけを除いては……。
 あれ? なんだか話がずれちゃったな。そうそう、僕は今日馴染みの画材屋さんに行ったのです。目的は、新しい絵筆とスケッチブックを買うためでした。
 画材屋さんに入ると、店のおじさんがいつものように丸椅子に座って新聞を読んでいました。 僕が入ってきたことに気付くと、「よぉアっちゃん、こんにちは。今日は何をお探しだい?」と、新聞から目をあげて声をかけてきました。僕はこのおじさんが大好きです。顔も身体もまんまるで、いつもニコニコ笑っている優しいおじさんだからです。それに、僕の絵をいっつも誉めてくれます。
「新しい絵筆が欲しいんだ。それと、スケッチブックもね」
 僕はそう言いながら、陳列棚に並べられた絵筆を一本一本手にとって、どれが一番良いか選びはじめました。同じように見えても、絵筆は一本一本それぞれに違いがあるのです。
 じっくり選んでいた僕の横で、おじさんが何やら箱から取り出して棚に並べ始めました。何気なくおじさんが並べている物に目を向けると、僕の視線に気付いたおじさんがニッコリと笑って、「新しく仕入れた商品だよ」と言いました。「アっちゃんは日記をつけているかい?」と、おじさんは笑顔で聞いてきます。「日記? ううん、つけてないよ」と僕がこたえると、「日記をつけることはとても良いことだよ。あとで色々と役に立つこともあるしね。じゃあ、いつも買い物をしてくれるお礼に、これはおじさんからアっちゃんへのプレゼントだ」――おじさんはそう言って、茶色い革表紙の日記帳を差し出しました。
 おじさんからもらった日記帳。それが今、僕が書いているこの日記帳です。何日続くかはわからないけど、頑張って書きつづけます!
 それにしても、あの店のおじさんは本当に良い人です。それにくらべて、あのクソバカどもときたら……。あいつらのことは、明日書くことにします。今日はもう疲れました。
 おやすみなさい。


    一月十日――

 今日はあいつらのことを書きます。
 ハッキリ言って、あいつらのことを思い出すだけで胸がムカムカして気分が悪くなるんだけど、思い切って洗いざらいこの日記に書いてしまいます。
 あいつらはバカです。大バカです。ゲロゲロのウンコです。いっつも僕にイジワルばかりしてきます。僕は今まで、あいつらに何百回イジワルされたかわかりません。何千回からかわれたか、何万回叩かれたりしたかわかりません。僕がようやく描きあげた絵を、目の前でビリビリに破かれたこともあります。あのときは、本気であいつらを殺してやりたいと思ったッ!
 あいつらが何故僕のことを苛めるのか、さっぱり見当がつきません。
 僕の背が小さくて貧弱だから? 額が広くて、顔がちょっとアンバランスだから? いや、僕よりも背が小さくて僕より可笑しな顔をしているのに、まったくあいつらに苛められない子だって何人もいます。きっとあいつらには、理由なんて何もないのでしょう。ただ単に、誰かを自分たちより下だと勝手に決め付けて、苛めの標的にしているだけなのでしょう。そして、たまたま僕がその標的に選ばれてしまった……そういうことなのでしょう。気付いたら何故か僕が苛められていたように、あいつらも気付いたらこの僕を苛めていた――僕にしてみれば、まったくもって最悪です。
 今日もあいつらにイジワルをされました。
 買ったばかりのスケッチブックは、半分が引きちぎられてしまいました。取り返そうとして飛び掛ったら、思いっきりゲンコで殴られました。僕の右のほっぺは、今もじんじん熱くて赤紫色に腫れています。
 あいつらにはもちろん、何も出来なかった僕自身にも腹が立ってきます。
 チクショー! チクショー! チクショー! チクショー! チックショーッ!
 僕はいつも、あいつらがみんなこの世からいなくなってしまえば良いと思います。いつかあいつらに絶対復讐してやるぞッ!
 なんだか腹が立ちすぎて、お腹がペコペコになってしまいました。今日はここまでにします。


    一月十一日――

 今日は良いことがまったくありませんでした。
 ただただいつものように、あいつらにイジワルをされました。だからあまり日記を書く気がおきません。
 おやすみなさい。


    一月十二日――

 また今日も、あいつらにイジワルをされました。
 今日は本当に酷かったです。僕がスケッチしていた小川の絵を取り上げられ、くしゃくしゃに丸めて川面に放り投げられました。そして背中を小突かれまわされたあげく、冷たい小川に突き落とされました。頭から水浸しになった僕を見て、ゲラゲラ笑っていたあいつらの大バカづらが頭から離れません。
 ああ、身体が冷え切ったせいか、なんだか熱っぽくなってきました。頭がボーっとして目の前がフラフラします。
 ……だめだ。今日はもうこれで。


    一月十六日――

 久々に日記を書きます。
 あれから僕は、高い熱が出て三日間寝込んでしまったのです。本当に苦しくて、全身がブルブルと震えて、このまま死んでしまうんじゃないかと思いました。ああ、生きてて良かった! でも、あいつらにまたイジワルされるんだったら、あのままいっそ死んでしまったほうが良かったのかもしれません。
 いや、こんなこと考えたらダメだ! 死ぬ前に僕は、あいつらに絶対復讐してやらねばッ!
 ――寝込んでいるあいだに、とっても不思議な夢をみました。
 あの夢はいったいなんだったのでしょうか? 僕がとっても不思議な国にいるのです。そして多くの人たちが、本当に見渡す限りの多くの人たちが、僕を取り囲むようにして大きな声を張り上げていました。不思議な服を着た人々が何万人、いや、何十万人というくらい大勢集まっていて、大声を張り上げて僕の名前を叫んでいるのです。僕も人々に向かって、大声を張り上げて何かを叫んでいました。でも、何を言っていたのかはまったくわかりませんでした。
 不思議な乗り物が走っていました。
 不思議な飛行機が、不思議なマークをつけて大空を飛んでいました。もの凄いスピードと爆音です!
 僕の両隣に二人の男の人がいました。とても偉そうな格好をして、ピカピカに光るブーツを履いていました。二人ともとても怖そうな顔をしているのですが、どうやら僕の方が偉いようでした。しきりに作り笑いを浮かべているのがわかります。
 僕はその夢の中の世界では、一番偉い存在なのです。ああ、これだけ偉くなれば、憎きあいつらを死刑にしてやることだって出来るのに……そう感じたのを覚えています。
 ――本当に不思議な夢でした。
 ああ、久々に字を書くと疲れます。今日のところはこのへんで。


    一月十七日――

 熱が下がったばかりで身体がフラフラしているのに、またあいつらに捕まって苛められました。この前買った絵筆は、真っ二つに折られてもう使い物になりません。
 もう、いやです。


    一月十八日――

 今日もあいつらに苛められました。


    一月十九日――

 また苛められました。


    一月二十日――

 苛められました。


    一月二十二日――

 今日もやられた。


    一月二十三日――

 嫌なことばかりを書かなくてはならない。
 もう日記を書くのはこれでやめにする。


      *


    九月二十日――

 この日記帳に最後の記述をしてから、実に四年半以上の歳月が流れた。
 今日はここに、この象徴的な日記帳に、僕の大いなる決意を書き記したいと思う。
 その前に、今日の出来事を簡単に書いておこう。
 僕は今日、今度の選考会に出品するための絵の最後の仕上げにかかっていた。選考会のテーマは人物像である。僕は出品作のモデルに、去年病気で亡くなった幼馴染のアリサを選んでいた。
 アリサは僕の初恋の相手だった。ずっとずっと大好きで、大人になったら結婚したいとさえ思っていた。
 ――そのアリサの突然の死。僕は身体中が干乾びてしまうのではないかと思うほど、毎日毎日悲観の涙に明け暮れたものだった。今でもアリサは、僕の心の中にいる。実物のアリサを目の前にしなくとも、その姿をありありとキャンバスに描き出すことができる。
 僕はこれまでにないほど、自分の情熱をすべて注ぎ込んでアリサの肖像を描いたのだった。
 作品は九十パーセント以上仕上がっていた。あとは最後の手入れをするだけという段階で僕は猛烈な眠気を覚え、迂闊にもアトリエとして使っていた離れ小屋の鍵を掛け忘れたまま、寝室で午睡をとってしまったのである。
 嫌な胸騒ぎを覚えて目を覚ました。
 僕はとっさにベッドから飛び起きると、何か得体の知れない衝動に突き動かされてアトリエへと向かった。背筋から冷たい汗が流れる。
 木製のドアを大きく開け放ち、アトリエの内部に一歩踏み込んだ――その途端、僕の全身から力が抜け、その場にがくんと膝からくず折れてしまった。目を大きく見開き、一点を凝視する。
 ――アリサの肖像画が、何か鋭利な刃物のようなものでズタズタに切り裂かれていた。
 僕は夢遊病者のようにフラフラと立ち上がり、傷付けられたアリサの肖像画に向かってよろよろと歩いていった。つま先に何かが当たり、床板の上を滑っていく。それは刃を折りたたんだ小型のナイフであった。
 それを目にした瞬間、僕の喉の奥から獣のような咆哮が迸りでた。
 そのナイフには見覚えがあったのだ。そして、その持ち主があのハンスであることも。
 ハンスも画家志望の男であった。僕と同じように画家としての勉強を積むため、このウィーンに住んでいる。しかし、僕の目から見ても彼にはまったく絵の才能がなかった。いつも僕のことをを妬み、隙あらば執拗な嫌がらせや創作の邪魔をしてくるような男――それがハンスだった。
 僕の心の中に、青白い炎がメラメラと燃え上がっていった……。

 僕はここに決意する。
 昔、僕にさんざん惨めで屈辱的な思いをさせた《あいつら》、そして、僕の情熱の結晶とも言えるアリサの肖像画をズタズタに切り裂いたハンス、将来奴らに必ず復讐してやるということを。
 僕は奴らを憎む! 奴らだけではなく、奴らと同じ民族すべての人間を憎む! 
 僕は今後の一生をすべて、奴ら――ユダヤ人たちへの復讐に捧げる。

                                    一九〇五年九月二十日 アドルフ・ヒットラー



       ――了――
2006-01-10 19:57:33公開 / 作者:時貞
■この作品の著作権は時貞さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
お読みくださりまして誠にありがとうございました。
連載再開前のリハビリ第2段です。今回はショートX2であるということを強く意識して書いてみたつもりなのですが、いかがでしたでしょうか?(汗)
昨年末から、何かと忙しい日々が続いております(泣)時間があるときにじっくりと腰を据えて、皆様の作品を拝読させていただこうと思っております。
なんでも、一言でも結構ですので、ご感想などいただけたら飛び上がって喜びます!
それではッ。
この作品に対する感想 - 昇順
こんばんは、ラストと申します。拝読させていただきました。
こういう日記調で書かれた話を読むのは好きですね。スラスラ読めました。
ですが、文章中で何度も出てきた「あいつら」ですが、なかなか人物像が浮かび上がってきませんでした。何かというとヒットラーをいじめてばかり。そして突然のハンスの出現。あとから別人と分かりましたが、最初は「あいつら=ハンス」だと思ってしまいました。まぁ複数と単数ですからすぐに見分けはつくのですが;
あと、私は歴史が苦手で詳しくないんですが、これってあのナチスのヒットラーですか?無知ですいません。
何だか辛口になってしまいましたが、私がこのタイプの文章が好きなのは事実です。これからもがんばってくださいね。
2006-01-10 20:16:54【☆☆☆☆☆】ラスト
読ませて頂きました。日記や手紙を題材にした話は書くのも読むのも好きなので、楽しんで読ませて頂きました。読み終わってからは、そう終わるか、と驚きが隠せませんでした。私はあまり歴史に詳しくないのですが(特に世界史は苦手で;)ヒトラーの行為に隠された過去……歴史パロといいますか、こういう話は嫌いじゃないです。最初は日本人なのかと思ってたのですが、そうかヒトラーか……ショート×2らしい驚きの元でのよい終わり方だったと思います。ただ、ハンスの登場や最後に復讐心が民族全体へ向くのが少しだけ唐突だった気も。それから日記ですが、これは私の個人的な好みの問題でもありますが、少年の日記にしては少し難しすぎる感じが部分しました。『僕の日記帳さん!』など可愛らしい部分もあるので、もっと少年らしさや少年だからこその気取った雰囲気を描かれていたらもっと日記が活き活きしたかなと思いました。でも、『アイツラ』への恨みの描き方や夢の話は面白かったです。次回作お待ちしております。
2006-01-10 20:55:14【☆☆☆☆☆】十魏
拝読しました。水芭蕉です。最初は日本が舞台かと思っていたのですが、外国でビックリしました。まさにオチ。ドイツ系統は色々諸々の諸事情でよからぬ妄想をしてしまいますが、しかしヒットラーさんですか。確か昔色々読み漁ったな。すっかり忘れてしまいましたけれど。んー、正直に言うと読み足りない。もう少し長く読みたかったと思います。ですが、最後のオチはまさにショートショート。やっぱり私は時貞さんのショートショートが好きです。次回作心よりお待ちしております。
2006-01-11 00:04:36【☆☆☆☆☆】水芭蕉猫
作品を読ませていただきました。題材は悪くないけど直截すぎる感じがしました。この日記は大体11〜12歳の設定にしていると思うのですが、やや幼く感じました。かの人は良い意味でも悪い意味でも感受性の高い人物ですから、日記にもそれを反映させて欲しかったです。9月というと美術学校の2度目の受験の時でしょうか? この時には独身者の合宿所に入っていたのではないでしょうか? 彼は小屋を借りていたのでしょうか? 破られた絵についても、人物画が苦手だけれど一生懸命描いたとかの描写があっても良かったと思います。詳しくは知りませんが、まだこの頃はアリーア人種至上主義にはかぶれていなかったのではないでしょうか? 長々と失礼なことを書いてすみませんでした。題材が面白かっただけに色々と気になってしまいました。では、次回作品並びに連載の更新を期待しています。
2006-01-11 21:06:25【☆☆☆☆☆】甘木
こんばんは、夜天 深月という者です。拝読しました。うーん、最後のオチは想像がつきませんでしたね。流れ的にこのまま自殺でもするなんていうありきたりなオチを想像してしまいましたが、時貞様はもの凄いオチを用意していましたね……。これには驚きですよ。しかも、それを日記調で書かれているというのにも驚きです。これは本当に個人的な意見ですが、ユダヤ人の復讐の様子も書いてあると良かったです。次回作に期待して待ちます。それではこれで失礼します。
2006-01-11 21:31:56【☆☆☆☆☆】夜天深月
すいません、意味を取り違えてしまう文がありましたので訂正させて頂きます。「ユダヤ人の復讐」は「ユダヤ人ヘの復讐」です。本当に申し訳ありません。それではこれで失礼します。
2006-01-11 21:36:21【☆☆☆☆☆】夜天深月
今晩は。興味深い題材、読みやすく楽しめました。ヒットラーはオーストリアから、芸術家を目指しウィーンに移り、夢破れて政治家へ……確か、彼は青年期に医者にかかっていたんですよね。幼少期に繰り返し父親からの虐待を受けていた彼が、もし、友人からの虐めにもあっていたのだとしたら、遣る瀬無いです。でもそれが、あの酷い迫害の要因だったとしても、許されませんよね。勿論、時貞様がそんなものを狙っているなんて思ってませんよ。一つ、歴史上の事実と明らかに違う側面を描くのも面白いと思いますが、その場合はコメント蘭に多少その断り書きがあった方が親切かな、と思います。誤解を招く恐れもあるし。なんだか小煩く書きましたが、面白かったです。不謹慎を承知で書きますが、悪名高い人物って惹かれてしまいます(苦笑
では、次回作等、期待しております。
2006-01-12 03:06:32【☆☆☆☆☆】ミノタウロス
皆様、貴重なご感想を誠にありがとうございました!

ラスト様>
はじめまして。時貞です。拙作をお読みくださりまして誠にありがとうございました。そして、ご丁寧なご指摘をありがとうございます。「あいつら」に固有名詞を与えなかったのは、早々にオチに気付かれまいとする僕の浅はかな思惑からでした(汗)混乱させてしまって申し訳ございません。たいへん貴重なご感想を本当にありがとうございましたッ。

十魏様>
いつも拙作をお目通しくださりまして、誠にありがとうございます。このラストに驚いていただけたとのお言葉は、作者として何より嬉しいですッ。そしてご指摘の日記(少年時)の件ですが、最初はもっと子供らしさを前面に出そうとしたのですが、僕の力量ではまだまだ至らなかったようです(汗)たいへん励みになるお言葉を本当にありがとうございましたッ。

水芭蕉猫様>
今作も早々にお目通しくださりまして、水芭蕉猫様には本当に頭が下がります。舞台を日本と錯覚させるのも狙いのひとつでしたので、そこに驚いていただけたとのお言葉はすごく嬉しいですッ。仰るとおり、もっとエピソードを盛り込んだほうが良かったかもしれませんね。反省です(汗)そして最後のあたたかいお言葉!本当にありがとうございましたッ。

甘木様>
さすがは知識豊富な甘木様でいらっしゃいますねッ!数々のご指摘に対する回答としましては、ひとえに僕の勉強不足というほかにございません(大汗)やはり実在した人物を題材に選ぶとしたら、もっと知識を仕入れてから書くべきでした。反省しております(汗)今回もたいへん参考になるご指摘と、大きな励みとなるお言葉とを誠にありがとうございましたッ。

夜天深月様>
はじめまして。時貞です。拙作をお読みくださりまして誠にありがとうございます。今作はサプライズに重点を置いて書いたものでしたので、ラストのオチに驚いていただけたとのお言葉は本当に飛び上がらんばかりに嬉しいですッ。仰るとおり、更に物語を膨らませてみても良かったかもしれませんね。たいへん貴重なご感想をありがとうございましたッ。

ミノタウロス様>
さすがはミノタウロス様です。本当に知識が豊富でいらっしゃいますね!自分の勉強不足を思い知らされます(汗)確かに仰るとおりで、コメント欄に断り書きをいれておいたほうが賢明でしたね。僕自身も変に誤解されるのを一番恐れておりまして、今のところお叱りのお言葉が無いのが幸いです(汗)いつもながら、大きな励みとなるお言葉を誠にありがとうございますッ。
2006-01-12 10:45:20【☆☆☆☆☆】時貞
こんにちは、お久しぶりです。初めましてと言ったほうがいいのかもしれませんが; この題材についてとても興味深かったのでどうしてもコメントしたくなりました。実は私世界史でこのへんのことを詳しく教えられたので、夢についてのくだりの「不思議な飛行機が、不思議なマークを」「ピカピカに光るブーツ」のところで「あー、なんかナチスぽいなぁ」とぼんやり思ってたら本当にヒットラーの話でびっくりしました(笑)それからタイトルももしかしてヒットラー著の「我が闘争」にかけているんですよね? そうゆう細かいこだわりが好きです。もっと語りたい所なんですが、長くなるのでこれで失礼します。どうもおじゃましましたー。
2006-01-12 13:49:40【☆☆☆☆☆】早
ども、読ませてもらいました。正直、あーなるほどなぁという感じでした。やられた、というよりは、この人かぁという感じでしたね。
ヒトラーが画家を目指していたのは有名な話ですし、あちこちに伏線も張ってますね。
某漫画によれば二重人格だとか言ってたけど、あんまりヒトラーには詳しくはないので何とも。
私的にはSSらしくて丁度いいんじゃないかなぁと思ってます。オチもしっかりしてるし。

ではでは〜
2006-01-12 14:28:12【☆☆☆☆☆】rathi
読ませていただきました。う〜ん私は歴史を詳しくは無いのだけれども面白かったと思いますよ。歴史の裏側を垣間見た、という感じがして。テンポが良くて一気に読めて、オチも弱くない。ヒトラーだということさえもわからずに最後まで読めました。後気になった点は、『あいつら』とハンスは同一ではないのですよね?私には少し解らなかったです(読解力不足故ですが)こういう歴史のパロディって面白いですね、題材的にも。では、時貞様の次回作をお待ちしております。
2006-01-12 16:20:09【☆☆☆☆☆】渡来人
早様>
お久しぶりでございますッ。拙作をお読みくださりまして誠にありがとうございます。ご感想を拝読させていただいて、非常に勇気付けられました。夢についてのくだりでオチに感ずかれた早様の鋭さに流石と感じ入ると同時に、しっかり伏線を捉えていただいたことに対して喜びを覚えますッ。タイトルにまで気付いていただけるとは光栄です!たいへんありがたいご感想を本当にありがとうございました。

rathi様>
ご無沙汰しておりました。先日、rathi様の【シングル・ライン】を拝読させていただいて思いっきり驚嘆させられた時貞ですッ。流石はrathi様、御目が鋭いですね。僕としましてはこのタイプのショートx2では、読み手のかたに伏線を捉えていただけることが実に嬉しいです。二重人格という設定も面白いですね。何かで使えそうだな(笑)たいへん励みになるご感想を誠にありがとうございました。

渡来人様>
今作もお読みくださりまして、渡来人様には誠に感謝でございますッ。面白かったとのお言葉、非常に大きな励みとなります!読み手のかたに少年時の「あいつら」と後に登場するハンスとを混同させてしまったのは、ひとえに僕の力不足です(汗)実在した人物を取り扱うことに少々躊躇いを感じていたのですが、渡来人様のお言葉でホっといたしました(笑)貴重なご感想を誠にありがとうございますッ。
2006-01-12 19:20:16【☆☆☆☆☆】時貞
読ませてもらいました。素直な感想が、「ああなるほど」と電球が灯る感じでしょうかね。オチ、という表現とは少し違いますが、歴史上の人物の人生をこのように表現できることはすごいと思う。最初から舞台が日本だと思いこんでいた自分はきっと、最初からこの作品の罠に入っていたのでしょう。最後の最後で感じる読後感が良かったです。
2006-01-12 21:49:36【☆☆☆☆☆】神夜
神夜様>
拙作をお読みくださりまして誠にありがとうございます。尊敬する神夜様よりお褒めのお言葉をいただくことが出来まして、僕としましては非常に光栄であります。題材として消化するにはまだまだ今の僕には実力不足であったという反省も残りますが、神夜様からいただいたお言葉でたいへん勇気付けられるとともに、今後への大きな励みともなりました。貴重なご意見を誠にありがとうございますッ。
2006-01-13 13:12:25【☆☆☆☆☆】時貞
読ませて頂きました。ええ、何らかの裏があるな、というのはすぐにわかったんですが、ハンスという名前が出るまでどう締められるかいまいち掴めていませんでした。読み終えて、確かにショートらしいショートだな、と思ったんですが、そのショートらしさが全ていい方向に働いていたのか考えるとすこししこりが残る気もします。もう一歩初期段階で踏み込んでおいても読後感は濁らなかったんじゃないか、などと思いました。とはいえ、堪能させていただきました。
2006-01-14 18:22:32【☆☆☆☆☆】恋羽
拝読しました。読後オチの中枢である歴史に存ずる人物像が想起されてしまい、前半部から後半部半ばまでの印象が弱く思えました。私の記憶上にそれに対する情報があったのでラストは容易く想像出来得るのですが、それが却って全体を味気ないものにし、またショートを意識するあまり前半と後半が実は切り離された事象で関係性が希薄だったのも、何だかオトすために途切れてしまったように感じ、残念です。次回作御待ちしております。
2006-01-15 08:06:53【☆☆☆☆☆】京雅
恋羽様>
お読みくださりまして誠にありがとうございます。正直言って恋羽様には、すぐにオチが読まれてしまうであろうと覚悟しておりました(笑)恋羽様の仰るとおり、自分でも練り方をもっと工夫していたら更にもう一歩踏み込めた物に仕上がっていたのであろうと、今更ながら反省しております。たいへん貴重なご意見を誠にありがとうございました。いただいたお言葉を活かせるように、頑張っていきたいと思います。

京雅様>
お返事が遅れてしまい誠に申し訳ございません。京雅様の”前半部から後半部半ばまでの印象が弱く”というお言葉を拝読して、一番ドキリとさせられてしまいました。京雅様には、まるで僕の心の内をすべて見透かされているようです(汗)仰るとおり、ラストを早く書きたいがためにその手前までを書き急いでしまっておりました。まさに核心を抉るような貴重なご意見、たいへん勉強になります。本当にありがとうございました。
2006-01-16 18:10:39【☆☆☆☆☆】時貞
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。