『僕的空想物語』作者:パープル / V[g*2 - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
僕の頭の中に不意に浮かんだ文章をそのまま書いた『ゲーム』と『あいつ』の二つを編集した短編集
全角1458文字
容量2916 bytes
原稿用紙約3.65枚
                〜1〜





                ゲーム






『ルイの大冒険』最近流行のゲームの名前だ。
どんなゲームかって?
簡単に説明すると主人公である『ルイ』を使って魔物や怪物を倒しながら進むゲームだ。
ぼくは勝てる見込みのない戦いを挑んでいた。
レベル100の魔王にレベル32のルイが挑んで行く。
一度目の攻撃は魔王にひらりとかわされた。
代わりに魔王の激しい攻撃がルイを襲う。
いきなりHPは半分ほどになった。
ルイが不安そうにこっちを見た気がしたがそんなことあるはずがない、僕は二回目の攻撃を命じた。
よし!今度の攻撃は魔王の肩を確実にとらえていた。
あらあら、ダメージゼロ。
だめだね〜お前って。
魔王の激しい攻撃!HP残り1
ここで『逃げる』コマンドを押さないと確実にルイは死ぬ。
まあ、いいやどうせ死んだって何度もよみがえるんだ。
ぼくは『戦う』コマンドを押した。
ルイは魔王に切りかかったがやはりひらりとかわされた。
予想通り魔王の攻撃でルイは命を落とした。
「ゲームオーバー」の文字が浮かび上がる。
「はあぁ」俺は嫌になってコントローラーを投げ捨てた。





生暖かい風、卵の腐ったような悪臭で目が覚めた。
体を上げるとそこにはなんと魔王が!!
どうやら眠ってしまったらしい、そしてまだ夢の中だ。俺はそう思った。
だってそれしかありえないだろ?
体が勝手に動き出す。
赤土でできた橋を体が勝手に走っている。
下はマグマだ。落ちたら死ぬな、そんなことを考えていた。
体が勝手に剣を振り上げ勝手に振り下ろす、魔王にはひらりとかわされた。
魔王の鋭い爪がぼくを襲う。
鋭い痛みが僕を襲う。
・・・まっ待てよ!ほっ本当に痛い。
このままじゃ死ぬ!
どうする?どうする?
そうだ!逃げれば・・そうだ『逃げる』コマンド!
ぼくは空を見上げた。そこにはコントローラーを握った俺がいた。
「ぼっぼくが二人?」
だが今はそんなこと考えている暇はない。
「『逃げる』コマンドだ〜〜〜!!」
僕は叫んだ。
体が動き出した。
しかし、僕の予想には反し体は魔王に向かって走っている。
ぼくの体は魔王の肩に勝手に剣を突き刺した。
「やっやった」
しかし魔王の肩からは一滴も血が流れず魔王は肩から剣を抜くとにやりと笑った。
「がっあ」
魔王の激しい攻撃が僕を襲う。
だっだめだ意識が・・





目が覚めたとき僕は部屋の中にいた。
ゲームの中ではHP残り1のルイが立っている。
僕は迷わず『逃げる』コマンドを押した。














                  
                 〜2〜


                 



                あいつ








マンションの奥であいつがよみがえる。
形のない悪魔。
憎しみ、妬み、怒り
その感情が破裂しそうになった時、あいつがよみがえる。
あいつに負けるわけにはいかない。
僕は電話に手をかける。
最後の力を振り絞りダイヤルを押す。
僕は君の声を聞く。
あいつから解放される。



退屈な毎日の中で
あいつがよみがえる。
2005-11-03 11:54:13公開 / 作者:パープル
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■作者からのメッセージ
頭に浮かんだ物語をそのまま書きました。
僕はこんなことばっかり考えてます。
この作品に対する感想 - 昇順
拝読しました。相手の視点から物事を見ることで考えを改めさせられる「ゲーム」は、含まれたメッセージ性は面白かったです。心の闇を描こうとしたのでしょうか、「あいつ」は詩の様に思え理解に達しませんでした。どちらも(特に後者)まだまだ加工出来得るのではないでしょうか。簡略化の末にこうなったのであれば、省き過ぎたのではないかと思え、もう少し制御を緩めるべきかなと思います。「ゲーム」は個人的に好きでした。次回作御待ちしております。
2005-11-04 06:15:57【☆☆☆☆☆】京雅
『あいつ』は見る人それぞれによって違うことを感じて頂ければと思い
あえて少ない文章で書きました。例えば自殺願望や浮気心または殺傷願望など・・
しかし今、客観的に見ると確かに詩のようにも見えます。すいませんでした。
最後にブラックウォーカーに続いて二作とも読んでいただき本当にありがとうございます。
2005-11-04 18:05:19【☆☆☆☆☆】パープル
作品を読ませていただきました。1と2のつながりが解らなかったなぁ。1自体はSSとして成立していると思いますが、2は1の関連なのか、これから始まる別の物語のプロローグなのか判別しづらいです。1の絶対的他者となった自己との邂逅は面白い題材だと感じています。故にもう少し膨らませて欲しかったですね。ワケの分からない感想ですみません。では、次回作品を期待しています。
2005-11-05 08:39:17【☆☆☆☆☆】甘木
計:0点
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