- 『希望のかくれんぼ―前―』作者:柳沢 風 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
- 全角885文字もういいかーい。
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原稿用紙約2.21枚
まぁだだよー。
日常によくある、『かくれんぼ』をして遊んでいる子達を見ると、
私はいつも足を止めてしまう。
高校生になった今でも、
『あの出来事』は、私の胸に突っ掛かっていた。
12年前―・・・。
幼稚園のグラウンドに、皆がかくれんぼをしようと集まってくる。
その時引っ越してきたばかりだった私は、
「わたしも入れてー」
と言って皆の輪に入っていく。すると皆は、
「いいけど、かわりに芽衣ちゃんがおにになってね」
と、言うのだ。
「え・・、私いつもおにになってるよ?」
私が焦って言うと、
「じゃなきゃ、入れてあげないよう。」
とひとりが言って、他の皆もうなずく。
その時ひとりが嫌だった私は、少し笑って、
「わかった。」
と、言った。
もういいかーい。
「まぁだだよ・・・」
私は自分の幼稚園時代を思い出しながら、ぼそりと呟いた。
その時、
何かが私の横を、すごいスピードで通り過ぎていった。
私はばっと振り向く。
すると、そこにいたのは―・・・・・・。
幼稚園の時、小さく泣き声をあげた私の心。
高校生になった今も、私の心の隅に残っている、
小さな悲しみ。
私の『希望』は、あの幼稚園の時から
『かくれんぼ』して見つからない。
自分でも12年前のことを引きずりすぎだと思うが、
この『かくれんぼ』は、ずっと心に残っていた。
その理由が今、なんとなくわかった。
私は前を向いた。
そこに立っていたのは、
幼稚園児のころの私、
『園田芽衣』だった。
そこに立っていた芽衣がまた走り出した。
私は夢中で追いかける。
なんとなくだが、
芽衣を・・昔の私をつかまえれば、
何かを見つけられるような気がした。
不思議と怖くなかった。
心の中で、
これが私にとって、
最後のおにだと・・・
最後の『かくれんぼ』だと思った。 - 2003-11-06 22:00:26公開 / 作者:柳沢 風
■この作品の著作権は柳沢 風さんにあります。無断転載は禁止です。 - ■作者からのメッセージ
今回は不思議な話です!
どうでしょう?
今少しスランプで作品が微妙です。(いつも微妙ですが・・)
これからもがんばります〜!
- この作品に対する感想 - 昇順
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ファンタジーというか・・・不思議というか・・とにかく良かったです!
2003-11-06 23:51:15【★★★★☆】はるか不思議な感じのお話ですねぇ〜。すごいキレイな感じの文章です♪2003-11-07 00:00:43【★★★★☆】輝お初。続きの読めない展開でおもしろいです〜2003-11-07 17:43:46【★★★★☆】Chad不思議な感じですね。心に染み込んできました・・・。続きが読みたいです。2003-11-07 18:48:49【★★★★☆】灰猫計:16点
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