『上弦〜かぐや姫の謎〜』作者:東山小駒 / ~Xe - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
北東中学二年の月菜は、ある日親友の悩みを聞き、事務所に行く事を決意する。 しかし、親友が背負っているモノは、只者ではなかった・・・・!!?
全角1825文字
容量3650 bytes
原稿用紙約4.56枚
 漆黒の闇に囲まれたこの世界で、ただ光りを頼りに生きる者が居た。
ただただ、光りを頼りに・・・・。

「じゃぁ、文化祭の劇はかぐや姫でいいですねぇ?」
 癖のある喋り方を持つ生徒委員会の委員長、刃科 健悟が話をまとめ、黒板にチョークで丸を描いた。
 多数の生徒が「はーい」と声を上げる。
 北東中学一年、蓮見 月菜もそれに倣った。
「月菜、かぐや姫に立候補すれば?」
 そういったのは、隣に座っている親友、源 美咲だった。
月菜はあいまいに笑いかける。
「うーん、私なんかよりは白百合さんのほうが似合ってると思うんだけど。」
 白百合とは、委員会の書記、長い黒髪の美しい少女だった。
「言えてルー。月菜ってどっちかって言うとガサツっぽいよね。」
 あはは、と笑いが起こる。
「かわいそー。月菜だってかわいいじゃーん。」
「やめてよぉ。」
「照れてルー!憎めない奴め!」
 そして、終業のベルがなる。
「はい、じゃぁ今日はこれで終りなー。」
 担任の西山が号令をかけて、生徒たちは帰りの支度を始めた。
「ネェ月菜、新しいゲーセンできたんだって!見に行ってみない?」
「うん、行く行く!」
 こんな風にして何時も終わる、幸せな日常を、取り壊したいものが居る。
自分達だけが哀れ。
 そう思っている人たちが、必ずどこかに居るのだ・・・・。
「ところでさー、見てよこれ!昨日の夜、急にケータイなってさー、見たら、メールが入ってたの!」
 月菜の目の前に差し出されたケータイの画面には、赤いデジタル文字で、こう書いてあった。
『あなたは、殺したいほどにくい人が居ますか?死にたいほど、悩んでいる事はありますか?
 ありましたら、こちらに電話してください。
  ‘*%−#&%−$〜&。

            尊いかぐや姫より』
「な・・・何これ。何が言いたいの・・?」
「何か気色悪いでしょぉ?やんなっちゃうよ。このメールのせいで私、昨日殆ど眠れなかったんだからぁ。それにね、聞いてよ・・・。」
「どうしたの?」
「昨日、寝ようと思ってね、ベットに入ったの。それで、しばらくマンガ読んでたら・・・子供の笑い声がして、窓あいてないのにカーテンがゆれたのよ!」
「え・・・何時?生きてる子供なんでしょ?」
「違うわよっ!13時だったのよ!?一般の子供なんて起きてるわけないじゃない!」
 月菜は悪寒が背中を伝うのを感じた。
・・・・死ね。・・・・・そういう運命なのだから・・・
「え!?」
 月菜はあたりを振り返る。
かどにも、何処にも人は居なかった。
「ちょっとぉ・・・どうしたのよ?・・大丈夫?」
「あ・・・声・・・聞こえなかった?」
「声?何のぉ?」
 月菜は悪寒が背中を伝うのを、じっと感じていた。
何かが、起こる。
 起こってはいけないことが、起ころうとしている。
「・・・ねぇ月菜、事務所・・行かない?」
「事務所?・・・何の?」
「あのね、知美から教えてもらったんだけど。『ロッカーキーパー』って言う事務所があってね、そこは幽霊とか、怪奇現象の相談を受け付けてるところなのよ。」
「怪・・・・奇現象って・・・・・・行くの?」
「行くしかないでしょう!?怖くて私今日眠れないかもしれないじゃない!」
 月菜は戸惑った。
ここで、私がついていったら。
 私まで、怪奇現象の的になってしまうかもしれない。
だけど・・・・・!
「うん、分かった。じゃぁ、行ってみよっか。」
「!!ありがとう月菜!!」

 十分後、付いたのはある某所だった。
「こんな汚いところが、事務所?知美、本当に住所あってるのかな・・。」
 月菜は、もはや耳を傾けてなど居なかった。
怖い。
 本能が、私に訴えかけている。
ここに居たら、だめだ。
 死ぬかもしれないのに。
「ねぇ月菜?入ろうよ。」
「あ・・・・・うん。」
 本能は、だめと言っている。
だけど、足はひとりでに動いていた。

「スペル、クライアント{依頼人}がきたよ。」
「やっとか。ククッ・・・今回の客はどんな魔物を連れてきたんだろうなぁ?」

 暗黒の扉は放たれ、万物の魂は開放された。
黒く、そこに輝く漆黒の星は、いったい何を照らしたというのだろう・・・。
2005-10-16 07:31:49公開 / 作者:東山小駒
■この作品の著作権は東山小駒さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 この作品にして、はじめまして、東山小駒です。
まだ小学生なので、至らないところもあるでしょうが、今後とも私の作品をよろしくお願いいたします。
 十月十五日  

          東山小駒
この作品に対する感想 - 昇順
 こんばんは、座席です。
 ミステリとのことで読み始めたのですが、まだ序盤ではファンタジー的なにおわせが強いですね。ここからの展開に期待します。
 いやすごいですね、小学生とは思えないレベルの漢字を用いていて、文字自体はすでに中学生やそれ以上まで到達しているのではないでしょうか。ところで登竜門ではあまり「小学生なので」などの、(気分を悪くされるかもしれませんが)言い訳はあまり好まれない方ですので、ずばずばと行きますです、はい。
 というわけでここからはアドバイスです。
 http://omosiro.com/~gallebasra/p_novel_01.html
 とりあえずこのページを読んでみてください。正規表現について書かれています。登竜門では正規表現は読者に読んでもらう上での基本となりますので、試しに適用してみてください。
 それから子供の笑い声の件ですが、「13時」だと「午後の1時」になってしまって昼休みな時間帯ですね。なので、「深夜25時」または「午前1時」や「夜中の1時」と表現するべきでしょう。
 これからの展開に期待しております。それでは。
2005-10-16 14:36:35【☆☆☆☆☆】座席
拝読しました。科白を構成してゆけると言うことは、あなたの頭の中にストーリーがあるのだと思います。けれど、まだ充分にはそれを読者側へ伝えきれていない。地の文章(情報)が希薄だからですね。想像した光景や想いを、自分の中にある言葉をできるだけつかって書き綴ってみてください。想像力があるなら、文章力なんてものはあとから追いついてくると思います。先ずは書き急がず、伝えられることを伝えようとすることが大切なんだと思います。次回更新御待ちしております。
2005-10-16 16:55:25【☆☆☆☆☆】京雅
 最初と最後にあるそれぞれの二文がとても良かったです。
2005-10-16 21:22:06【☆☆☆☆☆】clown-crown
こんにちは、座席さん。
 返事をお書きくださり、ありがとうございます。
すいません、ちょっと私馬鹿なので、そういうことをよく理解できていなかったのかもしれません。
 これからはもっと良く気をつけたいと思います。
本当に申し訳ありませんでした。
 作品についてのアドバイスなどもいただいてしまって、本当にありがとうございます。
 京雅さん、返事をお書きくださって、ありがとうございます。
実は私、その文のところだけ、最初から考えてあったものなんです。
 お気に召しましたなら、光栄です。
 アドバイス、温かい声を聞かせてくださいまして、ありがとうございました。
 利用規約の方、拝見させていただきました。
自分の至らない所がよく分かりました。
 それを文章にして発揮できるかどうかは分かりかねますが、今後ともよろしくお願いいたします。
 それでは。
2005-10-16 23:04:42【☆☆☆☆☆】東山小駒
2005-10-16 23:12:07【☆☆☆☆☆】東山小駒
すごい面白いですね・・・。
 これからも頑張ってください。
2005-10-17 00:31:58【★★★★★】magi-
作品を読ませていただきました。物語の方向性や、冒頭の書き方などは良いですね。ただ作者の頭の中のイメージに対して、作品の描写がついて行っていない感じですね。会話から雰囲気はつかめるのですが、やはり地の文によって背景や人物、心情によって主人公の感情をもう少し描いた方が良いと思います。では、次回更新を期待しています。
2005-10-18 07:52:52【☆☆☆☆☆】甘木
甘木さん、返事をくださり、ありがとうございます。
 そうですか・・・。
参考になりました。
 もう少し、描写を頑張ってみようと思います。
背景、頑張らなくてはいけない、一番の欠点です。
 これからも頑張ります。
 
2005-10-19 05:19:22【☆☆☆☆☆】東山小駒
計:5点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。