『誘拐』作者: / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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誘拐されました。

気がつくとうっすら笑顔を浮かべた男が入ってきました。

「やあ。僕のうちはどうだい?広いだろう?おなかはすいてないかい?もうすぐコックがご飯を作るよ。」

男はそういってどこかへさっていきました。強い風が体に当たり寒いです。家に帰りたい。
逃げようとしたら男が何かを手にして戻ってきました。

「壁に向って何をしてるんだい?それよりもご飯だよ。今日はカレーさ。」

この男は何を言っているんだと思いました。壁なんてどこにも━━

男はカレーを僕に差し出しと自分は(なんと!)それを食べだしました。冗談じゃないようです。

じゃり…じゃりじゃり…ごり…
 
「このカレーのご飯はじゃりじゃりしていてとても硬いな。君は食べないのかい?」
男は口をじゃりじゃりさせて言います。男の口からこげ茶色のさらさらした粒が唾液に固まってが見えます。自分には食べる気なんてとてもしない。だってそれは…!

男は僕の分のカレーを下げると
「今日は君と眠るよ。」といいました。

「ベッドに入らないのかい?」
男にそう聞かれたけど、僕はその質問に答えることが出来ません。

しばらくして男が眠った隙に逃げようとしました。

ところがうっかり立てた物音に男は目を覚まし
「どこに行くんだい?其処は窓だよ。夜の散歩は危ないよ。君は悪い子だ。」

僕は男に動けなくされました。



4日後

いいかげん疲れてきました。何も食べてないし飲んでません。風が無慈悲に体を刺します。頭もくらくらしてきました。


「今日のご飯はステーキだよ。君は最近元気がないからね。」
おなかはすいてるけど食べる気がしません。
それをどうやって食べるのかも解りません。

ガッ!ゴリッ!ガッ!!

「このステーキは硬いな。ぜんぜん噛めない。それに繊維がいっぱいある気がする。」
男はナイフでステーキをきっています。四角くて薄茶色のステーキが「ゴリゴリ」と鳴りました。


1ヵ月後
「君は最近とても無口だね。眠っているのかい?それに最近とても臭いよ。二人でお風呂に入ろうか。」

その日一人の通行人がゴミ捨て場の真ん中で腐乱死体と話してる男を見ました。




2005-04-29 23:13:39公開 / 作者:I
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■作者からのメッセージ
これも短くなりました。
解りにくいと思うので解説を
男が誘拐してきた子供と豪邸だと思いこんでるゴミ捨て場で生活します。

彼の言う壁はゴミの山。彼の言うステーキは板切れです。



この作品に対する感想 - 昇順
設定は面白いんだけどなあ。もっと書き込んでいけばいいものになると思いますよ。小説に解説が必要だと感じるのであれば、小説に書いたほうがいいですね。
2005-04-29 22:50:55【☆☆☆☆☆】clown-crown
拝読しました。確か……私の何とも曖昧な記憶が正しければ前作も短い印象の強い作品でしたが、今回はさらにそれが強まっていて、小説と言うよりはその原型ではないかと思われます。これを小説と成すにはもっともっともーっと細かい描写等要るのではないでしょうか、そうでなければ読み終わった後、この京雅と同じく「異様に物足りない」と感じてしまう読者が増えても仕方ない事だと。……はっ!何て偉そうな事をべらべら語っているのでしょうか、この愚か者は。長長と失礼極まりない事だとは承知していますが、どうかお許し下さい。これもGWだというのに何処へも行けず読書に耽る私の戯言で御座います。では。
2005-04-29 22:54:59【☆☆☆☆☆】京雅
作品拝読させていただきました。いやぁもったいない。これだけ面白そうな題材をむざむざ簡単に処理してしまうとは……贅沢すぎます。もう少し血肉を付ければ上田秋成の雨月物語の「青頭巾」のようなホラーにも何でもなるのに。次回こそは描写の豊富な作品が読みたいなぁなどと思っています。では、次回作品を期待しています。
2005-04-29 23:11:57【☆☆☆☆☆】甘木
作者です
少し太らせました。どうですか?
2005-04-29 23:21:38【☆☆☆☆☆】I
計:0点
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