『戦場の上であなたに会えたならー01』作者:ちゃーしゅうめん / ANV - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
全角1632.5文字
容量3265 bytes
原稿用紙約4.08枚
戦場のうえであなたにあえたならー01神崎はじめ。」

よく晴れた日ー
 通りに、木骨を入り組み古びた家が左右交互に立ち並び、道のほとりにある木々の葉がその家を緑に染まらせる。涼しげな風が、吹きつけ木々もしなやかに揺れる。空高く、雲ひとつない天気。そろそろ初夏に近づいたこの気候は最もすごしやすい時期だろう・・・。
そんな日の朝。
 その古びた家の一つのドアが勢いよく開き、170センチのやや大きめの男、神崎はじめが飛び出してきた。街にほど近くある、山の上に建つ名門、昴高校の制服を身にまとい、制帽まできっちりとかぶっている。
東京都下町に住む神崎は、有名陸上選手。全国でも指5本に入る50メートル走の選手だった。今は、昴高校の三年生で大学受験のためもう、学校ではクラブは出来ない。はっきりいって、学校に行く価値なんて気の合う友人に会いに行く程度。そんな、日々を送り毎日充実はしていなかった。

 気晴らしに全国レベルのその足を使い勢いよく、下町の通りを走り始めた。その時、目の前の家のドアが開いた。中から出てきたのは身長150から156センチほどの同じ昴高校の制服を着た女だった。女はショートヘアーで長い足、大人びた顔をした美人な女だった。その女は、神崎の顔を観て顔を輝かせた。
「神ちゃんじゃない!!。」
と、喜んだ顔をし走る神崎に勢いよく手を振った。神崎は、その声に驚き「キャ!」というと足が絡まり(からまり)その場に大きな音を上げ勢いよく転げた。
すると女は、はぶてたような顔をし神崎を睨む。
「なんだ。志村か・・。」
「まったく。あんた、それでも陸上部なの。男のクセに、『キャ!』なんて言って。」
志村 彩。同じ高校に通う、幼なじみ。志村も女子陸上部では神崎ほどではないが長距離の有名選手。一応、全国大会ベスト19位に入ったが、神崎と同様、大学受験のためクラブは中止なので毎日にヒマを感じていた女だ。志村の態度に気に入らなかったが、しばらくすると神崎の顔を観て、笑顔に戻り、下町の道を二人肩をならべ歩き始めた。
「ところで、どうしちゃったの?。まだ学校行くのに余裕があるのにそんなスピード出して?。」
「いや。別に意味はないけど、ただ走りたかっただけだ。」
「私もねあるよ。そういうこと。」
そう志村がいい300mほど歩いた時、志村は突然大きな声でそういった。
「じゃあ、学校まで競争しない?。」
志村がそういうと神崎は「久々にやるか」と、言い勝負をすることになった。志村は、スタンディングスタートの体制に入り、神崎は短距離走に良く使うスタンディングスタートの体制になった。
「よーい。ドン!。」
志村がそういうと神崎は全力疾走で二人は走り始めた。
長距離の有名選手の志村の方がいいように見えるが、あと学校まで800メートルなので最初の200メートル神崎が、飛ばすとかなり差がつく。当然200メートル過ぎればペースが落ちて、志村がその後を追い上げてくる。こうやって行くと、勝負の勝敗は分からないのを二人は知っていた。
 相変らず、神崎は200メートルを全力疾走し、志村は自分なりのペースで走っていた。神崎の後ろは、30メートルも志村と差もある。だが、200メートルをすぎた神崎は、ペースをだんだん落としてゆく。その姿を見た志村は、ややスピードを上げ距離をだんだんとちじめていった。
 二人の距離はちじまり、もう肩をならべて走っていた。相変らず速いな。と心の中で二人とも思っていた。ついに、学校が見えてくると
神崎と志村は猛ダッシュで走る。

ゴール。

わずかではあるが、神崎が勝った。すると、志村は負けて悔しい顔をする。だが、その表情にはまだ余裕が残っている。やはり、有名長距離選手だ。
一方、神崎は言うまでも無く完全に倒れていた。そして、勝ったことに喜び疲れた表情でガッツポーズをとった。
2005-04-15 18:00:41公開 / 作者:ちゃーしゅうめん
■この作品の著作権はちゃーしゅうめんさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
よく自分なりには、できたつもりです。
この作品に対する感想 - 昇順
まだ始まりなので何とも言えないんですけど(汗 !や? のあとは「。」は要りません。人物描写が細かくて良かったと思います。続き頑張ってください。
2005-04-15 22:06:37【☆☆☆☆☆】霜
作品拝読させていただきました。プロローグとしては十分だと思います。人物はちゃんと書かれていますし、惹かれる出だしだと思います。少々気になったことが……例えば「女はショートヘアーで長い足、大人びた顔をした美人な女だった」一文の中で文頭に女と表記しながら、文末でも女という単語で締めるのは重複していて余計です。「猛ダッシュで走る」も重複しています。「猛ダッシュで歩く」とか「猛ダッシュで止まる」なんて表現はないのですから。それと高校生の身長で170センチならほぼ平均身長で長身とは言えないです(たしか去年の高校3年生の平均身長は170.3センチぐらいだったと思います)。長々と書いてしまってすみませんでした。では、次回更新を楽しみにしています。
2005-04-15 22:46:58【☆☆☆☆☆】甘木
拝読しました。連載物という事で、詳しい物語の感想は後にしようと思います。文章ですが、描写を細かく書かれていて良いなと。ただ一寸数字で表す事が多いのが気になりますね。まだいいのですが、細か過ぎると逆に読み難くなる事もありますので注意して下さい。って、常に過度説明気味な私に言えた事じゃないですけどね。では次回更新頑張って下さい。
2005-04-20 13:20:18【☆☆☆☆☆】京雅
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。