『ARISU』作者:hitomi / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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0ページ・「雨が降る・君が降る」


雨が降る
降って降って
まるでこの世の海が落ちてくるようで
この『ワンダーランド』に沢山の水の粒が
降るのではなく 堕ちる

「今日はまた、一段と降ってるね」
「ホント、王女に何かあったんじゃないのかな?」

かもね、と言ってくすくす笑う帽子屋・三室は紅茶をすすった
それにあわせて、チェシャ猫・二世も紅茶をすする
窓から見ても、この雨はすごいと思った三室はカップを置いた

「さてと、強くなってはいけないからねそろそろ、帰るよ」
「もう帰ってしまうのかい?それは大変だね見送るとしよう」

といってお互い席をたった

「今日の紅茶はなんだい?とても美味しかったよ」

三室はそう笑って、コートを羽織った
二世は帽子を渡す

「今日はね、アッサムリーフにしてみたよ」
「そうか、道理で香りが良かったんだね」

ドアを開けるとザーザーとひどい音がする
強い雫は三室の靴を肩をたたいた

「かさは?」
「いや、これから三月うさぎに会うのでね」
「なら、かさは必要ないね」

二世はフフフと笑うと三室に別れを告げた
告げたつもりだった

「お〜い!!!2人とも大変だよ!!」
「どうしたんだい?そんなに慌てて」

雨に打たれながら走ってくる白ウサギ・貴緒に三室は淡々といった
貴緒の赤い長い髪が濡れて頭の白い兎さ耳が際立つ
よっぽど慌てたのか時計もぶら下がったままだ

「さっき、ムーブゥの森に手紙を出しに行ったら」
「行ったら?」

茶色の髪が肩まで伸びている二世は髪をかき上げ言った

「なんと、空から女の子が降ってきたんだ!!」
「なっ!」

帽子の端から見える黒髪は雨に濡れてしなっているがこの時は別だった
大きな目で三室は貴緒を見た

「それって、まさか」

二世は動揺したのか猫耳がピンと立ちいつもの余裕のある顔ではなかった

「とにかく行こうよ!俺もマダ近寄ってないんだ!」

貴緒はそういうと、まじないを唱え始めた

「天に昇る月よ、天に上がりし星よ、東に火星を、北に水星を、南に土星よ、西に太陽を今ココに昇天せよ【将星烈火】」

まじないが終わるのと同時に、先ほど降っていた雨がまるで嘘のように空は済んだ蒼い空白い雲が広がっている

「さすがだね、『ワンダーランド』が誇る『TORANPU城』の四天王の一人だ」

二世は空を見上げていった
空にはもう鳥が飛んでいる

「だがいいのか、王女のなさった天候を変えてしまって」

三室も空を見上げた
小雨ならまだしも、こんなにも晴天にして
帽子から滴り落ちる水玉を手で受け止めた

「いいさ、王女には俺が説明するから、そんなことよりもアノ子の方が大切だと思う」

凛として2人を見つめる貴緒
胸の四天王に与えられる金のバッチが光っている

「そうだね、早く行こうか」

三室は帽子を被り直した
黒い髪が陽に当たってキラキラしていた
二世はそれを見ると貴緒を見直した

「さぁ、行こうか」

そういうと、二世は扉をバタンと閉めた
これから起こることに別れを告げるように
2005-03-31 16:50:23公開 / 作者:hitomi
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■作者からのメッセージ
長くなりそうで、頑張ろうと思ってます!
とにかく皆様に楽しんでいただければと思ってます!
紅茶とか飲みながら読んでくれると嬉しいですね〜!
では、ご意見、ご感想があれば教えてくださいませ…
では…また
この作品に対する感想 - 昇順
初めまして、読ませていただきました。……なにやらあまりにも独特すぎる世界観というか表現方法というか。確かに昔の有名な作家さんには句読点を省略する人もいましたし、今でもいるのかもしませんが。しかしこの掲示板で書くのなら管理人の紅堂さんが推奨している表現を使うのが一応の礼儀かなぁ、と。何か、引き込まれていく部分があるのは確かですから、このままの書き方で書いていって良き読者さんに巡りあえないのはもったいないかな、と思いました。正規表現については、作品名が列挙している場所の一番上です(上手く説明できません)。長々と失礼しました。それでは。
2005-03-31 19:20:52【☆☆☆☆☆】恋羽
初めまして。作品を読ませていただきました。表現が独特で少々奇妙な感じを受けました。プロローグとしてはこれで良いのかもしれませんが……恋羽さんが指摘されているように正規表現を使われた方が、物語をより楽しく読めると思います。それと文章が一文一文独立していて、次の文章につながっていないシナリオ的な印象を受けました。設定に惹かれるものがあるだけにもったいないです。色々書いてしまいすみませんでした。次回更新を楽しみに待っています。
2005-04-01 08:27:20【☆☆☆☆☆】甘木
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