- 『悪夢のささやき』作者：liz / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
- 全角1502.5文字怖い夢を見た。
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今は、明け方の4時ごろだ。どうしていいか、分からなくなるぐらい自分が動揺している。あれは、悪夢としか、言いようがなかった・・。
ずっと憧れていた人がいた。彼を本気で愛していた。私は、本気で人を愛すると、周りが見えなくなる。それがいつも災いして、本当に愛している人から愛されたことはない。彼が、突然夢に現れたのだ。
「俺、君の事、好きじゃないんだ。いくら、俺だってね、本当に素敵な人だなって思ったら、付き合うよ。でも、君にその魅力はない。」
心が引き裂かれるようだった。苦しかった。
「ただ、1度くらいなら、抱いてあげてもいい。」
こんなに屈辱的なことを言われたのに、私は、彼に抱かれていた。途中両親が部屋の前まで来て、驚いて逃げたりもした。だが、私は、途中の妨げも全てクリアし、抱かれていた。
屈辱だった。これほど、せせら笑われたことは、今までにない。私は知った。この悪夢を見て、私は、彼を本気で愛しているのだと。
時々、自分がどうしたいのか、自分はどう思っているのか。自分のことなのに、分からなくなってしまうことがある。そう、そんな矢先に、私は、この悪夢を見た。屈辱以外の何も感じなかったといえば、嘘になる。私は、気づかされた、今でも彼を愛していると。どうしようもなく、彼を求めていると。
悪夢のせいで眠れずにいるので、私は、ベッドから起き上がって窓際に立って、外を眺めた。まだ、外は暗いままだった。朝の4時ごろだろうか。朝日がまだ、夜空に現れていない。ああ、今の私の心だと感じた。ここ数日、心から笑うこともなかった。彼を忘れないと、という気持ちが先走って、ろくに笑うこともなく、生活していたのだ。心は冷え切っていた。
ふと、携帯が成鳴った。彼からだった。
びっくりして、思わず、電話に出た。
「もしもし・・。」
「彩香？元気？」
「どうしたの、急に・・。」
「いや、急に目が覚めて、眠れなくなって。」
「私以外に、電話する人たくさんいるくせに。私じゃなくたって。」
「いや、彩香以外、誰にも電話したくなかったんだ。」
「どうして？」
「彩香を好きでもないのに、馬鹿にしながら俺が抱く夢を見たから。」
彩香は、胸がちくりと痛んだ。
「彩香、同じ夢見たんじゃないか。」
一瞬戸惑ったが、正直に告げることにした。
「ええ。」
「彩香、俺は…。あんなふうに彩香のことを思っていないから。」
「え、でも。前、私なんかに本気になるわけない、て言ったのは、龍のほうだよ・・。そして、今日、案の定な内容の夢を見た。とても悲しくて。涙が出たよ。ああ、私は、こんなに龍が好きなのに、て。」
正直に告げると、彼は言った。
「俺は、あの悪夢が何かを暗示したことに気づいたんだ。」
「え？」
「俺が、君のとりこになる。」
私は、言葉を失った。
「抱いているところで、夢が途切れただろう。あの続きが知りたくなった。」
「…。」
「そして、俺は知った。」
「あの、悪夢は現実になるんだって。」
彩香は、急いで、玄関に向かい、ドアを開けた。ドアの前には、龍が立っていた。彩香の手から、携帯が、するりと落ちた。
あとに続くのは、闇、闇、そして、闇。
窓から、朝日が差し込んできた。ベッドには、吐息を立てる龍と朝日を見つめる彩香の姿があった。
「果たして、あの夢は、悪夢だったのだろうか。」
彩香は、自分の心にそう、問いかけた。左手に、愛しい人の温もりを感じながら。 - 2005-01-14 13:02:45公開 / 作者：liz
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なーんか、こんな話を書きたくなって。読みきりです。短いですが、よろしくお願いします。
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読ませてもらいましたです。心理描写が少し足りないように感じました。二人ともはっきりと「悪夢」と口にしていますが、男にとってもあれが悪夢と言えたのか、疑問が残ります。夢の中の男の描写も、もう少し欲しかったかもしれません。男の性格がいまいち掴みきれませんでした。かなり辛口になってしまってすいません…でも、こういう雰囲気の話は大好きです。それではこれかも頑張ってください。
2005-01-14 21:25:42【☆☆☆☆☆】COYN読んで思ったことは、と。が多いな〜ということでした（汗 区切るのは良いんですけど、読み手の目もそこで一瞬止まるので、連続してあると読みづらく感じました。あんまりつけないほうがいいみたいですね。作品のほうですが、「彩香、同じ夢見たんじゃないか。」どうしてそう分かったのかが疑問に思いました。多分、思っていたストーリーと実際に出来上がった作品とが食い違っているのでしょうが、ここは唐突な気がします。厳しい批評ですが、ご容赦ください。lizさんが思い描く作品をそのまま書けるようになることを願っています。頑張ってください。2005-01-15 20:31:22【☆☆☆☆☆】霜最初のところで点が多すぎな感じがしましたが、あとは結構すらすらいったのではないでしょうか？性描写（といえるのか？これは）は少し苦手なのですが、抵抗なく読めました。「彩香、同じ夢見たんじゃないか。」のところは別に変な感じはしませんでした。あれでいいと俺は思います。ただ、確かに男の性格はつかめにくくなってるので、そこは注意して欲しい〜かな・・・（あーマヂ偉そうですみません・・・） 次回作、楽しみにしてますね！2005-01-16 12:19:09【☆☆☆☆☆】貴志川はじめまして。夢をキーワードにした話は好きですね。かなり。何か男のほうが気にくわない奴でしたけど、まあそれはおいといて（爆。お話はとっても楽しめました。次回も頑張ってくださいっ！！2005-01-17 09:44:33【☆☆☆☆☆】ゅぇ
初めまして、紗原桂嘉と申します。最後の方の、「あの続きが知りたくなった」と言う男の言い草はなんでしょうか。こういう時の男のだまし方はしばしば天才的で、こういう時の女のだまされ方(又は、だまされたフリ)もまたしばしば天才的です。男女の性(サガ)がよく出ていたと思います。私のツボでございました。
2005-01-17 18:08:50【☆☆☆☆☆】紗原桂嘉みなさん、レスありがとうございました。COYN様、的確な指摘、ありがとうございました。あれが悪夢といえるのか。男の人にとって、好きでもない人を抱くのは、悪夢と言えるのではないかと思って書いたのですが・・。霜様、思っていたストーリー通りに仕上がっていないというより、実は実話が半分だったので、混乱したまま書いた次第です。読者様を混乱させてしまったかもです。、と・・を少なくしようと思います。貴志川様、男の性格分かりにくいですよね。だって彩香が彼を掴めてないのに、彼の性格が分かるような文章にするのもなー、て思っちゃったんだもん！て、ごめんなさい。でも、そう思ったんです。ゆえ様、初めまして。あの男、気に食わないですよね。そんな人好きになった私って・・・・。いや、実話ですから。ていっても、夢の内容がです！親から逃げまどってもうビクビクでしたよ。目が覚めたら後味悪すぎでした。紗原桂嘉様、初めまして。つぼでした？ありがとうございます。
皆さん、これからも頑張るので、よろしくお願いします。2005-01-18 17:59:10【☆☆☆☆☆】liz計：0点 - お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。