『堕天使の翼〜黒き翼のセルシア〜』作者:SALA / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
全角1501文字
容量3002 bytes
原稿用紙約3.75枚
〜堕天使の印を刻まれたあの日から覚悟はしていた・・・・だけど・・・・・・〜
          
          〜堕天使の翼〜黒き翼のセルシア〜
 
・・・・・・・・・運命は私に味方などしてくれなかった。堕天使の印を刻まれた時から分かっているつもりだった・・・・だけど不思議と涙が溢れてきて・・・・

              〜10年前〜
天界。此処は生きているうちに良い行いをした人間が天使となり、また生まれ変わるために、良い行いをする場所だ。そこに・・・・私は暮らしていた。
「ふわぁ・・・・・朝は辛いなぁ・・・・」
その日の朝、いつもと同じ様に眠たげに学校へと向かう。言い忘れていたが、最初の十年は、天使の学校に行くのだ。そこで成績が優秀な者は、人間に転生できるのだ。
学校に到着した。席に着いて先生が来るのを待つ。とりあえず出席をとる。
「リン・シェリスさん」
「はい。」
「レイル・ジエン君」
「はい」
と言う風に進行していく。私の名前が呼ばれた。
「セルシア・ミュートさん」
「はーい」
これで、出席は終わりだ。いつもなら、出席が終わったら先生が来るはずなのに・・・おかしな事に先生は来なかった。最初は「すぐ来るだろう」と、皆思っていたが、次第に不安とイライラは積もっていって、ついに「職員室に言ってくる」
と、学級委員長の、レイルが言った。皆に不安そうに見送られてとうとう、レイルは職員室に、行ってしまった。
 それから、彼は戻ってこなかった。私も心配になって「職員室・・・・見てくるね。」と、言った。「一人で行ってもしもの事があったら・・・・」と、リンも一緒にいくことになった。職員室はすぐ見つかった。入るときに急に不安になった。
「もしかして、レイルは、殺されたんじゃないか。」と。でも、入るしかない。そんな気持ちもあって、結局入る事にした。
「失礼しまーす。」
と、言って職員室の扉を、「ガラッ」と、なるべく静かに、聞こえないよう開けた
・・・・・目の前に広がったのは血の海・・・・地獄の光景だった・・・・・
先生も・・・・・レイルも死んでいた。その時何かを刺した音がして、私の横にいたリンは、多分皆を殺した天界を追放された堕天使に殺された。堕天使は、私を見てこういった。
「お前の願いを叶えてやる・・・・ただし、条件付きでな。」
「願い?ここにいる、皆を蘇らせてよ!!先生やレイルや・・・リンを!!」
涙を流しながら、リンの亡骸を抱えて言った。次に堕天使はこういった。
「いいいだろう。その代わり条件は何だって守ってもらうぞ」
「その条件って何?皆を蘇らせるなら何でも言いなさい!!」
「堕天使になれ」
今・・・・・聞こえた言葉を、「何かの聞きまちがえだ」と思って、何度も聞き返した。・・・・・聞き間違えなんかじゃなかった。「堕天使になれ」でも、堕天使になってもいいと思った。皆を助けたかった。それだけで。私は、その日堕天使になった。その日堕天使の印を刻まれて、真っ白だった羽は黒くなって・・・・・




思い出したくも無かった・・・・・・あの光景を。闇に染まったあの日を。
部屋に呼び鈴の音が響いた。ドアを開けると、白い翼の少女が入ってきた・・・・
多分天使だろう。でも・・・・・その天使はリンに似過ぎて、逆に怖かった。
「・・・・・セルシア。」
と呼ばれてビクッとした。まさか・・・・・・
「リ・・・・ン・・・?」
天使は小さく頷いた。
            〜つづく〜
2004-11-10 19:23:17公開 / 作者:SALA
■この作品の著作権はSALAさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
初めまして♪SALAです。この作品はシリーズ物なのでご了承下さい。
頑張ったけどこれしか書けませんでしたぁ(汗
ぜひ読んで下さい。
続きを、お楽しみに〜♪

この作品に対する感想 - 昇順
感想記事の投稿は現在ありません。
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。