『〜LINES〜プロローグ』作者:わらびもち / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約5.02枚
〜〜プロローグ〜〜

人数の少ない、月光が暗闇をかき消し薄暗い空間となっている路地を、
ついさっき、学校でバレた悪戯の罰則を受けていた幼馴染同志の男女が
ようやく生活指導部の手を逃れ、帰路をたどっていた。
黒い冬服の学生服を着た男子高校生が話題を持ちかける。
「今日の悪戯は最高だったけど、やっぱバレてあの生活指導部の頑固ジジィ に叱られちゃ後味悪いよなぁ。なぁ真(マナ)。」
学生服を着た、肩までかかる長髪の女子高生がムッとなって返事をする。
「直(タダシ)が学校のパソコン室のパソを全部パスワードでロックするなん て無茶苦茶な事するからでしょ!なんで私もあのジジィの説教聞かないと いけないわけ!?」
すかさず直と呼ばれた男子高校生が反論する。
「‘チャッキー田中’なんてわけのわからねぇパスワード提案したの
 おめぇだろうが!!」
少し二人はにらみ合った後、同時に吹き出した。
幼稚園からの長い付き合いで、異性なんぞの概念など、これっぽっちもない
仲のいい親友のような悪戯好きの幼馴染のコンビは、
やがて人通りの少ない路地にさしかかり、帰路を歩き続ける。

さっきまでトークを繰り広げていた元気な女子高生が
「・・・・・・?」
突然、疑問と警戒を抱く表情に変わる。
「ん?どうした?いつもの霊感?」
彼女と長い付き合いの男子高校生はすぐに彼女の異変に気がつく。
「うん・・・なんだか誰かに見られている気が・・・」

二人が歩いている路地には先客がいた。
先客は二人の高校生を見つけると
まるで何ヶ月も獲物を取り逃がし続けていた狩人が
絶好のチャンスにめぐり合えた時のような、
歓喜と冷酷さが入り混じった表情、感情を爆発させ、
高校生に足音も立てず、近づいていく・・・

「やっぱ夜は危ねぇな・・・早く行こーぜ・・・」
彼は心配と警戒を膨らませ、彼女に一言呼びかける。
彼の心配の対象である彼女は、なんとなく顔をさっきから感じる
違和感の方向、後ろに向けた。

    視界が、彼女に凶報を告げる

彼女は無造作に彼の腕をひっぱり、走りだした。
もう一人のほうの男子高生はわけがわからず、
さっき彼女が見た空間に視界を向ける。
「・・・・・・・・!?」
違和感の正体は・・・人ではない。走る二人を追いかけるのは
宙に浮く二本の長めのサバイバルナイフ。
そして、耳をすませば誰もいない空間から、
殺気のこもった冷笑が聞こえる。
二人は暗い路地の曲がり角を曲がる。
二人の視界に宙に浮くチェーンソーが冷笑と機会音
が入り混じった音をたてる、奇怪な現象が飛び込んだ。
「!!!!」
チェーンソーが二人に向かってくる。
後ろには二本のサバイバルナイフ。
逃げられない。
「くそっっっ!!」
青ざめた彼女を見た彼にできる事はひとつ。幼馴染を護ること。
サバイバルナイフが後ろをふさぎ、チェーンソーは
機会音にもまさる甲高い冷笑を発し、二人にその牙を
振りかざす。
「・・・・・・・っ!!」
彼は彼女の盾になるよう仁王立ちになった。
奇怪な牙は彼の体を貫通し、護られた彼女の腹部にも
残酷にも接触する。
二人は、血を流し、倒れた。

怪奇物体から声が上がる。
チェーンソーのうるさい機会音をも勝る狂ったような叫び声が。
「ヒャハッ!ハハハハハッ!!この世で久しぶりの人殺し☆」
サバイバルナイフが芝居がかった仕草と冷たい声を上げる。
「ォォオオウ!ブラザー!勇敢なる犬死の戦士が護ろうとした
 チビにまだかすかだが息があるぞ!?どれ。私がトドメを指そう。」
「いやいやいやいや とどめなんて甘っちょろい。
 どうせソイツは助からねぇよ!ヒャハハッ☆
 どうせならもうろうとする意識と体の燃えるような痛みで死んでもらわな きゃ☆ヒャハハハハ!」
「ォォオオウ!そのとうりだよブラザー!!
 それにベルフェゴールのババァがなるべく歪み人[リフレクション]
 を作るようにと言っていたものだしね!まぁできるわけなかろうがなぁ。
 この哀れな屍に希望を託して行こうじゃないかブラザー!!」
「おうよ グズグズしてるとラインズがくるかもしれんしねぇ。
 さぁて今度は老人あたりを。。。ヒャハハッ!ハハハハハハッ☆!!」
ふざけた口調がかえって不気味な印象をギラつかせる二つの怪奇物体が、
二人の屍を残し、闇に消えていく。。。
彼女が二つの怪奇物体が気配を消したのを感じると、
弱弱しい助けを求める声を一言放つ。隣の彼は動かない・・・。
そして彼女の視界が漆黒の暗闇に侵食されていった・・・。
悲しみ、後悔、怒り、疑問。様々な感情を抱いて・・・。

to be continued・・・・・・・
2004-10-10 18:00:04公開 / 作者:わらびもち
■この作品の著作権はわらびもちさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
はじめまして、わらびもちです。
この小説のジャンルは一応ホラーアクションです。かなり黒いとこで終わってしまいますが、次回で巻き返したいと思います。
これは処女作なので未熟な点が何箇所もあると思いますが、感想お願いします。
m(_ _)m
この作品に対する感想 - 昇順
読ませていただきました。何となく感じたことを少し書かせていただきます。まず気になったのが、文章のところどころに入る一文字分の空白。文章を書くときに使っているソフトのせいかな(同じような間隔で空白が入っていたので)、とも思いつつ、途中で文章が途切れてしまうとちょっと読みにくいです。改行を入れる箇所も引っかかりました。句点以外では改行するべきではない、というわけではないのですが、意識してそれぞれの文章を短めに区切るという趣向でないなら、無駄な改行は読みにくくなるだけだと思います。改行は意味や音的な箇所でしてもらえたほうが、読み手にとっては嬉しいです。内容についてですが……「あ、この二人が主役か」と思った男女のうち、男が早くも死んでしまってあっけにとられています(苦笑)。ただ、幽霊めいたサイコさんがお二人出演していたので、もしかしてこの男の子は幽霊になって恨みを晴らすのかな、と思いつつ。冒頭の幼馴染二人による『いたずら』に関する会話が、自分にはちょっと意味がわかりませんでした。二人の人間性を表現したのか、『いたずら』に意味があるのか、それともネタなのか……素直に考えると人間性かな、と思うのですが、それだと二人が同時に笑い出したのが唐突に思えました。なんかすごく細かいことばかりすみませんでした。最後に誤字についてですが……『機会音』ではなく『機械音』じゃないでしょうか。二回続けて『機会』になっていたので、ここだけ特に気になりました。それでは長々と失礼しました。
2004-10-10 21:13:40【☆☆☆☆☆】ドンベ
読ませていただきました。ストーリーの方はなんとも言えませんが、説明口調のセリフは個人的に嫌でした。「今日の悪戯は最高だったけど、やっぱバレてあの生活指導部の頑固ジジィ に叱られちゃ後味悪いよなぁ。なぁ真(マナ)。」二人なのに何故名前を言うのか、ということです。あとセリフの中に「☆」をつける人をたまに見るのですが、最近のライトノベルとかには使用されているものなのでしょうか。これも個人的にですが好みません。「☆」の感じを他の表現で表していただきたいです(要望にすぎませんが。改行のことについてはドンベさんと同じ感じです。改行後の一マスめは空白にすると読みやすいです。失礼いたします。
2004-10-11 18:36:16【☆☆☆☆☆】メイルマン
メイルマンさん、ドンベさん鋭いツッコミありがとうございます。
やはり載せるには未熟過ぎたようです。ノ `)
☆はふざけた感じをだそうと思ったわけですが、やっぱり変ですよねぇ;
致命的な誤字も見つかりましたw
一旦、出直します。このプロローグだと少し話の筋がおかしくなるので
もっといいストーリーを練りなおしてきます。
失礼しました!m(_ _)m
2004-10-11 21:45:34【☆☆☆☆☆】わらびもち
計:0点
お手数ですが、作品の感想は旧版でお願いします。