『DEVIL or DEVIL』作者:鉄 クロガネ / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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原稿用紙約4.01枚
「・・・てめ・・・けんな・・・」
 漆黒の夜古めかしいアパートにうなり声が聞こえる。
「く・・たれっ・・・ウオォォォォ!!」
 叫び声が木霊し男は目を覚ます。
「はっはっ。畜生・・・ま・た。あの夢か・・・。」
 男は右手で顔を覆いながら呼吸を激しく、深呼吸する。
 この男は 風間 仁(17)高校生である。
 仁は呼吸を整えるとアパートから出て行く。
「なぜだ? なぜ今頃になってあの夢が出てくる! ・・・ちっ。もう眠れねぇじゃねぇか」
 
 ガコン

 仁はアパート近くの自販機まで飲み物を買いに来た。

 ごくっごくっごくっ

 カン一本を一気飲みすると、自販機の横のゴミ箱へカンを包囲投げる。
「・・・・・・?」
 振り返る仁。
「なんだ? 殺気? 違う・・・。見られて・・・る?」

 ザワザワザワ

 木の葉がこすれる音。

 サ――――――――

 寒気。

 ガシッ

 何かに肩をつかまれる。
「!!?」
 振り返り後ろにはねつつも防御態勢を取る仁。
「やあ、どうしたの? そんなに驚いて。せっかく親友の僕が会いに来たのに。」
 ブロンド髪のロン毛に緑の瞳仁と同じ年齢だろうか、少し少年の顔立ちの男がいた。
「親友? よく言うぜ。」
 
 冷や汗

 こいつ・・・いつの間に?
 人間の芸当じゃねぇぞ・・・。
「ひどいなぁ。そんなに驚いたあげく、親友じゃないなんて言うなんて。」

 子供のように泣き真似をする。
「ハッ。俺の本当の親友殺しといてよくもまぁそう言う口がたたける・・・」
「ちがう・・・!僕じゃない!」
 さっきまでの和やかな表情が消える
 両手で仁の話を振り払うようにする。
「何が違うんだ!あの場で俺は見た!てめぇが・・・、てめぇが凶器を持ってた!返り血を浴びて笑って俺に振り返りやがった!」
 
 暗い夜道に木霊する二人の叫び声

「ちがう・・・。僕はやってない・・・。僕はやってないんだ!」
 頭を抱え込みうずくまる少年
「じゃあ説明しろよ!なぜあの場にいた?なぜ顔にも血が付く?なぜ笑っていた?全部お前じゃなきゃあり得ないことだろ!」
 激情する。いつもの仁はそこにはいない。


「五月蠅い」


ザーーーーーーーーー

 周りの風が全て少年に吸い込まれる
 木の葉が舞う
 ゴミも舞う
 ほこりも舞う
 真空が生まれた。

『こ・・・呼吸が・・・。出来・・・な・・い。』
「グゥ・・・。ガッ!アアッ!」
『なんだよこれ・・・。こんなことが・・・。』

「どうだ!苦しいか?苦しいだろう?これが今の僕だ!殺人犯殺人犯とののしられ、殴られ続けてきた僕だ!」

 コォォォ・・・・・・・・

 風がやむ

「? なぜ止める? 俺を殺しに来たんじゃ?」
「え? うれしくないの? 助かったんだよ? 泣いて喜んでも良いじゃない。」
 最初の時と同じ笑顔がある
 しかし、目は冷たくにらむ
「それに、殺しに来てるなら会ったときに ザクッ とやるよ。言ったでしょう?会いに来たって」
 
 やりかねねぇなコイツ・・・
 しかしなんだ?今の・・・。俺は夢を見てるのか?よくある夢落ちか?


「夢じゃないよ。現実さ」


「!!!!」
 俺・・・今声出したか? 否 出してない。
「ククク。心が読めるんだよ。言っただろう?これが今の僕だ!」

「・・・・・・・」

「まぁいいや。今日は見せびらかしに来ただけだしね。今日は帰るよ。じゃね」
 そっぽを向きながら言う
 
「次に会えばヨウシャハシナイ」

 強烈な殺気
 
 一瞬 まばたき
 少年はそこにはいない・・・。
2004-08-11 01:29:08公開 / 作者:鉄 クロガネ
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■作者からのメッセージ
初投稿。
なんだかってか絶対この掲示板に
合っていないような。
でも、読んでた抱いてコメントでもいただけたら・・・。と思います。
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