『離婚日記』作者:イソップ物語 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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東京都に住む母親(去年の春、離婚)と二人の子供が居ました。
母 安齋 真由美(あんざいまゆみ) 主婦。
長女 同 弘子(ひろこ) 学生。
次女 同 御世(みよ) 幼児。
二人のうち長女、弘子は中学二年生。
小さい子供が大好きで面倒見の良い性格。
そしてこの二人のうち次女のほうは去年の春幼稚園を卒業したばかりの幼児。
「行ってきま〜す。あれ?お姉ちゃん。今日、学校は?」
「うん?」
今日は日曜。妹は何を勘違いしているのだろうか。
休みのこの日によりによって卒業したはずの幼稚園に逆戻りする馬鹿は居ないだろう。
妹は私に置いてくよ、さき行ってるなどといったような口調で言っているがよく考えてみろ。
あんたはもう幼稚園は卒業したでしょ。
それに今日は日曜日だろが。
学校も、幼稚園も今日は休みであいてないだろ。
でも、それは幼稚園も学校もそうだけど、場所によってだからなんともいえない。
「今日はねえ、お姉ちゃんもあんたも休みなの。」
「へえ。」
妹がやっと遅い理解をしたのかと思うと私はほっとする。
なんか、妹にとってはちょっと難しかったのかなと思う。
「やっと解った?」
「うん、ズル休みってことなんだね。」
前言撤回。ちょっとどころか、まったく休みというものを理解していない。
「はあ、今日はね…」
        ・・ギィ−・・
   「ん?誰か着たみたい。」
私は妹に常識から教え込もうとしたと同時に私の部屋のドアが開いた。
「ただいま〜。はあ、疲れた。」
「あ、お母さん!お帰りなさい、早かったね。」
「ぁ゛ー…あ、ちょうどいい。弘ちゃん、肩やってくれる?」
現れたのは私たちのお母さん。お母さんはいつも仕事で大忙し。
だから、肩がいつも氷のような硬さ。それ以上かな?
「お母さん、お疲れ様です。今日はいつもより硬いね。」
「あぁ、そりゃそうよ。だって、こうもOL生活してたら肩だって硬くなるわよ。」
「ふぅん。そうなんだ…」
ちょっと、違う気もするけど。
「ねえねえ、お母さん。」
「あら、御世。お姉ちゃんを困らせたりしてたりしない?」
「うん。全然してないよ。ね、お姉ちゃん。」
「え、あ…あぁ。うん。大丈夫だよ。」
さっき困らせてたけど…。
でも、私にとってもお母さんにとっても御世はたった一人の大切な人だから
御世がこうして笑いながら「そうだよね。」というとなんとも言い返しのつかなくなるので、
ちょっと私もお母さんも違うとはいえない。
これって、いわゆる親ばかというものですか?
「そう、ならよかったわ。」
私も、御世もお母さんが一番大好きです。父も好きです。
ですが、未だお母さんが父と別れた原因はわかりません。
2004-06-29 17:24:11公開 / 作者:イソップ物語
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二作目です。
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