『死からの脱出』 ... ジャンル:ホラー SF
作者:ロメロ                

     あらすじ・作品紹介
記憶をなくした主人公が自分の記憶と真実を知るために死者の徘徊する街で戦う話です。

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俺はある日病院のベッドで目が覚めた。起きたのはいいが不思議なことに今までの記憶がない。
俺は裸で寝ていた。季節は冬なのか裸でいるととても寒い。このままこの格好でいるのも嫌だと思った俺はとりあえず
何か着れるものを探し始めた。しかしそれは5秒とかからずに見つかった。ベッドの横にあったパイプ椅子の上に探していたものが
あった。パイプ椅子の上には、上から順に手紙、衣類、小さめのアタッシェケースが置いてある。俺はまず手紙を読む。
"君が真実を知るまで、生きなさい、戦いなさい"
理解しにくい文章に俺は少し考えてしまう。そして結果この手紙のいう真実とは自分の記憶のことではないかという
答えに自分の中でなった。それからやっと服を着だした。
着終って改めて自分の姿を病室の鏡で見るとそこには上に長袖のtシャツ、防弾チョッキ、タクティカルベストそして下には普通のジーンズ、
軍人が履くような紐靴を着た自分の姿が映っていた。これじゃあまるで軍人だ。そんなことを思いながらアタッシェケースを開ける。
すると、中にはハンドガン(グロック17)とそのマガジンが5個入っていた。
本当にこれじゃ軍人じゃないかと思いながらグロック17をベルトとジーンズの間に挟み入れ、マガジンはタクティカルベストにしまう。
ここまできて再び手紙の文章を思いだす。
"君が真実を知るまで、生きなさい、戦いなさい"
自分が何者なのか、そして今まで何があったのか、その真実に出会うために俺は
病室を出た。

病院から出てしばらく歩いた。歩いているうちにここは東京という所だとわかった。
辺りは動きまわる死者の群れで埋まっている。
俺は用心深くグロック17を構えながら進んでいき、身の危険を感じると死者の頭や脚に向かって
発砲する。しかし、一部の道は死者の群れで道が塞がっている。
そのため、弾を少し多めにつかってしまう。そんな瞬間が何度かあった、そしてまた道は塞がれていた。
もう弾の残量もほとんどなく、仕方なくその辺にある乗り棄てられた車のガソリンタンクを狙うことにした。
まずは一台、弾は4発ほどで車は炎上した。そしてその逆サイドも空けるために車を撃つ。
近くにあった高級そうな車を撃つ、しかし一発ほどでそのマガジンは弾切れになってしまった。
さらに不幸なことにその車には人が乗っていた。幸いガソリンタンクではなく、その少し下に弾は当たった。
そしてタイヤがパンクしたくらいの状態の車から三人の男が出てきた。三人とも黒いスーツ姿で全員日本刀などの武器を持っている。
「てめぇなんてことくれてんだよ!」
三人のうち一人が俺に向かって怒鳴る
「アニキ!あいつをどうします?」
そしてもう一人が一番偉そうなヤツに聞く
「ねぇ君!僕はとても根にもつ方の性格だからさぁ〜」
とここまでしゃべるとそいつは少し間を置いた、そして続けて
「君がたとえこの場を逃げきっても確実に捜してさ〜なぶり殺しにするよ〜」
こんな状況だというのに、こいつらは車を傷つけたぐらいで人命を奪うというのか
と半分呆れながら心のなかでやつらにキレた。それを表情に出さなかったのは
やつらの職業を察したからである。やつらはおそらくヤクザと呼ばれている職業の者たちだろう。
記憶のない俺でもさすがにどれほど危ないかぐらいはわかる。常人とオーラが全く違うからである。
ヤクザはこういうときに仕切ろうとする。もし逆らえば命はないだろう。
しかし俺はすでにやつらを怒らせてしまっている。
ここで三人の息の根を止めるか、逃げるしか生きる方法はないだろう。
しかしやつらは逃げきっても捜してなぶり殺しにすると言っている。
やつらのことだから本気だろう。でも俺は殺しきる自信がなかったため、
逃げることを選び充分な装備を整えてから挑むことにした。
俺は猛ダッシュで近くの廃ビルのようになったかなり大きめのデパートへ入った。



2011/05/03(Tue)01:28:22 公開 / ロメロ
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■作者からのメッセージ
自分はゾンビが大好きなので、書いてみました。
デッドライジングや28日後、デスゲームパークに近い感じになってしまいそうです。

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