『愛の告白 ―トリプル・エル―』 ... ジャンル:ミステリ 恋愛小説
作者:コーヒーCUP                

     あらすじ・作品紹介
 高校で探偵のまねごとで厄介事を引き受けていた蓮見は、学校で美少女だと有名な畑中にある依頼を受ける。最近、何者かが彼女に送られたラブレターを隠すという。彼女はその犯人が誰か知りたいと言ってきた。 放課後の教室。会話の断片から、彼女が導き出す結論とは――。

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 昨晩を共に過ごしたウォッカの強い影響力がずきずきと残る頭を必死に働かせて、彼女の話を聞き終えた私は、とにかく任せなさいという責任感の欠片もない生返事をして、不安そうな表情を浮かべ続けていた少女を帰した。
「あんた、ちゃんと話聞いてたか」
 その少女、畑中百合が出ていった後に静かになった教室で、先輩に対するリスペクトを欠いた質問を仁志が堂々としてくる。
「私が美少女の話を聞き流すわけないじゃないか。失敬な奴だ」
「畑中先輩が美少女じゃなけりゃ聞き流すのかよ」
「聞き流すことはないだろうけど、そこまで一所懸命にはなれないだろうね、残念なことに」
 教室の真ん中あたりで机に突っ伏したまま返答する私とは対照的に、立ったままの仁志は窓の外を見下ろしている。そんな彼は私の返事に盛大に、いやむしろ大げさにため息をついた。
「あんたは女だ。やる気を出すにしても、男にしてくれよ。同性愛者かと思われるぞ」
「イケメンももちろん好きだよ。ただ美女だっていいさ。私はどっちでも愛せる。博愛主義って奴だね」
 二日酔いの頭で持論をなめらかに言ってみせるけど、返ってきたのはさっきと変わらないため息だった。
「で、どうなんだよ」
「ひぃ君、私は三年、君は一年生。いい加減敬語を覚えることをお勧めするよ」
 彼がこの高校に入学してもう半年近く経つのに、未だに私に対して敬語を使わないのはいかがなものかと思ってこのことを何度も言ってるのだけど、彼の言い訳はいつも同じだ。
「今更変なことを言ってんじゃねぇ」
 私と仁志はなんと今年で六年の付き合いになる。だから今更という彼の意見は非常に頷ける。私としても本当に敬語で話されると、なんとなく寂しいだろう。つまり、言ってみただけだ。
 生徒指導にばれない程度の茶髪が、窓の近くにいて陽に直接当たるせいですごく目立っている。その髪をかきむしり、また質問してきた。
「畑中先輩の相談、受けたってことは動くんだろ?」
 さっきの美少女、二年生の畑中君。前々から知ってる人物ではあったけど、話すのは初めてだった。噂に違わぬ美人で、つい見ほれそうになった。
 私は一応、学校でよく厄介ごとを引き受け入れるとしてちょっと有名で、彼女もそんな噂を聞きつけて相談しにきた。
「動くといっても、今の話を聞いて大体の真相は分かるだろ?」
 私が相談を受けた直後なのに、こんなにのんきにしているのは相談を受けた段階である程度、先の展開がよめたからだ。
「ラブレターが消える。なかなか面白い事件ではあるよね」

 2

「実は、最近私の周りでおかしなことが起きるんです」
 あまりの美人さに学校の中では知らない生徒がいないと言われている、超のつく美少女の畑中百合は、その美貌に似合わない深刻さを漂わせていた。
「おかしなことが起こるってのは人生がロマンに満ちてる証拠だよ」
 空き教室の真ん中あたりで、机を引っ付けて私たちは向き合うように座っていた。私の横に座っていた仁志が肘でついて、黙っとけという意味合いをこめた視線を送ってくる。
 畑中は私の言葉など聞こえなかった様に話を進める。
「自慢になるかもしれませんけど、私、よくラブレターをもらいます」
「だろうね。私も送りたいくらい綺麗だよ、君は」
 さっきより強めの肘が私のわき腹を直撃する。
「けど私、つき合うとか、よく分からないので全部断るようにしてるんです。ラブレターをくれた男子には悪いけど」
「つき合うってことが分からないなら、よければ私が教えて上げようか。心身とも成長させてあげるよ」
 私のセクハラ発言に当の畑中君は笑い、隣の仁志が少し顔を赤らめて叱責してくる。
「いい加減に黙って聞け!」
「大声を出さないでくれ。頭に響く」
 仁志がいい加減に本気で怒りだしそうだったので、そろそろ黙らないといけない。私としては依頼者とコミュニケーションを取りたかっただけなのだけどね。けどまあ、下心がなかったとは言わない。少しくらいいいじゃないか。
「けど、随分と昭和チックだね。恋文なんて」
「恋文って言い方もかなり昭和くさいぞ、おばさん」
 私が仁志の足の甲を踵で踏みつけている間、畑中君が彼女が一年生のときに女友達との談笑で、私は告白されるなら口やメールより、紙のラブレターが良いと話したことがどこからか漏れてしまい、いつの間にか彼女に告白する男子は必ずラブレターを出すということになってしまったという説明をしてくれた。
「同じ人から何度もラブレターが来ることもありますし、いたずらなのか分かりませんけど、ラブレターに指示された場所に行っても誰もいないこともありました。そういうのが週に一度はあったんですけど、最近はなくなりました」
「もてなくなったって訳じゃないんだよね?」
 意地悪でも何でもなく、ただ可能性として口に出したが彼女は結構強めに首を左右に振って否定した。
「それはないみたいです。誰かは分かりませんけど、私のラブレターを私より先に見つけて、処分してるみたいです」
 彼女はそこで一旦黙り、まっすぐに私を見つめた。
「蓮見先輩、お願いです。犯人を突き止めて、その子のことをこっそり私に教えてください」



「ロスト・ラブ・レター。ロマンに満ちすぎてるね」
 教室の前まで移動して、特別意味もないのに黒板に“Lost Love Letter”と書いてみる。ご丁寧に最後はハートマークをつけてやった。
「真相は分かってるって、あんたもう犯人が誰なのか分かってるのか」
 仁志が驚いたような声を出すので、私は少しばかり不機嫌になる。彼とは長いつきあいだ。私のこういう、なんというか探偵的能力に長けていることは知ってるはずで、早々に真相を見抜くのも別段珍しいことじゃない。
「一応、頭はそこそこに働く方だと自覚してるよ。あれ位ならお茶の子さいさいってやつだね。ああ、これはもう死語かな」
「じゃああんたはもう、犯人がどこの誰だか分かってるのか」
 今度は私がため息をつく番らしい。さっきのお返しに、これ以上ないほどのため息をついてみせた。少し大げさに表現したが、情けないという思いがしっかりある。
 私は仁志をこの半年、助手として側に置いてきた。おかげで大分助かっているが、彼にも少しは学習してほしい。彼は頭は悪くないけど、いかんせん柔軟性に欠けるところがあって、そこが難点だ。
「馬鹿なことを言わないでくれ。あれだけの話で犯人が特定できるはずないだろ。私は、犯人がどういう人物かということしか分かってない」
 仁志が首を傾げる。全く、本当に情けない。
「彼女の話を思い出してみなさい」



「ラブレターが消えるっていうのは、そんなに弊害があるのかい」
 彼女の依頼を聞き終えて、私が最初に思ったことはそれで、そいつを遠慮もなく口にしたら畑中君は意味が分からないというような顔をしてみせた。
「君は告白を受けなくて良い。つき合うことが分からなくて、すべて断っているなら、手間が省けて良いように思えるんだけどね」
 犯人を見つけだして、そいつをたこ殴りにするというなら分かる。私に見つけ出せというのも頷ける。けど、そこまで恨みを持つようなことでもない。そして彼女の依頼は、復讐とは違うみたいだ。
「告白されますよ。しばらくすると急に呼び出されて、どうして返事をくれないんだって言われるんです。……結構傷つきますよ。悪気がないのに、人を傷つけてるっていうのは。だからその子には悪いけど、ちゃんと断って、止めさせたい」
 彼女はそう弱々しい笑いをみせたが、その表情には確かに苦悶の色が少し覗けた。自分を苦しめている犯人にまでここまで気をつかえるのか。人間としてすばらしい。
 なるほど。見た目だけでもててるわけじゃないみたいだ。
「そうかい。それはすまないことを言ったね」
「いえ、いいんです」
 しばらく何となく気まずい雰囲気が流れてしまった。これは私のミスだ。やっぱり思考がはっきりしてない。
「それはつまり畑中先輩には最近、一通もラブレターが届いてないってことですか」
 空気を入れ換えるべきだと思ったのか、適当なタイミングで仁志が質問をして、それに彼女はうんとうなずく。
「それでラブレターの返事をくれないと、告白した人から怒られて、困っている。それ以外、何か困っているかい」
「私がラブレターを無視し続けているって噂がたってます。そのせいで、もっと悪い噂もたってます。もちろん、根も葉もないんです。それを止めたいんです」
 彼女の場合、同性から訳もなく嫌われることが多々あるだろう。元々そういうのがあるのに、この事件。確かに彼女にとってはやめてほしいだろう。
「ちなみにラブレターはどこに届くんだい?」
「いつもはげた箱に入ってます。机の中にある時もありました。ただ、最近は机はないです。私がさすがにそれはやめてほしいって友達に漏らしたら、なくなりました」
「君の友達は随分とお喋りだね」
 ここで初めて彼女はふつうの笑顔を見せてくれた。
「そうですね。あの子たち、ちょっとお喋り過ぎます」

 5

「あのな、犯人がどういう人物かってことくらいなら、俺にだって分かってる」
 私の回答が不満だったのか、偉そうに仁志が腕を組んでそう声を張った。
「ほほう、偉く自信満々だねぇ。なら、言ってくれ。どういう人物だい?」
 ここでさらっと彼が真相を言ってくれれば先輩として実に嬉しいのだけど……。
「決まってるだろ。畑中先輩に告白したい奴さ」
 すごい自信をもって発言する彼の顔は、どうだと言わんばかりの天狗顔になっている。馬鹿にするな、と言いたいらしい。私としては期待はずれ。まあ、そこまで強い期待をしてたわけじゃないから別にいい。
「ふぅん。そうかい」
「おいおい、悔しがるなよ。カッコウの雛の話と一緒だよ。あいつらは一番最初に生まれた雛が、他のまだ生まれてない卵を巣から落として、親に一番可愛がられようとするんだ。だから、畑中先輩に告白したい奴が、他の奴らを蹴落としてるんだよ」
 長々と彼が鼻を伸ばしながら語る推理を私は何も言わずに黙って聞いていた。彼が語り終えた後も、何も言わず彼を見続けた。もちろん、その視線には馬鹿という気持ちをこめて。
「な、なんだよ」
「君の考えが非常に浅いっていうのはよく分かった」
 私の完全な皮肉を正面から受けとめた彼は顔を紅潮させて、怒り始めた。
「なんだよ。違うっていうのか」
「カッコウの雛の話をしてたね。じゃあ聞くが当の雛はどこにいるんだい?」
 彼の口撃をなかったことのように無視をして、質問をなげかけてやると彼は最初は私が何を言っているのか理解してなかった様子だったが、しばらくするとさっきまで赤かった顔が、少し青ざめた。自分の推理の穴を見つけたみたいだ。
「そう。雛が卵を落とすなら、巣には雛がいる。けど彼女は言っていたね。最近一通もラブレターをもらってないと。誰か畑中君に告白したいなら、自分のラブレターを残すだろ。けど犯人はそれさえしてないんだ。カッコウの雛の論理は通じない」
 私の指摘にしばらく呆然としていた仁志だが、すぐにはっとした顔になる。
「そういえば畑中先輩、ラブレターで呼び出されても誰もいないときがあったって言ってたよな。それじゃないか。告白する勇気はないけど、畑中先輩が誰かの告白を受け入れるかもしれないって恐怖から解放されたかったんだよ」
 思わずにやつきそうになる、別にバカにしてるわけじゃなく彼が一つ否定されたからといって諦めず、すぐに別の道筋を見つけだしてくれたことが、単純に嬉しかった。
「うん。筋は通ってそうだね。けど、どうして今なんだろ。彼女がもてていたのはずっとだ。どうして今更恐れだしたんだ? いやそもそも彼女は全て告白を断っていたんだ。そんな恐怖、感じる必要はあんまりないよね」
「そりゃあ、彼女の気持ちがいつ変わるか分からないから、だろう。それに今更なのは、最近彼女を知ったからじゃないか」
「君、一年生だね。彼女のこと、知らなかったかい?」
 仁志は非常にばつの悪そうな顔をした後、首を左右に振った。あの美貌だ、彼女は入学したときから学校の有名人。一年生だって知らないってことはない。
「けど、彼女の心変わりは否定できないよな?」
 そこだけが彼の推理で唯一、合っていそうなところだけに彼は期待のまなざしを向けて確認してくる。そうだねぇと答えてやると、小さくガッツポーズをした。
「けどね」
 私が言葉を続けようとすると、そのガッツポーズもすぐに崩れた。かわいい奴だ。
「理解できないとは思わないかい。今、ラブレターを隠している犯人は、いつ告白するつもりなんだろう? だって、もしもいつか告白をするまでラブレターを隠し続けたとして、いつかラブレターで告白すると、畑中君に自分が犯人だって、それこそ告白することになる。畑中君が、その告白を受けるかな」
 そういう可能性を全く考慮していなかった様で、仁志は情けなく口を小さくあけて、あっと声を出したまま固まった。やっぱり、まだまだだな。
「そもそもこんなことをしていること事態、彼女にばれたら嫌われるのは目に見えてる。そこまでしてラブレターを隠してどうする? 相手を減らすより、自分が嫌われる要素を作る方がまずいだろ。そもそもラブレターを隠しても、後で呼び出されてる。相手を減らすという計画自体、もうすでに失敗してるじゃないか」
 私が一気にまくし立てると、ここで生意気な茶髪の頭は限界を迎えたようで、頭を抑えながら何かよく聞き取れないうめき声を上げ始めた。彼が本当に悔しいときにだす声なので、いつも聞き流している。
「じゃあ、じゃあ一体、犯人は何がしたいんだよ」
 仁志がもう完全にオーバーヒートしていたので、ここで丁寧に黒板に今回の事件の事柄を大雑把なまとめたもの、箇条書きしていく。

 @ラブレターが消えた。
 Aそれにより悪い噂がたちはじめた。
 B犯人の目的は相手を減らすことじゃない。
 C今回、今になってラブレターを隠すのは不自然。
 D犯人は失敗して嫌われると分かっていながら、犯行に及んでいる。

 この五つの項目を書きチョークを置いて、汚れた指先を制服で拭いた。
「どうかな、ひぃ君。ここまで書けば分かるんじゃないか」
 仁志はしばらく顎に手を当てたまま、国会議事堂で座っている中年の親父たちの様な小難しい顔で黒板に並べられた五つの項目を凝視しながら、頭を回転させていた。正直、そこまで悩むような問題じゃない。
 教卓の上に座り、仁志の考えがまとまるまでの間、私もあることを考えていた。事件と関係のないことだけど、私にとっては非常に重大なことで、無視は出来ない。黒板に並べた五つの項目とは別に、あることがどうしても引っかかる。
 そのあることとは――。
「そうか。犯人は畑中先輩を嫌う奴だ」
 仁志のあげた声で我に返る。彼はようやく頭からその答えを出して、掌を打って喜んでいる。全く……。
「君は中途半端な頭の良さを持ってるね。どうしてそこまできて、最後の真相に気がつけないのか。ある意味、天才的ではあるがね」
 私の言葉の冷水に彼の喜びの火は一気に消えたようだ。その代わり、少し怒気の含んだ声で問い詰めてくる。
「なんだよ。これも外れなのかよ。じゃあ、どうして外れで、一体何が正解なんだよ」
「まず君の推理の穴。嫌いな奴が悪い噂をたてるためにやったっていう奴。随分遠回り。わざわざラブレターをなくして、それを元に噂を流すって理屈は理解できるけど、悪い噂なんてね、事実がなくても創ろうと思えばいくらでも創れるよ。しかもそれにしては彼女に対する直接的な攻撃はない。はっきり言おう、悪意が見えない」
 私の推理に彼はあんまり満足している様には見えない。けれど反論も何もせず、不機嫌な顔で腕を組んだまま、何も言わない。もう自分で推理するのをやめたらしく、私が回答を掲示するのを待っているようだ。
 まあ、かなり健闘はしたよ。
「君の残念だったところは、自分の意見に自信を持てなかったことだよ。君は言ったね、畑中君に告白したい奴が犯人だって。その通りだよ。犯人はそういう人間だ」
 私が何を言っているのか理解するまでに数秒を要した彼は、しばらくして、はぁっと大声を上げた。
「だ、だってあんた」
「私は間違ってるなんて、一言も言ってないぞ」
 仁志のあの発言を、間違ってるなんて私は言ってない。多少、指摘はしたものの、否定はしてない。私の言葉の数々を思いだして、そうだと気づいた彼は奥歯をかみしめて悔しがっている。
「俺はあんたのそういうところが大嫌いなんだよ」
「私は君のそういうところが大好きさ」
 そう微笑んでやると、あっかんべえをされた。
「けどどういうことだよ。あんたが言ったんだぞ。嫌われる可能性の方が高いって。何でそんな危険を冒すんだよ。そんなバカ野郎がいるのか」
 仁志の言葉で彼が未だに事件の本質を見つめていないと分かった。この考えをしている以上、答えにたどり着けるはずもない。もっと視野を広げることを教えないといけないかな。
「犯人は告白したって嫌われる。そう考えてみなさい」
 漫画だったなら今頃仁志の頭上には、大きなハテナマークが浮かんでいるだろう。何を言ってるのか、まだ分からないらしい。
「畑中先輩にふられるってことか。そりゃ、仕方ないじゃないか」
「違うよ。犯人は嫌われることを分かっていたんだ、素直に告白してもね。おそらく、今まで築いてきたものが崩れるのさえ分かっていたんだと思うよ」
 ここまで言えばもう彼もいい加減気がつくだろう。まあ、最後に一回だけ背中を押してやろう。
「そういえば君は、さっき私に差別的なことを言ったよね」
 仁志は何を言われたか分からない様子だったが、すぐさま稲妻に打たれたみたいな顔をして、その驚きを表した。
「そう、やっとたどり着いたね」
 弟分の可愛い後輩が遠回りをした長い長い思考の旅路の果てに見つけたその答えを、私はさっそく口にする。
「犯人は、畑中君に恋をしてしまった女子生徒だよ」



 異国ならいざ知れず、この国では同性愛というものが理解される場合は少ない。私としては愛に性別など関係ないと思う。どういうわけか、同性から告白をうけたこともある。だから、そこまで特異なものとも思えない。
 ただ、先に述べたように珍しいと感じる人も多く、そしてそれは少し差別的な見方へと変わっていく。仁志が私のことを、同性愛者かと思われると窘めたのは彼がまさに同性愛というものを差別的に見てるかの表れだった。
 別に仁志を怒ってるわけじゃない。理解できないというなら、それはそれで仕方ない。こればかりは性的な話になるので、個人差が生まれるのは仕方ない。
「犯人の少女は、畑中君に恋をした。けど素直に告白しても、受け入れられるはずない。下手をすると変な噂がたって、彼女とはもう話せなくなるかもしれない。少なくも今までの関係では入れない」
 少し想像してみるけど、その恋心はおそらく他の十代の少女たちとなんら変わりない。好きになってしまったから、想い続ける。けれどその恋に対する苦悶は他の少女たちよりはるかに多かっただろう。
 受け入れられるはずのない、けどもうはや自分では押さえられない爆弾のような恋心をはらんだまま、彼女は今も苦悩している。
「ああ、俺が的外れな推理をしていたことはよく分かった。けど、それはおかしくないか。だって、そんな嫌われる様なまねをする必要がないってあんたが」
 彼の言葉が続きそうだったけど、遮ってしまう。
「君はまだまだだね。もう一回、黒板をよく見なさい」
 私が黒板に書いた五つの項目。それらを不自然から、自然にかえることができる推理が一つある。
「最初から私は言ってるだろ。この事件はロマンに満ちすぎてる」
 犯人の少女がなぜ危険を冒してまでラブレターを隠したのか。畑中君が告白を受け入れるのを恐れてるだけなら、隠しても意味がない。結局告白されてるのだから相手を減らすことにならない。それでも未だに彼女が犯行を続ける理由はただ一つ。
 この行為が、続けることによって意味をなすからだ。
「お手上げかい?」
 仁志は素直に両手をあげ、ホールドアップの姿勢をとる。惜しい、彼ならもう少し考えれば分かったと思う。だって、ほとんど言い当てていたんだから。
「これはロマンスだね。愛だよ、君。ラブレターが消える。一見すると、確かに勇気のない奴が他の連中の邪魔をしてるだけにも見える。けど、この犯人が女子生徒であるなら、ある一つの可能性が見える」
 ここで私はチョークを手にして、またハートマークを描いて微笑んで見せた。
「このラブレターを消すということ自体が、犯人なりの愛の告白になる」
 ここで私はチョークでさっき書いた五つの項目の二番目を叩いて見せた。この事件のみそは、おそらくここだ。仁志は本当にいいところを見ていた。ただそれを嫌いな奴がやっていると見たからだめだった。
 彼は、最初に答えを出した通り、畑中君に恋をした奴の犯行という推理と、この推理を結びつければ簡単に回答にたどり着けたはずだ。
「あの畑中君が愛の告白をされるのは、もう仕方がないと少女は考えた。けど、いつか彼女がどこかの男子生徒と付き合う姿なんて、見たくはない。ならどうすればいいか。ラブレターを隠すことなんて、些細な妨害にしかならないさ。けど、それによって畑中君の悪い噂が流れたら、どうだろう?」
「……畑中先輩の人気が下がって、告白が減る?」
「うん。単純な話しだよね。そしてこういう恋の噂に関しては、男子より女子の方が敏感だ。恐らく現状が進めば、畑中君は孤立する。そしてその時こそが、犯人が待ち望んだ瞬間なんだよ。タイミングが今なのは、この計画を思いついたのが今だから。あるいは。本当に実行するから戸惑っていたから」
 話しが読めてきた仁志は苦虫をかみつぶしたような顔で、舌打ちをする。
「気分のいい話じゃない。なんか、すっげぇ性格悪いな、その犯人」
 孤独になった畑中君に優しく手をさしのべて、一気に彼女との距離を縮めて自分のものにする。そういう関係にならなくても、常に自分だけが側にいれる。その状況を望んだ犯人の、ある意味非道な計画ではある。
 愛しているからこそ、彼女の孤独を望んだ。
「けど、それほど強い愛だったんだろうね」
 犯人としてはどうしてもこの計画を成功させたい。だからこそ、畑中君が苦しんでるのを見るのも辛いだろうが、それでも計画を続けている。身勝手ととることが普通だ。ただ私は、一途だと思う。
「まあ、恐らく事件の真相はこんなものだよ。今回はたぶん張り込みでもすれば、犯人の特定は難しくない。私一人でできる」
「じゃあ、俺は何もしなくて良いんだな」
「まあ、かなりデリケートな話しだしね。男子禁制だよ」
 仁志としてもあまりこの事件に関わりたくなかったのだろう、どこか表情がほっとしている。犯人のことを理解してやりなさいとは、流石に言えない。どんなことがあろうと、やっていいことと悪いことがある。
「じゃあ、帰るか」
 黒板に書いていた五つの項目と、ハートマークを消していく。すると黒板には最初に書いた“Lost Love Letter”の文字だけが残った。それをまじまじと見つめ、その下にまた新しい英文を書いてみる。
「おい、帰ろうぜ」
 せっかちな後輩が鞄を持って急かしてくるので、分かった分かったと答えながら書いたばかりのその英文をすぐさま消した。
“A Little Laughable Love”(少しおかしな愛)
 ……かなり受験生としての自覚が足りなかった。今日から英語の勉強時間を増やした方が良いな。あまりにも、単語も文法も無茶苦茶だ。反省反省。
 ただ一つ付け加えるなら、この事件にはこの英文がよく似合う。



「調査はすぐ済んだ。君のラブレターを隠した犯人は、彼女だよ」
 あの日から二日後の放課後に、私は同じ教室に畑中君を呼び出した。昨日、張り込みをして犯人はいとも簡単に特定できた。横沢という畑中君と仲の良い友達が、彼女のラブレター消失事件の犯人だった。
 この前と同じように机に座り、向き合うような形になっている。私が彼女に見せたのは、少し画質の悪い写真。横沢に気がつかれないよう、彼女がラブレターを下駄箱から持ち去る瞬間を離れた場所から、ズームして撮った写真で畑中君はそれをまじまじと眺めていた。
「そう、横ちゃんだったんだ……」
 彼女は少しショックを受けている様にも見えた。
「間違いなく彼女だよ。丁寧に破ったラブレターは、あんまり使われない教室のゴミ箱に捨ててたみたいだ。一応、拾っておいた。いるかい?」
「いや、いいです。そこまでしてくれたんですね。ありがとうございます」
 畑中君は遠慮しながら、そう言って頭を垂れたが私としてはこれは彼女のためにやったことではなかった。ほとんど、私の推理の裏付けとして彼女の反応が欲しかっただけだ。
「横沢君には私からは何もしてない。彼女もきっと、自分が写真におさめられているなんて思っていないだろうね。君の依頼は、犯人をこっそり教えてくれってことだったから、その意志に従ったよ。これでいいのかな?」
 私のこの探偵のまねごとめいた仕事には時々、あいつをボコボコにしてとか、そういう依頼もある。そういうものは極力断っているけど、彼女みたいに犯人に何もしないケースも珍しい。犯人を糾弾する意志があまり彼女からは見られない。
「ええ、私はただ犯人が知りたかっただけです。横ちゃんも大切な友達だし、喧嘩したくありませんから」
 そう笑う少女には、本当に美少女という言葉が似合っていた。なんの含みもないその笑顔が少しまぶしい。どうやら彼女は本当に、横沢をどうにかするつもりはないらしい。
 ――やっぱり。
「蓮見先輩、本当にありがとうございます。なんてお礼を言ったらいいか分かりません」
 彼女は立ち上がって、深々と腰を折って礼をしてくるけどあまりこういうのは望んでいない。
「そんなのはやめてくれ。照れる。けど君が本当に私に感謝してるなら、一つ質問に素直に答えてくれないか」
 私の要望に彼女は迷いもせず、いいですよと返事をして座ってくれた。そんな彼女を見つめたまま、私はこの事件で一番気になっていたことを訊いてみる。
「今回、私は本当に探偵だったのかな?」
 私の質問に彼女はすぐに反応して見せた。顔を硬直させて、背筋が自然と伸びたようだ。
「……私は、キューピッドだったんじゃないかな?」
 それが私の気にしていたことで、彼女はしばらく質問には答えなかった。答えるのに躊躇っていて、体を落ち着きなく小さく揺らしていた。しかし、しばらくすると小さな、そして少し色っぽいため息を漏らした。
「流石、この高校の名探偵ですね。まさかばれるなんて思わなかったです」
 彼女は少し表情を赤くして、その事実を告白した。
「そうです。私も横ちゃんと同じです。……女の子しか、愛せないんです」


「そもそも妙だなって思ったんだよ。君が依頼してきた時点でね」
 二日前の放課後、彼女は前触れもなく相談しに来た。そういう生徒が多いの事実、たいていの生徒は予約なんてしない。私も放課後は用もないのに校内を彷徨いている場合が多いのでそれでいい。
「私の依頼、そんなにおかしかったですか」
「一見すると、別になんともない。ラブレターが消えるから、犯人を見つけてくれ。これが小説なら、まあ納得できるだろうね。けどね、おかしい」
 私はそこで一旦言葉を切って、机の上の写真を人差し指でコツンコツンと二度つついてやった。
「私はこの仕事を昨日一日でやれた。隠れて、待ち伏せて写真に収めた。ただそれだけだ。私じゃなくても、誰だってできる。そう、君にだってね。どうして自分でやらないのか、それが不思議だった」
「そうですね、確かにできました。けど面倒だからまかせたっていう発想もできますよね」
「うん、当然だね。けど本当に面倒なら、犯人をこっそり教えて下さいなんて依頼の仕方はしない。無視すればいいし、突き止めて二度とさせないないで下さいって依頼するほうが自然だ。けど君はそうはしなかった。君はあくまで、犯人を知りたかったんだ。けど、そこに第三者の介入は邪魔で仕方なかった」
 その言葉にもう疑問符はつけない。彼女が認めている以上、私の推理通りなんだろう。
「どうして君は自分で調べなかったのか。簡単だよ。調べられなかった。これだけだろうね。自分が張り込みや見張りをしたら、まず友達が気がつく。けどそれじゃあ、ダメだった。君のお友達は少しお喋りだからね。信用できなかった。それに、君は気づいていたんだ。自分の身近なところに犯人がいるってね」
 張り込みという単純作業さえできないほど親しい友達が犯人だということは彼女は感づいていたのだろう。
「どうしてそんなことが分かったんですか?」
「だから君の依頼さ。君はこう言った。犯人を突き止めて、その子のことをこっそり教えてくれってね。妙な違和感があった。普通、ラブレターが消えてるなんてことになったら、私なら真っ先に男子に疑いの目を向けるよ。そうなると呼び方は、男子とか彼とかになるだろう。事実、君は男子って言っていたしね。なにかこの『その子』って言葉が、女子生徒を指しているように聞こえた」
 最初はそんな違和感はなかった。ただ、彼女に私が君の友達はお喋りだと言ったときに彼女はあの子たちは喋りすぎだって笑った。その『あの子たち』って言葉と、『その子』という言葉が妙に引っかかった。
「すごいですね。それだけでおかしいと思ったんですか」
「確信をもったのは、ついさっき。写真を見せたときの君のリアクションだよ」
 彼女は友達が犯人だと知ってショックだ、というリアクションをしていた。それ以外の感想は漏らさなかった。彼女は最初から犯人が女子生徒であるというのは分かっていたんだと、その時に確信した。
「まあ、同性愛者かなと疑ったのは、告白を全部断ってるって話しを聞いたときだね。付き合うというのが分からないなら、一度は付き合ってみてもいいかと思えるよ。お試し感覚でね。それさえしないのは、男子を好きになれないから。そう考えた。それで少し君に質問をした。破られたラブレターを、君はいらないと即答した」
「……ようやく愛しの人を見つけれて、舞い上がってしまったせいです」
「君はこのラブレターが消えるって事件を、自分と同じ同性愛者の犯行だと察した。けど、それを誰かを自分で調べることはできない」
「犯人が友達の中にいるのはすぐ分かりましたよ。下駄箱の靴には何もされていませんでしたから。もし誰かが嫌がらせでやってるなら、ラブレターよりまず靴が無事じゃないと思ったんです。だから、気がつけました。女子生徒の嫌がらせも考えましたけど、ありえません。もしそうだとしたらラブレターは消えるだけじゃすみません。もっと何かに悪用されます。だから、気づけました。とは言っても、半信半疑でしたけどね」
「けど君はその半信半疑を知りたいと思った。それがもし本当なら、誰が自分を好きなのか。そして、その子を自分が好きになって良いのか」
「……先輩、分かりますか」
 彼女の声のトーンが一気に下がる。太陽が雲に隠れたのか、教室に差し込んでいた光が、少し弱くなった。
「好きになっていいのか、分からないなんて、分かりますか。みんな、好き勝手に私に告白します。いいですよ、それは。けど辛いです。男子が私にする告白は、ふられようが何しようが、綺麗です。それでいて、当たり前です。男子が女子を好きになるのが、当たり前。けど、そんなのおかしい。どうして女の子が同性の子を好きになっちゃいけないんですか。……いや、分かってます。おかしいのは私です。だから、この事件が嬉しかった。私と同類の子がいて、その子が私を好きでいてくれてるかもしれない。正直、今も心が躍ってます。けどおかしいですよね。だって、私がその子を好きになるかなんか分からない。ただ、女の子が好きって共通点だけです。それだけで私は、その子と一緒になりたかった。それで先輩を利用しました」
 長い語りの後、彼女は本当に申し訳なさそうに深々と頭を下げた。綺麗なロングヘアーの黒髪が、重力に従い流れる。
「悩んでるみたいだね」
 彼女の言葉からは、その感情が一番強く伺えた。
「ええ。ちょっと、動機が不純です」
 彼女はこれから犯人の横沢と、より親密に付き合っていくつもりだろう。犯人だよねなどとは言わず、ただ自然に近づいていって、自然な恋の成熟を待つ。それが彼女の望んでいる未来。
「間違って、ますよね?」
「さあ。私は今回はキューピッドだったけど、いつもは探偵だから、そういうのは分からない」
 私の素っ気ない答えに彼女は残念そうにまぶたを下ろした。
「けどまあ、一人の女として、一つ年上の先輩としてなら、何か言えるかも知れない。とにかく今は君がしたいようにすればいい。本当に迷ったときは、また相談にきてくれよ。今度は、嘘も隠し事もなく、素直にね」
 私のウィンクに彼女は目を輝かせ、もう一度頭を下げた。


 彼女が教室を出て行ってから数分後、私が教卓の上に座りながらマイルドセブンで一服しているとポケットの携帯電話が震えだしたので、相手の確認もせず電話に出た。
「はい、もしもし」
『仕事、終わったのか?』
 相手は仁志だった。今日は彼はバイトがあるとかで、早めに帰っている。そういえば昨日メールで今日解決させると言ったのを思いだした。一応、心配していたのかもしれない。
「うん。まあ、写真を渡すだけだからね」
 彼には畑中君の話はしていない。彼を信用していないわけじゃないけど、二人の間に何か変な妨害があってはいけない。
『なら良かった。今回は楽だったな』
「そうだねぇ。……そうだ、ひぃ君、少し恋バナでもしてあげようか」
 私の突飛な発言に彼は電話口で、えっと素直に驚きの感情を吐露して見せた。
「君、恋愛には三つのエルが必要なんだ」
『なんだよ、急に』
 興味なさそうに気だるそうな声を出すが、電話を切らないでいてくれるところからすると、この話に付き合ってくれるらしい。私としても、思いつきの話しなのだけど。
「まず一つ目。幸運って意味の単語」
『“Lucky”だな』
 そうそうと返事をしながら黒板に、携帯電話を持っていない方の手で“Lucky”と書いてみる。できる限り、丁寧で綺麗な字を目指しながら。
 畑中君と横沢が出会ったのはかなりの幸運だろう。ある意味、運命なのかもしれない。もしどこかで彼女たちが違う道を歩んでいれば出会うことも、そして想い合うこともできはしない。横沢が恋に落ちたからこそ、この事件は起きて、畑中君は報われた。
 これはすごい幸運だろう。
「じゃあ、次。今度は孤独って意味の単語だ」
『へぇ、以外だな。“Lonely”ってことか』
 さっきの“Lucky”の下にまた同じように綺麗に“Lonely”と書いていく。
「恋愛ってものは孤独なんだよ。寂しさがないと、愛しさや恋しさは生まれないさ」
 もしも世の中に自分一人で生きていくことに何の支障もなく、それを望んだ人間がいるのなら、そういう人はきっと恋などしない。どんな美しいものが目の前に現れようとなびかないだろう。
 けど大方の人間は一人じゃ寂しいと感じるし、辛いと思う。だからこそ誰かを求め、その誰もその人を求む。畑中君はこれから故意的に横沢に近づくことを自分では不純だと言っていたけど、そんなことはないと思う。彼女が悩んで多分だけ、また横沢も悩んでいたはずだ。
 その計り知れない孤独や寂しさが、お互いによって癒されて消されていく。順番なんてどうでもいい。ただそれだけの事実があればいい。
『最後の一つは、あれか』
「そうだね。少し言うのも照れくさいだろ」
『うるせぇ。じゃあ、バイトの休み時間が終わるからきるぜ』
 結局最後の単語を言わないで、彼の電話はそこできれた。やっぱり照れくさかったんだろうな。まあ、まだまだ高一男子だねぇ。これくらいの単語、発音よくスラリと言ってほしかったものだけど。
 私は二つの単語の下に、その単語を二つよりもさらに綺麗に書き足した。
 愛を意味する、その単語を。


――〈了〉

2010/10/01(Fri)02:43:33 公開 / コーヒーCUP
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■作者からのメッセージ
 ご無沙汰してます、あるいは始めまして。コーヒーCUPです。今回は短編です。
 少しの間、小説を書いていなかったのでここで連載している長編の書き方を忘れてしまい、感覚を取り戻すためにその作品の番外編として書きました。真相はだいぶ前に思いついたものです。
 七つに区切っています。まあ、六つ目までの謎は正直解かれるだろうなぁと覚悟してます。ただ七つ目で明かされることまでよまれていたならちょっとショックです。まあ、嬉しくもありますけどね。
 マジシャンは右手で何かするとき、必ず客には左手を見るように仕向けると聞いたことがあります。今回はそのまねごとができればなあと思いながら書いていました。
 そういえば純粋な日常の謎は、初めてかも知れません。
 感想、苦情、アドバイスなどお待ちしています。
 読んで下さって、ありがとうございました。

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