『殺人人形『シャーク』第2話』 ... ジャンル:ホラー 未分類
作者:菊花                

     あらすじ・作品紹介
今度は少しぐろもあったりです、美香里が……狂ってしまうのです……

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第2話 「シャークとの出会い」


私は携帯を閉じてそのまま教室に入った。 教室では何人もの生徒が違反の携帯を開いては何か騒いでいる。
教壇の先生も止めないのかと見てみると、先生まで携帯をいじってなにやら口を大きく動かしているのだ。一体何を見ているのか…… それは後から私も分かった。 実は皆『呪いのサイト』にアクセスしていたのだ。桜子まで目を大きく開けて携帯を見つめている。 私は喉をならしながらポケットに手を突っ込んだ。携帯を取り出すためだ。桜子が私の方を見ながらつぶやいた。 「なんだ……美香里もあの噂信じてるんじゃ……」 信じてるわけがなかった…… なのに私は信じてしまっていた。私は無言で頷きながら携帯を開く。画面にはまだあの「呪いのサイトへヨウコソ」というおきな文字がうつっている。その下にはアクセス数が書いてあって、『190』人もの人たちがアクセスしているというのだ。もちろんその中にも私みたいに噂を信じず、ただやってみただけっという人もいるだろう…… また、好奇心でしているひとや本気で呪いたい人がいるからやってるひともいる。つまり皆やってることはばらばらなのだ。周りを見渡してみると、人一人皆笑顔を見せていない。
中には荒い息をしてボタンを物凄い速さでおしてるひともいた。私はその人を見ながら思った。狂ってしまったんだな……
私はもう一度携帯に目移りさせてどこかクリックできる場所はないかと画面隅々まで見たがやはりそういうものはない。あるのは、『呪いのサイトへヨウコソ』という文字とアクセス数しか表示されていなかった。私は桜子の携帯をコソっと見てみた
桜子は誰にも気づかれないようにしているみたいだが、後ろからは丸見えだからよく見える。よく見ると桜子の携帯には『呪い』という文字しか表示してなかった…… それなのに桜子はまるで見えないボタンをクリックしているかのように、無造作にボタンをおしている。私は自分の携帯にもう一度視線をうつしてみた……が、さっきとは何も変わっていなかった。その時ふと頭に『隠しボタン』というものが浮かんだ。私は『呪いのサイトへヨウコソ』と書かれた文字の下を軽くクリックしてみた。途端、また画面が真っ暗になり目の前が真っ暗になった。意識が薄れていく。何も見えない…… 何も……

気が付けば、そこは暗闇に包まれた場所に座っていた。辺りを見回しても人の気配はなく周りは鉄格子で囲まれていた。トイレはあったのはあったが、異臭が漂う『血』の匂いがする和式便所だった。お風呂はなく、かわりにぬるいお湯がいれられたバケツが置いてあった。ご飯は腐ったパンが一切机の上においてあった。飲料水はたぶんバケツの水をお風呂用と飲むように使えということだろう。壁には血がついた鎌や、ナイフ、チェーンソーなど危ない武器がかけられていた。私はそれを見て背筋が震えた。机の上を見てみるとパンともう一つ、真っ白い紙がおいてある。字は日本語なので読めるが汚い字だった……
その紙にはこう書いてあった。【やぁ、君は確か美香里さんだね??まず、そこは何なのかと君は思ってるだろう。詳しくは後で言うが、そこは殺人人形になるための鉄格子だ。え?違うって?違うも何も『呪いのサイトへようこそ』の下の文字に殺人人形になるためっていう薄い文字があったろ??まさか見てない?まぁ、見てない方が悪いしね。さってと、君にはそこで2週間生活をしてもらう。心配しないで?お風呂とかはバケツでどうぞ、水もあるよね??パンだって大丈夫だよね。え?腐ってる?パンが?そんなわけないよ。君には人形になるために厳しい特訓と人殺しの特訓、最後には君をろうで固めて人形にして、死んでもらうよ??大丈夫。楽に死なせてあげるね。ではでは】 その手紙を見て、私は震えが止まらなかった。だって2週間ここで生活する+死を……経験してしまうのだから…… その時鉄格子の扉が重く開いた。そこには口元をにやつかせた人形が鎌を持ちながら立っていた。私には分かっていた。こいつが、あの……手紙の。 「やぁ、僕はシャーク。どうしてシャークっていうか知ってる??それはね、僕には鮫のように鋭い歯があるんだ。 シャークは口を大きく開けながら鋭い歯を見せた。しかしどれも全て光っていて、血一つ付いていない。シャークは血のついた鎌を見せながら言った。「でもね?僕の歯って何故か光るんだ。だからこんな綺麗な歯を汚したくない。しかし、シャークという名前ならばそれらしき事をしてみたい…… だから思ったんだ。もう一人シャークを作ればいいんだって…… そしたら僕の歯も汚れずに済むしね。君の歯を尖らせないとね……」シャークは私の口を無理やり開けると無理やり鎌を歯に当ててきた。下あごが外れそうで痛い。それに時々歯肉に刃があたると全身に痛みが感じるのだ。しばらくしてシャークは私の口から血のついた鎌を取り出した。私は指を歯にあてた。鋭くなっている。口から指を取り出してみると指に血がベットリ付いていた。シャークは薄笑いをしながら不気味に言った。「ククク……いずれ君も人殺しをしたくなるさ」違う…… 私はそんなことは絶対しない…… シャークは大きな欠伸を一つすると鉄格子から出て鍵をかけた。私はその場で一人、口から血をだしながらそばにあった鎌を見下ろした。殺すわけない…… 絶対ない…… だけど、何?この気持ち。私は鎌をいつのまにか握っていた。自分の首にあてている。
ごめんね…… 桜子。 私は段々意識がなくなってきた。ただ、目の前に大量の血がふきだしているのを……見ただけ。

2009/12/12(Sat)10:44:22 公開 / 菊花
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こんにちは^^2話です。1話のあとばいすを参考にしてみました。もし宜しければコメントください

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