『ファイルG−16』 ... ジャンル:リアル・現代 ショート*2
作者:諸葛亮                

     あらすじ・作品紹介
あなたは覚えているだろうか?この惨劇を…あなたは覚えているだろうか?自分の家族全員を…あなたは覚えているだろうか?自分の友人のことを…

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悲しいことなど何一つない。
そんな夢を見ていた。
だが、目が覚めることはない。
夢が幸せゆえに自らが目覚めることを拒むから…



〜政府極秘ファイルG―16〜
去る10月7日東京都内にて奇病が発生。
症状はただ眠りについたまま起きないだけであり、発病者が老人だということもあり、医師も当初は老化による昏睡と診断。
同月10日および12日再び都内において同症状の患者発生。
今回は発病者が両者とも若者であったため、綿密な検査がなされた。
しかし、原因は特定できなかった。
また、二日後二名のうち一名が死亡した。
同月20日〜21日にかけてまたしても都内で同症状の発症者が相次ぐ。(この時8名が発症)
このときも綿密な検査がなされたが、一切原因の特定ができなかった。
事態を重くみた政府は発病者を隔離。
また東京都内全域に戒厳令を発した。
同月28日(日本時間で午前8時)、各国の首相官邸に神と名乗る者から怪文書が送られてきた。
怪文書には次のような記述があった。
「私はこれより、いたずらに他生物を蹂躙し、地球を破壊し、挙句宇宙にまでその魔手を伸ばそうとしている人間を選別する。」
同月30日世界各国にて発症者が確認される。
発症者数はこの時点でおよそ4万とみられる。
11月7日この時点で発症者が80万を超える。
同日、驚くべきことに最初に発症した老人が自力で回復を果たす。
老人いわく、「ずっと良い夢を見ていた。いやなことなど何一つなかった。目覚める直前に神々しい男が出てきて、この夢をずっと見ていたいか、それとも目覚めたいか。と尋ねられた。目覚めたいと答えたらその男が消えて目覚めた。」
同月10日、発症者第二号(発症した二名のうちの生き残っていたほう)が回復。
一号と同様の供述。
12月某日世界各地にて、発症者、回復者、志望者が多数。
発症者およそ40億うち17億名が回復。残りは死亡。
翌年3月、総発症者が129億に達する(全人口)
うち64億超が回復。
この件によるパニックを防ぐため、主要各国政府は人々の記憶からこの件を消し去ることで合意。
同年4月某日このころミサイル実験の盛んだった某国より人工衛星という名目で世界へ向けてアポカリプスウィルスU(部分記憶喪失ウィルス改良型)を搭載したミサイルが発射される。
同年同月某日、主要各国より某国へ経済支援という名目で多量の援助がおこなわれる。
なお、同ウィルスの後遺症により常染色体に異常がおこる者あり。
表層的にアルツハイマーの第1期と症状と思しき症状が多発。
しかしながらそれ以外の異変は見られないため、事件は解決と断定。

以上


内閣総理大臣及び副総理大臣、医師会連盟会長及び副会長以外の一切の閲覧を禁止す。


西暦2009年4月20日
政府極秘資料高級書記官、岸谷和也



追記…
世界各国においてこの事実を知る者は現在500名に満たない。
任期を終えた総理大臣および副総理大臣、引退する医師会連盟会長及び副会長は同封のアポカリプスウィルスV(部分記憶喪失ウィルス再改良型)において自ら記憶を抹消すること。

2009/04/26(Sun)01:38:21 公開 / 諸葛亮
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■作者からのメッセージ
リラックスがてら一時間でサクッと書いてみました。
駄作ですが、どうぞ読んでやってください。
わかりにくい落ちになってすいません><
悪いところを指摘していただけると嬉しいです。

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