『4学年の恋 1〜2学期編』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:五木いづみ                

     あらすじ・作品紹介
これは本当に合った話。生意気で負けず嫌いな、恋の話ー・・・

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四学年の恋1

私が小学4年生のときのこと。
私は、4年4組になりました。
その頃はなんともなかったんです、あいつの事。

でも、ちょうど1学期の中旬。
「テスト何点だった〜〜?」
と、話しかけてくるクラスのサッカー馬鹿男子、河野。
「は!?河野よりはよかったけど!」
大していい点とってないけど、負けず嫌いな私はテストの答案を隠して言った。
「何言ってんの?おまえ80点じゃん!俺85点だし!」
何で見えたの!私、答案隠してるのに。
そう思いつつ私は黙り込んだら河野が言った。
「お前、テストの点数透けて見えんぞ。」
ーあ!やっちゃったあああ!
赤面した。
「ハハハ〜、馬鹿馬鹿〜〜〜!」
河野に言われた。
そのテストネタから私の河野の壮絶な恋愛バトルが始まったのだ!

時間はすぎ、2学期の身体測定の日。
私は体重と慎重、座高を測り終えた後、教室に戻った。
もうすでに河野も測り終えていて、体重はともかく身長を聞いてみた。
「身長、何センチだった?河野。」
どきどき。
「俺はーセンチ!お前は?」
お?おおお?わ、私、勝ってんジャン!
1ミリ身長勝ってんジャン!嬉しい!
「私なんかーセンチだも〜ん!
 ははは、1ミリかった!」
1ミリ上から河野を見下げた。
「あ?嘘つけ!カード見せてみろや!
 1ミリとか嘘くせえぞ!」
私は健康カードという、身長と体重、座高が記入されたカードを河野に見せびらかしてやった。
「ええ!?そ、そんなあ!五木のくせして!」
は?五木のくせして〜って、そんなのないよ。
私は腹が立つ反面、嬉しかった。

ある時、私は思った。
あ、私って河野のこと好き何じゃん!!!!!
えええええええええええええ!?

さらに時はたち、運動会の練習。
その頃にはもう、私の気持ちは完全河野向きだった。
そしてそれと同時に、私と河野のラブラブ伝説が学校に広がりつつあったのだ!
「お前、河野のことすきだろ〜!ヒューッ!」
初対面の男子に下校時間廊下で大声で言われた。
「は?好きじゃないし!ね、絵里?私河野嫌いだもんね!」
とっさの対応。ああ、なんてこと言ってしまったんだろう。
そして、ね!と、同意を求められて友達の絵里も困っていた。
でも優しい絵里は言ってくれた。
「うん。いづみちゃんはいっつも河野の悪口ばっか言ってるし、好きだなんていってなかったよ。」
悪口ばっか言ってるしーって。
言い過ぎじゃない、絵里。まあでもいいかな。しのげたし。
「へ〜、つまんねぇー。」
その男子は去っていった。つまんなくても結構ですよ。
もうー、どうなるかと思った。

その帰り。絵里は私に聞いてきた。
「いづみちゃん、好きな人いるー?」
え!?もしかしたら絵里も私のこと疑ってるの?
「い、いるって言ったら?」
「ううん、別に」
ごめんね、絵里。心の中では思っていたけど口に出せなかった。
さっき絵里が、悪口ばっかり言ってるし、といっていたのは実は本当。
でも、好きとは言っていないのは本当。
絵里は、私が悪口言っているのは好きだからって見通してるのかな?
「あのさ、わたしさ、好きな人いるんだけどっ!」
?口が勝手に動いて、声が勝手に出た。
ああ、もういいや。神様が私に告白させようとしてるんだな。
「えっとね、えっとね、えっとね〜」
もう、えっとね、を何回言ったか分からない。
「私、河野が好き!!!なんだけど〜」
ああー、言っちゃった!
で、でも、絵里は口が堅いから大丈夫だよね、よね?
「そうだったんだ。うん、頑張ってね!
 私さ、いづみちゃんの恋応援するからいづみちゃん、ファイトおー!」
やさしい絵里の言葉が、何よりも嬉しかった。

これでこの一軒が終わると思いきや
左の道から人の影がある。あれはきっと、河野!
「ちょ、あれ河野じゃない!」
小声で絵里に伝言。
「あ、ほんとだね。ひょっとしたら今の話聞こえてたかもよ!
 よかったじゃん、いづみ!」
ええええ!?困るって絵里。よくないよ!
「あ、五木。」
あああああ、河野っ!
「あ、こんにちはー、河野。」
「こんにちはって、さっき学校で会ったじゃん。
 五木って馬鹿だな。」
「〜〜〜〜〜〜馬鹿でいいですよ〜だっ!」
とっさに出た。

2008/08/10(Sun)19:25:09 公開 / 五木いづみ
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■作者からのメッセージ
読んでくださりありがとうございました!
一応これで1〜2学期編はこれで終わりです。
次はとうとう3学期編なのでよろしくお願いします<(_ _)>

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