『タマって呼んでも良いよ??』 ... ジャンル:未分類
作者:青空 兎                

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7月25日。私は、名前が2つになりました。タマ。
それが新しい私の名前です。

 初夏の太陽。今年は、いつもより気温が高い。
「うぉーい!タマ!」
親友のあっちゃんがイキナリ私のことを、『タマ』って呼んできた。私は、反射的に
「ニャン」っていちゃった。まわりには、3人の友達がいた。
「あっはは〜。理美何いちゃってんのぉ??」
「あっそうだ!夏休み明けたら、クラスに発表しちゃお!」
「何?理美の新しい名前は、『タマ』ですって?」
「きゃはは〜。」
なんか、話が勝手に進んじゃってるよ…。トホホ。私は、チラッとあっちゃんのほうを
見た。「ごめんー。」って、顔で言っていた。あぁ。いいよ。私がニャンなんてい
ちゃったのも悪いし〜。ジ・ゴ・ウ・ジ・ト・ク。

 ――夏休み、一番最初の午後の時間。私の名前が2つになった記念。――
私は、赤いペンでカレンダーに書きこんだ。クスって口元が笑うのがわかった。あの
3人なら絶対言うわ。あっちゃんは別として。

 それから、夏休みは特に楽しい事も悲しい事もなく、だだ平凡に過ぎていった。私
こういうの大好き。明日は、いよいよ始業式。明日のこの時間、私は教室の前に立っ
て、顔を赤くしてる頃かな。それとも、ニャ―ンって皆を笑わしてる??どっちにし
ろ別に良いや。言われる事は確かだし。うっし!心入れ替えて、なんかすっか!心の
中で叫んだ。それは、明日の緊張とか、楽しみとか、全部含めて、私流の表し方だっ
た。私、あだ名は嫌いじゃなかった。そもそも、憧れていた。中学の時は、なんか、
目立たない子で、(自分で言うのもあれだケド。)地味目の子だった。普通に勉強し
て、普通に遊んで・・・。そんな感じだった。高校になったら、思いっきり反対の子に
なってみよう!そう思った。高校になったら、私を知ってる人はいない。皆とふざけ
て、ちょっと親に反抗したり、恋愛して、好きな男について行っちゃたりして・・・。
そんな子になりたい。
 タラッラタラ〜♪
あ!9時!午前のね。ふぁ〜!勉強しちゃったし。何しよう?私、昔から変わってな
いことが一つあった。勉強をちゃんとする事。「早く勉強しちゃいなサイ!」ってい
う子じゃなくて、「あら、勉強終ったの?ゴメン。ゴメン。」っていう子だった。今
も。ね。夏休み最後の日。何にもしないでのんびりしてる。TVからは、アナウンサーの声。外からは、鳥の歌声。私からは、なんの感情も入ってないため息。私、こういう夏休み好きだケド、さすがに毎日これは飽きる。
プロォォ。あっ電話!つか、携帯。
 私、高校入ってやっと携帯買ってもらったから使い方良くわかんない。皆着メロだケド、私だけ普通のプルルルッて音。なーンか・・・。プロォォ。 オット3回目!
 私、慌ててとる。
「もしもし?」
 あれ?でない。名前のところ見た。・・・。私バカスギ。メールだった。どーりで3回しかならないし。あはは!心で笑った。
「あハハア〜。」
 今度は声で笑った。なんなんだろ〜?夏休みボケェ??
「はいはい。」
 独り言惨めェ〜。
 
――理美〜!あたし暇人だから、人生について語り合わない?((笑))――
「ぷっ。」
 あっこの子、美久。なんか前、発表しちゃお〜!とかいってた子ね。あんなこと言ってるけど、スッゴク優しくて面白い子です。
「えっと…。」
――うん!OK♪私も暇暇−0−――
このメールを約5分かけてうった…。力使い果たしたぁ〜!なんか。メールって・・・。慣れてない人には、災難。
プロォォ・・・。オッきたきた〜♪この瞬間大好きー!


――私は、10秒後、人生が変わることになる。――





――バーカ!!アホ!地獄に落ちろ↓↓ほらほら、悪魔が見上げてるよォ〜!――
 それが、美久の返事…。目の前が真っ暗になった。 
「美久…!?」
 本当に地獄に落ちたい気分だった。美久に、今これより最低な返事して、すぐに死んだら、地獄にいける??
ピッピッピ…。
――バカじゃないの?あんた地獄越えて大地獄に行くよ?あははっ!いい気味〜。ウケル〜。あんたは、大地獄で、私は大天国!!私。あんたの事見下げて。毎日毎日、嫌味言ってやるよ…?――
ピッ。
「しちゃった。送信しちゃった…。」
 ばた!私は、そのまま眠りにつく。








――もう、一生起きたくない。――











――私の名前は、タマです。―― 





ソウヨンデクダサイ。




2005/06/06(Mon)20:10:34 公開 / 青空 兎
■この作品の著作権は青空 兎さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
 私のクラスにパンダと言うあだ名の子がいるんです。
なんか、書き進めたら、こんな感じに。本当は青春っぽくしようと思ったのに・・・!私の力不足振りに、同情しながら呼んでください!(意味わからん。)

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