『素直って何!!』 ... ジャンル:恋愛小説 恋愛小説
作者:日向時折                

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雨の音がウザイ。
ワイパーが「ガー、ガー」と、音をたてて左右に動く。
辺りの見えない、暗い道。その車は、中学生が運転していた。
その子はある場所でその車を降りた。辺りは真っ暗、そして
大粒の雨。女の子は瞳を閉じて、ゆっくりと崖の方へ歩いた。

4月8日 「赤坂中学入学式」
その日は、あの日と一緒、大粒の雨だった。新入生が続々と体育館へ
入場する。知らない顔が集まっている。皆が胸を躍らせている。
「神崎 千晴」1年1組13番の子が呼ばれた。その子は胸を張って
「はい!」と返事をした。
入学式は実に疲れる。ちゃんとした姿勢を保ち、1時間も長い話を聞くのだ。
不慣れな制服が馴染まなく、ぶかぶかに見える。
ザワザワと、皆が騒ぐ。新しい友達、新しい先生。どれもこれも、とても胸が弾む。
しばらく経つと、担任の先生が入ってきた。
「今日から貴方たちの担任を務めます。西島京子です。」
生徒が皆シン・・・となる。1番からの自己紹介が始まった。千晴の番が来た
時、クラス中の皆がザワついた。
「すっごい可愛い!!」  そんな声がどこからともなく千晴の耳に入った。
(な、何か緊張・・・!)千晴の心臓は、爆発しそうなくらいドクドク言っていた。
「か、神崎千晴です!宜しくお願いします!!」 そんな一言で終わってしまった。
給食の時、千晴は隣の男子に声をかけられた。
「あんた、何かモデルでもやってんの?」と聞かれた。千晴は不思議に思った。
(私がモデル!?バカな・・・。)
他の女子もこの会話に耳を傾けてきた。
「私はモデルなんてやってないよ。」呆れた様な声で返答した。
その日のうちに、千晴はいつの間にかクラスのトップについていた。
千晴のさっぱりとした性格がうけているようだ。

2005/03/14(Mon)22:10:05 公開 / 日向時折
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