『怪盗ゼロ(了)全8話』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:与那覇陽光                

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<予告状 今日午後十一時、ビーナスの涙をいただきに参上する
                           怪盗ゼロ>

このたった一文の手紙で美術館は大騒ぎになった。


T―ビーナスの涙―



「あー…」
零壱(ぜろいち)は伸びをした。
のそりとベッドから這い出ると、髪を整え、制服に着替えた。
海里零壱(かいり ぜろいち)、またの名を怪盗ゼロ。
彼がこの道に入り込んだのは、父の手帳がきっかけだった。
彼の父、修作(しゅうさく)は四年前から行方不明となっていた。
零壱は当時9歳、父が一週間も帰らず、母が寝室で泣いているのをただじっと見ていた。
そのあと、零壱は父が行方不明になったのを知り、父を忘れたくないと思い、父の書斎に行った。
そのときたまたまこの手帳を見つけた。
手帳にはこう書いていた。
<零壱、お前ならこの手帳を見つけてくれると信じていた。私は今、お前のところには帰れない。その理由は――――――――――>
手帳はこの続きが破られていた。
零壱は海里家の中で、まれに見る天才で、父もそうだった。
だから、零壱はすぐ、何があったのかを察した。
彼はまず、父の書斎をくまなく探し、秘密の階段を見つけた。
その階段を降りていくと、地下室に出た。
地下室には赤いスプレーでこう書かれていた。
<秘法を見つけた。しかし、‘デス’に見つかって地図を取られた。零壱、見つけてくれ…ヒントは美術品だ。私の好みの美術品を探せ。ヒントは見つかる。>
彼はこのときすでに父が怪盗ゼロだと知っていたし、その手助けもしていたので父好みの美術品はすぐにピーンときた。
そして予告状を出した。
「おはよう。かあさん。」
零壱は一階に下りていった。
「おはよう零壱、今日は何を盗むの?」
「ビーナスの涙だよ。」
零壱はその黒い髪をかきあげながら言った。
「ふーん…で、私は何をすればいいのかしら?」
「ニュースでも見ておいて、必ず姉さんと一緒にビーナスの涙を盗むから。」
「分かったわ。」
零壱はトーストをさっと食べ終わると、歯を磨き、学校に向かった。
海里家はだいだい怪盗をしてきた。
が、怪盗になるには、ある試験を受けなければならない。
零壱の父はその試験を一発でクリアし、はれて怪盗ゼロの称号を手に入れた。
零壱は父が行方不明になったとき、この試験を受けた。
理由は簡単、海里家を支えるためだ。
零壱の祖父、修三(しゅうぞう)も怪盗だった。
だが、第二次世界大戦が勃発し、しかたなく怪盗を辞めたのだった。
修三はいつもこう言っていた。
戦争さえなければ今頃海里家は世界中の怪盗の憧れの一家になっていただろう、と。
零壱は学校につき、教室にはいるとあることに気がついた。
「なーなー、怪盗ゼロが予告状を出したってしってる?」
「知ってる、知ってる。ビーナスの涙を盗むんだろう?」
「今度も絶対警察はゼロを捕まえられないぜ。」
「ああ、絶対だ。」
零壱はすこしにやつくと席に座った。
零壱の学校でのイメージは口の悪い運動しかとりえのない生徒だった。
でも実際には運動神経ばつぐんで頭のいい怪盗ゼロだ。
「なー零壱、怪盗ゼロって、ビーナスの涙を盗めると思うか?」
「ったりめーだろ。じゃなきゃ面白くねえ。」
「だよな!」
けけけと笑うと零壱はちらっと隣の席を見た。
隣の席には山岡弥(やまおか わたる)という警部の息子がいた。
弥の父、稲造(いなぞう)警部は怪盗ゼロ担当の警察だが、毎度、毎度ゼロを取り逃がしている。
「よお、弥。父上は今日もドじるかな?」
弥はぎろりと零壱を睨みつけた。
弥はひょろっとしたがり勉君で黒ブチの眼鏡をかけている。
「うるさい。」
「おー怖い怖い。」
けけけと零壱は笑うと、弥の額を指ではじいた。
弥が額を押さえてきっと零壱を睨みつけたとき、チャイムが鳴った。
席を立っていた生徒はあわてて自分の席に戻った。
「はーい、朝の会を始めてください。」
そう言って入ってきたのは、零壱の姉、海里壱代(かいり いちよ)。
何かの縁で零壱のクラスの担任になった。
壱代もまた、怪盗ゼロだ。
ゼロといってもそのパートナーだが。
零壱は壱代にウインクすると、手で、後で会おう、と示した。
壱代は右手を上げて答えた。
「一時間目は体育です。忘れ物をした生徒は?」
零壱はがたりと立ち上がった。
「零壱君、教室に残って自習をしなさいね。」
くすっと弥が笑った。
零壱はぴくりと眉を上げた。
壱代は体育担当で空手部の顧問でもある。
「あたしの授業に忘れ物をするとはいい度胸じゃないか零壱君。いいですよ座りなさい」
零壱は肩をすくめると座った。
チャイムが鳴り、一時間目がはじまった。
「あたしはちょっと用があるので自主トレをしていてねー。」
教室をでていく生徒にそう声をかけると、壱代は教室のドアを閉め、零壱に向き直った。
「零壱、美術館の見取図だ。」
そう言って鞄から図を出した。
「サンキュ。」
零壱は受け取ると、広げた。
「まず、姉ちゃんはここに待機していて、それから僕が…・。」



下校時間。
校門からぞろぞろと生徒が出て行く。
零壱は走って帰ると、さっそく準備に取り掛かった。
黒い手袋をはめ、特殊な黒いスーツに身をつつむと、耳に特殊なイヤホンをはめた。
「あー・・あー・・姉ちゃん、聞こえる?」
<ばっちり聞こえるわ。>
「じゃ、今からそっちに行くから。」
<了解。>
零壱は準備したものをこれもまた特殊なバッグに入れ、家を出た。
準備に時間がかかり、零壱が家を出たときにはもう、辺りは暗くなっていた。
零壱はトランシーバーのスイッチを入れると言った。
「ミッション開始だよ姉さん。」
<ラジャー>


零壱の母光代(みつよ)は夫の修作が怪盗だと知っていて結婚した。
最初は不安を感じたが、修作と過ごすうちにそんものは忘れた。
光代はリビングのテレビをつけると、ソファに腰を落ち着かせ、つまみを食べ始めた。
『今は午後九時、ゼロの予告時間まで二時間となりました。現場の鈴木さん?』
『鈴木です。こちらは山岡警部です。山岡さん、今まで失敗続きでしたですけども、今回の自信の方は?』
『今日のわたしはいつものわたしとは一味違います。』
『どんな所がですか?』
『それは秘密です。見ていてください。必ず怪盗の野郎を捕まえて見せます。』
光代は鼻で笑った。
「私の息子がはたしてあなたに捕まるほど間抜けかしら?」


U―ミッション開始―

かち、とライターの火をつける。
「警部、本当に捕まえることができるんすかい?」
「うるせーな。」
稲造はくわえたタバコに火をつけた。
「言っただろう?今日の俺は一味違うってな。」
部下の崎山刑事は顔をしかめると、自動販売機に向かった。
「やれやれ…」
百十円を自動販売機に入れ、珈琲無糖を押した。
がこんと珈琲がでてくる。
開けて、一息で飲み干すとゴミ箱に捨てた。
「予告まであと三十分…。」
崎山刑事がそう言ったとき、美術館の中では…・。
「ぐう…」
どさっと警官が倒れた。
「ちょろいちょろい♪」
警官を引きずってトイレの個室に閉じ込めると、零壱はスーツの背広を整えた。
すると、特殊スーツがみるみると警官の着ていた制服に変わった。
「進入完了。」
<OK!じゃあ、まずは、廊下の突き当りまで行って。>
零壱はトイレのドアを開けると、廊下を進んだ。
「来たよ。」
廊下は薄暗かった。
電灯の光りが弱い。
<物置があるでしょ?>
「ああ。」
<入って。>
零壱は見事なピッキングで物置に入った。
「うわーほこりくせぇ。」
<我慢して。>
物置には電灯が無く、真っ暗だった。
「ったく…」
零壱はぶつぶつ文句をいいながらポケットから小さな懐中電灯を取り出した。
<零壱、割れ物って書かれた箱が中央にあるでしょ?>
「ちょっと待って…・よし、ついた。…箱?ああ、あるよ。」
<どかして。>
箱は見かけより重かった。
「うう…っ」
うめきながら箱をどかした。
「どかしたよ。」
<いい?今いるところがビーナスの涙の真上よ。>
ひゅーと零壱は息を吐いた。
<じゅうたんをどかして。>
「どこの?」
<箱が置いてあった所よ。>
箱の重みでじゅうたんにはくっきりと箱の跡が残っていた。
零壱は電灯をくわえると、腰にぶら下げてあった袋からナイフを取り出した。
慎重にじゅうたんを切り取ると、床がむき出しになった。
「OK、切り取ったよ。」
<それじゃあ、床をはずして。>
零壱はまた袋からU字形の道具を取り出した。
かち、とスイッチを入れると、ぴん!と音をたててU字形の道具のあいだに赤い光りが走った。
その光りを慎重に床に走らせると、ぴーと小さな音をたてて円形状に床を切り取った。
<ほら、ワイヤーがたくさんあるでしょ?>
「ああ。」
<最初は赤、次は黒、最後に青の順番で切って。>
「赤…黒…青!切ったよ。」
<そしたらプラスチック爆弾を教えたとおりにセットして。>
「わかった。…・いいよセットした。」
<後は、時間がきたら、黄色のワイヤーを切ってから、プラスチック爆弾を爆破して。>
「ん。わかった。」
どかっと腰をおろすと、懐中電灯を切った。
蛍光時計をみて時間が来るのをひたすら待った。
二十分、十分、五分…
<時間よ。>


「時間だ。そっちの状況は?」
<今のところ以上はありません>
「そうか。」
もちろん返答したのは壱代だ。
「警部、一分立ちましたよ。」
崎山刑事が時計を見ながら行った。
「そうか?おい、状況は?」
<ふふふ…ビーナスの涙、怪盗ゼロがいただいた!>
「! やられた!崎山!」
「え?」
あれを見ろ!野次馬の中から声が聞こえた。
「警部!」
崎山がかん高い声をあげた。
「あ…あれを!」
稲造は振り返った。
いつの間にかライトアップされた美術館の屋上に黒いシルエットが浮かび上がった。
「ビーナスの涙、怪盗ゼロがいただいた!」
変声機を使った声がこだました。
いつのまに…!警部は歯ぎしりした。
笑い声がこだまし、ゼロが身をひるがえした。
「ヘリ、追跡しろ!」
<残念無念また今度〜>
陽気な返答が帰ってきた。
「ちくしょう!やられた!電波を妨害された!」
警部は無線機を乱暴に戻した。
「警部〜。」
崎山刑事が情けない声を出した。
「心配するな。ヘリはやられたが、ビーナスの涙には発信機がついているのだ。」
岡山稲造が勝ち誇ったような笑みを浮かべた。

V―警告―

「警部!路地に入りました!」
「よし!袋の鼠だ!まんまとかかったな!」

――その数分前

「発信機ですか?」
「そうだ。おい、崎山、中にいって警官を起してこい。」
「は…はい…。」
岡山警部はいつの間にかライトアップされた美術館を睨みつけた。
「おわりだ怪盗ゼロ!」
と呟いた。

「あーもう、警部は人使いが荒いんだから…。」
崎山刑事は溜息をつきながらビーナスの涙の展示されていた部屋に向かった。
「うう・・」
うめき声が聞こえた。
「おい、大丈夫か?」
崎山刑事がかけよった。
暗がりでよく見えなかったが、どうやら警官が倒れていた。
「いきなり照明がおちて…暗くなって…それから誰かに殴られて…。」
「わかったから喋らないでいい。立てるか?」
その警官はよろめきながらも立ち上がった。
「大丈夫そうだな。よし、他の奴も起してくれ。」
「待ってください…奴を追うんですか?」
「あ・・ああ。」
「私も同行させてください。」
「いや・・しかし・・。」
「この失態、ここの現場を取り仕切っていた私の不注意、どうか私のプライドにかけても同行させてください!」
「わ・・わかった。ついて来い。」
「ありがとうございます。」

「警部!ゼロは?」
「ああ、逃走中だ。ここだ。」
警部が指で示した。
「…追い込みましょうか?」
「何?」
「いえ、あの、この地形だったらここに追い込めますので・・。」
「本当か?」
「はい。」
「だは、さっそくかかれ。」
「は!」



「崎山、向こうだ。」
警部が顔で示した。
崎山刑事はうなずくと、標的の後ろに回りこんだ。
「いくぞ、1、2、3!」
「動くな!」
「フ――!」
「え?!」
「な・・!?・・ね・・猫!?」
しばし呆然と警部達は立っていた。
「おい…本当にこの猫か?」
「はい。間違いありません。」
「どういうことだ?」
「やつは屋上にいて…我々はすぐ後を追いましたよね?一瞬の間も見逃さずに。」
と、タイミングよく、無線がかかってきた。
<警部、あのライトアップに使われていた電灯のことなのですが…>
「なんだ?」
<実は・・そのう…ホログラムでした・・。>
「なんだと!?」
「では俺たちはずっとこの猫を怪盗ゼロだと思って追いかけていたのか!?」
「ちくしょう!」
警部は猫をけとばした。
「ぎにゃあ!」
猫が怒って警部をひっかいた。
「痛てえ!」


「ただいまあー」
零壱はゆうゆうと壱代と共に帰ってきた。
「おかえりなさーい」
母の光代は笑顔で迎えた。
「それにしてもあの刑事もばかよねー。」
「そうそう、僕を本物の警官と間違えるんだからさ。ついて来いだってさ。」
零壱はけけけと笑った。
「ねえ、さっそく見ましょうよ。」
「んー?そうだね。」
零壱は鞄からビーナスの涙を取り出した。
それは角度によって七色に輝くダイヤモンドで、女神が泣いた時に地上に落ちてきた。といわれている。
それを、零壱はすんなりと割った。
「ちょ・・零壱!もうすこし眺めさせてよ!」
「眺めなくていいよ。これ偽物だし。」
「うそ…?」
「本当。」
零壱はそう言うと、粉々になったダイヤの説明をした。
「これ、特殊な塗料を塗ったただのガラス球だよ。」
言いながら、カケラをどかした。
「あ、あったこれだ。」
取り上げたのは紙だった。
「これで全部そろった。」
そう言いながら、零壱は持ち運びようの金庫から他の紙切れを取り出した。
「えーっとこうして…こうして・・こう!」
一つの手紙が出来上がった。
「え?」
「何?これ?」
手紙にはこう書かれていた。
<イギリスから来た奴に気をつけろ。そいつはデスの可能性ありだ。>

W―転入生―

あの警告があってから一週間。
警戒はしていたが、イギリス人なんて見かけなかった。
だが、
「おはよー零壱!」
「ん、っはよ。」
「くらいぞ、零壱!」
「今、めちゃくちゃ不機嫌なんだよ!」
「なんでだあ〜?」
「転入生だよ!」
「あーあのイギリス帰りの!」
「何つったっけ?ジョンソン・吉郎・クリス、だっけ?」
「そう、そいつ。」
「なんでだ?」
「俺はイギリスが嫌いなんだ!あの、シャーロック・ホームズが生まれた所だぞ!?」
「そっかーおまえホームズ嫌いだったよな!」
「ああ、フランスなら歓迎だったけどな!」
「アルセーヌ・ルパンの生まれたところだから?」
「そう。」
「ヘンな奴だなおまえ!」
「ほっとけ!」
「はーい!皆席について!」
「やべ!」
「紹介しますね〜ジョンソン・吉郎・クリス君で〜す!」
「HIIOハジメマシテ、ジョンソン・吉郎でス。」
吉郎はいかにもハーフといった容姿だった。
髪は濃い金髪。目は茶色、眉は黒。背は結構高い。おまけにハンサム。
「吉郎君は、まったくと言っていいほど日本語ができません。皆さんサポートしてくださいね〜。」
壱代はにこやかに言うと、吉郎を席につかせ、どこかへ行ってしまった。
「ねーねーイギリスってどんな所?」
ちょうど吉郎の隣にいたクラス一おしゃべりな杉本彩が聞いた。
「いぎりすデスカ?イイトコでス。」
吉郎が笑顔で返した。
彩は顔を真っ赤にした。
その他いく人もの生徒が話しかけ、吉郎は女子には紳士的に、男子には適当に返事をした。
零壱はその様子をじっと見ていた。
吉郎はそんな零壱をちらっと見ると、手話で伝えた。
<放課後、残れ。話がある。>
零壱は驚いて椅子から落ちそうになった。
それは、そのときの吉郎の目が異様なまでに冷たかったからだ。
「…は、上等ぉ、残ってやろうじゃねーか。」
零壱は唇を右に吊り上げながら呟いた。
吉郎はOKだとみて、にこりと笑った。まるでさっきの目が嘘のように…。
「零壱くーん。ちょっと来て〜」
いきなり壱代に声をかけられた。
「う?・・お…おう。」
壱代は零壱をそのまま屋上に連れて行った。
「零壱、あのジョンソンって子、どう思う?」
「まず、僕の推理から言って、デスになんらかの形でつながっているだろう。」
「子どもなのにね。」
「僕らだって子どもなのにデスの計画に巻き込まれてるよ。」
「らってなに?…って、巻き込まれてる?なにそれ!?」
「おそらく、父さんが誘拐された時点で僕らは逃げようにも逃げられないデスの計画に加わわされた。と思う。」
「思うでしょ?だったら――」
「察しがいいね。零壱。(英語)」
「…!?(いつのまに背後に!!)」
零壱はおどろいて回し蹴りをくりだした。
吉郎は簡単にそれを受け止めた。
「でも、安心して、僕はデスを追っているんだ。(英語)」
「…そりゃまたどうして?(英語)」
「放課後に教えるよ(英語)」
吉郎はにこりと笑うと戻っていった。
しばらく沈黙した。
「…なんなんだあいつは…!」
零壱は腹ただしげに壁に拳をたたきつけた。
「真相は放課後にわかりそうね…。」
いつにもまして壱代の顔は険しかった。
また、零壱もだった。
「…放課後にな、ジョンソン・吉田・クリス!」
零壱はそう言うと、壁にたたきつけた拳をポケットに突っ込んだ。
唇をぎゅっと噛み、血がでた。
「っへ、待ちどうしいいぜ放課後が…!」

X―デスの目的―

零壱は放課後、指定された視聴覚室に向かった。
「…あ、そういえば父さんがイギリスから来た奴に気をつけろって言ってたな…。」
まさかな。と零壱は肩をすくめ視聴覚室に入った。
(英語)
「やあ、まってたよ零壱。」
「どうも、ところで…あんた本当に吉郎か?」
「ああ、この髪のこと?僕、染めてたんだ。」
「なるほど。」
吉郎は今、髪が濃い金髪からプラチナブロンドに変わっていた。
「本当は黒く染めて日本人として潜入したかったんだけど…。」
「その片言の日本語でか?」
「う…」
「ところで今潜入って言ったよな。」
「ああ、僕さ、日本の警察にたのまれて探してたんだ。」
「誰を?」
「怪盗ゼロを。」
吉郎はにっこりと笑って零壱の目の前に来た。
「君だろ?怪盗ゼロは。」
零壱は、ぐっと身構えた。
「そんなに身構えないでよ。」
吉郎は零壱の肩に手を置くと言った。
「改めて自己紹介いたします。イギリスの最年少名探偵クリス・リチャードです。このたびは日本の依頼あって、ゼロを捕まえるためにはるばるここに来ました。」
零壱はとっさに捕まる!と思い、手に置かれた吉郎いや、クリスの手をつかむと、投げ飛ばした。
クリスはくるりと一回転して着地すると言った。
「かっかしないでよ怪盗ゼロ。化けの皮は自分から脱いだんだから。ところで怪盗ゼロ。僕が君をここによんだ理由は君を逮捕するためじゃない。朝言ったように僕がデスを追っている理由を話すためだよ。」
零壱は警戒しつつ、話に耳をかたむけた。
「僕の兄はデスにさらわれたんだ。君の父上もそうだろう?で、さらわれた理由ってのを今まで考えた事あるかい?」
零壱は首を横にふった。
「だろうね。…・僕の兄は科学者なんだ。しかも超天才の。で、デスは…これは僕の推測なんだけど、何らかの兵器をつくっているのだと思う。
それがなんなのかは分からないけど。で、その研究に僕の兄がたずさわることになった。もちろんムリヤリ。で、兵器は完成したのだけど、今度はその兵器を動かす力が足りない。そこでデスはある、秘法のことを耳にした。その秘法とは、ブラックオーパーツ。なんらかのすごい力をもっているらしく、今度つくった兵器のエネルギー源にすることができるとデスは知った。でも、そのブラックオーパーツは形すら知られていない秘法中の秘法。そこでそのブラックオーパーツを盗むのを君の父上にけしかけた。君の父上はそうとは知らず血なまこになってさがし、見つけた。でも、見つける前にこれはしくまれたことだと気づいた。それを知ったデスは君の父上をさらい、むりやり口をわらせようとした。というわけだ。」
零壱は口をぽかんとあけてクリスを見た。
「…はい?」
「で、僕はデスが今夜ある公園で資金稼ぎのための麻薬取引するというのをつかんだ。そこで君に…。」
「ちょいまち。」
「なんだ?」
「お前、そんな情報どっから…。」
「それはおいといて、君に頼みとは、僕に力をかしてほしいんだ。デスのアジトを探るための力を。」
「…断る。」
「な、なんだと?」
「だいたい、貴様は本当に信用できるのか?僕が父さんからの警告文を見つけてすぐに貴様が現れたんだ。タイミングが良すぎるぞ。」
「…まあ、そうだけど…僕を信用してくれ。」
「そんなことはできない。」
じゃ、と零壱は視聴覚室のドアに向かった。
「待て!その麻薬取引に君の父上も来るんだ!」
「そんな口からのでまかせ誰が信じるか。」
「信じて大丈夫よ零壱。(日本語)」
「ね…姉さん…」
いつの間にか壱代がいた。
「彼の目は嘘をついている目ではないわ。」
「で…でも。」
「父さんが来るんでしょう?だったら行きましょう。」
「あのイギリスやろうを信じるのか?!」
「零壱、私が相手の目を見て言っていることが嘘か本当かわかるっていうのを知っているでしょう?」
「う…まあ…。」
「だったら。」
壱代はにこりと笑った。
「くそ…」
零壱はくるりとクリスに向き直った。
「おい、その話…のった!(英語)」
クリスのかおに光りがぱああと広がった。
「ありがとう!(英語)」

Y―取引―

零壱は家に帰ってから、母の光代に見つからないように壱代と共に細かく計画を練った。
もちろんクリスは友達として家に呼んである。
誘ったのはクリスのはずなのだが…・
(英語)
「キングアーサーって映画みた?」
「はあ?なんだよいきなり。」
「彼は僕らの英雄だよ。うんうん。」
「何言ってんだお前。さっさと計画を…。」
「でさあ、泣けたところがさ、アーサーが、神よなぜ私の命を取らないのですか?死ぬべき者は私だ!彼じゃない!って叫んだところ。あれは目頭が熱くなったよ…。」
「だから、計画を練ろうって言ってるだろ!?」
「ああ、それと僕はハリー・ポッターみたいな非科学的な映画が…。」
「やかましい。」
いつまでもべらべらと喋っているクリスに壱代が肘打ちをくらわした。
「誘ってきたのはあんただよ。あんたがそんなくだらん映画の事を語っといてどうする?あんたもしっかりと計画を一緒に練りな!」
「…日本の女性こわいね・・。」
クリスが呟いた。
「何か言ったかしら?」
壱代が笑顔で聞き返した。
「いいえ、レディ・壱代。僕はなにも言ってませんよ。」
零壱が言った。
「まず、デスの取引場所は××公園。前は活気があったけど今はすたれちゃった公園だ。だから人がいなくて取引の場所には最適。それに港のすぐとなりにあるから、取引が終わり次第、船に乗って基地に帰れると。」
「でも、それだったら空港近くのほうがいいんじゃない?」
壱代が地図に書きこまれている空港の文字をさした。
クリスが言った。
「いや、これは僕の推測だけど、船に乗って、この港から出航する。で、行き先は沖縄の久米島。おそらくそこで小回りの聞く船を乗り換えるのだろう。それで、夜陰に乗じて台湾まで行き、そこでは飛行機に乗り換える。そして欧州にあるデスの基地に帰る。と。」
「ふーん。じゃ密航しながら帰るのか…。なんかそのまま国際空港まで行って帰ったほうが早そうだけど…。」
零壱だ。
クリスが答えた。
「用心のためだろう。」
壱代が計画の最終チェックを行った。
「いい、あんたはここ、零壱はここで私はここ。わかった?」
零壱とクリスはうなずいた。
「うん。じゃ、質問。今回の計画の目的は?」
「父さんを取り返して、ついでにデスの基地も調べて兵器を破壊、クリスの兄貴の救出。」
これは零壱。
「正解。じゃ、さっそく準備にかかるわよ!」



深夜十二時作戦開始。



「こちら零壱、どうぞ。」
「こちら壱代。計画通りに進んでます。」
「コチラくりす。日本語難しイね。」
「よーし、クリスお前は黙ってろ。片言で聞こえずらいから。」
「日本人、鬼ネ!」
クリスがしくしくと泣いた。
「こちら壱代。来たわよ。」
壱代が公園に入ってきた人影を確認した。
「何人?」
「ひい、ふう、みい…・六人。四人が護衛であとの二人が売人。デスよ。」
「OK、じゃ、行動開始!」
そう言うと、零壱はデスの売人が来た方面にゆっくり向かった。
茂みを移動しながら言った。
「こちら零壱、なにやらデスが持っているのは…いや、取引しているのは…あ、あれは…!」
「零壱、何?」
「黒いダイヤモンド、光沢の無い黒いダイヤモンドと麻薬を交換している!」
クリスがわって入った。
「おそらくブラックオーパーツだ!あいつらに渡ったらまずい!(英語)」
「作戦変更!ブラックオーパーツを奪い取れ!」
飛び出しながら壱代が言った。
「了解!」
零壱もクリスも茂みから飛び出した。
壱代が売人を殴り倒した。
飛び掛ろうとした護衛をクリスと零壱がなぎ倒した。
ブラックオーパーツを渡そうとしていたチンピラ――一応日本人らしい――が驚いてなにかわめくと、公園のあちこちからおなじチンピラが飛び出してきた。
「零壱、あんたは右、クリス、あんたは左、私はオーパーツを奪うわ!」
壱代が言ってオーパーツをもっチンピラに飛び掛った。
「させるか!(ロシア語)」
「え!?」
護衛の一人が何かをぶっ放した。
「姉さん!危ない!」
ばん!となにかが破裂してガスが噴出した。
「吸うな!これは睡眠ガスだ!(英語)」
クリスが言ったにもかかわらず、強烈なガスだったらしく、三人とチンピラたちは気を失った。

Z―実験―

頭がガンガンした。
キーン、キーンと耳鳴りがする。
ものすごい嘔吐感に襲われ零壱は目を開けた。
暗闇だった。
一瞬、目が見えなくなったのかと思った。
起き上がろうとして気がついた。
両手が後ろで拘束されていた。
苦労しながら起き上がると、またものすごい嘔吐感が零壱を襲った。
零壱はたまらなく吐いた。
それからまたものすごい頭痛に襲われ、うめきながらのた打ち回った。
壁にぶつかった。
その壁に、頭を打ち付けて、頭痛をまぎらわそうとした。
あまりの痛さに涙がどっとあふれた。
頭痛に耳鳴りが加わり、ますます気分が悪くなり、頭を壁にぶつけたせいでもっと頭痛が悪化し、零壱は思わず悲鳴をあげながらのた打ち回った。
猫のように丸くなったと思ったら、体をのけぞらせ、ひょうしに頭を壁にぶつけた。
しばらくそれをくり返し、だんだんと頭痛も治まってきて、頭が働くようになった。
(ここはどこだ?)
最初にこの考えが頭を過ぎった。
零壱はうめきながら起き上がると、歩いた。
歩くたびに振動が頭に響き、頭痛に襲われたが、なんとか壁までたどり着き、壁にそって歩き出した。
しばらく歩くと、何かにぶつかった。
足で探ってみると、人らしかった。
頭を探りあて、軽く小突いてみた。
するとその人物は零壱と同じように起き上がるとうめいた。
「気持ち悪い…うぇ・・っ」
「姉さん?」
「零壱?どこ、ここ。」
「さあ。」
しばし沈黙した。
壱代がうめいた。
「姉さん?」
「頭痛がする…。」
「僕もだよ。」
「ごめっ・・吐く…!ぐえっ!うえええ!かはっ…ごほごほ」
「大丈夫?」
「う…なんとか・・。」
壱代は零壱と同じく、壁にそって歩き出した。
「どこだろうここ?」
零壱が呟いた。
「さあ、天国じゃない事はたしかよ。」
「はは・・。」
零壱は壁にぶつかった。
「痛い…。」
「はいはい。曲がって。」
また、壁にそって歩き出すと、なにか金属らしき突起物にぶつかった。
ちょうど零壱の腹の高さだった。
「ごほごほ!」
「なに?どうしたの?」
「いや、腹になんか金属が・・。」
「どいて。」
壱代が体で零壱をどかすと、その突起物に目線をあわせた。(もちろん勘で)
しばらくかちゃかちゃと聞えたが、ふいにカチャーンと音をたてて何かが落ちた。
「開いた。」
壱代はそれだけ言うと、何かを押した。
それは扉だった。
開いたとたん、まばゆい光りが部屋をてらした。
「まぶしい!閉じて!」
零壱は思わず叫んだ。
「いや。」
壱代はそれだけ言うと、扉を開けきった。
目が慣れるまでにしばらく時間がかかった。
目をしばたいた。
薄暗い廊下だった。
完璧にまったいらな白い壁に、ちらつく蛍光灯、同じような扉がずらりと並んでいた。
廊下の感覚は、人が横に並んで二人で通るのがせいぜいで、どうやら避難通路ではないらしい。
「…どこ、ここ。」
零壱が言った。
「とりあえず、この手錠とろうよ。」




手錠を外した。






「とりあえず歩きながら頭を整理するか・・。」
零壱は今までのことをすばやく思い出した。
しばらくなにやらぶつぶつと言っていたが、ふいに言った。
「結論から言うと、僕らは捕まったんだ。」
「でしょうね。ところでクリスは?」
「あ。さっきの部屋だ。」
二人は急いで戻ると、クリスを連れ出した。
「とにかく、今は密航中かあるいはもう基地にいるか、どちらかだね。」
零壱と壱代にクリスはなにやらたまたま開いていた部屋に隠れていた。
その部屋は逃げ出してきた部屋と対さないほどの暗さだった。
零壱と壱代がどうやって逃げ出そうかと議論しているあいだにクリスが気がついた。
(英語)
「うう…?」
「あ、イギリス人、気がついたか?」
「イギリス人?僕にはちゃんとした名前があるよ・・。」
クリスはうめきながら起き上がると、聞いた。
「ここどこ?」
零壱と壱代は同時に答えた。
「こっちが聞きたいね。」
「はは…っし!」
いきなりクリスが言った。
「なに?」
「誰か来る。大勢だ。」
三人は凍りつき、急いで周りを見渡した。
「あ、あの部屋に隠れよう!」
壱代がささやくと、二人の手をつかみ、その部屋に押し込んだ。
しばらく耳を澄ましていると、人の声が聞こえてきた。
どうやらイスラエル語らしかった。
「BDの準備はできているか?」
「はい。」
「では、さっそく実験にかかれ。」
「はい。」
そういう会話が聞えた。
もっと聞こうとしたが、遠ざかってしまった。
(英語)
「BD?なんだそれ。」
「しらないわよ。」
「実験はここでやるらしい。」
「え?」
二人がクリスの方を見た。
クリスは親指で、示した。
さっきの二人が戻ってきた。
三人は危険を承知で少しのぞいた。
「もってるか?」
「はい。」
「では、セットしろ。」
「はい。ところで博士、例のエネルギー源なんですが…少々危険すぎますよ。」
「ほう?」
「少しばかり今回の兵器と合わないんです。」
「では、聞くまでもない。さっさと合わせろ。」
博士、と呼ばれた男が言った。
もう一人の男はなにか言いたそうにくちを開いたが、閉じた。
「…分かりました。」
クリスがはっと息をのんだ。
「クリス?」
「兄さんだ。」
「え?」
「あの若い方の研究者は兄さんだ!」
クリスが唸るように言った。
零壱と壱代は顔を見合わせた。
「実験をはじめるぞ。」
「はい。」
ふいにそう声がした。
しばし沈黙していたため、三人は心臓がちぢみあがるほど驚いた。
キュイーンと音がし始めた。
三人は体をかがめながら音のするほうに近づいた。
息をのむ光景だった。
なにやら光りが実験用のマウスをつつむと、そのマウスは体を痙攣させて倒れた。
それから大量の血が目やら口やら鼻から出てきた。
「成功だな。」
博士が嬉しそうに言った。
クリスの兄さんは沈んだ声ではい、と答えた。
「これで世界はデスの手の内になったも同然だ!」
博士がそう叫んだ時、零壱がタイミングよくくしゃみをした。
「誰だ!?」
博士がすばやく振り返った。
三人は脱兎のごとく部屋から逃げ出した。
「侵入者だ!!」
博士が大声で言って、そばにあったボタンを押した。
サイレンが建物内にこだました。

終章

全速力でただ走っていた。
零壱達は気づいたら建物の外にいた。
殺風景な所だった。
背後の監禁されていた建物以外何もなかった。文字通り何も。
「クリス、ここ…・」
「クリス?」
クリスが消えていた。
「おーい!クリス!」
零壱がクリスをよんで歩き始めた時、いきなり地面が消えた。
「うわああああああああああああ!」
「零壱!」
壱代も一緒に飛び込んだ。
どすっと何かの上に落ちた。
「いたたたた…零壱?」
壱代は立ち上がった。
そこは建物の中らしかった。
壱代はまた捕まったのかと思ったが、すぐにそうではないと気がついた。
この建物の中は暖かかったし、それに父がいた。




































修作だ。
壱代の父修作がいた。






























「父さん?」
壱代が聞いた。
修作がうなずいた。
零壱が修作の前に立って泣いていた。
「どうしたの?」
「父さんは死んだんだ。DBの実験台にされて。」
「え?でも…。」
壱代は目の前にいる修作を見つめた。
「それはホログラムだよ。」
零壱が沈んだ声で言った。
「その通り。」
声がこだました。
「誰だ?!」
声の主が暗闇から現れた。
クリスだった。
「クリス・・!」
「ははは!僕はクリスという名前ではないのだよ!」
「なに?」
「僕はデスの組織長デズモン・アースだ!」
クリスがそう叫んだ。
「さあ、同胞達、DBをあいつらに!」
DBが発射された。





































血が飛び散った。
がくっと崩れ落ちる人影。
それは…・







































クリスだった。
「え?」
あっけに取られて二人は立ち尽くした。
DBの影からクリスのいや、デズモンの兄が現れた。
デズモンの側に立ち尽くすと呟いた。
「弟を許してやってくれ。弟はその頭脳にうぬぼれてヒトラーのように世界を征服しようとしたんだ。……・自分がヒトラーの生まれ変わりだと信じて疑わなかった。本当に愚かな弟だ。」
そう言ってデズモンの兄は泣いた――――。















































今日も何事もなかったように一日が始まった。
あの事件から三年、零壱は怪盗を辞め、その頭脳を生かし作家になっていた。
そしてこのことを題材にした小説がベストセラーになり一躍時の人となった。
壱代は結婚し、幸せな家庭を築いている。






















































『本日発売!天才作家、零壱修三が描くある怪盗が体験した不思議な物語!』
『本質発売!天才作家、零壱修三のベストセラー、怪盗ゼロ!』



                                 終幕

2005/02/11(Fri)21:56:54 公開 / 与那覇陽光
■この作品の著作権は与那覇陽光さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
怪盗ゼロです。
ものすごい方向に進んでいっています(苦笑
読む気の沸かない方のために作品を紹介しておきます。

海里零壱(かいり ぜろいち)またの名を怪盗ゼロは、失踪した父の手帳をたよりに失踪前に父が書き残したメモを探りあてる。
そのメモには警告文が書かれていた。
そして、巨大組織デスの陰謀に、イギリスからきた名探偵クリス、姉の壱代(いちよ)と共に巻き込まれていく。

というお話です。





最後は書いていて意味がわからなくなりました自分でも。
でも、連載が終わるのはいい気持ちです。
次回作は頑張って描写を多くして、分かりやすくてまとまった話を書きたいと思います。

作品の感想については、登竜門:通常版(横書き)をご利用ください。
等幅フォント『ヒラギノ明朝体4等幅』かMS Office系『HGS明朝E』、Winデフォ『MS 明朝』で42文字折り返しの『文庫本的読書モード』。
CSS3により、MSIEとWebKit/Blink(Google Chrome系)ブラウザに対応(2013/11/25)。
MSIEではフォントサイズによってアンチエイリアス掛かるので、「拡大」して見ると読みやすいかも。
2020/03/28:Androidスマホにも対応。Noto Serif JPで表示します。