『素直:改良版』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:藍華                

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私はきっとあまのじゃく。
うそつきって言うのかも。
「もう会いたくない」って言うときは、
いつもいつも会いたいとき。
口では会いたいって言えないの。
会いたくてたまらなくて、ぎゅってしてもらいたい私の強い想いは、
いきおいがよすぎてひっくりかえっちゃうの。 裏返しに。

あなたはそれに気づかないで傷ついてる。
それはわかってるんだけど、私だって気づいてもらえないもどかしさに、
胸をかきむしるほど苦しんでるの。
いや、私がつきはなしても、それでも私が愛しいってことを
あなたに証明してもらいたいのかな。。
「会いたくない!」
「オレは会いたいよ!!」
「大嫌い!」
「オレは好きだ!!」
そんな会話一度でいいからしてみたかった。
だからかな?どんどん私の想いにはいきおいがついて、
口から出るのは裏返しの言葉ばっか。
想いが強くなるほどに、ひっくり返った言葉も強い。
早く気づいて。全ては愛の言葉なの。。

とうとう言っちゃった。「別れたい」っていう言葉。
今、目の前で困った顔をしたあなた。
悲しい顔をしたあなた。
『ホントは一緒にいたいってそう言いたいだけだったの。』
「気づいてよ!!」
私の口はこう言った。
彼の胸に飛び込んで、しがみついて叫んでたの。

私の想い強すぎたら、二回転してしまうのね。。

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何度も言おうと思った。「別れよう」って。
デートの日、
君は朝、ごきげんでやってきて、僕にまとわりつく。
昼になると、君は不機嫌になり、
夕方には、泣きわめいて去っていく。
僕は何もしていないのに。

君はなにが不満なんだい?
僕は君に何もしていない。
君を傷つけるようなことは言ってない。
君を怒らせるようなこともしていない。
もう疲れたよ。
全く君がわからない。
きっと一緒にいない方が、君は泣かなくていいんじゃないかな。。

でも、別れようって言おうとすると、
君の顔がうかぶんだ。
夕方、去っていくときの、涙を浮かべたあの顔が。
口では僕をなじってるくせに、僕に助けを請うような、
悲しそうなあの顔が、僕ののどを塞ぐんだ。

君に別れようって言われた時、
眼の前が白くなったんだよ。
何も考えられなくて、吐き気すら覚えたんだ。
自分が「別れよう」って言う瞬間は、何度もシュミレーションしていたのにね。

僕は気がついたら、君を抱きしめていた。
あったかくて、そして僕は気がついた。
僕が何もしてないってことが、君を傷つけていたことに。
君を喜ばせるようなことは言ってない。
君を楽しませるようなこともしていない。

ごめんね、気づいてあげられなくて。
もう逃げない。
「オレは愛してるよ。」
僕は彼女を、強く強く抱きしめた。


2004/02/24(Tue)03:50:19 公開 / 藍華
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はじめてなんで、いっぱい教えていただけると助かります。

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