『Princess_Valentine』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:葵 琉娃                

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「Princess_Valentine」
葵 琉娃
  朝、五時半鳥の声と共に起床。六時、目覚めのシャワー。六時半、朝食。七時、いざヴァレンタイン。
 「チョコ良し、スタイル良し、言いたいこと無し!」
(私こと、苗木 春砂(なえぎ はるさ)は、今日二月十四日。朝を持ちまして都 詩姫(みやこ しき)様にチョコレートを届け、大好きだとお伝えをします。)
もう一度鏡を笑顔で見る。
「いざ、ヴァレンタイン」
 朝、七時十分。掛け声と共にいざ出陣。
「道中ご無事でありますように」
自分の安全を自分で祈る。
 住宅を抜け、大通りに出る。そして、辺りを見渡す。
「此処は、まだ大丈夫ね」
「おはよう、春砂」
後ろを振り返ると、そこに一人の少女が立っている。
「やはり、貴方もね……夏葵」
夏葵と呼んだ少女の名は、炉樹 夏葵(がいろ なつき)私のライバル。
「おやおや、そんなところで話をしているとチョコが溶けるぞ」
 更に人の声、すると遠くから歩いてくるのは、落羽 秋南(おちは あきな)私のライバル。
「お前もな、秋南」
家の屋根の上から声がする。
「時雨 冬祈(しぐれ ふゆき)……お前も行くのか」
「当り前だろ、あの方は、私が頂く」
そう言うと家々の屋根を走り去って行った。
「という事だチョコが溶けない内に失礼する」
そう言って秋南は、去っていった。ついでに夏葵も消えていた。
「あ、私も急がなきゃ!」
ふと時計を見れば七時十五分になっている。
 いそいで大通りを抜け商店街に入り、商店街を走り抜けて。小さな壁を飛び越える。
「夏葵と秋南は、ともかく。危ないのは、冬祈だ」
私達が話をしている時に屋根の上を通ったんだから早くしないと追いつけない。
 その頃、夏葵は、工事中で通れない道で詰まっていた。
「仕方ない、私も屋根を行くか」
そう言うと陸上選手が驚く跳躍を見せひとっ飛びで屋根に乗った。
「急ごう、早くしないとっ」
そう言うと夏葵は、屋根の上を走っていった。
 その頃私は、山の上にある神社を抜けてその隣の山の上を目指して走っていた。
「見えた!」
大きな屋敷が見えた、あそこが愛しき王子の住居。
「わ、あわわっ」
木の根につまずいた、こんなことをしている暇は、ない。
「チョコは、無事なんだ!」
なんとしてもこれを届けないと、体から光があふれる。すると見る見る内に傷が治る。
「これが愛の力!」
何としても一番に着かなくては、幼なじみの役目が着かない。
 私は、また走り始めた途中で大きく飛び自分の居場所を確認しながら詩姫の家に向かった。
「もう少しでつく!」
ふと上を見ると冬祈が居た、木の上を跳躍していた。
「どうやら残ったのは、貴方と私だけのようね」
「それは、どうかな」
秋南が現れた。
「前を見ないと危ないぞ」
秋南が忠告した時には、遅かった。冬祈は、跳躍の着地場所を見て無くて地面に激突してしまった。
「やばっ!」
私も跳躍をする、冬祈見たいにならなければ良いが……。
「足が速いな、春砂」
「当り前よ!」
喋りながらも、距離を離していく。
 詩姫の家は目の前だ。ふと、家の前を走っている人が居る。
「あれは、夏葵!」
負ける物かと跳躍をしたら、結構飛んだ。着地したのは、家の前。その時夏葵は、階段を上っていた。
「後もうひとっ飛び」
そういって階段の上まで飛ぶ。そして階段の上から登っている途中の夏葵に。
「これが愛の力」
と行って私は、家に入った。
 「お待たせいたしました、チョコの配達。苗木店です」
家に入ると私は、紹介をした。
 そして家の奥に向かい、詩姫の部屋の前に立つ。一息呼吸を整えて扉を開けた。
「よっ、待ってたよ」
愛想よく迎えてくれたのが幼なじみ都 詩姫である。
「はい、どうぞ」
笑顔でチョコレートを渡す。
「ずっと前から大好きだったよ」
そう言うと、私は、目を閉じた。答えが気になったから。
「ああ俺も昔からお前の事が大好きだ」
そう答えると私は、詩姫に抱きついた。とても嬉しかった。
 「ああこれが負けた悲しみなのか……」
「そうだろうな」
「あの人は、もう奪えないだろうな……」
夏葵達が階段下でする、私が勝ったんだ。
 「なあ、春砂」
「なに、詩姫君」
「まだ早いけど」
「もう少したったら結婚しようぜ」
私は笑顔で答える。
「うんっ!」
 ああこれが愛の力!勝利の結果なのですね。

2004/02/13(Fri)15:00:56 公開 / 葵 琉娃
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■作者からのメッセージ
どうも葵 琉娃です。ちょっとした合間に作ってみた短編です ヴァレンタインのお話です
まあ 渡す側の気持ちはわかりませんけどね
勝利と言う気持ちも良くわかりませんが…
というわけで感想・注意点お願いします

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