『いつもそばに・・・ 2話』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:種                

123456789101112131415161718192021222324252627282930313233343536373839404142
早苗はすぐに病院に運ばれた。
今でもあの情景が頭をめぐる・・・

早苗の両親がやってきた。
「どうして・・どうして陽生くんがいながら
早苗を守ってやれなかったんだ・・・」

「俺は・・・俺はどうしてあの時早苗に車道側を歩かせたんだ・・!!」

早苗は頭を強く打ったらしく死にはいたらないかもしれないが
脳に障害を負ってしまうかもしれないらしい。
「とにかく・・・とにかく生きて俺にもう一度あの笑顔を見してくれ!」

手術はなんとか無事に成功した。
しかし早苗の意識はまだ戻らなかった。
俺はそんな早苗をただ手をとってみていることしか出来なかった。

2日後早苗が意識を取り戻したというので見舞いに行った。
病室に入るとなんだか重い空気が流れた。

-------何だ?-------

医者が俺に近づいてきていった。
「早苗さんが・・・記憶喪失になったんです。」
俺はすぐに理解できたが言葉が出てこない。
医者は続けて言った。
「記憶喪失といっても一般的なものですので徐々に記憶は取り戻していくと思いますが・・・」
俺はその一言に少しホッとした。

早苗が俺に向かっていった。
「あなた・・・誰ですか??」
すこしショックはあったものの
「きみの婚約者の陽生っていうんだ。まぁ、まだ思い出せないかもしれないけど・・・」
「・・・そう・・・」
本当に忘れられちゃったんだな・・・
まぁ、これからじょじょに思い出させよう。

俺は毎日毎日見舞いに行った。
早苗は両親と一部の友達の記憶は取り戻し始めた。
まだ俺の記憶は思い出さないみたいだ。

俺が病室に入ろうとすると中から声が聞こえた。
早苗と早苗の友達の声みたいだ。
「美貴と裕子だよね?これからがんばっていろいろ思い出すから・・・ごめんね」
「ううん、無理しないで。少しづつ思い出してくれればいいから」
「・・・うん・・・」
「ところで早苗、まだ陽生くんの記憶思い出さないの?」
「陽生って・・・あの毎日お見舞いに来てくれてる男の人?」
「そうよ、婚約者だから一番最初に思い出すかと思ったけど・・・」
「なんか・・・毎日来てくれてありがたいんだけど・・・その、なんていうかまだ記憶が戻らないから・・・」
「気持ち悪い・・・」

俺はその会話を聞いて胸がつまりそうになった・・・

----気持ち悪い----   か・・・

                  続く

2003/12/09(Tue)21:37:32 公開 /
■この作品の著作権は種さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
変な展開になってしまいました・・・
3話で終わりにしたいと思うのでもうしばらくこの作品でよろしくおねがいします(´∀`*)あっ、またアドバイスなどよろしくお願いしますm(_ _)m

作品の感想については、登竜門:通常版(横書き)をご利用ください。
等幅フォント『ヒラギノ明朝体4等幅』かMS Office系『HGS明朝E』、Winデフォ『MS 明朝』で42文字折り返しの『文庫本的読書モード』。
CSS3により、MSIEとWebKit/Blink(Google Chrome系)ブラウザに対応(2013/11/25)。
MSIEではフォントサイズによってアンチエイリアス掛かるので、「拡大」して見ると読みやすいかも。
2020/03/28:Androidスマホにも対応。Noto Serif JPで表示します。