『アンダンテLove』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:ラインストーン                

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俺って自分で言うのもなんだけどもてている。
外見は、人からも言われるけれどもかなり良い方らしい。
只単に喋るのが面倒くさくて口をあまり開かない俺なのだが、
何だかそれが「クール」に見えるらしくて、
俺が女子の前を通る度に人は騒ぐ。
人は外見だけじゃないっていうけれど、すごく性格が良くても
顔で駄目になる人間はこの地球上、数知れない程いるだろう。
―――その一例とも言えるべき友達は
俺の友人の中にも多数存在しているであろう

そんな俺なんだけれども、好きな人ぐらいはいる。
それが俺の斜め前の席、つっぱり目に赤髪のこの女…

―――夕菜月 亜衣

初めてこんな気持ちになった。
ちょっと見るだけでもそれから気持ちは膨らんでいくし
俺の中にある妄想魂は日々燃えあがっている。
たまに話した日なんかは、もしかしてあいつも俺の事を好きなのかもと
勝手に思いこんで一人でにやにやしたり

――とにかくやばいんだ、あの赤毛の亜衣を見ると…。

亜衣は外見はああだけど、本当はいっつも笑っている、
どこか太陽の光を浴びたような、力強い目を持った子だ

(偉そうに言ってる、俺も俺かもな)

告白して、早くすっきりしたい気持ちもあるのだけれど
本当に好きだから、今のこのもどかしい関係を崩すのが怖くて

結局俺は、外見だけで、中身は所詮こんなもん



月日は数える暇も無いほどに時を重ねていく
俺はまだ、気持ちを伝えないまま。
この間に約5人の女子に告白された。
前に誰かが言っていた言葉


―――愛し合うという事は、人生においての試練であり、

―――また人間は、それを乗り越えて大人になるのだ

そうだな、ほんとにそうだ。
亜衣が俺を好きとは限らない。会話もほとんど無い中で、果たして
人間(俺)と人間(亜衣)は愛し合って「大人」を迎える事が出来るのであろうか。

よし。
―――俺は今日、人生の節目をここで切る!!
俺は言ったことは止めない。俺の数少ない長所の一つだ。

「亜衣」
「あ、幸介。あのね、」
「何?」
「なんか幸介から話しかけてくれるの珍しいなって思って。
どうしたの?」
「俺さ」

一瞬、言う事をためらった。
――駄目かもしれない。今日で終っちゃうかもしれない

いや、有限実行!!
「俺、亜衣の事かなり前から本気で好きだった。
その、だから気持ちでもと。もし良かったら、付き合ってください!!」

亜衣の驚きの表情、見なくても俺の脳裏にくっきりと浮かぶ。

「ごめん…。幸介の事、嫌いじゃないよ。でも、なんか
付き合うとか、それは…。…本当にごめんね」
亜衣はきまずかったのか、その場を後にした。

―――駄目だった―――
何故か悲しいと言う感情は湧かなかった。
俺はやったんだ!!!

振られてすごく悲しいはずなのに、嬉しさで満ち溢れてくる。

―――愛し合うという事は、人生においての試練であり、

―――また人間は、それを乗り越えて大人になるのだ

告白する前に思い出した言葉だ。
結末はこんなんだったけど、でも思いは伝えた。

亜衣とはこれからも今までどおりの関係でやっていけそうだ。

よっしゃ!
俺はたった今、「大人」になったぞ!!
試練を乗り越えた、立派な勇者だっっ!!!

青く開き渡る空は、まるでこれからの俺を応援する様に

―――どこまでも、輝き、続いていた

2003/12/05(Fri)23:14:06 公開 / ラインストーン
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■作者からのメッセージ
振られた人も、前向きに考えて欲しいなと
思って書きました★
とにかく、今迷っている人は
思いを伝える事から頑張ってほしいです♪

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