『紅の夜、暁の幻、闇の塔   T』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:夜耶                

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 ゴーン・・・
         
          ゴーン・・・・・・

12時の鐘が鳴ると、シンデレラはお城を飛び出していきました。





キキキキーッ・・・

        キキキッ・・・・・・

辺りを蝙蝠が舞う。

そんなもの、と杖で振り払いながら、2人は進む。

「キャスティニー、ここまでにしないか・・・疲れた」

「レイモン!!あなたはなんて体が硬いの!!いっつもいーーーーッつも
 ガリ勉してるからよっ!」

「そういうお前も勉強したらどうなんだ」

「ア〜もう!!うるッさいわね!おいてくわ」

「え!!待てよ、おい・・・・・・ったく、しゃーねーナ」

レイモンはキャスティニ―のあとを追う。しかし、昨日の雨でぬかるんだ地

を踏むのがやっとだった。

(今日こそ、幻を見つけるんだからッ)

キャスティニーはずっと、探していた。

もう1人のシンデレラを・・・・・・






               ★








――――――おい、コレ知ってるか?――――――

  ―――――『シンデレラは2人いた』――――――

――――――もう1人のシンデレラが靴をはき、そいつが王子と結婚したん だ。――――――

  ――――――本物が、可哀相じゃない――――――

――――――本物は、どこに居るの??――――――
 
  ――――――わからない。けど、もう死んでしまってるかもしれない―                              ――――


キャスティニーはずっと、その夢を見てきた。

そしてそれは、悪夢なのか。

キャスティニーの大事なシンデレラの人形、それが何者かによって燃やされてしまうのだった。

それが、最近の夢だ。










               ★








「キャスティニー、キャスティニー」

「・・・ん」

夜中。

キャスティニーは悪夢からこの声により解放された。

目の前には・・・・・・誰??

「キャスティニー、面白いことしよう」

見るとそれは、半透明のお兄さんだった。

風俗みたいな衣装をまとい、頭には丸い簪をしていた。

「キャスティニー、僕と君と。入れ替わろうよ」












                ★







「おい。準備は、いいか」

「OK。」

「じゃ、いくぜ」





窓から飛び立ったのは、さっきの風俗衣装のお兄さんだった。




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2003/10/28(Tue)18:27:03 公開 / 夜耶
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■作者からのメッセージ
こんにてぃ。
ちょっと気分転換に・・・と思って書いてみました。
少しでもお目を通していただければ、と思います。
続編なので、頑張りますよぉっ!!

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