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『零した醤油』 ... ジャンル:ショート*2 未分類
作者:あー……うん
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テレビのリモコンを取ろうとして、手を伸ばした時
悲劇は起きた。
手に醤油の瓶が勢い良く当たり、瓶はちゃぶ台テーブルの上から床へと落ちた。
「うわぁ……最悪だ」
誰もいないのに、思わず口から言葉が飛び出す。
醤油が木造の床にぶちまけられる。その瞬間に考える事は、こういうお決まりパターンの不運がなんで起きるかね。
神様、全然センスない。面白くないから。ぶつけどころのわからなかった怒りを神に向けてみた。その間一秒。
あー……これは、なんつーか。
ティッシュ箱から無造作にティッシュを数枚取り出し拭き取ろうとした所で、気づく。醤油が床に置いてあった
キーボードにまで染み込んでいる。これは、時間が経つとベタベタしてキーボード押すと戻ってこなくなるな。
「はぁ……」
ため息が出る程に、はぁ……である。安いキーボードをアマゾンにでも頼むしかない。もう、このざまである。
床の醤油をティッシュで吹き、ゴミ袋に捨てる。ティッシュは黒く染まり、そして臭い。更に床も醤油臭い。
雑巾……は、買ってないのでガス屋からもらったタオルを水で濡らして水ぶきをする。
なんか、すごく惨めだ。
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2012/02/07(Tue)17:51:25 公開 / あー……うん
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■作者からのメッセージ
惨めな気持ちは、年を取ればいくらでも味わう事が出来る。
若い時を精一杯に生きよう。
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