『学校回忌(長編)』 ... ジャンル:ミステリ ホラー
作者:風                

     あらすじ・作品紹介
一本の奇妙な電話から始まった怪奇殺人。ある日学校に登校すると、俺達のクラスメイト以外誰も登校していなかった。そして…誰も学校から抜け出させない閉じ込められた空間俺たちしかいないはずの学校に、無数の子供がいる次々に殺されていくクラスメイト達、一体何が起きているのか?

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   「始まりの予鈴」

熟睡している幸せを目覚まし時計が邪魔をしやがった。
だがな、俺はそんなんで起きない、嫌起きないといけないんだろうが起きれないのさ。

「恋歌兄ちゃん早く起きろよ!」

 そうこの口の悪い従妹の相田有紀が必ず起こしに来るんだ。無視して起きないと大変なことになる。

「しかたねーな」
「ぐぁ…痛って〜」
 遅かった、俺の勉強机の椅子で顔面をバンッと殴るんだ、少し解説しすぎたな…起きよう。

「ふぁぁ〜、起きるからさその起こし方やめろよな、正直俺いつか有紀に殺される」
「変な言いがかりはやめてよ兄ちゃん、起きないのが悪いんだろ」

 どうし年上に向かってこんなことができるのか不思議だね。いつか俺も早起きでこいつに。
 そんなことより着替えないと、空腹も限界が来てるな。
 朝食を食べて俺は学校に向かう、有紀とは一度も一緒に登校したことがないんだ。

 あいつはいつも1時間早く学校言って女友達の喋ってるからだ、どんな話か興味あるが聞くとこうなるんだ。
「はぁ?何考えてんの、兄ちゃんの秘密全部!バラしていいなら言ってもいいけど?」
 こんな酷いことを俺に言うんだ、それからは何も聞かない聞けない聞きたくないのさ。

「いってきまーす」

 両親が海外に住んでいるため、誰もいない家にいってきますは虚しすぎる。
 俺は自転車に乗り学校から少し離れた草むらに自転車を隠して登校している。
 だって歩くなんてめんどくさいじゃん。

「おっはよー」
 教室に入ると爽やかな空気とともにみんなが挨拶をしてくれる。一部を除いては。
「恋歌ちゃん…まだ…なの」
 こいつは委員長で佐藤可憐。
 いつも宿題提出していない俺は、毎朝こうやって聞きに来る、今日は多分二日前の家庭訪問の時間を決めるプリントをまだ出してないからだ。
「あ〜ごめん…はい」
「ありがと…」

 こんなやり取辛酉りをしているとクラスの男どもは冷かしたりするやつがいる。
 とりあえず鞄から教科書を机に入れて朝放課が終わるまで…何しよう、
まぁ〜そんなこと考えなくても時期に裕也たちが来るだろ。

「恋歌〜おっはよー」
 だろ、今日はいつもより2分ほど早いと思う。
「よっ、あれ?裕未はどうしたんだ?」
「あいつは…遅刻?」

 何故疑問系なのかは、すぐに分かるから今は聞かない。
 裕未ってのは、こいつの妹で高山裕未なんだけど、まったく似てないんだこれが。
 裕未はメチャクチャ小さい!可愛い!声がいいのに。裕也は何もない!似てないカッコよくもないけど…以外にモテたりしているんだよ。

「はぁはぁ…おはよございます〜」
「おう、大変…そうだな」
 裕未が登校してきた…しかもネグリジェが服から少し見えているのが、可愛い。
 多分寝坊でパジャマの上から服を着て登校ってとこだろう。
「だって…裕くんが起こしてくれなくて、気づいたら私一人で」
「裕也、お兄ちゃんだろ〜起こしてやれよ」
 いつもなら笑って話すのに今日の裕也は元気がなかった、裕未が来てすぐに席に戻っていった、どこか避けているように見えた。
 確かに最初の頃は双子で同じクラスが恥ずかしいからあまり喋っていなかったけど、今では気にしていないはずだけど。
 裕也にどうしたか聞こうとしたが、チャイムが鳴り聞きそびれてしまった。
 後で聞けばいいと思っていたのだが、家庭訪問の事で先生に捕まり、授業が半日だとゆうこともあって理由を聞けないまま終わってしまった。

 だがその理由も聞く必要がなくなってしまう。
 ゆっくりと開かれた地獄の釜戸、一度開かれたら何十年と閉じることはできない。
「ただいま〜」
「あっ帰ってきた、兄ちゃん裕也から電話」
 俺の友達にも為口とはいい度胸してやがる。
「もしもし?」

 数秒無言のまま吐息だけが聞こえ震えた声で口を開いた。
「昨夜夢を見たんだ…そこで…俺たちが学校で次々に死んでいって、助けてって…ずっと聞こえるんだ」
 いきなり変なことを言い出した裕也の言葉は冗談かテレビの内容だとそのときは思っていた。
「大丈夫だって、夢だろ」
「でもよ…不安なんだよ、本当に起こりそうな気がして」
「ん〜、そう言われてもな〜確か夢って体調が悪い時は怖い夢を見るって聞いたぞ?それじゃないのか」
「そうなのかな、うんそうだよな…悪いないきなり変な話してそれじゃ切るな」
「あぁ、また明日」
 そして通話が切れた、俺は受話器を戻すと…。

 「ねぇねぇ、どんな話だったの?えぇ〜と不安とか聞こえたんだけど」
 ずっと隣で有希が盗み聞きをしていた。
「お前な…人の会話を盗み聞きするな」
「いいじゃん別に〜、ねぇねぇ恋の話?裕也誰か好きな人いるの〜?」
「あ〜はいは、お前はマセガキだよな」
「ちっ違うし、勘違いしないでよね!!」
 有希は怒鳴り散らした後、部屋にリビングに戻っていった。
「何に勘違いしないで欲しいんだ?」
 それから俺は特にやることも見つからず、自室に戻ってゲームをしていた。


「もぉ〜兄ちゃん!早くご飯作ってよ!!」
 何処からかマセガキの声が聞こえていたが、今の俺には目の前のRPGのボスに苦戦していて手が離せない。
「馬鹿兄!お腹すいた〜、死にそうなの!!」
「だぁ!!耳元で五月蝿だろうが!!」
「何回も呼んだんだよ、兄ちゃんが返事してくれなかったんでしょ!」
「あぁぁぁ!死んだ…」
 テレビ画面に映っているのはDead End、どうやら有紀に気を取られて死んでしまったらしい。

「はいはい、それじゃぁ作ってよね」
「ったく、まだ早い…えぇ?もう7時!!」
 さすがに驚いたね、ゲームをしていると時間の流れが2倍になっている気がする。
「仕方ない作るか…」
 ちなみに何故俺が夕食を作るかと言うと、親は海外でいないし、妹は料理音痴って分けではないけど…作るのが面倒くさいと言う理由で絶対に作らない。
 台所に来た俺は、冷蔵庫から冷凍のうどんを取り出してから、鍋に水を入れてコンロの火をつけた
「はいよ」
「何だ〜うどんか」
「文句あるなら食べなくていいぞ」
「もっとさ〜レストランみたいな豪華な料理作れないの?」
「だから文句あるなら食べなくてもいいぞ」
「べふに〜期待ふぃてないふぇどさ〜」
「食べながら喋るな、何言ってるかよく分からん
 それからずっと俺は、有希に料理の文句を聞かされながらうどんを食べていた。

 食べ終わると有希は脱衣所に向かっていった。
「絶対に覗かないでよね!」
「誰が覗くか!つるペタなお前に興味はない」
 どうしたんだろう、脱衣所に向かっていたはずの有希が戻って来た。
「う〜服着てるからそう思ってるだけだもん、ちゃんとあるんだからね」
「一体何の話をしているんだ」
「ふん」
 有希は何故か怒っている様子で、それから口を聞いてくれなかった。
 俺も有希が風呂から出てきた後に湯に浸かってから、自室に戻り早めに寝る事にした。


「ヴゥ〜ヴゥ〜」
 何処からか携帯のバイブ音が聞こえてきた。
「ヴゥ〜ヴゥ〜」
「うるさいな…」
 俺はベットから起き上がると、机の上に置いてある携帯を取った。
「はぁ?まだ2時じゃん、こんな夜中に誰だよ」

携帯の待ちうけ画面には、裕也と名前が表示されていた。
「あいつかよ…」
俺は通話ボタンを押した。
「もしもし?」
「……」
「おい、裕也?」
「……くふふ」
何だろ…裕也ではなくて、一瞬女性の様なそんな感じがした。
「おっおい裕也?」
そんな時だ、奥の方からだろうか無数の笑い声が聞こえ始めた。
「何だよ、裕也!一体何がしたいんだよ!?」
「早く見つけないと、殺されるよ?くははは」
急激な寒気と恐怖が俺の体を締め付けている感じがする。

「……」

何故か俺は後ろを振り向く事ができなかった、誰かが後ろにいる…何十人者の子供達が…。

「もぉ〜五月蝿いよ!何一人で騒いでるの?」

そんな怖くて動くことができなかった時に、有希が部屋に入ってきた。

「あっあぁ、悪いな…」

「もう!静にしてよね」
有希は勢いよくドアを閉めて出て行った。

だが、有希のおかげで怖さがなくなったが、俺はすぐにベットの布団に包まって眼を閉じた。


第2章「子供達」



2010/06/17(Thu)22:11:34 公開 /
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■作者からのメッセージ
登校させて頂く初心者です、何処が駄目なのか教えて頂けたりしたら光栄です。

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