『発条仕掛』 ... ジャンル:リアル・現代 ファンタジー
作者:銀 真
あらすじ・作品紹介
科学者と発条仕掛(ぜんまいじかけ)の人形の話。作られて二週間の人形はいきなり自分のことを「おじいちゃん」と呼ばせる創造主によって高校に強制的に入学させられます。感情を持ち合わせないはずの人形が、感情を持った高校生の中に放り込まれて……どんな生活を送るのか……?こんなヒロインあっていいのか!?と自分に突っ込みながらも、連載として書いていきたいと思います。
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序幕
――幻影人形――
けたたましいサイレンが窓越しに科学者の耳に届く。
年若い科学者はそのサイレンの音から逃れようとするように、暗い散らかった部屋の隅に座り込み古ぼけた白衣に顔をうずめていた。その白衣は水分を多く含み……ただでさえ皺だらけの白衣はぐちゃぐちゃだった。いくら部屋が散らかっているといっても、デリケートな機械を扱う科学者の部屋に水などというものは普通はない。この部屋もそういう意味では普通の部屋だった。
そうすると、その白衣を濡らしている主は年若い科学者。そして、口が閉じられているところを見るとその正体は涙だろう。涙を隠すはずの科学者が付けている黒縁の丸眼鏡――それは、科学者の一番大切なものなのに――は、机の上に散らばった書類やファイルの中に埋もれていた。
科学者が眼鏡を書類やファイルが積み重なっていた不安定な机に投げつけたのは一目見れば誰でも予想できるだろう。そして、その大事なものを投げてしまうほどの科学者の心境も……
あと特異なことといえば……ファックスの機能付きの電話機が壊されていて……コードを引きちぎられた受話器は無残な姿で床に横たわっていた。
不意に科学者は嗤う。
そして、いきなり立ち上がると大きなデスクトップのパソコンの電源を入れて、それが立ちあがると同時にキーボードに……もしそれを見るものがいたならば目を疑うほどのスピードで指を躍らせた。
瞳から流れ落ちた雫は何度も頬を伝い、キーボードに落ちたが……ふき取っても、ふき取っても……その日そのキーボードから科学者が離れるまでは、それが乾くことはなかった。
科学者が浅い溜息をついた時、画面にはあるウィンドウがひとつ寂しげにあった。
―――――――――――――
DOOL MASTER PROGRAM
USER:MASAYOSI
PROGRAM:KARAN
|OK| |NO|
―――――――――――――
躊躇わず、科学者は「OK」とかかれたボタンを押す。
それは、科学者の罪の始まりだった。
科学者は一人自嘲する。
「ああ、後世には聖書のカインと並べ称されるかもしれないね」
人類初の家族殺しと、人類初の意思持つ人形の製作者なんてね。
狂気の中に理性を垣間見せる表情でまた、嗤う。
その日彼は一枚の写真立てを割った。
そこに写っていたのは、事故にあった妻と娘夫婦そして……大切な一人の孫だった。
今日その四人は交通事故にあったと電話があった。最初はいたずら電話化と思った科学者も無情にそのことを告げる警察官に科学者は知ってしまった。悪戯などではなく真実だということを。そして、彼の運命の歯車は狂い始める。何かが、彼の中でずれ始めたのだ。啼いて嗤う科学者の中で。唯一の肉親が亡くなることは、孤独を誰よりも知っている科学者にとってどれほどつらいことかは、たぶん誰にもわからない。
ただ、皮肉なことにその事件のおかげで、科学者は――それまで天才と呼ばれていたが――鬼才と呼ばれるようになった。誰が望んでも手に入らぬ才能を目覚めさせてしまったのだ、大切な肉親の命と引き換えに。
数億・数兆人に一人の鬼才の誕生だった。
第一幕
――序話 発条人形――
――ジ……ジジジ……ジジッ……――
発条が巻かれる機械的な音とともに、暗い闇から僕の意識は浮上した。
僕の硝子の瞳を通して記憶の回路に刻み付けられるのは、見知らぬ1人の人間。見知らぬ1人の人間と思った後で矛盾するようだが、僕には分った。この目の前にいる人が僕を作ったんだということが。それは記憶の回路に僕の目覚める以前に――つまり、僕の知らない間に――刻み付けられたもの。僕は生まれて始めて声を発する。
「お、オハヨウござイマス」
随分とぎこちない発音だ。自分のものなのに、その声を聞く僕は冷静で冷淡だった。たぶん、まだ声帯が未完成だったのだろう。声がひび割れて機械的な声というよりも単なる雑音にしか聞こえない。僕はその自分の情けなさに溜息を落とした。
僕の創造者、記憶回路にある標準的な人間よりも随分と年老いていた。その人は僕の唇に手を当てて、僕に囁いた。
「うん、おはよう。でも、まだ早かったようだね」
「ごめんね、少しつらいかもしれないけれどしばらく調整に付き合ってくれないかい?」
僕は頷く。創造者は満足そうに嬉しそうに微笑んで僕の唇から手を離す。
僕は生きるためのデータを集めるために周りを見渡す。創造者の他には誰もいなかった。あるのは地面を転がる発条の絡繰り人形。そこから導かれるデータは一つ。僕はこの人に作られてこの人のためだけにここにある。それだけで、しかし理由には十分だった。
「イエス、マスター」
今度は何とか雑音よりはマシになった。僕の身体にはには学習能力のようなものが取り付けてあるようだ。こうしている間にも身体がどんどん軽くなっていき、知識も洪水のように流れ込んでくる。どうやら、僕の基盤にはインターネットという情報の泉をいつでも受信する機能が入っているらしい。だから、調べた。目の前の創造者に見合う言葉を。そして見つかったのは……マスター:創造主、絶対的存在、支配者。そんな意味を持つ単語。創造者には適当だと思った。しかし、創造者は難しい顔をした。どこか困ったようなそんな顔。僕は何か気に触るようなことをしてしまったんだろうか?
「そうだね、でも私をマスターと言うのはあんまりよくないね」
マスターは苦笑しながら僕に言う。何故マスターではいけないのか。その理由についての考察を始める。いや、始めようとした。そこにマスターがストップをかける。
「おじいちゃん、と呼んでくれないかい?」
「今日から私と君は家族だよ」
そういって、笑んだ。おじいちゃんという響きに自ら酔いしれるかのように、そして、どこか……懐かしむように。僕はその表情を壊すことが出来ず、どこかに違和感を感じながらもマスターをおじいちゃんと呼ぶことにした。
「うん、これで家族らしくなったじゃないか」
「おっと、まだ君の名前を決めていなかったね……」
そういってまた考え込むマスタ……おじいちゃん。今度は数瞬で顔を上げる。まるで、前から決まっていたように。
「華藍がいいね」
「形容的な華に藍色の藍……君には藍色がよく似合うよ、きっと」
そして、僕……いや、もう私といったほうがいいのだろうか?
私の欠陥だらけの『生』が始まった。
――1話 機械人形――
創られた――人間はこれを生まれたと称するらしい――あの日から、2週間たった4月の半ば……おじいちゃんは私に言った。
「華藍、明日から学校に行きなさい」
私の発条を巻きながら、おじいちゃんはそう私に命じた。
おじいちゃんは相変わらず発明品を作っていた。私のような人形を創るのは、インターネットに流れている情報を知った時……決して容易では無いのが分った。おじいちゃんはきっと世に天才といわれる人種なのだろう。そこまで理解したのは一週間ほど前だけれど、誇らしかった。基本情報を収集するための最初の一週間は、あまりの情報量にショートを起こし目の前が文字通り真っ暗になったことも一度や二度ではなかったが、自分の許容量をなんとなく理解した今週は一度もショートを起こしてはいない。
ただ、私が何の目的で作られたかは未だに不明で……てっきり発明の手伝いのために私を作ったのかと予測していた。
それが今、私の予測は見事に覆された。
「学校って……一般教養を学ぶあの学校ですか」
「うん、その学校だよ」
「大分情報にも会話にも慣れてきたみたいだしね、一年くらい人間に交じって見なさいな」
「君のことだから、僕が君を作ったのは実験を手伝わせるためだとでも思っているんだろう?」
「な、何で分ったんです?」
「おじいちゃんと私の間に有線でもあるのですか?それとも、私の考えが即座に分る電波受信機を脳に埋め込んでいるんですか!?」
私の全うな意見におじいちゃんは声を出して笑う。大きくて四角い眼鏡の奥の優しい瞳から水分が漏れる。おじいちゃんを泣かせてしまった……!!
「おじいちゃん!」
「どうしました!?私、おじいちゃんが悲しむようなことをしてしまったのですか!?」
そう叫ぶとおじいちゃんは尚更笑いながら涙を滲ませる。
「こ、これはね……わら笑いすぎてっく、出るみだ、涙なんっだっ」
笑いながらも必死に言葉を紡ぐおじいちゃんに、とりあえず悲しませたわけではないと安心する私。
おじいちゃんの涙と笑いが止まったのはそれから10分後のことだった。
「君といると退屈する暇も無いね」
悪びれもせずに、笑うおじいちゃん。そういう言葉は一般的には嫌味で使われるらしいが、おじいちゃんが使うと不思議なことに嫌味には聞こえなかった。まあ、生の嫌味は聞いたことは無いけれど。
私もおじいちゃんにつられて、口の端を吊り上げる。そして、お褒めに預かり光栄です。と返した。
「随分と芸が増えたね」
「……私は一秒ごとに成長しますからね」
そういうと、そりゃそうか。とおじいちゃんは返す。速い会話の応酬にも慣れてきた。一週間前はまごまごしていたのが嘘のようだ。
「ふふふ、こんなに誰かと話すのは久し振りだよ」
「で、何で君を学校に行かせようとしたのかというと、最近の若者の思想傾向というのがどうにも興味深くてね。今後の研究の役に立つかもしれないから、一年そういう思想傾向の中で過ごしてみて君がどういう考えを持つのか知りたいんだ」
「学校はこの近くにあるし、授業は午前8時30分から午後3時まで。夜には帰ってきて君と私は会話が出来る。
「駄目かな?」
そう言われても、私は拒否権など持ち合わせていないから……御意。そう呟くしかなかった。
御意と呟いた私におじいちゃんは、じゃあ今日は現代の女子高生の話し方から勉強しようか、と言いながら笑んだ。
――2話 生徒人形――
――キンコンカーンコーン――
チャイムがなると同時に、年老いた……おじいちゃんより年上に見えるぞ、この人……担任の緒野道風先生とともに教室に入る。
学年は高校一年生。この学校は一応地元では名の知れ渡っている進学校。ただし……生徒の進学率は高いが、一筋縄ではいかない生徒が大半……つまり一般で言う普通に当てはまる人間が極端に少ない学校としてのほうが有名だ。
教室の中から視線が集まるが、一瞬のこと。また各々好きなことをやりだす。昨日見た資料では、転校生が来たときは誰もがその転校生を凝視し……名前紹介まで静かにするというのがセオリーとあったのだがそれは絵物語の世界の話のようだ。現実はこのように厳しい。緒野先生が視線で、速く書きなさいと促す。誰も聞いていないのに書く意味があるのかと自問自答しつつ、黒板に白いチョークで名前を書き付けていく。
石咲 華藍。
昨日の夕方におじいちゃんからおじいちゃんの苗字を分けてもらったのだ。恐れ多いことだが、同時に嬉しくもあった。「石崎 華藍」なんともしっくりとくる名前だ。
「エー、今日から……皆さんと学び舎を共にする石崎 華藍さんです」
「お初にお目にかかる、石崎 華藍だ」
ん……お初にお目にかかる……?昨日のおじいちゃんとの練習では確か……――普通の女の子は、はじめまして。というのが普通だからね――…
ま、間違えた……気づいた時には時遅し。クラス全体の視線が私を串刺しにしていた。私が機械人形だと気付かれてはいけない。おじいちゃんにきつく刺された釘が頭の中で木霊する。
頭の中の情報を可能な限り駆使し――インターネットも使用し、100あまりのサイトを見て――、この場合の対処方法を探した。その間約3秒。見つかった答えは一つきりだった。すなわち……笑ってごまかせ……絶対的確な対処法ではない。そう判断して、この微妙な沈黙を甘んじて受け止めた。
沈黙が始まってからきっかり十秒経過して、どうしたものかともう一度
頭の中の情報を駆使しようとする。
「……ふっ」
その、堪えてた笑いが漏れたような音が聞こえた瞬間。クラス中が大笑いし始めた。あまりの大音量に耳の装置が大丈夫かと心配するが、随分と丈夫なようで少しもおかしくなった様子はなかった。それを判断し、クラス全体を見ると……先生までもが腹を抱えて笑っている。
何がそんなにおかしいのか、理解できず……ぱちくりと瞬き一つ。目を真ん丸く見開いて、驚いた表情を作る。それに気付いた前の席の人間で、比較的笑いの症状の軽い者が私に話しかけてきた。
「お初にお目にかかるって、古すぎて……何時の時代の人なの?君」
「君ではない、もう名乗っただろう?石崎 華藍だ」
「あー、はいはい。石崎さん」
そこで、丁度思考回路に一つの答えが浮かび上がった。これは、最善手かもしれん……!!
「丁度歴史物に嵌っていて、口調が時折移るのだ」
そう言い訳すると、一瞬間をおいて……
『嘘こけっ!』
私の言い訳を聞いていたクラスの半数ほどが、素早く指摘した。な、何故嘘だとわかった!?流石に初対面の人間にそう問い詰めるわけにもいかず、すがるように担任の方を見ると……まだ笑いの波が引いていないのか腹を抱えて笑っている。
ふと、一番後ろに座っている一人の生徒と目があった。うっとおしい程度に伸ばされた艶のかわりに癖のある黒髪とやる気のなさが印象的だが……その瞳は生きていた。私の硝子玉の瞳じゃなく、生きている瞳。向こうから見た私は本当に人間然としているだろうか……そんな疑問がわいてくる。そして同時に、何故かはわからないがここから逃げ出したくなった。いや、理由はわかる。自分とは全く違う生物の巣窟にいるということが……たぶん、怖い。知識で怖いということは初期段階でインプットされていた。しかし、おじいちゃんと一緒にいた2週間はそれには全く触れることはなかったのだ。
にへら。その表現が相応しい笑みをその生徒は浮かべた。制服から見て男に見えるが……しかし、おじいちゃんが勉強にと貸してくれた書物――手のひらより少しおおきいくらいのサイズの本にしては小さなもので、今も鞄の中に一冊入っている――は男のように見えたけれど、実は女だ。なんて当然のように起こっていたのだから、油断は出来ない。
その生徒の笑みに対して私は普段の表情を貫いた。というか表情を変える理由がなかったとも言う。ただ、絡み合った視線は外すわけにもいかず、絡み合ったまま。
「さて、石咲の席は……後ろの、あー……天貴。ちょっと目立ってくれ」
「……なーに、無茶言ってんすか……」
「よし、石咲。あの今目立った奴の隣の席だ」
それは、先ほど目があった生徒。声を聞いて太い声に男ということが判明する。
私は今やクラス中の視線が集まる中、天智と呼ばれた生徒の横に行った。そこは一番後ろの列の端で……窓から差し込む陽の光がどうも眩しそうだった。
「まぁ、一応……よろしく。石咲さん」
あからさまにめんどくさそうに、言いながらも右手を差し出す天貴。それは、握手という初めて会った人間に対しての挨拶と昨日おじいちゃんが言っていた。手を差し出されたら、握り返すものだ。私は差し出された手に自らの手を重ねた。相手の手は発条仕掛けの私より冷たく、少し驚いた。次いでおじいちゃんが私の表面温度の設定を間違えてしまったのではないかと不安になる。
私の肌はシリコンを限りなく薄くしたもので出来ており、その内側にはまるで本物の血管のように血糊が流れているらしい。一応血糊は私の内部の機関……どうやら、身体のつくり――身体と主張すべきか機体と主張すべきか判断がつかないが――は人間を真似て作られており、人間の心臓と思われる部分にその血糊を循環させている装置があるらしい。
らしいという言葉の連続使用は機械たる私には僅か屈辱的なのだが、おじいちゃんがはっきりと断言はしなかったので想像するほか無い。何故断言しなかったかというと……
「だって、自分で自分の体内はどうなっているのだろう?と考えられた方が面白いじゃないか?」
いや、全く面白くありませんから教えてください。そう言ってもおじいちゃんは聞き入れてくれなかった。
「今日は教科書ないんでしょ?」
「ああ、すまないが……見せてくれまいか?」
その場で、天貴が固まった。はて、どうしたのか?
「誰かっっ、通訳。通訳っ!」
「……わ、私は日本語しか話していないぞ!」
とても失礼なことをさらりとはいた天貴に主張した。すると私の前の席に座っている眼鏡の男子が声を掛ける。
「そいつ古典とか古文とか単位ギリギリなんだ……まぁほっとけ」
「は、薄情だな」
「そりゃ、そーだ」
「いいのよ、天貴君はそれ以外は完璧なんだから」
女子も話に割り込んでくる。その女子はすこし茶に染めた髪が印象的な可愛らしい顔立ちをしていた。
「あ、あたしは貞護 紗希。よろしくね、華藍ちゃんでいいわよね?」
「ていご さき?珍しい名前だな」
「うん、自慢なの。でも、この名前もまだこのクラスでは普通な方よ?」
ふふ、と微笑しながら言った貞護さんに私は首を傾げざるをえなかった。あんなに珍しい名前なのに普通な方というと……?
「ちょっとさ、さっきの石咲さんの言葉通訳してよ。メガネ」
「メガネいうな眼鏡だ」
「め、めかがみ?」
「ああ、俺は眼鏡 昂だ。めがね すばるじゃ、ないぞ。めかがみ たかしだからな!」
どうやら、名前にコンプレックスがあるらしい。すばるを態々ひきあいに出したのは昴と昂で一本線の違いのため……か。
「あー、よろしくたのむ。眼鏡さん、貞護さん」
「紗希ってよんでね」
「…………貞護さん」
「さきって呼んでね!」
「……………………紗希さん」
「サキって呼んでねっ!」
「………………………………紗希」
「おっけ」
おっけじゃないっ!いいのか、私は……人間を名前で呼んで……?
今日家に帰ってからでもおじいちゃんに聞いてみよう。
「で、天貴は自己紹介したのか?」
「してないけど……」
「したまえ」
「君、名前が関らないといやに偉そうだよね」
「ふっ、何処が悪い」
「全てが悪いに決まってるでしょ」
す、素晴らしい。なんて素早い言葉のやり取りだ。感動するぞ。私は黙ってその2人のやり取りを聞いていた。
「2人とも、論点ずれてるから」
「ああ、そうだったね。メガネに言われて従うのも癪だけど……俺は天貴調」
「男なのに「しらべ」なのか?」
「うん。いい名前でしょ?」
そういわれると……確かにいい名前である。私はその言葉に頷いた。
2006/10/07(Sat)20:55:14 公開 /
銀 真
■この作品の著作権は
銀 真さん
にあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
初めての方、はじめまして。銀 真(しろがね まこと)です。
お久し振りの方、お久し振りです。銀 真です。
ここまで読んでいただき有難うございました。
まだ未完成ですが、自分のペースでゆっくりと書いていきたいと思います。
作風としてはエセ現代ファンタジーです。ファンタジーの境界が微妙なのですが、作者はファンタジーと言い張ります。
今回のお題は……
「感情って何なのか。必要なものなのか、いらないものなのか?」
「自身の正義というのは何なのか」
この二つをテーマに話を書いていってみたいと思います。
出来うるだけ速いペースで書くつもりですが、それでも亀並みかと思われます。
それでも、もしよろしければ……最後までお付き合いください。
10/7序章手直し二話目追加。
それでは、失礼します。
作品の感想については、
登竜門:通常版(横書き)
をご利用ください。
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42文字折り返し
の『文庫本的読書モード』。
CSS3により、MSIEとWebKit/Blink(Google Chrome系)ブラウザに対応(2013/11/25)。
MSIEではフォントサイズによってアンチエイリアス掛かるので、「拡大」して見ると読みやすいかも。
2020/03/28:Androidスマホにも対応。Noto Serif JPで表示します。