『記憶 -パズル-』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:cooled                

     あらすじ・作品紹介
記憶喪失になった一人の少女をめぐる事件が次々に起こる!そして彼女が記憶をなくす前に見たある事件の真犯人をさがしていくミステリー&ラブストーリー

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  お人好しそれが俺のモットーだ、俺の名前は端山(はしやま)新陽(しんよう)26歳独身で刑事をやってる。
職場のやつらからも「お前はお人好しすぎる」と何度もいわれてるくらいのだ、しかしこの性格で刑事をやっている事自体が周りから見れば不思議な存在らしい。

ポツッポツッと水玉がてにおちた
「雨か、やばいな洗濯物アパートに干しっ放しだ急いで帰らな」
こんなおばはんみたいなことを言いながら頭に鞄を乗せてはしった、雨は主婦だけではなく一人暮らしの男の敵でもある。
ザァーーと降る雨が鞄をぬらしていく、中に今日は重要な書類がはいってなかったはずだ、それより今は一刻も早く帰らないと!
「えっ!」
あまり人通りのよくない道にカッターシャツがころがってある、しかしカッターシャツをおとすやつなどいるのだろうか。
じゃあやっぱり、いそいでおれはカッターシャツにかけよった。
「嘘だろぉ?おい」
カッターシャツではない、ひとだった、女の子?だろうな、しかもこの子カッターシャツ以外は着てないし何だ?
「頭から血がでてやがる!お早く病院へ運ばないと!」
おれはいそい背広のポケットから携帯を出して救急車を呼んだ
「あっ、すいません急患なんですけど…はい…はい…えぇーとXX町です…はい」


-病院-

「で先生彼女の傷の具合は?」
救急車で病院に運ばれた彼女の付添い人としてついてきた俺は診察室によびだされた。
「怪我のほうはなんとかなりましが、しかし」
「しかし、なんでしょう?」
先生が一瞬すこし気の毒そうな顔をしていう。
「記憶喪失です、彼女はあの怪我と精神的ショックで記憶を失われたとおもいます」
「記憶喪失ですか?それはやっかいな、で彼女はいつまざめるんですか?」
「おそらくあとに2、3時間で目がさめるとおもいますが」
記憶喪失ともなると誰も付添い人がいないわけか、それもかわいそうだろう仕方ないな。
「じゃあ彼女の目がさめるまで看病しときますんで病室に案内してください」
「はい、では彼女のめがさめたらよんでください」


-病室-

 2、3時間いがいと長いもんだよ、いやこの時間を活用して頭の整理をしよう。
彼女は人通りのないところにいた、そこに偶然おれが通りかかり彼女をたすけた。
まてよあんんな人通りのない所のどこにいこうとしたんだ?でもってあんな姿でで何処に向かっていたんだそして何処で怪我をしたんだ。
わからないことだらけだ…おそらく本人に聞いてもわからないだろうしどうしようか?
とりあえず家族もさがさなきゃいけないだろうし、はぁ〜大変になりそうだなぁ。
ここは刑事としての力をりようするか、たとえば婦警にたのんでビラ配ってもらうとか少年課で知り合い探すとか。
 そういえば先生は精神的なショックって言っていた、記憶をなくすほどのショックってどんなのだ?
もともと記憶喪失は色々ドラマとかで知識はつけてあるがそんな物は役にたたないだろうな…
ここは先生とそうだんするか。

「うっ!うっ〜うーん〜」
彼女からこえがした見てみると彼女は目をあけておきあがろうとしている。
「!あっあっ君大丈夫か!?」
「だれ?」
それを聞きたいのはおれのほうなんだけどなぁーとにかくいまは説明をしなくちゃね。
「えぇーと君一応聞くけど名前は?」
「私の質問に先に答えてよ、おじさなんはだれ」
おっおっおじさん!!!
まて俺は26歳決しておじさんと呼ばれる年齢ではない!
しかもなんだこのコは可愛げもなにもない!むしろ生意気だ。
「俺の名前は端山新陽だ、で君はだれ?」
「わかんない」
やっぱりか、先生の言うとおり記憶喪失らしいな。
あっ先生でおもいだした先生よばなくちゃいけないんだ。
「ちょっと待っててね先生よなんでくるから」


「うーん、これは完璧な記憶喪失ですな」
先生に彼女が目を覚ましたと聞くと病室に来て、すぐさまは彼女に名前や住所や年齢をきいた。
しかし答えはわからないんのいってんばりどおやらマジで記憶喪失らしい
「…あの私どおしてここにいるの?」
彼女が僕と先生に言う、ぼくと先生は目を合わせて説明する事にした。


「…とういうわけでこの青年が君をたすけてくれたんだよ感謝しなさい」
さすがは先生僕の手柄をちゃんと証明してくれた
「ふーーん…おじさんがねアリガト」
なっだからおじさんじゃねぇ!
しかしこの子の年齢もわからないんじゃー注意もできないな…悔しい!
「ところで先生彼女はなおるんですか?」
ぼくが先生に恐る恐るきいてみた
「保障はありませんがおそらくは一時的な記憶喪失なのでなにかのショックでおもいだしたり彼女にかんけいするものをみせたりするとおもいだすかもしれませんね、自分の記憶を」
まさにドラマどおりのストーリーだが彼女の場合はすこし違う、ショックといってもどんなものなのかそれに彼女の関係するものと言っても彼女はカッターシャツ一枚で倒れていた持ち物など無い。
「とりあえず今は病院で身元引取り人があらわれるまでは安静にしとかないとだめですね」
身元引受人かぁ〜、たしかその人の家族や友人がなれるんだよなたしかそうだった気がする。
「じゃあ端山さん、彼女の看病をよろしく頼みます」
「はい」
先生は言うだけのことを言い病室をでた。
「ねぇーおじさんなんで私をたすけたの?」
「へっ!?」
彼女は突然聞いてきた、何故助けたかといわれても俺の性格からしてけがしてる人をほっとけるわけ無いじゃないかと言っても彼女は俺のことをよく知らない
「うーーん、そこに君が倒れてたからだよ」
俺が笑顔でそう返すと彼女は
「プッ!なにそれ」
と笑った、しかしこのコ記憶を無くしてるのにこわくないのだろうか?
「ねぇ君怖くなの?」
「怖い!?なんでぇ記憶なんていつかきっともどるもどらなきゃまた新しいのを作ればいいし…それに」
「それに?」
彼女は静かにこういった。
「多分戻らせたくない記憶なんだよ、それだけはわかるきっと、ろくでもな人生おくってたんだよハハハッ」
 そうやって彼女はわらった、この子は強いけどそれが記憶をなくす以前からのものだろうか?
僕も彼女のことは知らない、だから詳しいことはわからなけどこの子は強い子だった、でも先生の言う精神的ショックのせいで記憶をなくした、こんな強い子が逃げたくなる過去ってなんだろう
「ねぇ君は強いの?」
僕が彼女に対してきいてみると彼女は
「なにそれっおじさん面白いーアハハハッー」
分からない読めない彼女の心がでも何故だろうわからないのに同情してる彼女に、お人よしにもほどがあるよ俺。
あっそういや洗濯物!すっかりわすれてた!早く帰らないと!
「あぁっ!じゃあ君またあしたもくるからっ」
とおれが別れをつげると彼女は
「バイバイーおじさーん」
と笑って手を振った、しかし見間違いだろうかその手に大量のリストカットのあとがみえたようにみえた、でも一瞬だからみまちがいかもいや見間違い出会ってくれ!

-翌日-
「…やっぱり見間違いじゃなかった」
僕は寝ている彼女の手首をみてそう確信した、たしかに5,6本リストカットのあとがある。やっぱり記憶を無くす前まではよほどの事があったらしい。
「ヘンタイ」
えっ!?寝ていた彼女が急に目をさました。
「女の子の体を寝てる最中にさわるなんて最低よヘンタイ!」
さっきからヘンタイヘンタイってーおれはお前のことをしんぱいしてやってるのにぃーー!!!
しかし彼女の言ってることもあながち間違いじゃない。
「なにかおもいだした?」
「ぜーんぜん!まったくおもいだせないよ」
この子は強い…でもそれは仮の姿のはずだ昨日考えたが自分がわからない事が怖いはず無いわけが無い、恐怖のはずだそれもはかりしれないような恐怖が心を支配するはずだ。
なのになのになんで俺を信用しない?俺が他人だからか?それとも信用できないか?強がらずに助けをもとめろよ。
僕は君のことが知りたい!だから君と親しくなりたい、君をたすけたい!そして本当の君にあいたい会ってみたい!
だから、だからお願いだから仮の姿はやめてくれ!僕を信用してくれ!
            お願いだから強がらないで!




  第2話  『自殺』




 彼女を助けてから一週間になる、毎日お見舞いに行ってるせい早引きが続き職場では妙な噂がたつわ上司から説教をくらうわ散々であるが何故かお見舞いはやめないのであるここまで自分を「このお人好し!」と責めたくなったのは初めてだ。
 今日も仕事を終えていつも通りの道で病院にむかう、あたりは少し暗くて街灯がつき始めていた。
病院の面会時間は午後8時まで、で今は6時半まだ間に合うが何故か少し早歩きで病院に向かっている。
 いや理由はちゃんとある彼女と話す相手は僕くらいだからだ、病院の先生や看護婦の話では彼女はいつもボーッと空ばかり見て話し掛けても無視されるか首を振るくらいのことしかしないらしい。
 どうやら自分でいうのもなんだが彼女が心を開いてるのは俺だけらしい、しかし何故だろう?俺が助けたからか?どうもそうは思えない、しかも彼女は俺にも強がって本性を見せてくれない心を開いてると思わされてる気が仕方ない。
 今でも気になるのは彼女のリストカットの跡である一本だけでもビックリするのに彼女は5.6本はあった、やはり記憶を無くす前に物凄いことになってたんだろう。
しかし彼女は未だに何一つ思い出していない病院の先生が言うにはよほど思い出したくない記憶で頭の中に封印してあると言う。
 やはりごく普通の一般家庭の子ではない。
色々考えているともう病院の前である、いつもこうだ彼女の分からない事を整理してるとアッという間に病院の前にいるのである時間とは恐ろしいものだ、しかしなんださっきから病院内が騒がしい気がする今は待合室の隣の売店にいるがさっきから看護士達がウロチョロしているし、病院の先生と思われる人も何か探している、ところで毎度毎度お見舞いに何か差し入れを持っていくが彼女は「これ嫌い」「まずい」と好き嫌いがはげしいいったい何をもっていくべきか?
「端山さん端山さん!」
ふいによく聞く声がした後ろを振り返ると彼女の担任のドクターが息をきらしながらいる。
「先生どうしたんですか?そんなに慌ててそれにこの騒がしようは?」
僕が聞くと先生はものすごい顔つきでこういった。
「彼女がいないんです!彼女が病院内で行方不明になったんです!」
「えっ!?」
一瞬で状況を把握できないが今何をすべきか分かるのだが何か信じがたいのでもう一度聞く
「本当ですか」
「はい、とにかく一緒に探してください」
先生に言われて持っていた商品をその場に戻し急いで売店を出て彼女をさがしにでた、さっきから騒がしいと思っていたら彼女をさがしていたのだ、しかし彼女は何処に行ったんだ?行く当てなど無いはずだ。
「消えたのは1時間ほど前です、まだ病院内にいるかもしれません、すいませんが病院内で橋橋山さんはさがしてもらえますか」
「はいわかりました」
 先生に言われたとおり僕は病院内を探すことにしてまず彼女の病室に向かった。病室についたらきれいになった布団と僕が見舞いにってきた苺大福があった、彼女はこれだけは気に入っていた。
 彼女は身内がいないのでとりあえず特別に個人病室つまり一人部屋をあたえてもらっていた。
しかし病院内と言っても彼女は病室から出たことはないから何処に何があるかなど分かる筈がない、何か彼女の行く当ては?
そのときカーテンが大きく揺れた僕がカーテンを見てみる、そうか!屋上彼女はいつも空を見上げてたと言ってた屋上にいるかも。
 僕はいそいで病室を出て走って屋上への階段を上る、ここは4階屋上は12階である、きつい!
「ハァハァハァ」
 息切れがしてきた、屋上は12階ここはもう11階あとすこしである。
もう目の前には屋上の扉があった、僕はそれを勢いよく開けた。
時刻は7時半すっかり暗くなり風が吹いてて少し肌寒い、そんな中彼女ははいた。
病院の服を着てスリッパを脱ぎ屋上の手すりを乗り越えていた、これはもしや…自殺!?
「おっおい!やめろ!」
僕が大声で言うと彼女はビックリした顔でこちらを見た、その顔には涙の跡があった。
「こっこなで!来たら…来たら飛び降りちゃうからね!」
今にも飛び降りそうな彼女にこんなことを言われたら正直言って一歩も動けない、それに彼女のあんな顔は見たことがない、まるで怒り狂いながら涙をながしているようだ。
「もう私にかかわんないで!もういいの私、私もういいの!」
「なにがもういいだ!?とりあえず馬鹿なまねはするな!落ち着いてはなそう」
 俺がそういうのにもかかわらず彼女は鋭い目で僕を睨み付けてくる。
 なんだ?昨日はいつもどおりだった、ほんと軽い冗談も言っていたし何も変わった様子は無かった。
「おじさんには分かんないでしょう、自分が何者かわからない恐怖が今まで自分は何してたんだろうとかも分かんないし自分の何も知らない自分が怖いし嫌なの!でも…死んだら…死んだらそんな思いはしなくていいのだから、ここで死んでやる!」
 やはり異常だ、しかしこれで分かった、彼女はやはり強がっていたんだそれでもやっぱり怖いんだろう自分が何か分からない恐怖が怖いんだろう。
 しかしここで死なせてたまるものか!とりあえず説得だ!
「なに言ってるんだ?記憶はいつかおもいだせるし、自分が分からないなら新しい自分を作ったらいいじゃないか」
「奇麗事言わないでよ!記憶はいつか思い出せるですって!?いつかっていつよ私だってこの1週間必死に思い出そうとしたわ、でも思い出せないの!」
 彼女の顔を流れる涙がどうも説得力を上げて仕方がない
「まだ一週間だもう少し時間をかけよう、そしたら何かおもいだすかも」
「まだですってもう一週間なのよ!どれだけ時間を掛けたって同じ何も思い出せないわ、知ったような口の利き方しないでおじさんに何がわかるのよ!」
 僕の中で何かが切れた音がした。
「なんにも分かんないよ!」
「!」
 僕がそう大声を出した瞬間彼女はビックリした、そして涙がとまった。
「君が何にも教えてくれないのに分かるわけないだろう!毎日強がってホントの気持ちも言ってくれないでさ!結局今日になって死ぬだとひざけるな!」
彼女は黙ったまま僕を見続けていた、こんなに起こるのは僕自身何年ぶりだろうか。
「記憶なんかどうでもいいだろう?記憶がない自分ごときが怖い君が飛び降り自殺なんてできるわけないよ!」
「でっ!できるわよ!」
「やってみろよ!できないよ君じゃぁ絶対にね!」
勢いあまってそう言ってしまったが大丈夫だろうか?本当に自殺なんかしないよな?
「何よ、さっきから聞いてればえらそうにあなたは!私の何なのよ!?」
 突然の彼女の質問に迷う、僕はいったい彼女のなんなのだろうか?
「答えられないじゃない!他人はほっといて!私の人生なのよ自由にさせてよ」
「俺は俺はお前の他人じゃない!私の人生だ!?君は僕の人生の一部なんだぞ!それはつまりお前がしんだら寂しがる人がいるって事だぞ!」
 さっき顔つきはどうしたのか俺がその言うと彼女はいつもの彼女に戻り、そして
「だって、だって怖かった!怖かったのよー!!」
そういってすりかを乗り越えて俺のほうに向かってきた。
「おじさんおじさんは私の何?」
2度目の質問にはこう答えた。
「身元引受人、きみの家族だ」
 そう僕がいつもの笑顔で言うと彼女は僕にしがみついて「ありがとう」「怖かった」と言いながら泣き続けた。
それは僕のはじめて見る彼女の本当の姿だった。
「今からは強がらなくていいからね」





2006/04/19(Wed)00:31:17 公開 / cooled
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■作者からのメッセージ
4月19日  一部訂正と連載さいかい。

素人なのでまだまだです、アドバイスなどください。
管理人さま、連続投稿をしてしまいましたので古いほうを削除知ってください。

作品の感想については、登竜門:通常版(横書き)をご利用ください。
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