『底なしのお笑い 完結』 ... ジャンル:リアル・現代 お笑い
作者:オレンジ
あらすじ・作品紹介
若手お笑いコンビ『チャーマヨ丼』が『若手漫才師ナンバーワン決定戦』に臨む。全国2500組の中から苦節7年目にして遂に10組しか辿り着けない決勝に勝ち進む事が出来た。いよいよ、彼らが決勝の舞台へ登る時が来た。
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ついに俺たちは此処まで来た。暮れも押し迫った12月26日、現在午後7時18分。若手漫才師ナンバーワン決定戦。その決勝戦の火蓋が今正に切って落とされたのだ。およそ2500組のエントリーの中、決勝戦に残る組は僅か10組。俺たちは苦節7年目にして遂にこの一世一代の大舞台に立つ事が出来た。既に最初の組が5分間という限られた小宇宙で観客という巨大な敵と壮絶な死闘を繰り広げている。次はいよいよ俺たちの番だ。
相方のマサルの横顔を覗いてみた。うっすらと額に浮かべた汗、乾いた唇。いい具合に脂肪の乗った丸い頬。すばらしい。いつ見ても愛嬌のある容姿、それこそがお前の最大の長所、正にお笑い界に生きる為に出来上がったウエスト97センチの魅惑のボディ。今日もその最大の長所をフルに活かしてくれ。
だがどうだ、珍しくマサルのファニーフェイスが小刻みに震えているではないか。流石のマサルでもこの大一番は緊張していると見える。解るぞ、マサル。俺も同じだ。俺のノミの心臓もはち切れそうなほどヒートアップしている。今此処でビッグバンが起きてもおかしくないくらいにな。良く解る。だがな、申し訳ないんだがお前が小刻みに震えても何も可愛くない。小動物が、目を潤ませ小刻みにその愛くるしい体を震わせているならともかく、お前の体でそれは許されないんだ。仮におまえが小刻みに震える芸としてあまりに有名な『生まれたての子馬』をやったとしても、残念だがそれは既に生まれたてではない。お前が小刻みに震えてもお笑い的には何もメリットが無いんだ。どうにか、マサルの振るえを止めてやらねば。そうだ、もう何万回とやり続けてきた、俺たちの決めポーズ、あれをびしっと決める事が出来れば、それが自信に繋がりきっと奴も緊張がほぐれるに違いない。
『マサル、小さく決めポーズだ』
小声でマサルを呼ぶ。阿吽の呼吸で、奴は俺の言葉の真意を理解した様だ。ぎこちない笑顔を見せ、俺の相方は眼の奥底で『ありがとう』と言った。俺には解る。
俺の右手と、相方の左手を胸の高さで近づける、そして親指同士、その他の指同士をくっつけて出来上がるハートマーク。完璧なハートマークが出来上がった。その時はちろんもう片方の手は、お互いの肩を組んでいる。タイミングもばっちりだ。ここで決め台詞、心の中で掛け合う『せーの』の合図。今だ!
『俺たち二人はチャーマヨ丼』
良し、コンマ何秒の狂いさえも無い、最高の”間”だ。7年間、一日たりとも休まず、仕事の無い時も、お互い合うことの無い日も、一人の時でもずっとやってきた反復練習の賜物だな。コンビ結成当初は、なかなかこの”間”が掴めなかったなあ。あれから7年か、早い物だな、時間の流れとは。
初めてマサルに会ったのは、俺が通っていた某三流大学のキャンパスだった。一年生の時、たまたま英語のクラスが一緒になり、上京してきたばかりで友達の居ない者が自然と集まって出来たグループに混ざり、まあ何とは無く付き合っていた間柄だった。それからしばらくそんな関係が続き、キャンパスに秋風吹き荒び、枯葉の山吹色が学生達の足元を彩り始めた頃、突然あいつは俺にその話しを持ってきた。
下宿生活で金の無い俺たち二人は、大学の外の洒落た店などへランチにいける筈も無く、その日も学食で最も安価な冷奴定食(ライス大盛り、ちなみに大盛り無料)で育ち盛りの腹を満たしていた。そんな何処にでもある昼下がり、大盛りの冷奴定食を早々に平らげたマサルは、突如俺の無防備な心に鉄槌を打ち付けるかの様な衝撃的な言葉を発したのだ。
『なあ、僕らでお笑いコンビやらないか? 』
掃いて捨てるほど有りそうな、何の捻りもない誘い文句だった。俺は、そのあまりのストレートさと唐突さ、そして普段それ程口数も多くないし、仲間内でも前へ前へというタイプでは無かった筈のマサルの口から出たその言葉に卒倒寸前に追いやられた。
一応、冗談の可能性も確認してみたが、マサルのその真っ直ぐに前を見据える穢れの無い瞳からは、嘘偽り、悪い冗談といった類を見出す事は出来なかった。
『冗談でこんな事言うもんか。こうちゃんすごく面白いし、まあそこそこかっこいいじゃん。頑張ればきっと売れっ子になれるって』
そこそこって言うのが微妙だが……まあ悪い気はしない。マサルは更に続けた。
『今の時代、いっちゃあ何だけどこんな三流大学を出た所でたいした就職先もないだろう。バブルが弾けてここ数年、景気は悪くなるばっかりだ。僕たちが就職する頃なんて日本の経済どうなってるか解ったものじゃない。銀行の不良債権、それに伴う公的資金の投入で国の財政赤字は増すばかり……』
小難しい話になって来たが、こいつの言いたい事は解った。確かに、俺はこれと言った夢も目標も無くただ何となく今まで生きてきた。この大学だって別に入りたかったから入った訳ではない。ただ、偏差値などという紙の上にしか存在しないくせにあたかも人生の審判であるかのように振舞う横暴な数値によって振り分けられて仕方なく来たに過ぎないのだ。このまま卒無く大学を出て、サラリーマンになり社会の歯車として一生を終える、そんな未来予想図がふっと頭を過ぎる。
悪くは無いかも知れない……だが!
マサルは、そのおちょぼ口から己の持論を滔々と吐き続けている。やがてそれは、彼のお笑い理念に関する話題へ移っていった。マサルは二組の人気お笑いコンビを例にとり、その対比を用いる事で自分の信じるお笑いの形を理路整然と説いて見せたのだ。それはもう立て板に水の如く。俺はその見事なまでに構築された、マサルのお笑い論を聞いて思った。
『こいつはヲタクだ!正真正銘、紛れも無いお笑いヲタクッ! 』
引いた、心の底から。そういえば中学の時にもいたな、こんな奴。アニメが大好きで、普段はとても口数が少ないのに、ひょんな事からアニメの話しになると関を切った様に喋り出す、場の雰囲気も考えずに、そんな奴が。そういう奴は決まって、得意分野を語る時は自分の世界を旅している為か目を絶対に合わせないんだ、必ずどこか一点を執拗に見つめている。そう、今のマサルが正にそれだった。
まあ、確かに俺もお笑いは嫌いではない。むしろ好きな方である。それにどちらかといえば目立ちたい方である。小学校の頃は土曜になると夜8時を待ちわびていたものさ。月曜日になると、教室では土曜8時の再現がクラスの人気者達によって行われ、俺も率先してその再現コントに参加して、クラスのみんなの反応を楽しんでいたものだ。
マサルの理論は、そんな純粋なお笑い好きの心を嘲笑うかのように全てにおいて斬新で、まるで鋭利な刃物の様だった。お笑いの話を聞いて、研ぎ澄まされたナイフを思い浮かべてしまうとは、なんと恐ろしい事だろうか。正直、付いていけない。
だが、此処で俺はある事に気付いた。マサルは確かに重度のいや、それ以上のヲタクである。だが、決定的にあの中学の時のアニメヲタクと違う部分があったのだ。
――それは、
『いくら熱くなっても、マサルは場の雰囲気が読める』
あの時、奴は咄嗟に『ごめんね、ちょっと熱くなりすぎたかも。あ、あの、あまり引かないでね』と今まで俺の顔すら見ずに喋り続けた奴が、突如心を読んだかの様にフォローを入れたのである。実際、もうあと二言三言マサルが喋り続けていたら、俺の心は完全に離れて、もう奴と同調する事は無かっただろう。本当に極限状態にあった俺の心理を奴は手玉に取ったのだ。
俺は、そこでもう一度マサルを見直す事にした。確かに口数も少なく、あまり前へ前へ出てくる奴ではない。だがそれは、奴のお笑い理論に付いて来れる人間が周囲にいなかったからではないか。マサルのこの秘めたポテンシャルを上手に引き出せる、最高の相方がいないからなのではないか。もし、俺がマサルの理論についていける人間であったとしたら――。
マサルのお笑いに関する知識は常識を逸脱している。あれだけのお笑いの知識を詰め込んで、更に現役でこの大学に入学出来た男だ。あいつがもしお笑いの知識を今の半分しか吸収していなかったとしたら、こんな三流大学など目じゃなかったかも知れない。
俺は、マサルの底知れぬ何かに徐々に魅かれていった。そうだ、一度の人生だ。卒無く社会の歯車として生きる事を今から決めてしまわなくとも、何か一つ大博打でも打ってみるか、この底知れないお笑いヲタクと。
俺たちは、一年生の終了式と共に大学を辞めて、この世界に足を踏み入れたのである。
*
それからの生活は本当に苦しいものだった。なあ、マサル、覚えてるか?あの本当に何も無かった日々を。『クマラーメン』覚えてるか?近所では相当評判が悪かったけど、安くて腹一杯になるってんで良く行ったよな。俺たちのこれからを語り合った場所だ。一杯550円の『クマラーメン』とライス(大盛り無料)をふたりで分け合って食べたよな。ちょっと金がある時にはライスの代わりにチャーマヨ丼の並盛り(大盛り+150円)を頼んで。そう、チャーマヨ丼、良い名前だなあ。チャーシューをただどんぶり飯に乗せて食べても大した事は無い、マヨネーズをただご飯にかけるのも一部のマヨネーズフェチくらいしか好んで食さないだろう。だが、チャーシューを細かく刻み、マヨネーズと絡めるだけで、そのコラボレーションはなんとも摩訶不思議、ご飯と言う純真無垢で真っ白なキャンパスに今まで味わった事の無い絶妙なマイルド感を縦横無尽に描き倒していく。
俺たちもそんな絶妙なコンビを目指そう、こってりしながらも後を引く、そんな皆に飽きられない息の長いお笑いコンビになろうと、当時のコンビ名『マサルとコウジ』などという昭和の香りに満ち溢れた名前から『チャーマヨ丼』に変えたんだ。俺は心の底からこの名前を気に入っている。どんな事があろうともこの名前を変える事は無いだろう。どんなに高名な占い師に『名前を変えなきゃ地獄に落ちるわよ』などとズバリ言われたとしても、俺は絶対名前を変えない。
いかん、当時を思い出して目頭が熱くなってきた。感慨にふけっている場合じゃない。気を紛らわせないと。こういう時はマサルのあのファニーフェイスをじっと見つめるといい。何とも心安らぐというか、刺々しい心をやんわりと丸くしてくれる。そんなマサルの顔に俺は随分助けられてきた。これからもきっと俺は奴の笑顔に助けられる。そうだよな、マサル。
――って、お前何ズボン降ろしてるんだよ、この本番直前に!
何を思ったのか、俺の相方はスーツのベルトを緩めズボンを下げて何かもぞもぞとやっているのだ。この、今にも感極まって涙腺の関を切ってしまいそうなナーヴァスな俺のすぐ左横で!
『ああ、ちょっとズボンが下がって来てさあ……やっぱり身なりもピシッとしておかないとね』
なんて緊張感の無い……それぐらい楽屋でやっておけよ。さっきは震えるほど緊張していたのに、なんて変わり身の早い奴だろう。まあ、この適度なマイペースさもマサルの才能の一つだし、カリカリしても始まらん。ほら、もうすぐ前の組が終わるぞ、早くしろよ。
観客から割れんばかりの拍手が沸き起こった。どうやら、前の組が終わったらしい。良く頑張った、ここは戦友として心から労いの言葉をかけてやろう。審査員の点数が発表される。……うむ、なかなかの点数じゃあないか。まあ、善戦したな。だが所詮お前達は、小気味のよいアップテンポのリズムに合わせて、オーバーリアクションであるあるネタをくっちゃべっているに過ぎない。インパクトは強いが、そんな邪道では観客と表裏一体の笑いを作り出すことは出来ない。まあ、俺たちが上がる舞台を、お客を、上手に慣らしてくれてありがとう、と言ったところか。
お客を笑わせるだけじゃなく、お客も共に舞台に上がっているようなそんな一体感溢れるステージ。それこそが、俺たちの目指す至上のお笑いだ。今でも鮮明に覚えている。俺がまだ小学生だった頃土曜の夜8時、ブラウン管の向こうのちょっと下唇の厚い男は、たった一言『おいーっす』という掛け声だけで、観客は元より、カメラの向こうの全国のお茶の間の子供たちと一体となった。
『声が小さい、もう一度、おいーっす』すると、観客席の子供も、お茶の間で家族団らん中の子供も皆揃って、更に大きな声で『おいーっす』と返すのである。あの清清しい一体感……最早、最近の小学生はもちろん中高生にも解るまい。晩年は、哀愁漂うロートル刑事の役などを好演していたが、もう彼の雄姿を生で見る事が出来ないと思うと本当に寂しい。大いなる損失である。そしてご冥福を祈る。
……ちょっと熱くなってしまったな。もう間もなく俺たちのコンビ名『チャーマヨ丼』がコールされる。そして俺たちは修羅となり、舞台という名の戦場へ赴く。ああ、ここちよい緊張感が俺の体を包み込む。胸いっぱいの熱い息を吐き出した。
『大丈夫だ、俺たちは』隙を見せれば一瞬にして押し潰されてしまいそうな俺の脳髄に、そう言い聞かせる。今回俺たちが選んだネタは『真夜中のジョン〜伊武雅刀とゆかいな仲間たち編』だ。もう何度も何度も披露してきた、自信のネタ。新鮮味は無いかもしれないが、この大舞台でも確実に客を掴む事が出来る。『北島三郎ベストセレクション〜胸の谷間編』と『妖怪人間達の夏〜winter version〜』も候補に上がったが、下ネタはまずいという事と、もうあと一歩完成形の見えていないネタである事から、この二つは却下された。審査員の顔ぶれを見ても、今回は下ネタは封印した方が良い。そして、今回はマサルが何かとっておきを用意しているらしい。ネタ会わせの時にぼそっと呟いたのだ。いくら内容を聞いても教えてはくれない。『まあ、本番楽しみにしててよ』と嘯くばかりである。非常にリスキーだと思う。だが、ここはマサルの天性のお笑いの素質に掛けてみたい、そう純粋に思った。お笑いには理屈では計り知れない何かがある。もういい、ここまで来たら神が降りるか魔物が出るか、出たとこ勝負だ。
司会の若い女性タレントが、俺たちの名を呼ぶ。
『さあ、つづいての登場は、チャーマヨ丼のお二人です!! 』
客席から拍手の波が押寄せる。それは会場の張り詰めた空気を震わせ、俺の心臓を刺激する。犀は投げられた!今、戦ののろしは上がった。いざ、行かん修羅の道へ。舞台の中央に5段ほど高く設けられた袖を出て、階段を下っていく。スポットライトの光が一瞬目に飛び込んできたが、全く苦にならない。期待に満ちた億万の視線を痛いほど浴びて俺は、スタンドマイクの前につ。その瞬間、客席からどっと笑いが起きた。
『ん?なにか笑いのタイミングがおかしいぞ……それに左横がやけに涼しい……』
そして俺は、左横に立っている筈の相方がいない事に気が付く。観客の視線の先を確かめる様に俺は振り向いた。
『マ……マサル、お前――』
そこでは、マサルのまん丸の体が階段から転げ落ちる様が、まるでスローモーションの様に繰り広げられていた。どうやら、まだズボンを下げたままだった様だ。慌てて袖を飛び出したマサルは、足をもつれさせ、階段を重力に逆らう事無く転げ落ちたのだ。
『何やってんだ、お前――』
そう心の中で叫んだ次の瞬間、俺の眼前に信じられない光景が飛び込んできた。客席の笑い声が悲鳴に変わる。奴が転んだ時、何かの弾みでパンツまでもが膝あたりまでずり下がってしまっていたのである。あの膝辺りでくしゃくしゃになっているものは、確かに奴が大勝負に出る時に必ず履く紺生地のハート柄トランクス。マサルがその重たい体を起こすと、その股間には『奴自信』がひょっこりと申し訳なさそうに顔を覗かせていた。
『いやあああ!』会場は阿鼻叫喚の渦に巻き込まれた。それはまさに地獄絵図。
マ……なんて事を! これがお前の言っていた『とっておき』なのか?! お前のこの申し訳なさそうにしている最終兵器(リーサルウエポン)を会場はもとより、全国の団らん中のお茶の間へ垂れ流す事が、お前が楽しみにしていてくれと言っていた事の正体なのか?! 俺の頭はもう何も考えられなくなっていた。
どうやら、その時すぐさまカメラは司会席へと切り替えられたらしい。
『えっと……と、とりあえずCM行きましょうか……』
CM明けは、司会者の謝罪から始まった。舞台の上にはもう、俺たち二人の姿は無かった。謝罪が一通り済んだ後は、何事も無かったかのように3番目のコンビが紹介され、何事も無かったかのようにプログラムは最後まで進められた。番組の最後、表彰式のカットにも俺たちの姿は無かった。
楽屋のパイプ椅子に塞ぎこむ様にして座る俺に、マサルが重い口を開いた。
『ごめん……慌てちゃって』
マサルは、ズボンを脱いだ事も転げ落ちた事も自身のリーサルウエポンを披露した事も全て想定外だったと白状した。だが、今更マサルを責めても仕方の無い事だ。もう、結果は出てしまったのだから。こんな不祥事をやらかしてしまっては、もうTV出演は無理かもしれない。最早此処までか……。
そんな俺の肩をポンと叩き、マサルはおれの目をじっと見つめる。
『もう、終わった事だよ。仕方が無い。人生挫折も付き物だし、一度や二度の失敗で逃げちゃあ駄目だよ。僕たちはまだ坂道の途中なのさ、このお笑いと言う果てし無く続く長い長い坂を登りはじめたばかりさ!僕たちの挑戦はまだ始まったばかりだ。 』
〜未完〜
――短い間でしたが応援ありがとう!先生の次回作にご期待下さい!
こら、勝手に少年マンガの打ち切りみたいなまとめ方をするな。
確かに、この後俺たちの仕事は一時干された。しかし、あのマサルの突拍子も無い行動は、視聴者の心に深く刻まれたらしく、俺たちは予想もしなかった脚光を浴びる事になる。今では、キー局でテレビのレギュラーを3本持てるまでになった。
いや、本当に何があるか解らない。これだからお笑いは止められない。どうやら、もう俺は抜け出せそうも無い、この底なしのお笑いという小宇宙から。
*
『さあ、続いてはただいま人気絶好調!チャーマヨ丼のお二人です! 』
いくぞ、マサル。――おう!
『俺たち二人はチャーマヨ丼』
――決まった、今日も絶好調!
(了)
2006/01/26(Thu)19:27:28 公開 /
オレンジ
■この作品の著作権は
オレンジさん
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■作者からのメッセージ
これは、私の黒歴史の一ページだな……。
どんなご批判も甘んじて受けます。率直な感想いただけたらとても嬉しく思います。
こんな作品ではありますが、お付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございます。感謝の言葉もありません。
では。
拙い文章ですが、皆様のご感想ご批判等承っております。
作品の感想については、
登竜門:通常版(横書き)
をご利用ください。
等幅フォント『ヒラギノ明朝体4等幅』かMS Office系『HGS明朝E』、Winデフォ『MS 明朝』で
42文字折り返し
の『文庫本的読書モード』。
CSS3により、MSIEとWebKit/Blink(Google Chrome系)ブラウザに対応(2013/11/25)。
MSIEではフォントサイズによってアンチエイリアス掛かるので、「拡大」して見ると読みやすいかも。
2020/03/28:Androidスマホにも対応。Noto Serif JPで表示します。