『no more thinking about you』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:liz                

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もう嫌だ・・。

心の中でそっとつぶやいてみた。だけど、それは心の中だけ響いていて、私の心の中だけで砕け散っていく。

私は気付かされてしまった。まだ彼のことが忘れられないでいたこと。

私はある人と付き合った。だけど、彼は違う国の人。障害が多すぎた。彼の性格も影響していたかもしれない。
「友達なんていらない。」
彼は、そう私につぶやいていた。
「友達なんていらない。僕は家族と恋人だけが大事なんだ。」

私は、そーんな寂しい人を愛しながら、孤独だった。

周りから異口同音で反対された。好きだけど、私のどこが好きかもいえないような人、周りから駄目だと言われている人。そんな人と私は付き合ってはいけない。


それに、彼の視野に入っていた結婚という2つの文字が怖かった。



国も捨てて、家族も友達も皆いないところに行く。そのことは、きっと私には耐えられないだろう。そう感じていたから。


だから別れた。嫌いでもないのに。好きなままだったのに。


それが最初から誤算だった。



「嫌いになってから別れればよかった。」



後悔しても、後の祭り。分かってる。だけど、彼と一緒にいた分だけ開いてしまった心の穴が塞がったとき。私は…・。

「まだ、彼を愛している。」

という事実に気付いてしまった。



どうしようもない。あのとき、どうして嫌いにならずに別れたんだろう。後悔しても遅いのに。引きずっていたなんて今まで気付かなかった。


彼と一緒にいては駄目だということは分かっているはずなのに。

会いたいとは思わない。だけど、

「まだ好きみたい…。」



馬鹿みたい。自分から振ったくせに。馬鹿みたい。自分からたくさん相手をあきらめさせる言葉を言ったのに。どうしてだろう。私は、自分のした行動に後悔してないのに。


彼を忘れていなかった。




忘れたい・・。忘れよう・・。忘れないと…。













目の前に浮かんでいる器いっぱいに水を浮かべよう。思いっきりその中に顔をつけるんだ。そしたら私はきっと何も考えずにいられる。そのまま、どれくらいつけていられるだろう。

その後は、きっと。闇、闇、闇。


「だけど、私は、しないよ・・。」
つぶやいたその先には、新たな私がいた。

2005/02/09(Wed)10:01:42 公開 / liz
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