『―光― 第一話』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:DQM出現
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俺、秋元 翔夜(しょうや)は今高校一年生である。しかし五月である今、即行転校だ。なぜかというと今いる高校が嫌いだから…ただそれだけの理由だ。なんで嫌いかというと、場所的に嫌だし、他の生徒がまじめすぎて気の合う友達がいない…だから嫌いなのだ。しかし親は反対し「どうしてもと言うなら一人で勝手にしろ!」と言われた。だから、一人で勝手にどっかに引っ越す。正直言って転校などせず、中退してしまえばいいのだがさすがに将来困りそうなので高校は行く。しかし、俺の頭じゃまともな高校は行けない。いや、正直言っちゃうとまともな高校には行きたくない。今いる高校も「まともな高校」なのだから…
「ふぅーむ…転校って言っても、どこへ行けばいいんだ…」
現在5月1日、土曜日の夜23時…彼、秋元、翔夜は今、転校する学校を決めている。
「転校するには保護者もついていなければならないんだぞ。わかっているのか?」
今喋ったのは翔夜の親である。
「えっ! まじ!? くそぉ…って俺の部屋に勝手に入るんじゃねぇよっ!」
「ふんっ! 勝手にしろ! あとで謝ってきても許す確率は1%もないからな」
そういうと翔夜の親は、翔夜の部屋から立ち去っていった。本当のところ、翔夜の親は翔夜に戻ってきて欲しいのだ。しかしそれを素直に言えないのは、意地を張っているというのか、なんというのか…
「しかし、保護者が必要なのか。転校やめっかなぁ……いやっ! だめだっ! あんな学校には戻りたくねぇっ! それにもう転校するって言っちまったっ! ……あっ、ばあちゃんの所に行くかっ! そうだ、そうしよう…」
すると翔夜は、部屋を出て、リビングに行った。電話をするためだ。しかし翔夜は親がまだ起きていることに気付き自分の部屋に戻り携帯で電話をすることにした。翔夜は自分の携帯を持ち出し祖母の家に電話をかけた。しかしでない…2分たってもまだでない…5分…ようやくでた。
「もしもし、ばあちゃん?」
『おぉ、翔夜か。元気にしてたか? しかし残念ながらわしはじいちゃんの方だ。ちょっとまっていろ。ばあさんを呼んでくるから』
「いやっ! いいんだ、じいちゃんでも。実は、明日、じいちゃんの家に引っ越すことにしたんだ。だから部屋一個あけておいてくれる?」
『いやぁ、部屋はいくらでもあいているから別にいいんだが…どうしてまた。父さんには話したのか? それに高校はどうするんだ? お父さんに一回かわってみ』
「実は転校することにしたんだっ! ついでに親父は勝手にしろとか言ってたから一人で行く」
『そんなんで引っ越してきて良いのか?』
「でももう学校には引っ越すって言っちゃったし…」
『ほぉ…なら仕方が無い……しかし、こっちには高校なんて無いぞ』
「えっ! それ困る! どうすんだよ俺っ! まだ俺16歳だし、就職だって無理じゃんっ!」
『就職場所ならあるぞ。高校に入っていなければ15歳以上OKって所』
「マジ!?」
『まじ』
「んじゃ明日行くよ」
『そいじゃぁ、まってるぞ』
ガチャ
どうやら無事交渉がすんだらしい。
「とはいいつつ、じいちゃんちって知らねぇんだよな…」
なんと、翔夜は場所が知らないのに行く気になっていたのだ。さてどうする、翔夜。いく準備はそろっている。そこで翔夜はひらめいた。昔地図を書いてもらったのを思いだしたのだ。しかし、一人で行ったことも無いところに行けるのか? 地図があることに気付いた翔夜は安心して眠ってしまった。こんな一大事にどんな夢を見ているのか…
次の日…
「ふわぁぁぁぁ…」
大きなあくびを一つして、カーテンを開け、時計を見る。6時半だ。休みの日にこんな早く起きる高校生は翔夜ぐらいだろう…しかし、今日だけのことだろうが… 翔夜はゆっくり着替えをし、リビングへ行き水を飲んだ。親はまだ起きていない。今がチャンスだっ! と感じ取った翔夜は急いで荷物を持ち、家を出た。家を出て500mぐらいの所にバス停があるのでそこでバスにのり駅へ向かうことにする。ナイスなタイミングでバスがきた。それに急いで乗り込み荷物の中にあったカロリーメイトブロックを一箱食べ、ペットボトルに入れた水を飲む。翔夜はこれで朝ご飯をすませたつもりらしい。すると、急に寝始め、仮眠をとる。翔夜が寝始めて10分たち、駅についた。無人駅だ。翔夜も見たことが無い駅だ。どこだここ…と思っていて駅名を見ようとホームにいってみたが駅名はない。しかもここの駅、行き先がわからない。こりゃあやばい…と思い、翔夜は駅を出ようとするが、出口を通ってもまた駅へもどってきてしまう。出られないので仕方が無く電車に乗ることにした。翔夜は、どこについたってじいちゃんちに電話すればいいや…と思った。
7時になり、始発がこの無人駅に到着した。「電車が来るので黄色い線の内側にお入りください」というアナウンスが聞こえ、翔夜は急いで切符を買い自販機でジュースを買ってから、電車に乗り込んだ。翔夜が電車に乗り込むと同時に電車が動きだしたので、翔夜驚き、誰もいない電車のなかで「うわっ!」という大きい声を出してしまった。誰もいないのだが急に恥ずかしくなり、座席に座った。
電車が出発してちょうど五時間後、駅に着いた。翔夜座席から立ち上がったが長時間座っていたため、たちくらみをしてしまい、ふらつきながら電車を出た。頭の中でくらくらしているのと、自分が格闘していて、その格闘に勝利してから駅を見た。小さな駅だが来る時にいた、無人駅よりはましだ。人もちゃんといるし、ちゃんとした改札口がある。駅員さんに切符をわたして駅を出ると翔夜は見たことの無い光景を目の当たりにした。その光景とは、田んぼがいっぱいで、きれいな川があり、周りは森で囲まれているし、道がなく、家が一軒もない。おまけに人といったら田んぼで作業をしているじいさんか、ばあさんくらいしかいない。
「ど…どうすりゃいいんだ…」
都会育ちでそんな光景を見たことのない翔夜はかなり困っている。しかし翔夜も馬鹿ではない。携帯があることに気付いて携帯をだした。しかし電源が切れている。しかも充電器を持ってきていないため充電ができない。まぁ充電器をもってきたところで充電するところがないからあっても意味がないだろうけど……しかし暑い。この気温は異常だ。全身から汗が出てきてシャツがびっしょりである。朝くるときに持ってきた水も底をついた。翔夜は暑さに耐え切れず祖父へのおみやげとして持ってきた缶ビールを一本取り出し飲んでしまった。法律に触れてはいけないと思っているのだが飲んでしまう。ついに一本飲み干してしまった。すると翔夜の顔が真っ赤になってきた。酔ってしまったのだ。
「しばらくここで遊んでるか」
酔ったせいで思考能力が低下し「遊ぶ」ということが頭にうかんだ。
翔夜は石を持ちテレビでやっていた水切りというのを川でやってみることにする。石を川に投げ込んだがそのままジャポン! それに腹が立ち水切りをやめた。意味不明だ。次は靴をそこらへんにけり「明日てんきになぁれっ!」とか言い始めた。すると靴はどこか遠くへ行ってしまいそれを探しに行った。探しに行ったはいいが見つからない。しばらくたつと翔夜は遊びすぎで疲れていた。しかしこれはおそらく遊びすぎのせいだけではない。この天気のせいでもあるだろう。
太陽はぎらぎらまぶしく、おそらく気温は35度をこしていると思う。翔夜は疲れを癒すために木陰で休んだ。休んでいるとしだいに酔いが覚めてきた。しばらくたち、意味も無くあたりを見回していたら偶然家を発見した。なんのたよりもなくその家にいくことにした。しかし翔夜は何かに気付いた。そう、遊びに夢中になっていたせいで荷物を置いてきたのである。しかし「あの家に行ってからでいいや」という思考が頭に浮かびその家に向かった。
歩いて1分ぐらいでついた。その家のドアには「秋元」という表札があった。そう、ここは翔夜の祖母の家である。
「うわぁっ! なんか知らんがついた! じいちゃん! ばあちゃん!」
すると家の中から誰かが出てきた。祖父だ。
「おぉ、翔夜! 久しぶりだな。ほら、早く入れ」
祖父は「久しぶりだな」とか言いつつ久しぶりに会ったような反応はしてくれなかった。そんなことを思いながら翔夜は家の中へ入っていった。家の中は和式で、見た目のわりに広い。祖父についていかなければ迷ってしまうだろう。祖父についていくと茶の間についた。そこには祖母が冷たい麦茶をおいしそうに飲んでいる姿があった。
「よぉ、ばあちゃん。久しぶり」
祖母は不思議な顔をして、ちょっとたつと全てを納得した顔をし
「おぉ、翔夜。久しぶりだねぇ」
と言った。
「ところで俺の部屋は?」
自分の部屋が気になっていた翔夜はいきなり祖父に尋ねた。
「おぉ、そうだったな。ここをでて左にずっと行くと一つ部屋がある。そこを使いなさい」
「ありがとっ! それじゃ荷物置いてくる。おっと、その前に、その麦茶もらえる?」
遊びすぎと炎天下で汗だくの翔夜の体には水分が少なかった。
「ほら、ちょっとまってな」
しかし翔夜は「まってな」ということを聞かず、ペットボトルに入った麦茶をラッパのみしてしまい全部飲み干してしまった。
「ぷはぁ! うまかった! わりぃなばあちゃん。俺ののどカラカラだったから」
「まぁいいよ…はやく荷物おいてっちゃいな。そのあとシャワーでも浴びてきな」
「わかった。ありがと」
翔夜は部屋に入ると部屋にあったベッドにベトベトのまま寝そべってしまい、夢の中へ入ってしまった。こんな調子でこの地でやっていけるのか…
続く…
2004/07/25(Sun)23:25:24 公開 /
DQM出現
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いやはぁっ!みなさんお久しぶりです。この前だした作品失敗したので書き直してまただしちゃいました^^; 指摘等ありましたらどんどん言ってください。お願いします。
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