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『Eネルギー!「完」』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:ニラ
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第一回「こうして俺は巻き込まれる・…」
ある昼下がりの事・・俺は轢かれそうになる子供の代わりに轢かれた。
情けない話だろうと思うが、俺は轢かれてはいなかった。気がつくと、体中から湯気のように何かがあふれているのだ・・。
そして、手を見ると俺は車を手で押さえているのだ。
何が何だかわからないが、とりあえず助かったのは確かだった。
車から手を離すと、一人の男が俺を呼んだ。周りから拍手が起こってる中、俺はそいつに着いて行った。
来た場所はある家の屋根裏だった。何が何なのか分からない俺に男はいきなりこう言った。
「悪と戦え!おぬしはウルト○マン以上の力を持っている!!」
いきなりそう言われた俺は、何故か、理由だけ聞くことにした(いいのかよ!)
「まず、この力は何だ?」
「長くなるが良いのか?」
「だったらや…「人にはある秘密の力がある私達は「Eネルギ−」と呼んでいる。
そして、その力は色々な力があり、自分の考えによって能力を決められる。その力が君にも与えられたって事だ・・」
俺は、急に聞かされながらも、IQ30以下の頭で何とか理解した。
「じゃあ、武器作りた「駄目じゃ!物を練成するのは禁術で、『練造』と呼ばれる怖い代物だ!これを使うと、世界中の力を持ったものがすぐにお前を殺しに来る。」
俺は溜め息をついてとりあえずOKした。
そして、そいつに基地へ連れてってもらった(早いよ!)
その後に、俺は隊長から詳しい説明があるようだ・・行くまでの廊下は、すごく静かだった。
隊長室へ着くと、俺に恐怖が襲った。なんと、隊長が血を吐いて死んでるのだ。
「大丈夫、隊長はトマトジュースでこんな風に遊ぶのがすきなんだ。」
「な〜んだ・・って!honnmononotiwohaiteruzo!」
「何してるんだ?吃驚して言葉がローマ字になっとるぞ?・・って死んでる!」
気づくのが遅いと思いながら、隊長のメッセージを読んだ。
そこには、重大な事が書いてあった。
なんと、『俺、ピーマン嫌いなんだ』とかいてあった。
「なあ…どう見てもメッセージじゃないような気がするんだが・・」
「さっきすり替えといた!(自身満万に・・)」
本当のメッセージはこうだった『お前がエサ・・じゃなかった新人の者を連れてきてる頃には俺はもういないだろう・・だが、お前達の手で練造軍団『フルクエンド』を倒してくれ…グハ…』
良く考えると怖い事だった俺は本当はエサとして連れて来られた筈だったららしい。
俺が後ろを向いて見ると、男が肩を震わせていた。大事な人が死んだんだ・・仕方ないか・・と思い、肩を叩くと、男は隊長の保険金を数えていただけだった。
「イ…1まいたら〜ん!」
「関係ねえだRO!」
俺は突っ込みをかまして、話をシリアスな方向へと戻した。(もちろん男は血だらけだが、)
「とにかく、まずはお前の力を決めろ・・何でも良い・・」
「じゃあ…電気が良い!」
そう言って振り向くと、高圧電線をつけようとしている男がいた。
「あぶね〜よ!」「大丈夫!は〜い!ちょっとビリっとするよ〜(ハート)」
・…良い子はぜっったいに真似しないでください本気で死にます!…
第二回「世界の中心で雷を放つ!」
俺が気が着くと、男が正座をして目を閉じている。どうやら瞑想をしているようだと思いながら、近づこうとしたすると、男が喋り出した。
「やめておいた方が良いお前も見えるだろう・・このE量を・・今のお前なら近づいただけで死ぬぞ・・」
俺は足を止めた。よく目を凝らして見ると、恐怖を感じた。
なんと、彼から出ている「Eネルギ−」と言う物は、俺の10倍ぐらいは出ているのだ。
俺が壁に寄りかかって座ると、男が話を始めた。
「お前も力を試したほうが良い・・いつ敵と戦うか分からないからな・・」
その言葉は、昨日の頼りないあの声とは違い、迫力のある力強い声だった。
俺は自分の力を出そうとすると、「やめるんだ・・」という言葉が上がった。
「なんでだ!試してみろって言ったのは・・「俺らが見つかった・・広い所まで行く・」
彼が言った言葉に俺は驚いた。そして、まだまだ未熟だと言う事も分かった。
こんな所にいても、緊張をほぐさない彼を見て、汗が滴り落ちた。つまり、「俺では足手まといになっている」と考えたのだろう・・
二人ですぐ近くの公園に行くと、シャツ姿の二人がいた。
「何の様だ・・お前達は『フルクエンド』の者だな・・」
「当り…俺達の部隊の邪魔になるお前さんを潰しにきたんよ・・」
「つまり、雑魚か・・」
話し合いが終わると、俺達4人の間に痛い空気が走った。そして、一瞬のうちに二人は走ってきた。
「おい!君!右の奴を頼む!俺は左の奴を殺る!」
すると、男と敵は目にもとまらぬ速さで攻防を繰り返してるのが見えた。しかし、それが俺にとって命取りだった。前を見ると相手はナイフを手にもって投げていた。何とかその攻撃を避けて、相手のほうを見ると、2発目が来ていた。それは避けられず、右腕にかすり傷を負った。
俺は例の力を使おうと力を入れて見た。
しかし、昨日のように力が体に纏われないのだ。
それを男はこわばった状態で見ていった。
「やばい!EB(エネルギーバリアー)になっている!腕のリストバンドを外せ!」
俺はすぐさま言われた通りに取ろうとした。
でもその時に、相手が俺の顔面を強打!!。俺はまともに受けて公園の隅まで吹っ飛んだ。
その時、一つうれしい事があった。
花壇に腕をぶつけてリストバンドが破れたのだ。
そして俺が立ったときには、体中から物凄いパワーがあふれているのが分かった。
俺は瞬時に動き、相手の腹にストレートを撃った。
しかし昨日とは違って、Eネルギーの性質が電気になっているのだ。
その技を食らった相手は、腹を抱え始めた。
「お前・・Eネルギー使えたのか・・仕方ない・・練造するか・・」
すると、相手は立って地面に手を置いた。そしてEネルギーを地面に注入した。
その後に起きた光が収まると、右腕には金属の篭手が着いていた。
「これが出たらお前は死ぬぜ・・アバよ・・」
そして相手が右腕を振ると、俺は危険を察知し、地面に伏せた。その考えは正解だった。彼の篭手からレーザー状の鎖鎌のような物が出ているのだ。それは伸縮自在のようで、2m先の鉄柱まで届いていた。
俺のEの量では防御が出来ないと直感し、避ける事に専念した。しかしその考えが大きな誤算だった。
俺が鎌の攻撃を避けたと同時に、本体の直接攻撃が来たのだ。俺は必死に行動を防御に移そうとしたが、一コンマ遅くて腹にボディーブローをまともに受けてしまった。俺は痛みを和らげようと必死に転がるが、そうしているうちに相手の鎌が右腕を貫いた。幸い貫通や切断までとは行かなかったが、腕には痺れるような激痛が走り始めた。
俺は片腕を抱えたままで、相手に突っ込んでいった。しかし近づくと同時にあの鎌が飛んでくるので簡単には近づけない。そこへいきなりあの男が喋りかけてきた。
「おい?どうした…このまま死んで空にでも飛ぶか?」
その言葉を言われた瞬間、俺はひらめいた。と同時に公園にある電信柱をどんどん上へと駆けて行く。途中鎌での攻撃もあるが、遠距離からなので、狙いは定まってないようだった。そして、天使のごとく俺は、飛んだ…そして、手をパン!と合わせてから開けると、電気が放出され始めた。俺はその電流を腕の中で貯めると、一気に相手目掛けて搾り出し、放出した。それはまるで、光り輝く雷のようだった。
相手は反応に遅れてまともに食らい、痙攣しながら息を引き取った。
俺が着地すると同時に、体中の力が抜けて、地面へ倒れてしまった。
朦朧とする意識の中で見たのは、一瞬であの男が相手を気絶させた所だけだった。その後、俺はすぐに気絶した。
気がつくと、俺はまたあの裏にいた。すぐそこではまたもや隊長の数え切れていない保険金を数えている男がいた。起きあがろうとしても、体に力が入らない・・まるで筋肉が風船のようになっているようだと俺は思った。仕方が無いので寝ていると、男が話し掛けてきた。
「すごいな!あのヒントで分かるなんて・・よくやっただよ!花丸あげるぜ!」
「勝ったのか?俺達・・」
「ああ、しかも、あのフルクエンドの居場所も突きとめた!お前は体を休ませろ・・明日はそこへ殴りこみで全員皆殺しをしに行くんだからな・・」
「ところで、名前聞いてないんだけど・・」
それを言うと、男は振り向いて笑った。
「そうだったな・・俺の名前は『流水』憶えておけよ!」
「俺の名前は・・「雷零度」こちらも・・」
二人はきつい戦いの後の最高の時間を過ごした。しかし決戦は明日だということを忘れている二人だった。
第三回「今壊しに行きます」
さて、俺達は気を引き締めて敵のアジトへと潜入しようとしてるのだが、一つ大変な事がある。俺はまだ若葉マークは取れていない・・つまり初心者なのだ。だから結局二人で行動しなければならないのだった。
俺達はアジトの前にとうとう来た。俺達は目がかすむような風に包まれながらゆっくりと汗を吹き飛ばす。そして、流水が動いた。そ〜っと門に手を伸ばすそして・・・
ゆっくりとチャイムを鳴らした…
「っておい!鳴らしてどうする!鳴らして!」
「あの〜アジトに乗り込みに来たのですが〜受付は何処でしょうか?」
「聞いちゃってるよ…捕まるな・・これ・・」
{あ、どうもご丁寧にありがとうございます・・門を開けて館の右側の部屋でお待ちください…}
「まじであるんだ!〜〜〜〜〜」
そして、部屋に入ると、一人の女の子がいた。敵か?と思って身構えると、紙を渡してきた。そこには、『整理券1002番』と書かれていた・・
やはり、乗りこむ奴らが相当いるのか〜と勝手に考えてしまった。
部屋に入って見ると、すんげ〜くつろいでる奴らがたっぷりいた。奴らは俺達を見て、急に立ちあがった。
「ははは!ここに来たのが運のつき!俺様たちはここの見張り役だ!・・ふにゃあ・」
全員はすっと眠ってしまった。何がおきたのかわからないが、とりあえず二人でそこを後にした。
−−−−「幹部室前大広間」−−−−−
あっという間に着いてしまった俺達だが、そこには大変な奴らがいた…なんと、総帥がじきじきに現れてしまったのだ・・
「お前らか…俺達のアジトを破壊しようとしているのは・・殺す!」
他の奴らとは明らかに違うEを感じた。その場にある全ての物がカタカタと動いているのだ。俺は汗が落ちるのを気にしながら、ゆっくりと構えた。気がつくと、流水の姿が見えなかった。きっとあいつはなにか考えがあるのだと思い、気にも止めなかった。
「死ね!愚民め!」
総帥は手を翳すと、真空刃のような物を次々と飛ばし始めた。俺はそれをEG(エネルギーガード)と言う物を使いながら避ける。しかし風の速さには追いつけず、何発かは俺の体を掠った。俺は間髪入れずに指で銃の形を作ってEネルギーを何発も発射した。そして煙が出ると同時に飛び込んで物体をタコなぐりした。しかしその攻撃相手はただの人形だった。気づいたときに、後ろからかまいたちが飛んできて、まともに食らってしまった。俺が腕を抱えて立ちあがり、構えをすると、次々とかまいたちが飛んできた。何とか弾き飛ばす俺だが、そろそろガードがもちそうに無くなってくる。俺は一旦ガードを解除して走って避け始めた。そして相手の居場所を確認すると、そこに攻撃を無視して飛びこみ、腹に電撃を纏ったパンチを何度も繰り出した。相手はふっとび、壁に衝突したが、びくともしないようなそぶりで立ちあがってきた。
「お前の力はそんな程度か・・」とゆっくりと呟くと相手は体にEネルギーを纏った。どうやら本気モードらしいそう思いながら構えると、そこにはもう相手はいなく、後ろにいた。そして防御の薄い背中を殴られた。あまりダメージは無かったが、風圧でまたもや相手と距離があいてしまい、かまいたちをやり始めてきた。
敵は恐らく風を練りこんだEネルギーと考えをまとめると、すぐさま走りこんで手に電気を貯めておいた。敵がかまいたちを俺目掛けてやった瞬間、足にEネルギーを集中させて思いっきりジャンプした。そして昨日やったように雷を落とした。しかし、そこで失敗が生じた。単発で打ったので、相手は軽々と避けたのだ。そして着地する前に相手は俺の真下で構えている。
−−−−−−その頃流水−−−−−−−
まったくここは広すぎると思いながら俺は永遠に続く廊下を走っている。そろそろ息が荒くなってきている。俺は次々に能力を使って出会う敵達を一瞬にして眠らす。アジトの最奥部に着いた。一人そこには男が立っていて、後ろには鎖で吊るされている零度と同じ位の男の子がいた。
「お客さんか・・」彼はそう言うと、瞬時に流水に右拳を振り上げた。流水はまるで知っていたかのように腕で防御する。
「おれはな・・ここを破壊しようとした奴を吊るす事にしたんだ・・そのおかげでおもちゃが増えるしな・・」
「お前は人をおもちゃとしか考えてないのか・・・・」
「アア…他は何も考えてねえ・・壊れたのはもう捨てたから後一個しかねけどな・・」
すると、流水のEが最大限まで跳ねあがった。そして彼を一睨みした。
「クズが!お前など地獄へ落ちていろ!」
そうして激しい攻防戦が始まった。まるで敵の力を知っているかのように二人は互いに攻防を繰り広げる。彼は激しい戦い合いの中、後ろにスっと後退して、地面にEネルギーを送り込んで練造をした。終わったときには彼の背中に柄だけの刀が付いている。彼はそれをてにもつと、力を注入し始め、あっという間に長い刀が完成した。長さはファイナ○ファンタ○ーのセフィロ○のような長い物で、三十mはある物だ。彼は流水目掛けて振ると、一瞬で流水の体を真っ二つにした。
「やったぜ!ついに奴に勝った!いええええええい!」
そうして後ろを向いた瞬間、そこにはなびく黒いジャンパーを着ている流水がいた。彼は驚きを顔に見せ、後ろへ倒れた。そして、流水はジャンパーの裏から水の入ったボトルを出すと、それを剣に変えた。
「俺の力は水を操る力・・水を生み出す事は出来ないが、水蒸気、固体、液体なら何でも出きる…」
そして流水はビクビクと恐怖に震える彼の心臓に水の剣を突き刺した。
「終わりだ…」
彼は相当な量の血を吐き、倒れた。流水はその血をボトルに入れて核をその血を使って壊した。そして気絶している男の子を鎖から外して外へと向かった。
−−−−−その頃零度−−−−−−−
零度は何とか攻撃を食らわずにいた…Eを鞭状にしてすぐそこのシャンデリアにしがみついたのだ。そしてターザンのように振り子の原理で相手と距離を置いた。相手はゆっくりと零度の方を向くと、練造を瞬時にして、両方に刀がついている武器を出した。その武器は風によって伸縮自在の物で、一気に決着をつけに来た。
零度は何とかもちこたえるが、だんだんとEネルギーの持続によってどんどん疲れが襲ってくる。そしてよろけた瞬間を狙って右腕に剣を刺した。零度が悲鳴を上げる中、もう一度食らわせようとした時、零度は笑って振り切った瞬間に相手の右顔面を殴った。見事にクリーンヒットした攻撃で、零度はどんどん猛ラッシュをかける。そしてとどめは手に少量の電気を込めて、首筋に思いっきりぶつけた。彼は一瞬で倒れて、零度にこう言った。
「なるほど…よく考えた・・な・・でも・・俺達のほかに方ひとつの勢力がある・・そいつらを倒さない限り、またこういう団体は出切る・・・ぞ・・・」
彼はゆっくりと眼を閉じて、力を抜いた。零度は立ちあがると、爆破装置が作動したとの音が響いたので、出口から逃げた。
何とか脱出した零度の前には、座っている流水がいた。横には知らない男の子がいた。
「早いね・・いつ頃脱出してたの?」
「こいつを連れてきて、核部分を破壊した後、・・」
「任務完了だよね!」
「ああ!よくやった!」
二人は笑いをあげた・・そして、一時の笑いを楽しんだ・・
第四回「気がつきゃ戦いに逆戻り!」
…あれからもう1週間は過ぎた…(いや、早過ぎるだろ!)
俺はあの後は、もう戦いを止めた・・って言っても、元々戦う気は無かったからだ・・今はもう普通に学校生活を送っている。でもあまり勉強は聞いていない。電気を浴びたせいなのか分からないが、IQ30だった頭が、次計ったらIQ170に増えていたのだ・・仕方が無いので学校の窓から毎日のようにハッキリしている青色の空を眺めている。空を眺めていると、1週間前にあった事が、嘘のように思えてくる。すうっと一息つくと、先生に刺されてしまった。問題をスラッと解くと、また席に座る。そうした時間をずっと繰り返している中、五時間目の時に同じく窓から空を眺めていて、ふとグラウンドを見ると、男性二人がグラウンドの真中でレジャーシートを広げてお弁当を取り出しているのが見えた。俺はどきどきしながらじっと目を凝らして見た。すると、俺が見ているのに気づいたのか、手を振ってきた。
いや、絶対にそんな事あるわけ無いと自分に言い聞かせ、肩の力を抜いてもう一度グラウンドを見る・…やはり、見間違い・・・・・
では無かった・・やはりさっきと同じく、手を振っている男と、後ろで弁当を食べている男が見えるのだ・・俺は一体誰だと思った。しかし、一瞬でわかった。
もう一度見ると、後ろの男は炎を出し始めた。それと同じく、手を振っている男も水を操り始めた。俺は溜め息を付いた。一体何のようだろうと思いながら、見ていると、先生が全員レジャーシートでスチャラカとやっているのだ・・今一体誰が!と思って前を見ると、俺は驚愕した。
「〜〜〜〜と言うわけで、これがこうなるんですワン!」
なんと、教えているのは犬だった。俺はもう何が何だか分からなくなってきた。俺がよそ見している間に、犬は人類の文明を超えてしまった・・(笑)
その事だけが頭に残っているときに、後ろから手紙が来た。読んで見るとこんなのだった。
『なんかさ・・今日の先生息遣い荒くない?しかも尻尾まで振っちゃってるしさ・・この事についてどう思う?前に回してね!』
俺は久しぶりにさわやかな気持ちになった。この学校って、「目が悪い」んですね・・その時本当に思いました・・
------(‘。‘)−−−−−−−
「で・・何の様だ?」
「実はな、ホムンクロスの製造場所がわかったんだ!」
「まじか!?」
俺達は、今度の仕事についていた。今度の仕事は、ある人体改造犯罪者「奇異」を追うことだった。奇異は、人間を殺しては、自分の能力でホムンクロスと言うからくり人形を作っているというのだった。
「で、その場所は?」
「ここだ…」
流水が指を刺した所は、この世界の終わりとされる「暗黒林」と言う所だった。少ししか面積は無いが、ハイって戻ってきた奴はいないそうだ・・俺達は、そこに向かう事になった。
車を五時間ぐらい走らせると、その森が見えてきた。俺達は近くの無料駐車場に車を止めて、森へと入った。森は薄暗い緑で囲まれていて、少しでも離れ離れになったら迷うと思うような雰囲気だった。そして、俺達が森のだいたい中央らへんに来ると、3人の人が立っていた。一人は焚き火を身ながら座っていて、後の二人はゆらゆらと不気味な動きをしている。
「良かった!人がいた!大丈夫ですか?」
俺が走って近づこうとすると、炎徒と流水が押しとどめた。
「まちな・・零度・・あいつらは人じゃない。見てみろあの目を・・」
炎徒に言われて見てみると、その目は希望を失ったような瞳でこちらを見ている。俺は構えているが、相手は何もしてこない。そして、先制攻撃をかけようと、Eネルギーを放出した瞬間、3人の目がギラリと光り、零度の方へ突っ込んできた。零度は危うい所で後ろへ避けて、構えなおした。
「零度!仕方が無い!ここは任せた!」
そう言って二人は行ってしまった。俺は戸惑いながらも、相手の出方を見た。3対1の明らかに不利な戦いの中、零度はそれでもEネルギーを放出し、手で電流を練っている。
−−−−−流水・炎徒ーーーーー
二人は森の置くふかくへと移動すると、大きな館を見つけた。どうやらここがアジトらしいと思い、二人は重いドアを抉じ開けた。中は暗く、すごく見にくくなっている。すると、すぐさまにナイフが空を飛び、二人の頬を掠らせた。二人はすぐさまEネルギーを出すと、館の辺りを見回してみた。どうやらただの罠のようで、誰もいない事を確認した。炎徒は得意の罠はずしで、そこら中にある罠をカチッと解除した。そして館のホールの辺りまで来ると、影から二つのホムンクロスが現れた。さっきの三体とは違い、独特の表情でこちらに歩いてくる。
「お前らは本当にホムンクロスなのか?」
炎徒はじりじりと近づきつつ尋ねた。すると、二つの人は二人のようにEネルギーを出し始める。流水は危険を察知して炎徒の前に聖水を振りまき、頑丈な壁にした。その判断が正しかったのか、壁にどろどろとした粘液が気持ちの悪い音を立ててへばりついた。その粘液はジューと音を立てて壁を溶かし始めた。
「そうさ!俺は最強の力を手に入れた!ホムンクロスになってこの生命力を自在に操れるようになった!」
「森の奴らはなぜあんな目なんだ!答えろ!」
「森にいる奴らはただの動物と合成したタイプのホムンクロスだ!しかし俺達は違う!俺達は人間同時を合成させたタイプなんだぜ!」
すると喋っていない方の奴が流水目掛けて拳を繰り出した。流水はそれを受け止めると、反動で壁まで吹っ飛んだ。
「合成されてるから生命力もハンパじゃないんだ…」
二人は力を使い始めた。しかし炎徒と流水も不適な笑みを浮かべてそいつらを思いっきり殴る。
「悪いな…俺達は数倍エネルギーあるぜ!」
ニ対二の戦闘が火蓋を切って落された!
−−−−−−零度−−−−−−
「はあ・・はあ・・後一匹か・・」
零度はエネルギーを使って相手の首筋に3アンペアほどの電流を与えて即死させていた。しかしその量を出すためにも相当なEネルギーを必要としていた。最後の一体は足を振るわせたっていた・・が、すぐに背中を見せて逃げて行ってしまった。
「早く行かなきゃ・・な・・・」
零度は歩こうとしたが、足に力が入らず、つんのめって倒れてしまった。
{やばい…このままじゃ・隙をつく・・ちま・・う・・}
零度は目を閉じて眠ってしまった。相当な力を使うと、Eネルギーは安全力に入れ替わり、無理に眠らせるのだ。
「まあ、あなたにしては上々ね・・」
零度の前に一つの影が現れ、零度を連れ去っていった。
第五回「ラストバトル」
気がつくと零度は薄暗い穴の中にいた。すぐ横を見ると、女性の人が据わってこっちを見ている。
「やっときずいた!気分はどう?」
「あ・ありがとう・・でも行かなきゃ行けないんだ!さよなら!」
ばっと起きて零度が出ようとすると、女性は手をかざした。すると、零度は1歩も動けなくなった。
「何をするんですか!?忙しいんですからやめてください!」
「零度!一旦おちついたらどうだ?」
その声を聞くと、零度はへなへなっとへたり込んでしまった。
「なんで俺の名前を?」
「気にしないで!とりあえず、今のあなたではもう来れ以上いけないわ!」
「何言ってんですか?早く行きたいんです!」
「待ちなさい・・待たないと保険に入れてから樹海に放りこむわよ・・」
そのぎらんとした目に零度は恐怖し、話を聞くことにした。
「とりあえず、私があなたにEネルギーを送り込みます!運が悪ければ死ぬけど、運が良ければ絶大な力を手に入れるわ!」
「それで強くなれるんなら・・お願いします!」
「よろしい!でははじめるよ!」
女性は零度の背中に手を翳して、何か唱え始めた。・・・
−−−−−炎徒・流水−−−−−−
二人はゆっくりとした歩き方で相手に近づく。気がつけば蜃気楼が起きたように二人とも分身しているのだ。
「ふむ・・分脚か…なかなかいい動きだ・・でも!」
男がとっこむと、炎徒の体から血が噴水のように吹き出た。動脈に当ったようだった。
「影があるから意味が無いね・・」
倒れた炎徒の体がすうっと消え、上から両手を振り上げた炎徒が相手目掛けて打撃した!それをまともに食らった男は、一瞬怯んだ。そこへ容赦無く流水のナイフよりもチェーンソーよりも切れる刃状の水を一瞬のうちに振り、相手の頭を切り落とした。人造人間と言う事もあって、倒れると同時に、男の体は灰になった。
「どうやら残りは一人のようだね!どうする?」
がくがくと振るえる男の後ろから、手が出てきて、男の首筋に食いつき、一瞬で灰にした。二人は構えると、そこからはバンパイアのような姿をした男が現れた。
「どうやら貴方方は御強いようですね・・私は『本物の人間の血と生命力』が好きなのでございます・・どうやら食事の用意も出来てるようなので、御ゆっくりお楽しみください・・」
そう言って深深とお辞儀をすると、目つきが変わり、マントをひらひらさせて、瞬間移動のように炎徒の目の前に来た。しかし、炎徒はかまれる前に、瞬時に後ろにバックステップをしてかわした。
「流水!こいつ油断できないよ!総攻撃で行こう!」
「ああ!さっさと倒してドクターを抹殺するぞ!」
二人は一気に飛んで、Eネルギーを練り始めた。炎徒は五つの指に小さい炎を貯め、爪のような形にする。流水はボトルから水を出すと、体の周りに水の紐を出す。その力と共に、二人は急降下する。
「素敵だ!君達それぞれが奏でるレクイエム!ここまで美しい音は聞いた事が無い!・・でも、まだまだ何か足りない!だから今度は君達に叫んでもらおう!」
「うるさい!死ね!吸血鬼マニア!」
二人が地面に突っ込むと同時に大きな音と爆風が広がる。爆風が消えると、二人はしゃがんでいた。二人とも、「ぐう!」という苦痛に耐えている声を発している。吸血鬼は、天井の柱に逆さに立って爪についた血を味わうかのようになめている。そう、相手は一瞬のうちに攻撃を避け、二人に重傷を負わせたのだ。二人の苦痛の顔を見た吸血鬼は、ゾクゾクっと体をしならせる。
「いいよぉ!きみたちぃ!もっとその顔を見せてくれぇ!」
そう言うと、吸血鬼は爪で次々と二人の体に傷を付けていく。二人は防御するのが精一杯で、しゃがんで伏せているしかなかった。そして、二人が床に這いつくばるのを見ると、吸血鬼は冷たい顔をする。
「もう終わりなの?仕方ない・・じゃあ次でFIN(フィーネ)にするか・・もう飽きちゃったしね・・」
吸血鬼は飛んでくるが、その時炎徒は指を吸血鬼の後ろに指した。
「思い込みって・・激しいもんだな・・集中すると周りが見えなくなるって本当だったんだな・・」
「何をいまさら・・・ん?なんだ!私の体が溶けていく!何故だ!答えろ!」
「後ろを見てみれば分かる事だ・・」
流水は苦しみながら言った。吸血鬼が後ろをゆっくりと見てみると、大きな炎の球体が中を浮かんでいる。
「何でこの屋敷が暗いのか分かった・・吸血鬼は本でも、太陽が苦手と相場が決まってるからな・・」
「でも!何故浮かんでるんだ!・・まさか!」
「そうだよ・・複合したんだ・・中に流水の特別に造った水が少量あって、それに炎を混ぜ合わせたから、流水が操作できるんだ・・」
「でも・・・何故気づかなかったんだ?」
「俺達はお前に攻撃を避けられたんじゃない!避けさせたんだ!」
「まさか!あの攻撃は罠だったのか!?」
「終わりだ!」
流水が指を下に落すと、炎の球体が吸血鬼に落ちて、消え去った。二人は、勝ったのだ・・そう確信して、立ったときに、ドクターが拍手をして現れた。
「なるほど!良い戦いだったよ!でもネ・・シナリオでは君達はここで死ぬことになっているんだ・・この私によってね!」
その時!ドクターの体が巨大な生命体へと姿を変えた。そして、その体の真ん中についている、穴から大量のEネルギーが放出された!
「ははは!私の体には「Eネルギー増幅装置」がついていて、永遠に力は減らないし、死ぬことも無い!終わりだ・・・」
二人目掛けてEネルギーの塊は宙を高速で飛び、そして、激しい爆炎が起こった。
最終回「Eネルギー!!」
爆風と共に飛び出てきたのは、零度だった。零度は片手で今の塊を防御したらしい。炎徒は目をクリっと回してからゆっくりと零度の方を見た。
「零度・・なのか?」
零度は振り向いたが、冷たい顔をしてから、目を閉じて前を向いた。
「何故!?私のホムンクロスは完全のはず!それが何故こうもやすやすと・・」
「俺はもう電撃使いじゃない・・全ての力の源の力を持っている!」
零度はそう言うと、ドクターに向かって走り出した。
「くそ!もう一発だ!」
大砲のような音と共に何発ものEの塊が飛ぶ。しかし零度はそれを片手で全て防ぎ、軽々とドクターの前に行き、軽快に拳を何回も唸らせる。ドクターはなすすべも無く、大きな体と共に地面へ倒れる。流水と炎徒は零度に駆け寄った。
「すごいじゃないか!どうやってやったんだ!」
二人が声を合わせて行ったとき、二人のみぞおちに拳が入った。
「なん・・で・・」
ふたりはどさっと倒れた。その体を零度は館の外へと出した。戻ってくると、ドクターは再び立っていた。今にも切れそうに伸びきっている血管を浮き出させて・・
「この小僧!お前は死よりも苦しい痛みを与えてやる!この形態でナ!」
ドクターは体中に血管を浮き出させて、大きな唸り声を上げた。そして、あれだけの大きさの体が、どんどん縮小していくのだ。そして、大きな音が終わると、ドクターは零度と同じ大きさの体になっていた。
「この状態になったらお前は、もう毛すじほどの勝ち目も無い…」
ドクターは零度を思いっきり殴った。しかし、打撃の音は聞こえなかった。見てみると、零度の前で、手が消えているのだ。
「なぜだ!」
「俺の力は…物体をすぐに粒子に変える能力だ・・俺は、もう無敵だ・・」
ドクターは後ずさりした。それを冷たく見ながら零度は近づく
「やめてくれ!」
ドクターは必死にもがくが、次の瞬間、
大きな爆発と共に、館ごと吹っ飛んでいった。
・…そして、二人が気がつくとそこは病院だった。零度の姿はそこには無く、いるのは炎徒の母親と、流水の部隊の隊長だった。
その後、零度を見た者はいない・・
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2004/04/29(Thu)13:55:19 公開 / ニラ
■この作品の著作権はニラさんにあります。無断転載は禁止です。
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■作者からのメッセージ
微妙な終わり方ですいません・・でも、他に思いつかなかったもんで・・
今までこの話を読んでくれてありがとうございました!
技紹介!
Eネルギー:人間の奥底にある力の事を言う。性格によって力を変化できる(一回だけ)
EB:力を制御するアイテム。零度が破ったせいで、もうできません。
EG:力を使って防御する事。普通の50倍くらいは強度が増す。
練造:禁術で、Eネルギーを自分にあっている最強の武器に造りかえる。(制御は難しく、暴走しやすいため禁術となっている)
作品の感想については、登竜門:通常版(横書き)をご利用ください。
等幅フォント『ヒラギノ明朝体4等幅』かMS Office系『HGS明朝E』、Winデフォ『MS 明朝』で42文字折り返しの『文庫本的読書モード』。
CSS3により、MSIEとWebKit/Blink(Google Chrome系)ブラウザに対応(2013/11/25)。
MSIEではフォントサイズによってアンチエイリアス掛かるので、「拡大」して見ると読みやすいかも。
2020/03/28:Androidスマホにも対応。Noto Serif JPで表示します。