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『君と見つけた二つの夜空』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:白露
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僕は…この紅い海をずっと見ていた…
夕日に晒される紅い海…夕日が沈んでも、
ずっと観ていた……夕日が沈むと黒い海が顔を出す…
海に星が写って二つの夜空が生まれる。
一つは…今まで見てきた普通の夜空。
二つ目は。波に揺れている観た事無いような夜空…
二つの空が…僕の体を包んでいく…
いつまでも…いつまでも…
「で?こうなるのだ…分かったな」
僕は小学6年生の生徒です…まぁ…宿題もちゃんとやってて。
今やってる勉強だって普通に分かるし…まぁ…
何か皆に偉い…って印象付けられている様な感じかな…
塾も通っているし…
キーンコーンカンコーン…
「じゃあ。コレで授業を終わる…」
「起立・礼…」
学級委員の掛け声と共に教室が騒ぎ出す。
一学期の学級委員が僕だった…二学期も僕に入れてくれている人も居たけど。3票差で負けた。学級委員に成りたくないんだけどね。
で。三学期の学級委員。この子が僕の友達。
…って…僕の名前皆知らなかったっけな…
僕は。川下 鎮(かわしも まもる)。で
今学級委員に成ってる子が。水口 燕(みなぐち えん)。
僕が始めて会った友達。今も一杯友達出来ているけど、
一番遊ぶ回数が多いって言うような。友達…じゃなく…親友でもない…
一緒の家族みたいな…。
僕の親も。燕の親と話すし…
夜一緒に遊んだり…して…もう毎日楽しかった…
「鎮。今日は遊ぼう!」
「あ。うんいいよ!」
毎日の様に終りの会前になると遊ぶ誘いが燕から来る。
「何処で遊ぶ?」
「俺ん家きてよ。」
「いいよ」
中学校に入学するまで後一週間。部活も何に入るか決めているし。
今からでもわくわくしている。
「燕は部活何に入る?」
「え…あ…何に入ろうかな…でも!鎮?」
「さ…早く帰ろ!」
「あ…うん…」
燕は悲しい素振りを見せてから。少し頷く…
(鎮に…中学校違う所行くって…早く言わないと…な…)
いつもの帰り道。だけど今日は寄り道をする事にしました…それは燕と見つけた秘密の海。よく学校の帰りに寄り道する…
「危ないよ?鎮。」
「あ…うん。大丈夫…」
いつもの一本道。燕には、いつもより細く感じた…いつもより…すごく…すごく…
(やっぱり言わないと…鎮に…学校の事…)
そう思うと…胸が苦しくなって…物凄く切なくなって…
「ねぇ…燕…。何か言いたそうだけど? しかも…顔色悪いし…」
「いや…別に何も無いって…」
「そうかなぁ…」
(鎮は俺の事…心配してくれてるのかなぁ…)
「もうすぐだね…海…」
「う…うん…」
(これで…鎮と此処に来るのは最期かなぁ…)
「あれ…?此処って…?」
気付いた時には遅かった。道なんて道は無くなっていていた…
「道…間違えたかな?」
「あ…うん…多分」
あたりは木々のせいで暗くなっていて。いかにも熊が出そうな感じだった…。
ガサガサッ…と草の掻き分ける音がして。
下を見たら茶色くて細長いのが居た。
蛇。
「鎮っ…危な…」
ガブッ…鎮の足元を蛇が噛み付いていた。
この蛇は毒が無いから好かった物の。助けを呼ぼうと思っても。
人が来るのは考えられない
「鎮?大丈夫?」
「あ…ちょっと痛いけど…多分大丈夫…」
僕は、そういうと。燕を安心させるために、すこし笑った
「うわ…血…」
足元には。紅い物が流れていた。
「あ…コレぐらい大丈夫。」
「ちょっと座って?」
「あ…うん」
そういうと燕はポケットからタオルを取り出した。
「何でこんなの持ってる?」
「わからん…」
燕は鎮の足の傷をふさぐようにタオルを巻いた。
「さ…帰ろ?鎮…海…また明日行こうよ?」
「あ…そうだね…」
そういうと鎮達は来た道を辿って戻っていった。
するといつもは右に行く分かれ道が見えた…
「左来てたんだね…」
「そうだね」
小学校では色々な近道を発見してある。それを逆らったり。言ったりしていたら。この海へ続く道を発見した。
その後この海は鎮達の秘密基地になっていた。
「ばいばい。後で行くよ。鎮」
「うん。分かった」
そういうと燕は向こうへ歩いていった…
下を見ると燕に巻いてもらったタオルが紅く染まっている。
「洗って返そうかな…」
ガチャ。
家のドアを空ける
「ただいまぁ」
「おかえり。」
母親がすぐ返答してくれた。
「今日は燕来るから何かお菓子用意しといて」
「自分でしなさい」
「はぁい…」
返事をしてから手を洗って嗽して。お菓子の用意をする。
「暇だな…」
そう呟いてからベッドに倒れこむ
「お兄ちゃん?」
「ノックは?」
妹は、少し俯いて
「ごめん」
僕の妹。川下 愛美(かわしも まなみ)
「今日は…暇?」
「燕来る」
「ふぅん」
「どした?」
「別に」
愛美はそういい残してから鎮の部屋をさる
「おっかしな奴…」
また独り言を言ってからベッドの横に擱いてある棚に手を伸ばし。
ゲームを取る
ピコピコピコ…
一回ゲームの世界に入ってしまうと時を忘れてしまうものだ…
「鎮ー!燕君着てくれたよー?」
「あ…はぁい…」
タンタンタンタンタン…階段を下りる。
「よっ」
「おう」
「どうする?」
「まぁ…入る?」
「じゃ…そうするかな」
と言って僕の近くに来る燕の瞳は…何処か悲しそうな瞳をしていた。
「…燕?」
「何?」
「何か…変…」
そう鎮が言うと燕は激しく首を横に振る
「そんな事無いよ?」
(やっぱり…言いにくいよ…鎮…)
「燕?入れよ」
「あ…うん」
そうすると。燕はドアを潜る。
「おじゃまします。」
「ど〜ぞ〜」
「二階、行っといて。お菓子もってくるから。」
「あ…ありがと…」
鎮…
鎮…
ずっと一緒に居たい…
親友として…
ずっと…ずっと…
やっぱり…言いにくい…
一緒に中学校に行きたい…
タンタンタンタンタン
燕は階段を昇る
「………鎮…」
「…?呼んだ?燕」
「…いや…呼んでないよ」
「さ。早くゲームやろ!」
そういうと、テレビ台の下にある、ゲーム機を取り出して。スイッチを入れた
「あ…うん」
ピコピコピコ
「あ…負けた…強いな…燕は…」
「うん…別に…」
「なぁ!鎮!」
「ん?」
激しく感情が高ぶってくる。とてもじゃないけど…言えない
(クソッ…何でいえないんだ…鎮に…何で…)
「嫌…やっぱりいいや…」
「何?気になる…」
何気に鎮も追及してくる。
「いや…別に…他のゲームしよう?って…」
「ふぅーん…別にいいよ?やる?」
「あ…でも…いいや…帰らないと行けないし…」
「ふぅーん。」
カチッ…
ゲームのスイッチを消してコンセントを抜く。
「下まで行くよ。」
「ありがと」
トントントン…
階段を二人で下りる。
(結局…いえなかったな…鎮に)
(鎮に言ったらどんなこと言われるだろ…)
頭の中に色々な事を思う…
「燕…何か相談事あったら…相談しなよ?帰りから様子変だし…」
「ありがと」
「じゃあ…バイバイ」
「うん。バイバイ…」
僕は軽く手を振る。
「又明日」
「お邪魔しましたぁ」
ガチャ。
ドアが閉まる…
燕は自転車に乗りながら色々と考えていた。
(後…一週間か…言えるかな…)
「あぁぁ…一緒の中学校に行きたい…鎮と一緒に…」
友達だから…親友だから…
一緒の中学校に行きたい…
鎮と…一緒に。
「鎮〜晩飯〜」
「はぁい…」
トントントン
階段を下りる足音。
「カレー?」
「惜しい。ハヤシライス」
「ふぅん…」
「あれ?愛美は?」
「部屋じゃない?」
「居なかったよ?電気付いてなかったし…」
鎮は嫌な予感がしていた…もしかしたら…家出…とか…
愛美はいつも6時前には帰っていたし…
今日は機嫌悪かったし……
思い当たる節はたくさんある…
「ちょ…ちょっと探してくる!」
「あ…ちょっと待って…これ…」
「携帯?」
「愛美が帰ってきたら電話するから。」
「OK」
(ったく…どこいったんだ?愛美は…)
と思いつつ自転車に乗る。
シュウ…
耳に聞こえてくる風きり音。
鎮は何処から探すか考えていた。
(公園から行くかな…)
と…公園はかなり近い…
カシャ…
自転車のスタンドを降ろす。
「愛美〜?」
「あ…鎮…」
「燕…愛美見なかった?」
「うん。」
「じゃあ…他行くかな…」
「ま…鎮!」
「何?」
ドクドクドク…
心臓が高鳴る…
(言え…今なら…言える…鎮に…中学校の事…)
「中学校…さ…違う所行かなきゃならない…」
あたりは暗さを増していく…
「え…?」
「…中学校…違う所行かなきゃ成らない…」
どんどん暗さを増していく…勿論…二人の心も暗さを増していく
「何処の?」
「遠い所」
「だから…どの地区?」
この公園はもう暗闇…二人の心も真っ暗。
「地区じゃない…県…県単位…」
此処は大阪…
「滋賀へ…行かなきゃ成らない…」
「……何で…なんでだよ!」
「……ごめん」
「五月蝿い!なんで…なんで…」
鎮の瞳から零れる一粒の涙。
「じゃあ…俺は…帰るから…」
「待てよ!」
鎮は燕の服を掴んだ刹那。燕の顔を本気で殴る…
「ガッ…ま…鎮…」
「知らねぇよ!お前なんか!滋賀へでも北海道へでも何処へでも行っちまえ!」
泣きながら怒る鎮に公園の地面に座りこける燕。
「燕!お前…お前…」
(蹴ってやる!蹴って…殴って…燕を…殴って…)
「やめてよ!お兄ちゃん!」
「まっ…愛美?」
パシッ…
愛美は鎮の頬を殴る
「お兄ちゃんの馬鹿!家の人の都合なのに…そんな事…そんな事ッ!」
「五月蝿い!愛美!」
「やめろ…俺は…俺は…」
「何だ!俺なんてどうせ切ってすてられる仲だったさ!」
僕は何を言ってるか分からなかった
「お兄ちゃん!」
「愛美!お前は先帰れ。親が心配していたっ」
そういうと、僕は愛美に向かって殴ろうとした。
「嫌ッ!」
「もうやめろよ!鎮!」
ガスッ…
燕は鎮の腹目掛けて一発蹴りを入れた。
「何兄妹喧嘩しているんだよ…俺はどうせ消えて無くなるんだから…居なくても一緒だろ?どーせさぁ!」
「あぁ…あぁそーさ!お前は消えて無くなるっ!その程度さ!」
「あぁ…そうみたいだな…鎮とはもう会えないな。」
(何言ってるんだ…僕は――――。)
そんな事を二人思っていた。
「お兄ちゃん…」
「じゃあな!」
「あぁ!じゃあな!」
(クソッ…なに…何を…そんな…事ッ―――。)
二人…又同じ事考える
「帰ろう…愛美…」
「お兄ちゃんの馬鹿ッ!燕君に謝りなよ!明日!」
「何でだ?」
「家の人の都合何だよ?それなのに燕君をあんなにして!」
「うるせぇ!」
兄妹喧嘩…あまりしないのだが…今日は…
「お前一人で帰れよ!愛美!」
「分かったよ!」
(俺は…燕だけじゃなく愛美まで…火の粉振りまいて…)
夜…鎮と燕は一緒のことを思っていた…
(鎮…明日謝らないと…)
(明日…燕に謝っとかないとな…)
「…お…お兄ちゃん?」
恐々と話しかける愛美。
「あ…あのね…」
「分かってる…」
そういうが鎮は何が何だかよくわかっていない。
「本当…かな?」
「うん」
(何言ってるんだ…愛美…)
「じゃあ…ね…」
(教えてくれよ…何言いたいんだ?教えて…)
「うん…ごめんね。今日は…」
(そんなことじゃない…何なんだ…何が言いたいんだ?)
「じゃあね…」
ガシャ…
愛美は部屋のドアを閉める。
「燕に謝らないと…な…」
そう。独り呟いて布団を被る。
それから鎮は。夢を見た――。
「鎮ー何時まで寝ているの?」
「…うん…」
鎮はふと時計を見る。
「って…やっば…」
急いで制服に着替えて鞄を持って一階へ駆け下りるッ
「朝ごはんは?」
「いらないっ!」
咄嗟に返答する。ドアを急いで開けて自転車に乗る。
目の前には俺の妹、愛美が居た…
「久しぶりに…一緒に行こう…?学校。」
「ん?何だ…別にいいけど。」
僕は後ろで手を組んで。一歩一歩学校へ歩き出す。
「お兄ちゃん…?燕君にあや――。」
「いいだろ…その話は。」
僕は後ろから頭の後ろ、後頭部当たりに手を組む
「だって…」
「分かってる…分かってるって…謝るよ」
愛美は少し早く走って僕の方を見る、するとニコっと笑って又回れ右して学校の方に走っていく。
「お兄ちゃん!じゃあ早く行こ!」
「ま…待って!」
「嫌!」
そう一言叫ぶと学校に向かってスピードアップ。
「…………」
僕は少し呆れた顔を浮かべて愛美の方へ走っていく。
「こんのやろっ…」
僕はそう呟くと愛美の方に行って通学帽子を取って叫ぶ
「来い!愛美!」
そう一言叫ぶと僕は振り向いて学校の方へ走る
と。その刹那!愛美の上から電柱に吊っていた機械が愛美の頭上に落ちてくる!
「避けろぉぉ!愛美ぃぃぃ!」
僕は心の底から叫びますが。その叫びも空しく愛美は怯んで動こうとしません
ガシャァン――――。
愛美は手術を受け、成功する確率は五分で、もし成功しても車椅子の生活。悪かったら一生ベッドの上の生活、今日は、燕が滋賀に引っ越す事になっていた日である。
僕は最期の最期まで迷っていた。燕の方に行くべきか。愛美の方に行くべきか。
最期の最期まで――。
「あっ…あの…愛美ちゃんのお兄さんでしょうか?」
受付の方の看護婦が声をかけて来た。
「あっ…はい」
僕は結局愛美の方に行ってしまった。
かなり後味が悪い。あの初めて喧嘩した日から会ってないから。かなり…
「えっと。手術は成功しましたが。運悪く。電気が脳を破壊していた様で。話も儘成らない状況ですので…まぁ…少しは話せますが。とっても聞き取り難いですが。記憶喪失等の症状はなかったと思います。」
長い看護婦の説明が終わった。
「あ…はい…愛美に…会っていいですか…?」
「はい。どうぞ?此処の突き当たりにあるエレベーターに乗って4階に行ってください。そして。降りたら左右に行く場所がありますから。其処を右に。すると受付があるので其処の人に詳しく訊いて見てください。では…」
そういうと看護婦は受付の奥に入っていった。
「燕…最期に謝っとかないと…かなり後味悪いかな…」
そう思いながらもエレベーターは2階を指していた…その後。
ピーン…4階です
と、機械音がしてドアが開く。すると小走りで右に行った。
「あの…。川下 愛美の部屋は何処ですか?」
と、早々と看護婦に訊く
「其処をまっすぐ行って三つ目です。私は忙しいのでこれで…」
「ありがとうございます」
お礼の言葉を残して足早に言われた道を行った。
一つ二つ三つ…
名札には。川下 愛美の字
ガラガラガラ。とドアを開けて部屋に入る。一応個室になってある。
「あ…鎮…」
こちらを振り向く僕の親。その隣にはお爺ちゃんも居てた。
「愛美は?」
そう僕は言うと親は無言で頷いた
「愛美は大丈夫だから…燕君の所行って来な。」
「っ…」
目が潤む。瞳が涙で一杯になる。けれども流しては無い。
無言で部屋から出て。エレベーターでは無く。階段で一回に向かう。
走って病院から出ると。あたりは夕焼けで染まっていた。
僕は急いで自転車に乗ると。急いでペダルを漕ぎ出した。
今にも涙を流しそうな顔でペダルを漕ぎ出す。
「くそっ。」
そう呟くと。今にも涙が流れそうで怖かった。泣く自分が怖かった。燕が遠くへ行くのも怖かった。とても怖かった。
あたりはもう夕日が堕ちていた。そこらじゅうが暗くなって、その暗闇も怖かった。今鎮に衝撃を少しでも与えたら泣く所まで行っていた。
怖かった、親友をなくす事が。
燕の家に来ると。又泣きそうになる。
燕の家のインターホンを鳴らす。が、誰も出てこない
「くそっ…遅かったか?」
呟く。が家の前に紙が置いてあるのが分かった。
それは手紙で僕宛だった。
【鎮へ、この前の公園の出来事はごめん。謝るよ。
滋賀に行くって言っても中学校の時だけで。高校は鎮の家に近い所。大阪市立薪ノ下高校に行こうと思ってます。もしよかったら。来いよ!。
鎮。突然こんな。引っ越すなんて…本当にショックだったんだね。ごめん。
でも。高校になったら絶対会おうね!約束だよ!
じゃあ…長くなると思うけど。バイバイ。 BY:燕】
泣いていた。僕は…泣いていた…
「ごめん…燕…ごめん…」
泣いて…泣いて…涙が嗄れるほど泣いて…だけども此処でのんびりもしてられない事が分かった。愛美である。愛美の事が心配になってきた。ので燕の家から自転車を又漕ぎ出す。
「ごめんよ…燕…本当に…本当に…ごめん」
自転車のペダルを漕ぎながら呟く。
「燕…」
泣いた。鎮は初めて、人の為に涙嗄れるまで泣いた
もう…泣かないって決めたのに…絶対に―――。
病院に着いた鎮はまずエレベーターに乗って愛美の部屋に行こうと考えた。
ガラガラガラ、と愛美の部屋のドアを開ける。
「お…おに…いー…ちゃあぁん…」
愛美が一生懸命話しかける。
「愛美っ!愛美!」
僕は心の底から泣き叫んだ。
人生の悪戯は小六の少年の心を激しく揺さ振った。
コレは…偶然が作った悪戯であって。決して電柱が悪いわけではない。
燕の親が悪いのではない。
公園で喧嘩していなかったら。こんなに泣かなかった。
愛美が不慮の事故に成らなかったら。こんなに泣かなかった。
だけど…過ぎてしまったのはしょうがない。
これは。鎮の幸せの前触れだったのかもしれない。
けれど。鎮の心は絶望感で満ち溢れていた。
その後川下家の家は火事にあった。
鎮以外は全員死亡と言う大惨事だった
家は全焼。
帰る場所を無くした鎮
鎮は独りぼっちになった。
たった独りになった。
あの時怖かったのは。こうなる事が分かっていたのか。それとも。
大親友が居なくなるから怖くなったのか。分からなかった。
怖い。
だけど。生きていこうと思う、それが。僕の運命だから。
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2003/11/25(Tue)15:38:13 公開 / 白露
■この作品の著作権は白露さんにあります。無断転載は禁止です。
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■作者からのメッセージ
御久しぶり。白露です(存在感超薄)
…久しぶりです。
皆さんのレベルが、高いですから…少し、面白く書こう。書こう。と意気込むのですが。中々出来ません。向いて無いのでしょうか…
いやいや、諦める訳にはいきません。(?)
皆さん。アドバイス下さい(暇なら…でいいですから)
この作品に付く。批評、苦情、できれば感想が、ありましたら。宜しく。です
では、運がよかったら又会いましょう。
作品の感想については、登竜門:通常版(横書き)をご利用ください。
等幅フォント『ヒラギノ明朝体4等幅』かMS Office系『HGS明朝E』、Winデフォ『MS 明朝』で42文字折り返しの『文庫本的読書モード』。
CSS3により、MSIEとWebKit/Blink(Google Chrome系)ブラウザに対応(2013/11/25)。
MSIEではフォントサイズによってアンチエイリアス掛かるので、「拡大」して見ると読みやすいかも。
2020/03/28:Androidスマホにも対応。Noto Serif JPで表示します。