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『黒の大陸 W章 「疑惑」』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:Rue
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光慈と仁は第6居住区に駆けつけた。
すでに7、8人の兵士が、
住民の避難と救助にあたっている。
光慈は近くの兵士に聞いた。
「狂暴化した奴は何処だ!?」
「この奥だ!気をつけろ!
何の動物かは確認できなかったが、手強いぞ!!」
「わかった!」
2人は奥へと走っていった。
両脇の壁は蜂の巣のようになっている。
それは間違いなくライフルの痕だ。
「流れ弾に気ぃつけや!」
「ああ!」
その時、
突然2人の目の前の壁が崩れた。
「大丈夫か!?」
「ああ!大丈夫や!」
「でも困ったな・・・。道が塞がったぞ。」
2人は辺りを見渡した。
すると、左手のほうに古びた扉がある。
しかし、ケーブルが絡まって開かない。
「光慈、これ使え!」
光慈は1本のナイフを受け取った。
「これは・・・、お前の親父の形見だろ?」
「あほ!形見でもなんでもナイフはナイフや!
はよせぇ!」
「わかった!」
光慈はケーブルを切り裂いた。
古いナイフなのに良く切れる。
毎日手入れをしているようだ。
そうこうしている間に扉が開いた。
「いくぞ!」
2人が中に入ろうとしたその時、
凄まじい音とともに銃弾が飛んできた。
2人は間一髪でかわす。
「待て!俺たちは人間だ!」
しかし、轟音は鳴り止まない。
「やめろって!」
「何か様子がおかしいで・・・。
まさか・・・!」
「奴ら・・・、感染者か!?」
一瞬、銃声がやんだ。
2人はすぐさま中に入る。
『感染者はたとえ人間であっても駆除せよ』
2人の頭の中で、
特殊自衛隊の大原則がこだまする・・・。
目の前の煙がはれていく。
その先には人のような影・・・。
2人は息をのんで銃を構える。
影の正体が徐々に明らかになっていき、
ついに姿をみせた。
「さ・・・猿!?」
そこにはライフルを握った猿が立っていた。
「なんだよ、驚かしやが・・・。」
光慈が言い切る前に、銃声が再びこだまする。
光慈の右腕を銃弾がかすった。
「あほ!油断すな!
猿は猿でもあいつライフル持ってんねんぞ!」
「ああ、すまん。」
「傷は大丈夫か!?」
「ああ、問題ない。・・・いくぞ!」
数時間後。
2人の活躍もあり、今回の騒動はおさまった。
しかし、この後起きる悲劇を、この時誰も知らなかった・・・。
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2003/11/09(Sun)23:00:03 公開 / Rue
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■作者からのメッセージ
ども。前にも同じのをつくっているんですけど、名前が半角ですっきりしないんで、つくりなおしました。でも何故か前のが削除できないんですけどね・・・?
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