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『一つの小隊の戦争2』 ... ジャンル:未分類 未分類
作者:神林 薬局
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そして、夜が来た・・・・・・。
静かで・・・・、鳥の鳴き声しか聞えない・・・・。
夜が一番危険だということは、百も承知だ。
一人、1時間交代で見張りをすることになっている。
・・・・・、だから「降伏小隊」と呼ばれるかもしれない。
ふつうなら、夜、兵士が全員起きているもんだが・・・。
「隊長!交代だぜ!」
「もう、そんな時間か・・・・・」
「さっそく、いい夢を見よぉ!!」
「・・・・・ふぅ〜・・・冷えるな」
俺はふと、星空を見上げた。そして、明かりの
ことを考えた。いかにも、ロマンチックな光景だが、
戦争に恋などという、感情は示してはいけない・・・。
俺は、まだ小隊の隊長になって1年経つぐらいだ。
まだ、ぜんぜん経験など無い。先輩に聞くと、小隊長は・・・
もっとも、酷い思いをするらしい・・・・・。
意味が・・・・・わからなかった・・・・・。
「ん?・・・・・・雨か・・・・」
一樹の言うとおり、雨が降ってきた。最悪だ・・・。
舌打ちをしながら、テントの前にしゃがむ。
突然、小便がしたくなった・・・・、しょうがなく、
少しテントを離れて、見まわりついでにそこで立ちしょんした。
ふと、横を見ると、けっこう大きな池があった。
池をじっと見つめた・・・・。雨の一粒、一粒が池に
入っていく・・・・。じっと・・・見ていた・・・・。
俺は・・・・・、腰にある銃を手に持って、静かに、
池の水面の下を見た・・・・。そこには・・・・・
バァアーーーーーン
銃声と、共に、あちこちから銃声が聞えてきた。
最初に撃ったのはおれだ。水面に敵が隠れていた。
そして、そこをすかさず撃った。・・・・・。
水面に、敵の兵の体が浮いてくる・・・・、池は
しだいに赤く染まっていった・・・・。
俺はテントへと、猛ダッシュした。心配してなくても、
俺の小隊員は、すでに、銃撃戦に加わっていた。
大きな倒れた木を盾にして、銃撃戦を繰り広げていた。
俺も、木が倒れたところに、向かった。
だが・・・、弾の一発が俺の足に当たった・・・。
転がりながらも、なんとか木のところについた。
「隊長!大丈夫ですか!?・・・まだまだ傷口は浅い
っすよ!」
「これなら、30分はまだ持つ。隊長、それまで
こらえてください」
「ぐぅ!!・・・・だ、大丈夫だ・・・」
だが、敵の方が武器の性能も、数も多かった。
次々と、仲間の悲鳴が聞える・・・・。爆発の音が
聞える・・・・。一樹の手を見ると、震えていて、
銃を持つだけで、精一杯の様子だった。
「一樹、大丈夫か?・・・・」
「大丈夫ですよ・・・大丈夫ですよ・・・・
俺達の小隊は、あんなふうになりませんから・・・」
震えた声で、俺に反応する。そして、俺はあたりを
見まわした。すると、少ししたところに、がけがあった。
俺は、手に手榴弾を持って、仲間に言った。
「こいつを投げたと同時に、あのがけまで走って、
飛び降りるぞ!」
「無理だよ隊長!何mあるかもわからないのによぉ」
「大丈夫・・・・・・・いける・・・・・」
「ここで、死ぬわけには・・・・いかないよ・・・」
仲間の目が、俺にイエスかノーに答えていた。
そして、手榴弾を敵の所に投げた。それと同時に、
全員走りだした。重い荷物と、硬いヘルメットをかぶって。
そして、最初に俺が飛び込んだ。思ったよりも高くは
なかったが、波は荒く、最悪のコンディションだった。
そして、俺の体は・・・・海へと投げ出された・・・・。
どれくらいたっただろうか・・・・、眩しい太陽が
俺を照らす。横を見ると、元気に動く3人の姿が
あった。どうやら、俺以外、みんな無事だったらしい・・・。
どうやら俺は、足の骨を骨折したらしい。元々、
足に、銃の弾が入っていることを思うと、情けなく思った。
足を見ると、ちゃんと、包帯も固定もしてあった。
「なぁ・・・・・・おまえら・・・・」
「隊長!!!起きたんですね!」
「やはりパソコンが無いと、確率がわからんな」
「・・・・・・よかった・・・・・」
「他の小隊は?・・・・」
すると、3人はだまって、俺をおんぶして、さっきの
戦場の地へと戻った。・・・・・・・そこには・・・
俺達が、見てはいけないものがあった・・・それは・・・、
仲間の全滅・・・・いや、それが酷いんじゃない・・・・、
全部の小隊が白旗をあげているのに、全員殺されていた・・。
俺達の小隊だけが生き残った・・・・。俺達の
・・・・4人だけで、この島を制圧できることは
無理だろうか?・・・・、俺は、無償に怒りたく
なった。・・・・・。そう、俺らは、許されない行為の
前に、してはいけない行為をしてしまったからである。
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2003/09/16(Tue)21:08:32 公開 / 神林 薬局
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