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こんにちは。考えれば考えるほど、難解だなあと思えてくる作品なのですが、単にぼくに教養がないだけかもしれません。というのも、「白い鳥」の意味がわからなかったのです。異国に憧れる白い鳥を主人公にした説話なり詩なりがあるのかなと思ったのですが、そういうことではないのでしょうか。あるいはメレの「わたしは、わたしが何者であるかを知りたくて、早くにここに来たんだ。」というセリフから、もしやゴーギャンがタヒチで描いたという絵と関係があるのでは、というところまで考えてみましたが、結局よくわかりませんでした。白い鳥を死んだ人(の魂)に見立てるのは日本にもある思想ですが、それとはまた別なのか……。とりあえずわからないことは置いておきますね(笑) 教えていただけると幸いです。 名も知らぬ遠き島より、の詩もあるように、日本人は南の島に対してある種の懐かしさを感じるようです。それを意図して書かれたのかはわかりませんが、ぼくはメレやその故郷に対してエキゾチックさよりもそういう懐かしさを感じました。メレの「わたしは、わたしが何者であるかを知りたくて」の言葉も相まって日本人の起源論なるものに思いを馳せたりもしてみたのですが、どうなんでしょうか。学説はともかくとして、そういう文化的思想的な背景を感じることができたという点で、深みのある作品だなあと思いました。人種についてのいろんなお話も出てきますし、やはり意図してのことなのでしょう。 読みこめていないゆえの勘違いもあると思いますが、気になったところを何点か書いてみます。まずメレとシュンの関係を知ったあとでは、二人とも几帳面であるという共通点をあれほど強調していたのはどうしてなのだろう、と思いました。ミスリードなのでしょうか。 また、いくつか伏線らしい描写があって気にしながら読んでいたのですが、オーストラロイド云々の話と日本人チックな仕草の話は、後半の「謎解き」で回収され、納得できました。しかしシュンが日本料理を出したりわざわざ「上座」だと断って座ったりするのはどうしてだったんだろう、と疑問が残ります。 これは些細なことですがシュンは「有名国立大学」のあたりの生活事情に詳しすぎないか? と感じました。さすがにそれは住んでないとわからんだろう、というような情報が多いような気がします。でも、このあたりの描写は読みながらにやにやしてました。地名は出さないまでもちゃんと舞台は想定されてますよね……? アイランドは行ったことないので行ってみたいです。いや、でもこれは架空の町として読んだほうがいいのかなあ。どこのことかわからないまま読む人もいると思いますし。 長くなってしまったのでこのへんで。最後にもう一つ質問なのですが、メレの褐色肌は単純に人種の差と見るべきか、それとも萌え要素も兼ね備えていると見るべきか、どちらなんでしょうか。またメラネシア系妹という設定はめずらしいのでしょうか。そのへんの事情にはうといので、よければ教えてください。 | |||
ゆうら 佑 | |||
ゆうら 佑様、感想ありがとうございます! 僕の書いた拙い文章からたくさん考察していただき恐縮です; うーん、本当に素晴らしい考察だなあ。僕なんかにはもったいないくらいの(笑)。貴方のこの話に対する疑問点についてですが、答えはそれぞれの読者様の中にあるというのが僕の考えです(つまり正しい答えなどない。読み手が「こうだ」と思うなら、そう受け取ってもらって構わない)。書き手である僕が答えを書いてしまうことで、読者様の想像する幅を狭めてしまうということもあるかと思いますし。ただ、僕がこの文章の読み手になった場合はどう考えるかということなら何とか答えられるかもしれません。 白い鳥に関しては、死んだメレの母親のことではないかと思います。この文章の主役って、実はメレの母親なのですよね。名前も記述されておらず、まともな台詞すらないけれども、お話の軸は彼女の見た物を十四年のインターバルをあけて収集・再構成するというものなのです。白い鳥は外国に対して幻想を抱いていたのです。この文章のタイトル、『白い鳥の幻想』とはそういうことで、鳥は海を渡って、幻想をその目で見る前に死んでしまった彼女のことを指しているととれるのです。メレの白いスーツケースは母親のお下がりで、彼女が白い服を着ているのは、大好きだった彼女の母親も海を渡ってきた時そのような服を着ていたからなのです。 白い鳥は死ぬ前に子供を残して、彼女に『生命力』を託しました。もう一度空へ飛び立つ力ですね。最後の飛行機は、白い鳥の子供であるメレが空へと羽ばたく様を暗示していると受け取ることができるのです。 また、この文章から懐かしさを感じ取っていただけたのなら幸いです。エキゾチックって言葉、なんか弾けるような、わくわくするような、そんな響きを持っていますよね。だけど、僕は異国情緒よりも、名状しがたいセピア色の何か(なんじゃそりゃ)を想像してもらえるよう、舞台や登場人物の性格を選びました。絶景スポットも基本的にその基準で選びました。国際的な港町であるこの話の舞台なのに、日本風の商店街や、神社、谷の下に広がるお墓といった全然国際色の無いものばかり出しました。街の良いところ全部無視したような選択ですな; 元町の中華街とか出そうか考えたのですが、僕の中のイメージと違ったので結局止めちゃったのです。 几帳面という共通点ですが、僕は人が深く結びつくときには、性格の根底が似通っている(似通っていてほしい)と考えていて、それが前に出た結果です。シュンは完璧主義者で他人と共同生活を送るのが難しい性格、メレも自分で何でもどんどんやってしまう性格なので、普通に付き合う分はともかく一緒に生活していると「こいつ(メレ)は俺の事を必要としていない」と相手は感じてしまうのです。というか、実際そうです。メレは基本的に何事においても自分の中で完結してしまっていて、他人を必要としていません。そんな彼らは、実は根本が同じなのです。自分がもう一人いるようなもので、自分の事が大好きな二人は、お互いを自然と受け入れてしまうのです。 シュンが上座に座ったり、人種が違うメレに対して癖の強い日本料理を出したのは、彼が彼女を拒絶しようとしたからです。端的に言うと嫌がらせ。自分と同じ位置にいる人間だと思っていなかったからなのでしょうね。出てきた料理には、僕の知り合いが食べられなくて残していた物がふんだんに詰め込まれております(笑)。 シュンは王子公園の近く住んでいる人間で、隣町のスポットくらいは散策して知っているという設定(友達がいないので、暇な時間を潰すと言えば散歩くらいしかやることがない)なのですが、ちょっと不自然だったでしょうか。でも出てきた絶景スポットは結構有名だと思うのです。よくカップルとかが集まる場所ですし、六甲山に上るなら途中通りますし。架空の町として読んでもらっても良いと考えています。多分、実際の地理を知らないと読めない文章にはなっていないと思うので……(なっていたらごめんなさい)。 メレの褐色肌について、もちろん萌え要素も兼ね備えています! 僕は褐色萌えの人間ではなかったのですが、新たな境地に至るためにヒロインを彼女にしました。とはいえ、この作品でチャレンジする必要はなく、金髪の女の子でも良かったのですが、「今どき金髪の美少女で釣ろうとするなんて古い!」と宮崎駿が言っていたのでやっぱり褐色っ子にしました。結果は……褐色万歳教に入信しちまいました(笑)。これからも健全な男子達に向けて魅力あふれる褐色娘を書いていきたいと考えています(笑)。 ラノベに関しては、褐色というジャンルはあまり開拓されていないと思います。アニメ化されたラノベ作品はだいたい色白の女の子がメインヒロインだと思います。褐色はちょっと嫌だなあって思っていらっしゃる方は多いようです。可愛ければ何でもよいと思うのですがね(笑)。 読んでいただきありがとうございました。またよろければお付き合いください。貴方の小説の更新分も後ほど読ませていただきたいと思っています。 | |||
ピンク色伯爵 | |||
すみません。生活事情に詳しかったことについて、Gのことは知識として知っているでしょうし、コンビニがない、走り屋のコースになっている等は散歩していたら結構分かることじゃないかな、と。でもちょっと不自然でしたかね。修正したいと思います。見当違いなレスをしてしまって申し訳ないです; | |||
ピンク色伯爵 | |||
いろいろとお答えいただきありがとうございました。タイトルの「白い鳥」がメレの母親を表わすであろうことは見当がついたのですが、それがどうして「白い」「鳥」なのかと考えていまして……。少しヒントを与えていただけたような気がします。 生活事情については、おっしゃる通りGなどのことでした。わかりにくくてすみません。修正されてより自然になったと思います。 | |||
ゆうら 佑 | |||
伯爵こんにちは、ご無沙汰しています。 投稿されてから日も経っていますし、今さらの感もあるのですが、せっかく読ませていただいたので足跡的に感想を残しておくことにしました。 文章については、さすがに一昔前の伯爵さんの作品とはもうレベルが違って、充分良く書けていると思いますし、突っ込むところはさほどありませんでした。 ただ、小説としてのバランスというか……理屈っぽい部分(うんちくを含め)と、萌え要素と、最後の謎解きめいた終わり方が、それぞれどうもうまく噛み合っていないような印象を受けてしまいました。特に萌え要素、どうも無理にサービスで大量投入しているような感じがしてしまうんですよね……。そのせいか、登場人物たちが現実の人間とはかけ離れた人工的なキャラクターであるように感じられました。 まあ、僕はいつも言ってますようにラノベ系には疎いので、あんまり参考にならない感想かもしれませんね。 とにかく、伯爵の実力がどんどん伸びていくのを楽しみにしつつ、また次回作をお待ちしたいと思います。 | |||
天野橋立 | |||
天野橋立様、感想ありがとうございます! お久しぶりです。いつ以来でしょうか。クリスマス以来……? 半年ぶりくらいになるのか……! 時間が流れるスピード増してないですかね。僕がこの掲示板に来たばかりの頃は半年が物凄く長かったような気がします。 最初に天野様に感想をいただけた時のこと、今でも覚えています(笑) 天野様を苛立たせてしまったんですよね、あのとき。確か「ゾンビから主人公が逃げ回っているばかりでつまんねーぞ」と言われた気がします(笑) 貴方の感想で目覚ましビンタ食らったような衝撃を受けました(笑) 以降毎回びっくりしていると思うのです。貴方が僕の書く話に付き合ってくださる限り、それはこれからも変わらないのかもしれません。 今回も小説のバランスがおかしいとのご指摘に衝撃を受けました。なるほどなあ。もしかしたら僕の感覚が狂ってきているのかもしれません(元から狂っていたかもしれないことは否めませんが)。そうだとしたら、割と深刻な問題ですね; うーん、まあ考えても仕方ねえことだな。ただ、意識だけはしておきます。天野様は文章全体に流れる雰囲気のようなものがちぐはぐでおかしいとおっしゃっているのだと思うので、もし次にお話を書くことがありましたら、そこのところに気を配って、きっちり貴方が世界に入り込めるよう努力したいです。 文章を書くことに熱中できなくなっていたのですが、何かに気付くことができたかもしれません。ありがとうございました。またよろしければお付き合いください。ピンク色伯爵でした。 | |||
ピンク色伯爵 | |||
初めまして、海海(みみ)です。拝読させていただきました。 とにかく、一読させていただいて、文章が巧い! というか、表現したいことを端的に書けている! と感動しました。萌え要素も含め、「これならお金出してもいいなぁ」などと不謹慎なことを思いました(苦笑) ただどうしても、中盤の主人公の推理の場面が説明臭く感じられて、それは作品の構成上仕方ないことだとは思うのですが、もう少し文量を使って伏線と文章が自然と噛み合うようになされば更に作品が輝きを増すと思いました(偉そうですみません)。 主人公の性格とメレの性格の合致とか親父さんの温情とか(一物とか)、要素が盛り沢山で面白かったのは事実です。あと、いい味出してるなぁ、近藤、とか思いました。 今後の作品にも期待させて頂きます。ありがとうございました。 | |||
海海 | |||
海海様、感想ありがとうございました。 「お金を出してもいい」という言葉は個人的に一番嬉しい評価です。これからもそのような言葉をいただけるよう、より一層精進していきたいと思っています。 中盤の主人公の場面で説明臭さを感じたということについて、これは僕の構成ミスから来ているのではないかと考えています。当初の予定ではこの小説を長編で書くつもりだったのですが、時間が取れず、このままでは執筆のモチベーションが下がってしまうと危機を感じ、短編で構成して一晩で書き上げたのです。本当はメレと主人公がメレの母の「宝物」を掘り起こしていくシーンがかなり長くあって、途中メレと母親の回想シーンなども挟むつもりでした。読者の皆様も一緒に推理していただけるようにして、ミステリジャンルで投稿するつもりだったのです; その辺りをばっさりカットして、圧縮して短編にしているのですよね。それで主人公が超絶長台詞を披露しちゃっているのです。なんてこった(~_~;) ただ、それでもやりようによってはきちんと圧縮できたはず。書き上げた時は一応満足していたのですが、こうして時間を置いてみると色々もったいないことをしたと感じております。次回作を上げるなら、失踪覚悟で長編書こうかな(おい)。構想自体はあるので、何とかなりそうではありますが、どうでしょうね……。 面白いと言ってくださりありがとうございます。非常に励みになります。良ければまたお付き合いください。ピンク色伯爵でした。 | |||
ピンク色伯爵 | |||
はじめまして。少し前から、こちらに読者としてお邪魔しはじめたssbirdと申します。 小説雑談板で、小説の書き方や魅力的なキャラクターについてのピンク色伯爵さんの書き込みを読ませていただき、自分でも色々と考え、楽しい時間を過ごすことが出来ました。そして今日、サイト内を見て回っていたところ、最近投稿された小説がこちらにあることに気づき、少しでもそのお礼になればと書き込みさせていただいた次第です。 小説を読ませていただいて、「自分の全てをかけて夢を追いかけたのに、それはただの幻想だった」と気付いてもなお、自分は愛されていたのだと娘に言い聞かせるメレの母親が悲しく、心に残りました。 主人公の性格では、「父親の莫大な遺産が絡んでくるから、相続の可能性のある妹を懐柔する」という、若干腹黒い面が面白かったです。褐色妹系のエロ本が落ちていて、主人公が悪意を感じたという部分には、読んでいてくすっときました。 メレの描写では、「沼地の奥に誘おうとする悪い妖精みたいに右へ行ったり左へ行ったりする」という表現が素敵で印象に残りました。また、最後の「白い鳥のような飛行機が、空に向かって飛び立つのが見えた」という一文があることで、清々しく読み終えることができました。 これだけだとあまり参考にならなそうな気がしたので、掲示板で話題になっていた、キャラクターの魅力について考えながらもう一度読み返させていただきました。 レスのほうに「メレは基本的に何事においても自分の中で完結してしまっていて、他人を必要としていません」とあったので、読み違えたのかもしれませんが、メレには、「1人ぼっちになるのが不安で、肉親と思しき相手に好かれようと少々ずれた頑張りをしてしまう、頭のいい子ども」という印象を持ちました。 健気で可愛いと感じましたが、少々「いい子」すぎて印象には残りにくかったかもしれません。人間くさい欠点が見当たらないために、感情移入する隙がないというか。 他の方がコメントで「人工的なキャラクターであるように感じられる」と仰っていたのはそのあたりなのかな、と思いました(盛大にずれていたらすみません)。 個人的には、「現実の人間をモデルにキャラクターを作る」際に必要なのは、その人の特徴的な部分を抜き出して強調する作業なのかなと思っています。 特徴的な動きや声など、失われてしまう情報量が多いためか、現実の人間の外見をそのまま写し取れるはずの写真でも、ひと目見ただけではその人だと分からない場合がありますが、その点、似顔絵やものまねは、対象の人物をデフォルメして特徴を際立たせているから伝わりやすいのだろうと考えます。 モデルが特にいない場合でも、肌の白さや、肌の褐色を強調してみたり(足の裏の白さにどきりとした等)、別の萌え要素を追加してみたり(実は腹黒い、時々変なカタコトが入る、朝起きたときの寝癖が芸術的、等)、細々と書き込んでいくごとに、そのキャラクターの個性、いきいきした魅力が出てくるような気がします。 (括弧の中はただの例(私の個人的萌えポイント)であって、そのままメレに当てはめたら、ということではないですので、メレらしく改変したり、聞き流したりしていただければと思います) そんな風に、作者が「それがこのキャラの特徴的な部分だ」と思うエピソードを入れていくことは、キャラの魅力を表現する一つの方法かなと思っています。 その際、キャラの長所だけではなく駄目なところも書くと、人間味のある血の通ったキャラクターになって、読者に愛されるのかも、という気がします。 欠点のない完璧に近いキャラクターを魅力的に書く方法については、きっと色々あるのだと思いますが、これという方法が思い浮かびませんでした。少女漫画の憧れのキャラや、少年漫画の師匠的な立場のキャラのように、普通にはできないことをさらっとやってのけたり、ここぞというポイントで余裕のある優しさを見せたりすると魅力的に見えるのかなと、おぼろげに今思いました。 以上、「自分はこうしている」ということを色々書きましたが、そうして類型化せず、2人のキャラクターが同じ事柄に対して別の反応をする、その差を丁寧に描いて特徴を描き出す、等の方法もあると思います。 上手くまとめられず、長々と失礼しました。何かの参考になれば幸いです。 | |||
ssbird | |||
ssbird様、感想ありがとうございました。 貴方がおっしゃりたいのは、 @ キャラを作る際特徴的な部分を抜き出すのがよい。 A その時、長所ばかりでなく短所も書くのがよい。 B 『白い鳥の幻想』では、メレに短所が描かけていないため魅力が伝わらなかった。 ということで間違いないでしょうか。抜けている、理解が誤っているところ等ありましたら、こちらが気づき次第対処していきたいと思っています。 キャラクター作成について指摘された点に関しましては、おっしゃる通りだと思います。僕はまだまだ修行中の身。満足に話を書く力も持っていません。キャラクターに関してはいつも頭を悩ませていることで、貴方のレスを読んで非常に感銘を受けました。僕はメレの事がとても好きで、可愛いと思って書いていたのですが、残念ながら、知識不足、経験不足、技術不足のため、それは伝えられなかった様子。『ssbird様の言う欠点』を描写していれば、貴方をこの物語の奥底に引きずり込むことができたのかもしれません。残念無念です。機会があればリベンジさせていただきたいです。 ところで、つらつらと行間をよみますに、キャラクターを描く際に貴方が特に重要視されているのは「欠点を書くこと」「萌えポイントを強調し追加すること」のようですね。なるほど、すると、ssbird様は感覚的に小説をお書きになっている方なのですね(感覚型、計算型って単語は、あの記事読まれたのなら理解していただけると思います。akisanが言い出したんだったかな)。僕にはそういう感覚がなくて、とても苦労しました。 貴方は、例えば、ゲームの主人公のステータスを見て、その主人公の人となりを想像できる人なのかもしれない。STRが著しく低く、INTが著しく高いなら、「体に障害を持った魔術師なのかな」程度ではなく、さらに踏み込んで「だからどこか偏屈で、なかなかお近づきになれない」まで自然に考えられる方ってことですね。うらやましいなあ――僕もそういう才能を持っていれば楽だったんですけどね。 完璧に近いキャラクターを魅力的に描く方法と書かれていますが、貴方は、例えば人を好きになるとき、その人のステータスを好きになるのでしょうか? 料理ができて、頭が良くて、運動ができて、冗談を言える教養があって――確かにそれも一つの要因だとは思いますが、やっぱりメインじゃない。付属品に過ぎないと思うんですよ。そうじゃなくて、究極的にはその人の内面を好きになるものなんじゃないかって思います。あ、小説の中では、ですよ。現実では収入と学歴と身だしなみだと思います(泣) 『君は淫らな僕の女王』って漫画があります。酷いタイトルですが、内容はとても面白い(エロマンガじゃないです。ヤンジャンはエロマンガじゃない(殴))ので、興味があれば読んでみてください(笑) この漫画では、ヒロインが超高スペック(しかしド変態)なのですが、その彼女が主人公に、「あなたは私のスペックが好きなの?」って聞くシーンがあるんですよ。これね〜、物書きなら結構ドキッとする言葉ですよね〜。そういや、俺の書く小説のヒロインって、俺の理想をこれでもかってくらい詰め込んだけど、そういうスペックを除けば、彼女の魅力って存在するんだろうかって。結局理想を詰め込んでも、それが万人に受け入れられるかと言うと、そうじゃないわけで、むしろ大半の人には受け入れられないわけで、スペックに恋してもらえる可能性はすごく低いんですよね〜。そうじゃなくて、「こいつは本当にイイ奴だ」って思わせないといけないわけで、それを筆先ににじませないと、張りぼてのヒロインになっちゃうんですよね。作者の岡本倫にそういう意図はあったか分かりませんが、昨今のヒロイン事情を鋭く批判した内容になっているんじゃないかと思います。売り物になっている以上は、売り物になっているだけの理由があるのでしょうが、キャラクターという面だけを見れば、これどうなんだろうって思うときは確かにありますよね。僕のような若造が偉そうに批判できることじゃありませんが。 話が少しそれてしまいました。少女漫画の憧れのキャラにせよ、少年漫画の師匠にせよ、そういう憧れ的な描写の後に、必ずその人の本当の人となりが描かれていると思うのです。それを読んで、読み手は「○○君やっぱかっこいいなー」「××師匠イケメン〜!!」ってなると思うのです。貴方は欠点から人となりを推測することに慣れていらっしゃるから、欠点が無いと迷われるのだと思います。欠点はあくまでステータス。その人の人柄とは直接的にはつながらないのではないかと思います。『難しい事をさらっとやってのける』のはスペックで、それに読者が反応したということは、その人のスペックに憧れてくれたということ。『ここぞというときに余裕のある優しさを見せ』るのは書き手の誘導で、そうすることにより読者に「こいつは安心感のある頼れる男なんだゾ」って印象付けているってことですね。後者はその人の人柄にもつながってきそうです。『二人のキャラクターの対比』はとてもやりやすい手法で、書いているときはいつも意識しておかないといけないことですよね。体の調子が悪いときや、筆が乗らないときは、こういう細部がおろそかになってしまって、あとで読み返して面白くない文章になっていることが多い気がします。意識せずに書けるまで経験を培えば良いのですが、そんなもの僕には無いですから(苦笑) さて……非常に長い返信のうえ、何が書きたいのかよく分からん駄文になってしまったようです(笑)。キャラクターについては、これからもずっと悩み、考え続けることなんだろうと予感しています。これを感覚的に処理できないところが今の僕の限界なのでしょうが、限界が見えるからこそ、限界もこえられるわけでして。 小説を書くということは奥が深いです。日々精進。これしかないのだと思います。これからも頑張っていきたいと思っています。 非常に参考になるレス、ありがとうございました。また、あの長文記事にお付き合いくださりありがとうございました。後半は自分のブログでやるべき内容でしたし、門のたくさんの方を巻き込んで、しかも途中で投げ出すように打ち切りしてしまっています。この場を借りて、僕のレスの部分にかんして、お詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。 よろしければ次回作もお付き合いください。ピンク色伯爵でした。 | |||
ピンク色伯爵 | |||
丁寧なレスありがとうございました。私の説明能力が残念なせいでお伝えしきれていない点があったので、少し追記させてください。 前回の感想で書きたかったことをまとめると、以下の3点です。 @ 掲示板の記事が面白かったのでお礼をしたいと思った A 魅力的なキャラクターを作る方法など、他の人の書き方に興味があるとあったので、参考までに自分の書き方を書いてみた B キャラクターを作るとき、クセや考え方など特徴的な部分を強調して書くと(自分は)個性を出しやすい ピンク色伯爵さんが仰る通り、私は文字よりもイメージの先行する極端に感覚的な人間なので、正直そのまま参考にはしにくいと思います。あくまでも「自分はこうしている」という方法をベースに、「他にもたくさん方法はあるとは思うけれど、こういう方法もあるよ」という意図で書きましたので、お好みに合わせて取捨選択していただければと思います。 それで、「特徴的に書く」という部分なのですが、「完璧なキャラクターには魅力がないから、必ず欠点を入れろ」ということではありませんでした。漫画「キングダム」の王騎は、圧倒的な強さを誇り、特に欠点というものも見当たらない完璧に近いキャラクターなのですが、ここで冷静に説明できないくらい大好きです。 「欠点のないキャラクターなんて魅力がないから、欠点を入れろ」という話ではなく、「完璧な人間は近寄りがたい雰囲気があって、感情移入しにくいので、身近に感じてもらうためには少々工夫が必要かも」と思うのです。 例えば、「文武両道の完璧な美形」は凄いとは思うのですが、個人的にはそんなに惹かれません。なんだったら、「努力もせずに人のできないことをさらっとこなしやがって」と、心の中でイラっとしてしまうかもしれません。「実は影で血のにじむような努力をしていた」とか、「あ、自分から遠い存在かと思っていたけど、この人も私みたいなこと考えているんだ」という部分があれば、身近に感じて、共感できるのかなと。その共感を呼ぶ具体的な方法として、例えば、欠点を描く、特徴を少々デフォルメして描くという方法があると書きました。簡潔にまとめると「個性的にする」ということかもしれません。 他の方法としては、ピンク色伯爵さんが仰るように、「難しい事をさらっとやってのける」格好良さや、余裕のある人となりを描くのもいいのかもしれません。 既に「よく見る金髪の美少女ではなく、黒髪褐色美少女をヒロインにする」という方法で、ピンク色伯爵さんもヒロインを特徴づけてらっしゃると思います。そしてたぶん内面的にも、メレは他の人にない部分を持っていて、十分に魅力的なのだと思います。そのメレの個性、何を考えていて、他の褐色美少女とはどう違うのかという描写を増やせば、読んでいる側にも、よりメレの可愛さが伝わっていくのかなと思いました。 少し追記のつもりが、また長くなってしまって失礼しました。メレや、ピンク色伯爵さんの他のキャラクターが、これからもっと魅力的になっていくことを影ながら楽しみにさせていただきたいと思います。 | |||
ssbird | |||
ssbird様、返信ありがとうございます〜。すごくはやいレスポンスに驚いています。登竜門にまた良い読み手さんが来てくれたんだな〜。 返信読ませていただきましたよ。当然そのような極端な受け取り方はしていません。欠点があれば身近に感じやすいよね、という貴方の意図は十分に伝わっております。また、貴方のキャラクター造形方法に対しては、一つの方法として、貴方のおっしゃるように「こういう方法もあるのだ」という気持ちで読ませていただいています。 僕のキャラクター造形方法は少々特殊でして……、実は完璧超人であろうが、ダメ人間であろうが、その辺りはあんまり重要視していないのです。全部外面的な特徴じゃんって思うんですよね〜。貴方のおっしゃりたいことは十分に伝わっているのですが、この辺の感覚の齟齬が原因で、僕の意図していることがうまく伝えられていないのかも……(ピンク色は物書き失格)。 『文武両道の完璧な美形』というのは、外面的な部分のこと、その人の内面とは直接的には関係ないと、僕は考えています。ですから、『欠点のない』ことも外面的な特徴に過ぎず、その人がどういう人かということには、直接的には関係がないって僕は認識しちゃっているんですね。ここはキャラクターのつくり方の違いなのだと思います。多分ですが、同じ物語を読んでも登場キャラクターの理解の仕方も貴方と随分違っていると思います。 王騎の話が出ましたが、あれは信の師匠的立ち位置で、非常に魅力のある人物ですよね。僕も大好きです。一緒に温泉入るシーン良かったなあ。あ、僕はホモじゃないですヨ!(笑) 確かに彼は頭脳明晰で、戦に強く、そして秦の六将軍として思想も立派なものでした。だけど、そういうのも僕にとってはオプションなんです。そうではなくて、王騎を好きになられたのは、彼の人間性に触れたからだと僕の場合は考えるのですよ。彼は優れた能力を持っているだけではなく、信に対して愛情を示してくれ、また人生の偉大な先輩として、武人としての生き方を見せつけてくれました。そういう一言では表せないものが、作者の筆先からにじみ出ていたから、我々は感動することができたのだと。 貴方が表現された『身近に感じる』という言葉――これはその人の人間性に触れることだと僕は思っています。その人に対して理解が及ぶということですね。貴方の言う『個性』や『何を考えて』いるかということに近いのだと思います。僕はその点をうまく描けなかったから、面白いという感想を付けてもらえなかったということだと考えています(本当のところは、天野様に詳しくお話を聞いてみないと分かりませんが)。次回作以降は、この点に気を付けて執筆していきたいです。 以上、僕の理解を述べさせていただきましたが……、伝わっていないorまだ何か勘違いしていたらごめんなさい。物語を楽しみに来てくださっているのに、何回もレスをさせてしまって申し訳ないです; ま、ごだごだ言うよりも何か一作書いて来いよってことですかね〜。 個性・考え方――それらが魅力となって読者の方に伝わるよう、次回作は書いていきたいです。僕のレスにお付き合いしていただき、ありがとうございました〜。 | |||
ピンク色伯爵 | |||
合計 | 3点 |