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『マメタ』 作者:ミノタウロス / ショート*2
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原稿用紙約枚
今日は彼女が彼らの家族になった記念日
彼らはカレンダーを見ながら、切ない、あの日を想った。


――――あれから、もう5年経っていた――――


彼らはお互いのうちで、犬を飼っていた。
彼らは常に犬と共にある、日常を過ごしてきた。
彼らが共に暮らすようになった時、二人で犬を飼う事にした。
彼女の名はマメタ。
小さくてまん丸だった彼女にそう名付けた。
二人の生活に、マメタ(メス)と言う家族が出来た。
彼女は柴犬の雑種で茶色のふさふさした毛が柔らかく可愛いらしかった。
生まれたばかりの彼女は捨てられ、市の保健所で薬殺される直前だった。
子犬の彼女が育ったとき、もう少し毛並みのいい成犬に育つかと思っていたが、
育ってみれば、色がまだらで、お世辞にも『立派』とは言えなかった。
しかし、彼らは彼女の後頭部にあった斑点などが、いつしか愛らしくて堪らなくなった。
彼女は気が強く、彼らは何度か傷の残る 噛み跡を付けられた。
人間に捨てられ、殺されそうになっていた事を知っていたのか……
彼女は犬特有の人懐っこさを、余り見せなかった。


彼らが彼女と過ごせたのは6年余り。

今まで飼ってきた犬と違い、人の手で頭を撫でられるのを余り良しとしなかった彼女が、
死ぬ数週間前くらいから、彼らの手が触れてくるのをやたら好んだ。
マメタは体調を崩していた。
頭や腹の辺りを擦られると痛みが和らいだ。
しかし、野性的なマメタは、毅然とした態度を崩さず、
その為、二人はマメタの異変に気づいてやる事が出来なかった。
ある日、彼女が死んでいるのを見つけた時、まだ僅かに温かかった。
目を開けてくれるのではないかと、彼らは切に願った。
二人は、ただ、ただ、泣いた。
手放し難く、中々埋葬してやれなくて、2日目の夜に遺体をやっと埋めに行った。
彼らは暫く、気が重い日を過ごした。
一週間程経った頃、彼らは同じ夢を見た。
5年経った今でもはっきり覚えている、とても現実的で立体的な夢だった。
彼女に触れた感触が鮮明であった。
でも彼らはその夢の中で、

『マメタが生きている? 違う、マメタは死んでいる。』
『そうか、これは夢だ。会いに来てくれたんだ。』
そんな声にならない声を発して、
走り回る彼女を追いかけ遊ばせて貰った。

目覚めた瞬間、嬉しさで笑いながら目覚められた為
二人は自然に、有難う――と言葉がついて出た。

優しい温かさが満ちて、寂しさが癒され、消えていた。


マメタ

会いに来てくれて有難う。

――――ほんとうに、大好きだったよ――――

2005/06/13(Mon)00:07:40 公開 / ミノタウロス
■この作品の著作権はミノタウロスさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
動物を飼っていたとき気持ちを綴ってみました。
(今回のアップはご指摘部分の修正をしてみました。)
この作品に対する感想 - 昇順
It's good to see someone thniknig it through.
2012/05/18(Fri)18:56:22-3Osman
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