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『水晶の輝きを集めてT』 作者:黄湖 / 未分類 未分類
全角710文字
容量1420 bytes
原稿用紙約2.3枚
バチバチ、ヒヒーン

ある夜、お城の馬車が盗賊に襲われた。この馬車に乗っていたのは、サファイ

ヤ国からフルムーン国へと嫁いで、若くして王妃となったアルメイル・クロス

とこの国の王女であり娘のアルメイル・ルイであった。後から聞く話では、こ

の盗賊団のリーダーが先日反乱を起こしたクロード・リアンスの息子だったと

言うことだ。そして馬車は、サファイヤ国に里帰りしたクロス王妃がちょうど

クリス城の王の元へ帰る途中だった。

「何をするのですか、貴方たちは!!」

侍女が叫ぶ。

「俺たち?見ての通りに王妃様たちを探してるんだよ。」

17歳ぐらいの男が盗賊に指示をしていた。この男こそがリーダーなのだろう。

そのとき1人の盗賊が男に駆け寄って来た。

「お頭!クロス王妃を捕まえました。」

そして王妃を連れてきた。

「王妃様!!」

侍女たちが駆け寄ろうとするが、皆取り押えられてしまった。

「貴方方は、(あなたがた)何を望んでおりますのですの?」

クロス王妃が、静かに言った。

「こりゃあ、話が早いわ。俺たちの望んでいるものとは、お前が今一番大切に思っているものだ。」

クロス王妃の顔色が真っ青になった。そして、ルイ姫を抱いていた手の力を強

くする。まだ何も分からないルイ姫は、フヤヤっと泣き出した。泣き声はだん

だん大きくなる。

「分かっているんだろう?俺たちの欲しいものは、ルイ姫その物よ!!」

「……嫌です。この子は何があっても離しませんし、何があっても守ると決めた子です!!」


「オギャァ、オギャァ、オギャァ!!」

「それなら力ずくでも貰って行くまでさ。」

そういって、男はルイ姫を抵抗するクロス王妃から奪い、夜の暗闇の中へと姿

を消した。
2004/08/13(Fri)16:24:53 公開 / 黄湖
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