『真夏の空の太陽に』作者:葵 琉娃 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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        「真夏の空の太陽に」
                                 葵 琉娃 
              プロローグ 初日
  ガタンガタンと揺れる電車、どんどん景色が山に代わっていく、飲みかけのお茶を、持ちながら景色に見とれていた。

 私の名前は、葵 瑠菜お母さんが留守なので、湊町のお婆ちゃんの家に四日間泊まりに行く、学校も四日間通えるようにお婆ちゃんが話して置いてくれた。
 
 「ずいぶん田舎まで来ましたね」
まわりの景色をみながら独り言を、言う。
『次はぁ〜湊(みなと)〜湊〜』
車掌の声がする、やっぱり田舎だな〜と思った。
 電車を、降り景色を、見渡した。
「田舎ですねぇ〜」
今度は、車内放送を独り言を、言う。
 昔から田舎に憧れていた、その事も重ねて湊町に四日間泊まりに行く。
 湊駅に着いて電車から降り古い駅を見上げた。
 駅の外には、赤いポストがあり、木造建ての駅員宿舎がある。
 それから、お婆ちゃんの家に向かってしばらく歩いていった。
「あれがお婆ちゃんの家ね」
手に持った地図を、確かめる。
 木造一階建ての家で田舎ならではの家だ。
「こんにちわ、瑠菜 です」
木戸を、開けて挨拶を、する。
「待っていましたよ、瑠菜さん」
奥から出てきたお婆ちゃん。そして何より久しぶりに会った。
「今日を除いて明日から四日間よろしくお願いします、お婆ちゃん」
「さぁ、晩ご飯は、用意してあるわよ」
「ありがとうございます」
 こうして初日は、終わった。
                     

「田舎の学校  第一日」 
  
  此処は、お婆ちゃんの住んでる湊町(みなとまち)ずいぶん田舎な町だけど。
私は、この湊町が好きだ。昔から田舎が好きだった私は、親の留守のついでに此
処に四日間泊まりに来た。
「じゃあ行って来ます」
「いってらっしゃい」
 今日は、学校に行く日此処での友達は、四季乃 真夏ちゃんって子なんだけど
誰とでも話せるタイプだと私は、思う。真夏ちゃんと居れば此処での友達も出来る
だろう。
 待ち合わせは、湊小橋だった予定より少し遅れたが、待っていてくれた。
「おはよう、真夏ちゃん」
「久しぶりだね、瑠菜だいぶ背が伸びたね」
久しぶりに会ったので、真夏ちゃんもだいぶ変わっていた。
「ちょっとね、これでも学校では、前の方なんだよ」
「その身長で?」
と聞いてきたので答えることにする。
「そうだよ」
すると驚いたかのようにええっと声を上げる。
 此処の人は、背が低いのかな?そんな事を、思いながら学校へ向かった。
学校に着いて湊中学校をみてみると校舎は、田舎ならではの木造建築。近頃は、取り壊しや廃校が多いけどやっぱ田舎だなぁって思った。
「じゃあ私職員室行ってくるね」
私は、担任の先生に挨拶をしなければならないので職員室へ行くことにした。
「じゃあ私さきに教室行っておくね」
「わかった」
 それから私は、職員室に行き。先生に話をして転校書をだした。
 キーンコンカーンコン いかにも古いチャイム音が鳴った。
 それから私は、先生と一緒に教室へ向かった。
ガラガラと古い木戸を開け教室へ入る。
「今日は、転校生を、紹介する」
どうぞっと言うような感じで先生が私に合図を送ったので教室に入った。
 黒板の前に立ち、息を吸う。
「皆さん、おはようございます、葵 瑠菜と申します。四日間ですがよろしくお願いします」
その後拍手があった、何気なくうれしかった。
「でわみんな仲良くしてやれよ。」
先生が言う、そして先生は、チャイムと同時に出ていった。
 やっぱり休み時間と言えば……
「ねぇ葵さん?」
やっぱり来た……
「はい」
転校生には、必ずすると言われる質問タイム……
「何処から来たのですか?」
まずはそう来たか。
「共和町からです」
「へぇ〜ずいぶん遠くから来てるんだぁ〜」
「はい、あの辺りは、都会ですから田舎に憧れまして」
「なるほど」
その後他にも質問されたがなんとか答えきり質問は、終わった。こう言うの苦手なんだよなぁ。
「え〜と、真夏ちゃん」
「ん?瑠菜どうかした?」
「次の授業何?」
そう私は、授業が分からなかった。
「え〜と次は、国語だよ」
「ありがとう」
 キーンコンカーンコン
そして授業は、こつこつと進み、本日の学校は、終わった。
 明日は、どんな一日になるのだろう?


            「夏祭り  第二日」

  私が此処に来たのは、一昨日の木曜日そして次の日の金曜日に学校に行き今日は、休みかと思ったけど……
「えぇ!!土曜も学校あるの?ゴホッゴホッ。」
私は、朝ご飯を食べている途中に大声を出し過ぎて喉にご飯をつっかえてしまった……
 お茶を一気のみをするとお婆ちゃんが「お茶のお代わりならおかわりならまだあるよ。」って言ってくれた……
「そっちは、週五日制とか言うのに変ったんだっけ?」
と真夏ちゃんは言う。
「はぁはぁそうそう五日制になったんだよはぁはぁ」
今度は、一気のみしてしんどくなってしまった。
 そうそう言い忘れてたけど、今日なんで真夏ちゃんが居るか?と言うと昨日約束した事なんだけど明日は、「一緒に朝食でも食べよう!」ってね、で今の状態。
「いいなぁ〜」
「そ、そう?」
ふと時計を見た出るにも丁度良い時間だ。
「真夏ちゃんそろそろ行こうか?」
真夏ちゃんも時計を見る。
「うん、そうだね」
席を立ち、鞄を持って、玄関に行き。
「じゃあお婆ちゃん行って来ます!」
「行ってらっしゃい」
 学校に着き授業と時間がこくこく過ぎ、下校時間になった。
 下校途中に真夏ちゃんがこう言った。
「そうだ!瑠菜!今日は、お祭りだったんだ!行こう!」
「え!!祭!!行こう!行こう!」
お祭は、私の住んでる共和町でもあるけど、田舎の祭がどんな物なのかを見てみたくて。私たちは、わくわくした。
「夕方だから少しゆっくりできるね」
「そうだね、ちょっと疲れた」
 そして、夕方私は、近くの湊神社へ浴衣姿で真夏ちゃんと向かった。
 屋台がたくさん並んでいる、金魚すくい・綿飴・リンゴ飴・射的・くじ引き・その他たくさんのお店が並んでいてどれから行こうか迷うくらいだった所を真夏ちゃんが助けてくれた。
「まずは、お参りからよ瑠菜」
危うく忘れるところだった。
「そうだね」
そして賽銭箱にお金を入れて鐘を鳴らし手を重ねてお辞儀をした。
 「よぉ真夏!と転校生!」
いきなり声をかけられたのでビクッっと固まってしまったが、
「あ、貴!」
貴と言う名前らしい。
「確かクラスメイトだよね?真夏ちゃん」
「うん!真部 貴って子」
真部 貴と言う名前らしい。どうやら二人は、仲が良さそうだ。
「こんばんわ、貴君」
と、まぁとりあえず挨拶をする。
「よぉ転校生・・・えぇっと名前なんだっけ?」
とこちらに向ける。
「葵 瑠菜です」
と自己紹介をする。
「ん〜じゃあ葵で良いか?」
「あ!はい、どうぞ 貴君」
とまぁ呼び名が決まった。
 「瑠菜、貴、上がるわよ」
と言われ上を見る。
「何が?」
「花火よ」
と言って間も無く、花火が上がる。
         ヒュー ドーン! ババッ! シュー ドドン!
そしてしばらく花火を見て他にも屋台に寄ったりして夏祭りは、終わった。
 また一つ思い出が増えた。 


            「川釣り  第三日」

  昨日、昨日お祭から帰ってきたのは、十時頃でそれから家いろいろしてたら11時になっていたので急いでお風呂に入り布団に入った。
 そして次の日の日曜日、つまり今日の今の時刻は、八時半だった。私が居る部屋は、二階の部屋だった。
 下から玄関の開く音が聞こえると少し下で話し声が聞こえ、何やら階段を上る音が聞こえてきた。そしてふすまを開けたのは、真夏ちゃんだった。
「瑠菜!お昼の食料を調達しに行こう!」
と言う声が聞こえたので布団から跳ね起きた。
「ん〜どうやって?」
少し眠たげに目をこすりながら聞いてみる。
「釣りよ!釣り!」
「釣りかぁ何を釣るの?」
と聞いてみる。
 「じゃこよ!」
「じゃこねぇ、良いねぇ!」
せっかく田舎に来たのだから釣りも悪くないと思い眠気も覚めた。
「ね!そうでしょ、そうと決まれば着替えて着替えて!」
と言われて大慌てで着替えた。
  軽く朝ご飯を食べると、お婆ちゃんが玄関に竿を置いてくれたのでそれを借りて出発した。
「何処の川で釣るの?」
場所がわからないと気になるので聞いてみた。
「湊橋の下で釣るのよ」
橋の下は釣れるポイントらしい。
 橋の下に着いた私たちは、竿を出してチョコチョコとしていた。
「餌は、何を使うの?真夏ちゃん」
と私は、聞く。
「ご飯粒を使うのよ」
「なるほどぉありがとう」
浮きを付けてその下に針を付けて餌をつけたら出来上がり。
 「いい?瑠菜まずは、その竿に付いた糸を水につけるの」
と言って糸を水につけた。
「そして次に浮きを見ている」
私も真夏ちゃんの竿の浮きを見ていた、するとピクピク動き始めた。
「おっ来た来た、浮きが動いたら少し反応を待って引き上げるのよ」
そして引き上げた竿には、じゃこが掛かっていた。
「なるほどぉ私もやろう」
      チャポン    ピクピク ピクピク
「ん?来た来た、よおし」
竿を引き上げるとじゃこが掛かっていた。
「これは、楽しい」
それから一杯掛かって来た。
 そして昼頃になりそろそろ引き上げようとしたとき、私の竿に強い引きが来た。
「え?おっとっと」
急いで竿を持つと、かなりの力に引っ張られそうになった。
「お!鯉かもね」
と言い真夏ちゃんも手伝ってくれた。
 それでも鯉の力は、強く今にも川に落ちそうだった。
「もうすぐよ!」
そして最後の力を引き絞った時、鯉が上がった。
「やったぁ」
そして鯉の口に掛かった針を取ろうとしたとき、鯉が暴れ出して一緒に私も川に落ちてしまった。川は、浅かったので助かったけど鯉が逃げていってしまった。
「あ!まぁ良いか」
 そして家には、バケツにたくさんのじゃこを持って帰って色々な料理をして食べた。
 今日もまた思い出が出来た。
        

            「最終授業  第四日」

  私の名前は、葵 瑠菜。お母さんの都合で四日間お婆ちゃんの住む、湊町にお世話になりに来てこれで四日目であった。そして今日は、月曜日であって最後の学校での授業になる。
 「一限目はぁ数学・二限目はぁ国語・三限目はぁ理科・四限目ぇ社会・五限目ぇはぁ、ん?学級会かぁなんだろうなぁ」
 ふと時計を見るとそろそろ学校に行く時間だった。
「じゃあお婆ちゃん行って来ます」
「行ってらっしゃっい」
 前と同じように湊橋に行った、少しばかり遅れたが真夏ちゃんは、待っていてくれた。
「おはよう、真夏ちゃん」
「おはよう、瑠菜さあ行こう」
 学校に向かいながら次に会うときの話をしていた。
「明日は、朝帰るんだよね?」
と聞いてきた。
「そうだよ」
と答えるが。                                   
「次に来るのは、いつ?」
と聞かれ。私は、考えた。
「わからない、でも近いうちに来ると思うよ。」
「なら良かった。その時は、クラスのみんなでまた遊ぼうね。」
と誘ってくれた。
「うん勿論だよ!」
と言って指切りをした。
 そうこうしながらも学校に着いた。
    キーンコーンカーンコーン
 朝のホームルーム
「えぇみんなおはよう、今日は、葵 瑠菜さんがこの学校に居るのは、最後の日だみんな仲良くして笑顔で見送れるように」
と言って教室を出ていった。
 そうして数学・国語・理科・社会と順々に授業は、回っていった。
 五時間目・学級会
「じゃあ学級会を始める学級委員」
と言って前に出てきたのは、真夏ちゃんと貴君だった。
「これからお別れ学級会を始めます起立、礼、着席」
(お別れ?って事は、私の為にこんな事を?)
「じゃあまずクラス代表で先生から一言」
と言って先生が出てきた。
 「わずかな時間だったが少しでも自然とふれあえるこの町のこんな小さな学校に通ってくれて有り難うまた機会があってこの町に来るときは、この学校に是非来てくれよ」
と言って先生の一言は、終わった。
 「次は、クラスバンド お願いします」
と言って前に出てきた四人グループがギターとタンバリンとハーモニカと歌を組み分けして歌い始めた

『真夏の空の太陽に 手を伸ばして 〜♪…♪…♪…♪…果てしなく〜♪』
と手拍子も混じりながら歌は、終わった。
 「次は、葵 瑠菜さんからの一言をお願いします」
(え?私?よしやってみますか。)
私は、前に出て。
「少しの間でしたが、この様にみんなと遊んだり自然にふれあえてとても楽しかったです、また機会があったら必ず来ますので待っていてください」
こんなに盛大にされたのは、初めてで感謝のあまり涙があふれてきました。
 「これをもってお別れ学級会を終了します」
と貴君がいいました。
 学校が終わり。私は、明日の帰る準備をするので早めに帰えることにした。
「じゃあ真夏ちゃん私は、明日の準備があるからすこし急ぐね」
「うん、わかった明日駅まで送りに行くからね」
と言って手を振って私は、家に急いだ。
 明日の朝。私は、電車で家に帰る。


            「真夏の空の太陽に  最終日」

  朝8時、私は、湊駅に居た。昨日の夜ちゃんと荷物を整理したがもしもの為にもう一度軽いチェックをした。
「あれもよし、これもぉある、これで大丈夫ね」
あと五分ほどで電車が来る。
 「お〜い瑠菜」
真夏ちゃんの声がする、振り向けばみんながお別れに来てくれていた。
「真夏ちゃん!みんなまで」
「次に来るときは、いろいろ連れてってやるからな!」
貴君が。
「うん!期待してるよ!」
「今度は、自然を使った遊びをしよう」
と先生まで。
 うれしさの余り涙が。
「みんな!ありがとう!また来るからね!」
  カンカンカンカン ガタンガタンガタン
 電車が来た。
    プシュー シャー
ドアが開き私は、入っていく、そして車内の窓を開け。                         
「この 真夏の空の太陽に 誓って 葵 瑠菜 必ずまた来るからね!」
    シュー ガタン
ドアが閉まり、電車がゆっくりと動き出す。
 「みんな!ありがとう!」
    ガタン ガタン ガタン ガタン
みんなの姿が見えなくなるまで手を振った。
「みんないい人達だったなぁ」
 こうして、私の夏の想いでが終わった。
 「ただいま!今帰ったよ!」
                          〜終わり〜
2004-02-13 22:05:09公開 / 作者:葵 琉娃
■この作品の著作権は葵 琉娃さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
どうも冬簾です!と言いたいところですが葵 琉娃です。真な空をちょっと整理してみました
どうぞ初めて見る方は感想点・注意点をお書き下さい
この作品に対する感想 - 昇順
拝見させて
2004-02-18 17:26:10【☆☆☆☆☆】天神 詩
いただきました。(途中で切れてすみません。)批評させていただきます。話が思ったよりも発展しなかったことが残念です。話の流れは好きだったので、もっと詳しく書いて欲しかったです。
2004-02-18 17:31:36【☆☆☆☆☆】天神 詩
計:0点
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