『Amnesia〜過去〜 0〜完』作者:飛鳥 / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
全角15515.5文字
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原稿用紙約38.79枚
0 日常

朝、その日もいつものように和也・・・・・・高田和也は目を覚ました。
変わらない朝、日の光、その日がどんなに重要な日であるか、示すものは何一つなかった。
今日は和也の通う中学校、国分寺第5中学では文化祭が行われる。
6時50分、意外に思うかもしれないが和也は毎日の通学を電車でしている。
駅まで徒歩15分、電車で20分。いつもと変わらない車内、何も変わったところは見当たらなかった。
いつも見慣れた校舎。まだ朝早いからだろうか、人影といえば正門に「国分寺祭」という看板を立てかけている生徒会らしき男女が4人。
「んーっ・・・・・・」
伸びをして腕時計に目を落とすと7時36分。集合が8時だからまだ時間に余裕はある。
誰か来てるかと思い校舎に入り教室の中をのぞいたがまだ人気はなかった。
上履きに履き替えようかと思い自分のロッカーをに手をかけたとき、
「オッス」
声に驚いて振り向くとそこには背はあまり大きくないが顔立ちがハッキリしていて女子からも人気がある菅野慶介が立っていた。
「菅野か。まだ誰もきてね−の?」
「ああ、いや、でも電車ン中に松岡達がいたぞ?」
「ふーん」
そんなこんなしているうちに向日から大人数で女子が歩いてきた。
「おはよっ。菅野に高田君」
先頭を歩くのは女子バスケ部に所属している三辺結花。
「ああ、おはよう」
菅野がそっちに向かって歩いていき話している。
その間に和也は教室に入り自分の席についた。
「あー・・・・・・だりぃ・・・・・・」
呟いて机に体を預けると頭の上から明るい声が聞こえた。
「大丈夫?」
心配そうに見つめる松岡唯がそこにはいた。
「別に・・・・・・」
そういって立ち上がり続々と人の集まり始めていえる教室のはじの方へ歩いていこうとした。
「まだおこってんの?」
松岡がうしろで言った。俺は振り向いていった。
「何に対して怒ってんだよ。」
そして俺は友達と何事もなかったようにはなしている、教室の中央にはいつものように彼女が残されている。
いつもの光景だ、いつもの・・・・・・

1 事件

続々と人が集まってきた。我がクラスではスゴロクなる物をやっている。
やはりここの中学に来たいと思っている小学生達に人気があり、それなりに繁盛している。
隣でせっせと子供達とジャンケンしている、友達・・・・・・同じ部活、野球部である染谷直樹に和也は言った。
「おい、あいつ等さっきもきてなかったか?」
そういって和也が指差した先には中学生らしい別の学校の制服を着ている女学生が二人。
「あー・・・・・・いたかもしんねぇ。和也に惚れてんじゃねぇの? よかったじゃん。」
冗談を言う直樹に軽いパンチをしながら和也は言った。
「俺女子に興味ねぇっつってんだろ?」
「あー、そうだなぁ・・・・・・和也ほど女子嫌いな男も少ないだろ」
そういって笑い、直樹は続けた。
「和也中2のころまでは普通じゃなかったか?」
「さぁ?」
「何でいきなり女子を毛嫌いするようになったんだよ?」
「別に?」
「素っ気無いなぁ・・・・・・あ、おい、さっきの娘たちこっちくるぞ」
直樹が言うとおりこっちに向かって真っ直ぐ先ほどの女学生2人が歩いてきた。そして二人の前で立ちどまると和也に向けて言った。
「あの」
「はい?」
「携帯とか持ってますか?」
「もってないけど」
心なしか周りが静かになった。
「パソコンでメールとかできますか?」
「まぁ」
「あの、これメールアドレスなんですけど、メール送ってくれますか?」
そういって左側に立っていたほうの女学生が一枚の紙を差し出した。
「いや、無理」
女学生は予想していない答だったのだろうか? 少し唖然とした表情を浮かべた後そそくさと何も言わずに去っていった。女学生2人が教室を出たとたんクラスが急に騒がしくなった。
「おい〜。チャンスじゃねぇかよ〜」
「何やってんだお前〜」
隣にいる直樹までもが不思議そうな顔をしている。と、急に和也が立ち上がった、一瞬にしてまわりの空気に緊張が走った。部屋を出ようと歩き出すとはじの方で見物していた女子の一人、結花が和也に言った。
「なんでもらわなかったの?」
和也はさも興味なさそうに言った。
「いや、興味なかったし」
そういって部屋を出ようとしたとき。
「ちょっとまってよ!」
大声をあげた人が一人、和也が振り向くとそこには松岡唯が立っていた。クラスの視線が自分に集まっている事を感じてか心なしか顔が赤くなっている。
「そんなのってひどいんじゃないの?」
「関係ないじゃん。」
そういって部屋を出ようとしたとき、背中に鈍い痛みを感じた、不意をつかれ抵抗する術もなくそのまま和也は体制を崩して頭から倒れこんだ。そのまま和也は起き上がらない、またクラスが騒がしくなった。
「ちょ・・・・・・やばいんじゃないの?先生呼んだほうがいいって」
焦る結花の声。
「オイ、大丈夫かよ!」
心配するクラスメートの声も、
和也を倒した張本人であり一人呆然と立っている唯の姿も。
本人の和也は聞く事も、みることもできなかった。

2 喪失

目の前に白い天井が見えている。ガンガンと頭がいたい、何故自分がここにいるのか、全く覚えていない。
――なにしてるんだ。俺は――
俺?俺と心の中で言いふと気がついた。俺・・・・・・俺の名前は・・・・・・?
全く思い出せない、自分の名前さえも。
――記憶喪失?――
その言葉が頭をよぎった。そして気がつき、身近にあるものの名前を挙げてみた。
――机、イス・・・・・・床、ベッド――
何故だろう?こういういわゆる「普通名詞」は忘れていないようだ。
だがそれ以外、それ以外のことは何もわからない。
気がついたら涙が溢れていた、得体の知れない恐怖。それだけが今、彼の心を占めていた。
――頭が・・・・・・――
急に痛み出した頭、まるで思い出すのを拒否するかのように、得体の知れない恐怖と戦いながら、また彼は眠りについた。

次に起きた時はまわりにたくさんの人がいた。
「ドクター、起きました」
看護婦らしき女性が初老の頭がはげかかっている医者らしき男に小声で話し掛けた。
「お目覚めはどうですか?」
医者らしきその男が彼に言った。
「俺は・・・・・・いや、僕は何でここにいるんですか?」
少し医者は怪訝そうな顔をした後告げた。
「君は教室で倒れているところを君のクラスの担任の先生が電話してくれたんだよ」
担任・・・・・・クラス・・・・・・俺は学生なのか?
――そういえば、そんな気もする――
思い切って彼は打ち明ける事にした。
「あの・・・・・・すいません・・・・・・何も覚えてないんですけど」
「は?」
「いや・・・・・・その、記憶が」
「君の名前は?」
「・・・・・・」
「君はタカダカズヤ。高い田んぼに平和の和に也だ」
「高田和也・・・・・・」
――高田和也 これが俺の名前――
「これからいくつかの質問に答えてくれるかな?」
和也は頷くしかなかった。これからどうなるのか、不安を抱きながら。

その夜。
「ご両親に伝える事があります」
月の光を横がをに浴びて青白く見える医者。
「和也君は・・・・・・」
そして医者は告げた。動揺を隠し切れない、両親に最後にいった。
「自分自身に関する記憶をこれほど完璧に喪失するにいたる脳損傷はあまり考えられません。むしろこうした症状は、ある種のトラウマやショック、ストレスから生まれます。ご両親方、和也君に何らかのストレスがなかったでしょうか? そのストレス・・・・・・などの問題を解消できれば・・・・・・或いは記憶は戻るかもしれません。ただそれがいつになるのかはわかりません。1週間か・・・・・・1カ月、1年。或いは永遠に・・・・・・」

3 知人

目が覚めた、いつもと変わらない朝。目が覚めてから4日目だ。医者の説明によると今日は同じ学校だった・・・・・・国分寺第五中学・・・・・・といったか、その友達がくる、という事だ。今まで自分の肉親であったろう人とも話した、だけど自分にとって見れば赤の他人。記憶を無くす事がこんなに辛いのか、昔の自分はそんな感情、抱いた事なかったんだろう。そう思った。
医者の説明によると精神的なストレスがたまっていたことと、頭部外傷・・・・・・脳には以上はないらしいが、そのショックが引き金になって記憶をなくしてしまったらしい。

ガラガラガラ
その時病室の扉が開いた。40代くらいの黒ブチメガネの男性に続き。和也と同世代と思われる、男子が二人、女子が二人入って来た。
「高田君」
メガネをかけた男性が呼びかけた。
「私は菱山和広といいます。君が通っていたクラスの担任だ」
「菱山・・・・・・先生?」
やっとしぼり出したその、言葉は喉に焼け付くように声が、出なかった。
「じゃあ、私はここで・・・・・・あとは菅野、任せたぞ?」
そういって菱山先生は病室を出て行った。

呼吸をするのも苦しいような静寂が続いた、あまり背の高くないそれでも顔立ちのハッキリした、さっき菅野と呼ばれた人が口を開いた。
「俺たちのことも覚えてないのか?」
「ん・・・・・・ゴメン・・・・・・」
「俺は菅野、菅野慶介。和也がいたクラス・・・・・・3−A組の組長をやってた。」
菅野の隣に立っていた、背の高いいかにもスポーツマンな男が言った。
「俺は染谷直樹、本当に俺のことも覚えてないのか? 野球部だった、和也と同じ」
――俺が・・・・・・野球部・・・・・・――
「俺は野球部だったのか?」
「そうだ、1番を打ってた。でももう引退した」
「引退・・・・・・?」
「そう、今9月だから・・・・・・先月で公式戦は終ってるんだ」
「そうか・・・・・・」
そういって天井を見上げた、自分の知らないところでもう一人自分がいた、そんな奇妙な感情を抱いてしまう。今ここで考えている自分こそが、この世界に突然に現れてしまった、突然変異なのだろうか。
考えてると今度は背の高い少し男の子っぽいが、綺麗な、人がいった。
「私は三辺結花。女子バスケ部だったんだよ? 本当に高田君覚えてないの?」
「・・・・・・」
隅のほうに立っていた、一般的に可愛い、といえるであろう人がいった。
「私は松岡唯。本当にごめんなさい・・・・・・本当に・・・・・・」
そういって松岡と名乗った人は泣き始めた。
「何で泣いてんだ?」
染谷と名乗った男がいった。
「松岡が・・・・・・和也の事を突き倒して・・・・・・それで・・・・・・」
「俺がこうなったと?」
「そうだ」
不思議に怒りや憎しみは沸いてこなかった。ただどこか懐かしい感じを覚た。怒りや憎しみの変わりにこれから昔の自分の事を知れるという気持ちが湧いてきた。
「あ・・・・・・松岡さん? たぶん君のせいじゃないんだよ。俺にストレスがあった・・・・・・そう医者がいってたから。なんかこういうのも変なんだけど、俺・・・・・・なんか悩みとかあったのか?」
4人は顔を見合している、そして思い出したように染谷がいった。
「そういえば・・・・・・和也、ここ1年くらいでいきなり女子嫌いになった・・・・・・よなぁ?」
「ああ、そうかもしんねーな」
菅野が相槌を打つ、三辺も頷いている。
「そう・・・・・・なのか? じゃあ・・・・・・その理由がわかれば記憶が甦るかもしれない」
「よし、じゃあ俺たちが手伝うよ」
染谷がいった。
「ありがとう。本当に」
「じゃ、俺達かえるから。またくるぜ」
「ああ、俺も学校いけるかもしんないしな」
その一言に三辺が驚いたようすでいった。
「え・・・・・・?いけるの?勉強とかは・・・・・・」
「あ、それはあまり忘れてないんだ、うーん、いい国作ろう鎌倉幕府、とかね」
そういって4人は笑った。なぜか松岡だけは神妙な顔をしながら。
「んじゃ、またな〜」
染谷、菅野、三辺の3人が病室を出たのにまだ、松岡はのこって和也を見つめていた。
「本当に・・・・・・ごめんなさい。」
「いや・・・・・・だから記憶の事は関係ないって。」
「ううん、ストレスの元になったの・・・・・・私かもしれない・・・・・・じゃあね」
そういって松岡は病室を出て行った。
残された和也は一人で考えていた。
――松岡唯、松岡、唯・・・・・・――
何か思い出せない、とても大切な人だった気がする。それでありながらストレスの元・・・・・・
――わからない・・・・・・考えるのをやめよう――
自分の過去を早く取り戻したいと思った。松岡唯が自分にどう関わっていたのかを知りたかった。しかし、それには少し、恐怖もあった。

4 メール

「おとう・・・・・・さん?」
とてもよびずらい言葉だ、昔は普通に呼んでいたとわかっても今の自分には全く実感が湧かない。
「ん? なんだ?」
全くの他人と話しているようで、ここが自分の家とはわからない・・・
「あのさ・・・・・・パソコンのメール・・・・・・これ、どうやってつけんの? 今日染谷・・・・・・いや、直樹がメールでも見てみなよ、っていってたからさ」
記憶を早く思い出すために記憶を失う前と同じ、友達の呼び方で喋るように心がけているが、やはりどこかがぎこちない、本当に知り合いだったんだろうか? そんな疑問さえ頭をよぎる
「ここを・・・・・・こうやるんだ」
「あ、ありがとう」
受信ボックス・・・・・・そう書いてあるところをクリックするとたくさんのフォルダがある、一つ一つ見てみた、直樹・・・・・・慶介・・・・・・他にも直樹たちから聞いている名前がたくさん入っていた。
一つ一つメールを見てみた。何気ない会話、そんな会話が自分にできるのだろうか。不安と共にもう戻れないのか、そんな絶望しか見えてこなかった。
1時間程ずっとメールを見ている、何気なくクリックしたところ・・・・・・ローカルフォルダ・・・・・・
覗いて見ると各フォルダのメール数が書いてある。
――ん?何だこれ・・・・・・――
削除済みフォルダ......2通
たいした深い意味ももたずにのぞいてみたフォルダ。
アドレス、y-matsuoka?
――松岡・・・・・・――
未開封メッセージ1通、クリックするとただ一言。
「ゴメンなさい」
何で謝るんだろうか・・・・・?
メールの着信日付を見た。最新、04/9/20・・・・・・その次のメッセージ・・・・・・03/9/20
その日のメッセージ、まだ返信はしてない。クリックするとそこにも一言。
「ゴメンなさい」
それ以前のメールは一通もなかった
9月20日・・・・・・去年の文化祭の日。
9月20日・・・・・・何があったんだろうか
そして病室での直樹の言葉
『そういえば・・・・・・和也、ここ1年くらいでいきなり女子嫌いになった・・・・・・よなぁ?』

5 朝

ある朝
「おはよ、三辺」
いつもと変わらない朝、
「あっ、おはよ〜菅野」
「そういえば今日から和也がくるらしいぞ?」
「え? 本当??」
そんな事を話していると直樹が登校してきた。
「オッス」
「はよっ」
「おはよ〜」
「今日から和也くるらしいぜ?」
「そうなのか??」
その噂を聞きつけたほかのクラスメートも集まってきて、やけに盛り上がってるクラス。
「私のこと覚えてるかな?」
「でも学校これんのかよ〜」
それぞれが一人ずつ和也との思い出を持っていた。
その想い出が深いものであったか、浅いものであったかは人それぞれだった。

しかしみなが和也に記憶を取り戻してほしいわけではなかった。
ほとんど全員・・・・・・一人を除いては記憶を取り戻してほしかった。
だけど彼女は違った
昔の和也を知っているから、一番苦しんでいる。
1年前の文化祭以前の和也を一番知っていた。
いっそのこと記憶が戻らず、これから1から始めたかった。
自分も信用していた、相手も信用していた。
たった一つの小さな誤解と間違い、
あのときに戻れればと何度も願った、
去年の文化祭、その日に和也を失った松岡唯にとっては。

6 体育祭

そして時は経ち、1週間後。

「はよっ、直樹」
そういって直樹の肩に手をおきそして和也は席に座ってる。
「おっ、はよっ。どうだ? 調子は?」
「なんだよそれ、俺は健康そのものさ」
まだ和也は記憶さえ戻っていないものの、いつものように学校に通っている。
「あ〜、やっと学校まで一人でこれるぜ」
「そうだよなー。和也昨日まで親ときてたもんな」
そうやって笑う。
「そういえばさー、和也、意外に早く学校になじめたよな〜全部覚えてなかったのにな」
「そりゃ、忘れてたけどさ、直樹とか慶介とかさ、知ってるやつらいたしね。まだ顔と名前一致しない奴いるけどさー、転校してきた、と思えば楽なもんだよ」
「ふーん、まぁ、何よりだよ。元気でさ」
と、そのとき教室の扉が開いた。
「ハイ、おはよー。ちゃくせーき」
担任の菱山先生が入って来た。
「あ、じゃあまたあとで」
そういって直樹は自分の席に戻っていった。
「みんな元気か〜? 欠席は〜〜」
先生が話してる間、和也は一人で考えていた。
――とは言ってみたもののさー。なんか釈然としないんだよね――
確かに学校にはなじめてきてる。このままいけば普通に生活はできるだろう、だけど・・・・・・
――なんで俺は記憶を無くしたんだろう――
いまだにその壁に突き当たっていた、脳に傷はついていないようだ、やはり強いショックとストレスが関係しているらしい。
――ストレスねぇ・・・・・・その原因がわかればな、そういえばまだメールのこと松岡に聞いてないな・・・・・・あとで聞いてみるか――
と、そのとき先生が話していることが耳に入った。
「それでそろそろ体育祭なわけだが―・・・・・・まずは例年のように出る種目を決めてもらおうと思う」
体育祭?隣で頬杖をついている結花に聞いてみた。
「三辺〜?」
「ン?何?」
「体育祭って何?」
「体育祭・・・・・・みんなでリレーしたり・・・・・・なんていうんだろう?」
「あー・・・・・運動会みたいなもん?」
「そうそう」
結花は笑いながらいった。
「小学生の時はそう言ったなぁ」
――100M走・・・・・・200M走――
先生が黒板に文字を書きながら言った。
「なぁ、三辺?俺、去年は何にでてた?」
「去年も一昨年も200M走だよ。両方とも学年一位だったんだから」
「じゃあ今年もそうしよっかな」
――200M走かぁ・・・・・・――
「じゃあ出席番号順に書きにきてー」
教室中が一気に騒がしくなった。と、染谷が自分の席から歩いてきて和也に話し掛けた。
「和也ー。何に出るつもり?」
「俺は200Mにでようかなぁと」
すると染谷が驚いた顔をした。
「あ、和也去年も出てたぞ、まさか思い出したのか?自分の得意なところ」
「いやぁ・・・・・・三辺が」
そういって三辺をみた。
「ああ、そっか」
「ところでさ、俺の出席番号って・・・・・・」
「あ、俺の次だよ28番」
「そっか、センキュ」
そういって和也は松岡の席に歩き出した。
「松岡ー。お前何に出る?」
唯は一瞬和也の方を見て、すぐにまた正面を見ている。
「おーい、聞いてる??」
嫌な沈黙が続いた。
「松岡?いつもなんで無視すんだよー。怒ってねぇって」
唯が一瞬明るい顔をした。そして尋ねた。
「何を?」
「いや、松岡が俺を倒したって・・・・・・」
そういいかけると唯が言った。
「その事・・・・・・かぁ」
「その事って?」
尋ねた和也の言葉を無視して唯はいった。
「ほら、高田君の番だよ」
「あ・・・・・本当だ。じゃ、またはなしにくるから」
そういって和也は200Mのところに名前を書きにいった。

――高田君、高田君、かぁ・・・・・・――
残された唯は考えていた。
――和也・・・・・・また和也って呼びたいよ――

7 学食

「ハイ、それじゃ授業終わりです」
いそいそと教科書をとじ礼をして出て行く教師。
急にざわめく教室。遠くから直樹が歩いてきた。
「和也〜。弁当食おうぜ〜」
「あっ、わりぃ、俺、今日なんつうんだっけ?学食?食ってみるんだ」
そう、この学校、国分寺第五中学校には学食なるものがあり、生徒は自由に食べれるようになっている。
「あっ、そうなのか。じゃ、またな」
「おう」
そして和也は教室を出て廊下で待っている唯に声をかけた。
「ゴメンゴメン,遅くなって」
唯は一瞬和也を見たもののそのまま何も言わずに歩き出した。
「オイ、ちょっと・・・・・・」
「何で一緒に食べようって?」
「いや、ちょうど俺学食にしようとしてたし、それにほら、一人だったしさ」
「そっかぁ」
「それに俺、色々教えて欲しいしさ、この学校の事。話もあるし」
「話って?」
「んー・・・・・あとで話すよ。うわっ、結構ひろいな」
ラウンジと呼ばれるそこは長い机が四脚ほど並べられていてその周りには丸テーブルもある。
「あ、俺席とってくるわ、ラーメンもらっといて?」
「うん、別にいいけど・・・・・・」
「じゃ、またあとでな」
この学校はあらかじめ食券を買ってそれと引き換えに食事をもらえるというシステムになっている。
――ここでいいかな――
和也はあまり目立たない端の方の丸テーブルを選んで、唯の事をまっていた。

――話ってなんだろう――
食事をもらうために並びながら唯は考えていた。
――また二人で話ができるなんて――

8 触れたくない思い出

「おまちどうさま」
しばらく頬杖をついて物思いにふけっていた和也は、その明るい声で現実にかえった。
「おお、ありがとう」
和也は自分の分のプレートを受け取り、唯に礼をいった。
「いただきます」
そういって唯が食べはじめたので和也も自分の食事に手をつけた。
くだらない事をしばらく喋ったあと唯が唐突に話題を振った。
「ねぇ、話って何?」
「話?」
「うん、話があるっていってたしね」
和也は箸をおき、唯の目を見てたずねた。
「あのさ、前に家でメール見たんだ、そしたら松岡から来てたんだけど、俺にメール。なんかすっごいメール途絶えてたみたいじゃん? 去年の・・・・・・文化祭の終わった日かな、『ゴメンなさい』って着ててそれ以降メール着てないんだけどさ、何で謝ったの?」
唯は明らかに困った顔を見せた、しばらく沈黙が続いた。さすがに沈黙はまずいな、と和也は思い別の話題を振った.
「あ、今言いたくないんなら良いよ。それとさ、同じような質問だけどさっき教室で『その事かぁ』っていったじゃん? あれはどういうこと?」
「あれは・・・・・・」
また唯は言葉に詰まっている。何気なく人が少なくなってきたな、と和也がふと時計に目を落とすともう既に時計は休み時間終了の5分前を示していた。
「あっ、もう休み時間終るぞ?」
その言葉を聞き眠りから覚めたようにうつろな声で唯はいった。
「あ、本当だ、かたずけなくっちゃ」
そういって二人分のプレートを持っていこうとした唯を制して和也は言った。
「いいよ、俺が行く。さっき持ってきてもらったからね」
唯に物もいわせる間もなく和也はプレートをもって立ち上がった。と、その時自動販売機でジュースを買っていたのであろう、片手にジュースのカンを持った染谷が歩いてきた。
「おーい、和也と松岡?」
「おおっ、直樹じゃん、じゃ、俺ちょっとこれ下げてくるからまっててよ」
そういって二人分のプレートを直樹に見せ、和也はカウンターの方へ歩いていった。


和也がカウンターに食器を下げに行ったあと、直樹が唯に言った。
「なぁ、松岡? あの事いったのか?」
そう、言おうとしてた事がいえなかったのだ。
「いえなかった・・・・・・本当に私、ダメな女なの」
「まだ言ってなかったのか、俺から言おうか?」
何が自分を怒らせたのかわからないけどとにかく頭にきた。
「そんな無責任に言わないでよ! 私は和也にひどい事をしたのよ? たぶん和也が記憶喪失になったのも・・・・・・私のせいなのよ! 私がちゃんと言うから、構わないでよ!」
「わかった、ごめん、じゃ、俺先に教室行ってるわ」
直樹が素直に引き下がったのを少し意外に思いながら、直樹の一人歩く背中を見て嘆いた。
自分の愚かさを、愛していたのに、愛し合っていたのに、自分のちょっとした出来心から信頼を崩してしまった自分の愚かさを。

9 葉山

「疲れた・・・・・・」
独り言を言いいつものようにパソコンの前に座り、いつものようにメールチェックをした。
(ん・・・・・・?y-matsuoka・・・・・・松岡からだ)
例の『ゴメンなさい』以来来ていなかったのでなんだろうと思いながらメールをダブルクリックした。
『突然メールゴメンなさい。明日の放課後駅前の喫茶店、「葉山」に1時に来てください』
(葉山・・・・・・?)
また頭の中で何かが突っかかって思い出せない、奇妙な感覚を和也は覚えた。
(喫茶、葉山・・・・・・)

次の日の授業はあっという間に過ぎていった、翌日が体育祭なので授業が4時間で終わるから、というのもあるのだろうが、それ以上に放課後の約束が待ち遠しかった。
和也は1時5分前に喫茶『葉山』についた。

カランコロン

小気味のいい音が店内に響く。
「いらっしゃいませ〜」
20代半ばだろうか? 店員の明るい声。なぜか和也はここに一度きた事がある気がした。
何気なく店の奥を見るとそこにはもうすでに唯が待っていた。和也は唯のいるテーブルにつき、アイスティーを頼み店員が遠くに行ったのをみて、唯に話し掛けた。
「ゴメンゴメンおくれて。葉山・・・・・・だよね、ここ。俺さ、ここにはじめて来た気がしないんだ」
唯はちょっと驚いたそぶりを見せ、言った。
「うん、ここに高田君きたことあるよ。かなり通ってたんだ、私と」
今度驚くのは和也の方だった。しばらく何を言えばいいのかわからなかったが、言った。
「俺が? 松岡と?」
「うん」
唯が強く頷いた
と、そのとき店員が微笑を浮かべながら、二人分の飲み物を机に置いた。店員が遠くに行くのを見送って唯が話し始めた。
「あのね、わたし、高田君と・・・・・・付き合ってたんだ」
和也は一瞬ではその言葉の意味する事が分からなかった。
「それで、別れたんだ・・・・・・」
今にも泣きそうな唯をみていった。
「なんで?」
唯は答えない。

『ゴメンなさい』

「あっ・・・・・・もしかして去年の・・・・・・9月20日のメール、関係ある?」
「うん・・・・・・その文化祭の時に――」

『何・・・・・・してんの? 唯? 誰?』
『えっ・・・・・・いや』

『誰だよ! さっきの奴』
『あの・・・・・・それは』

『遊びだったのかよ! 何でだよ?』
『違う・・・・・・』

『俺の何が足りなかったんだよ!』
『違うって・・・・・・』

『じゃあなんなんだよ!ふざけるなよ・・・・・・』
『待って・・・・・・』

「――くんっ、高田くんっ、大丈夫?」
(頭が痛い・・・・・・)
「ちょっと、どうしたの!?」
体を揺り動かされてる感じがする。
「お客さん? どうなさったんですか?」
何か言おうとしたが呻き声にしかならない。
「高田くんっ? 和也っ!」
(和也?)
まだぼんやりした感覚が体に残ってる。
「あれ・・・・・・俺何してんだ?」
「大丈夫ですかお客さん?」
心配そうに店員が顔を覗き込んでいる。
「大丈夫です」
和也はそういい姿勢を直した。
「どうしたのよ? いきなり・・・・・・」
唯が心配そうに言った。
「ゴメン、帰るわ。これ、代金払っておいて」
そういって500円玉を取り出し呆気にとられている唯の前に置いた。
「じゃ、またあした」
和也は早足で喫茶店の出口へ歩いていった。他の客や、店員、唯の視線を感じながら・・・・・・

10 過去の記憶

気がついたら家のベットの上で泣いていた。
今まで何をしていたのか、急には思い出せない。
松岡と喫茶店に行って・・・・・・
(そうだ、突然頭が痛くなって・・・・・・)
何があったんだろう。
考えれば考えるほど頭がこんがらがってくる。
そして今日2度目の頭の激痛に襲われた・・・・・・

賑やかな廊下、急ぎ足で歩いている。
校舎を出ようとし、何かを感じでふと視線をずらした。
遠くの方に手をつないでる二人組が見えた、その片方に見覚えがあった。
小走りでその二人へと近づいた。
「唯?」
そう呼ばれた女は驚いた顔を浮かべ、そしてつないでいた手を離した。
「なにしてんの? 唯? 誰?」
「え・・・・・・いや」
黙ってみていた男が言った。
「唯、こいつ誰? もしかして彼氏?」
「そう、だけど」
男は全く悪びれた風もなく言った。
「俺、邪魔かな? じゃ、またな、唯」
そそくさと去る男の背中を睨みつけたあと言った。
「行こう」

「誰だよ! さっきの奴」
「あの・・・・・・それは」
自分に店内の視線が集まったのを感じ、少し声を落としていった。
「誰だよ」
「だから、小学校の頃の友達」
「小学校の友達と、仲良さそうに手を、つなぐんだ。彼氏いるのに」
明らかに唯は困った顔をした。
「だから、頼まれて」
「頼まれて?遊びだったのかよ! なんでだよ?」
「違う・・・・・・遊びなわけないじゃん」
唯の目を見つめていった。
「俺の何が足りなかったんだよ?」
「違うって」
唯のほうもかすかに苛立ちが見え始めていた。
「じゃあなんなんだよ! ふざけるなよ・・・・・・」
「待ってよ、私の話も聞いてよ」
ふとまわりを見渡すとほとんどの客がこっちを向いている。
本当に、かすかに聞こえるくらいの声で言った。
「なんか理由でもあるのかよ」
「だから頼まれたんだって」
地のそこから沸いてくるような怒りを抑えながら言った。
「意味わかんねぇよ、何がいいたいんだよ。ありえないよ・・・・・・お前。もう、別れよう、信じられない。悪いけどね」
唯の無言がいらだたしかった。
500円玉を唯の目の前におき、言った。
「代金払っといて、じゃ、色々ありがとうございました」
そういってうしろを見ずに店を出た、何か言ってたようだが、無視をした。
喫茶『葉山』には唯が残されていた。

放課後の教室。
「ねぇ、ちょっとまってよ」
呼び止められて振り向いた、そこには唯が立っていた。
そしてまた歩きだした。
「何でいつまでも無視するのよ」
足を止め、振り返り唯を睨みつけ、言った。
「俺に関わるんじゃねぇよ」
唯はめげずに言った。
「もうすぐ文化祭だね」
その一言に抑えていた怒りが込み上げてきた。
「よかったね、またあの人と会えて」
精一杯の皮肉のつもりで言った。
「そのこと、去年の事、きちんと説明したくて・・・・・・」
「説明? ふざけんなよ」
そういって歩き出した、一人残されて今にも泣きそうな唯を知っていながら。

(夢・・・・・・?)
気がついたら寝ていたようだ、時計はAM3:43。
背中にびっしょり汗をかいている。
汗のせいだろうか、震えが止まらないのは。
いつの間にか、泣いていた。
何故だろう?きっと、すべてを思い出したからだ。

11 温もり
『今日はゴメン、急に帰って。明日、体育祭の前に、喫茶「葉山」であわない?話さなきゃいけないことがある』
もうメールも普通にできる、思うとおりに手が動く。
時計を見た夜の4時少し過ぎだ。彼女がこのメールを見てくれているとは限らない、みていない可能性のほうが高い事はわかっている。
寝るにも寝付けずパソコンの前で一人、考え込んでいた。
少し幼かったかも知れない。
今頃になって反省しても遅い事はわかっている。記憶を失って初めて気づいた。
唯の大切さに。

目を開けた、しばらく寝ていたようだ。時計を見るともう5時を回っていた。無駄だとは思いながらメールチェックをした。目を見開いた。
新着メール、一件
急いでクリックをした
y-matsuoka・・・・・・
『わかりました。でも喫茶『葉山』は朝やってないから、近くの公園にない?北口、を出てすぐにある公園です、わがままでゴメンなさい』
彼女も自分のことを考えておきていたのだろうか?複雑な気持ちで朝を迎えた。


朝、7時30分。まだ10月の初旬のほうなので、明るくなってきている。
どこに行けば良いのかわからなかったので、公園内を見渡すと、ベンチに唯が一人で座っていた。
「松岡・・・・・・」
下を向いていた唯が顔を上げた。
「あ、高田君。おはよう」
「待った?ゴメン」
「いいよ、別に」
何かきりださないといけない雰囲気、何を言い出せば良いのか和也にはわからなかった。
「あの・・・・・・何?話って」
「俺、全部思い出したんだ。記憶」
唯の目が見開かれた。
「だから俺、冷静になって話を聞いてみようと思うんだ、本当に、幼かった。俺、反省して済む事じゃないと思うけど・・・・・・本当に、悪かったと思っている」
唯は足元を見ている。
「もう一回、説明してほしいんだ」
唯はしばらく足元を見ていたが、和也の目を覗き込んで、言った。
「あの日、私は前の小学校の人と手をつないで、店を見てまわった。正直に言うけど」
その事実を告げられた時、わかっていたことでも、少し胸が痛んだ。
「・・・・・・頼まれたっていったよね?あれは?」
「あのね、彼氏いるのに、こんなことするって、おかしいと思ったけど。私、あの人に告白されたんだ。でも、和也・・・・・・和也がいるから断ったの、走したら少しでも良いから会いたいって」
「それで、文化祭にした・・・・・・?」
唯は真剣な顔になり、言った。
「私ね、本当に、和也の事大好きだったの、普通に話すだけだと思ってた。そしたら最後に手をつないでもいいかって。だから・・・・・・」
「だからあいつ、俺のことすぐ彼氏だとわかったの?」
「そう・・・・・・」
和也は胸が痛むのを感じた。自分が少し、熱くなり過ぎただけで、人の意見も聞かないで一方的に決め付けていた。
もう何もいえない気がした。
「だから今年の文化祭で和也・・・・・・知らない女の子とはなしてて、凄く嫌で、だから――」
和也はその言葉にかぶせるようにいった。
「だから突き倒したと・・・・・・」
「そう・・・・・・」
気まずい沈黙が長く続いた。和也はいいようもない罪悪感に襲われた。
「本当に・・・・・・ゴメン」
「もういいの」
できることならやり直したい、なんていえなかった。
卑怯だからだ、自分が。
ゴメン、ゴメン、ゴメン、ゴメン。
声にならない気持ちが溢れている。知らないうちに涙が溢れていた。
唯は戸惑っていたがやがて、ゆっくりと和也を抱きしめた。
とても温かかった。唯が耳元で囁いた。
「本当に、ゴメン」
和也は唇をかんだ、謝らなければいけないのは自分の方なのに、だけど、しばらくはこの温もりを感じていたかった。永遠に続けばいいと、そう思った。

12 エピローグ 

『それでは200M走に出る選手は入場門に集まってください』
陽気なアナウンスが校庭いっぱいに響き渡っている。
「頑張れよ!」
直樹と慶介に声をかけられた。
「おう、今年も絶対金メダル狙ってく」
そういって遠くを見た。
三辺やその周辺の女子達が、こっちを指差していた。
手を上げると、相手も笑いながら手を振っていた。
「頑張ってね」
明るい声に振り向くとそこには唯が立っていた。
「任せてよ」
そういって唯を見た。最近は見ることのできなかった笑顔を、唯は浮かべ、言った。
「私、応援してるから!」
和也は笑顔で頷き、言った。
「ありがとう?」
唯は少し照れたような顔をしていった。
「『葉山』のチョコケーキ、よろしくね」
和也は笑いながら言った。
「大丈夫、負けないから、そっちこそアイスクリームよろしく」
唯は笑った。
和也は入場門のほうに走り出した。
そして思った、長かった、本当に長かった。
だけどまた元通り、いや、それ以上の関係になれた。
そして少し思った、彼女を疑ってしまった自分の愚かさを。
そして、これからもっと今まで以上の関係を築いて行こうと、胸に誓った。

『それでは200M走の選手の入場です』

まだ二人は始まったばかりだ。
空を見上げるとどこまでも透き通っている青空だった。
2004-03-10 22:26:53公開 / 作者:飛鳥
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■作者からのメッセージ
更新が遅くなりまして本当に御迷惑をおかけしました!!
ずっとPCがつかえなかったもんで・・・・・・これでおわりです!
この作品に対する感想 - 昇順
おもしろいと思いますよ。次も読ませていただきますね。ところで和也君は、どうして倒れたのでしょう?
2004-01-27 20:45:32【★★★★☆】藤崎
和也くんの女嫌いの理由が気になりますね〜!次の更新を楽しみにしています〜!
2004-01-27 22:21:26【★★★★☆】葉瀬 潤
こんな未熟者にレスありがとうございます♪、あ、倒れたのは一応唯に押された。一応この先またいうんで(小説で)これからも見ててください^‐^
2004-01-27 23:31:32【☆☆☆☆☆】飛鳥
はじめまして(^^)設定がなんだかとても惹かれます。メルアドを教えられるだなんて、和也君結構カッコいいんでしょうね☆ どのように展開していくのか楽しみです。
2004-01-28 00:34:44【★★★★☆】月城里菜
まさか記憶喪失になってしまうなんて〜びっくりしました〜!和也君にどんな変化が表れるのかな??
2004-01-29 21:30:29【★★★★☆】葉瀬 潤
なかなか面白いと思います。自分は記憶喪失になったことはないのですが(苦笑)、記憶喪失になった人を視点に書くというのは難しそうですね。記憶をなくすという感覚はなかなかつかめないものだと思うので。小説の書き方について少し。「・・」や「・・・」は「……」に統一なさった方がよろしいかと思います。それから、セリフの最後に「。」はいりません。逆に、セリフ以外での文は文の終わりにしっかりと「。」をつけましょうね。あまりに統一がなっていないと読み難いということになりかねないので、少し心がけてみてはいかがでしょう。続きも頑張って書いていってください。
2004-01-31 22:17:12【☆☆☆☆☆】エテナ
感想をくださった方々ありがとうございます♪
2004-01-31 22:45:26【☆☆☆☆☆】飛鳥
エテナさん、アドバイスありがとうございます。なんせ書き始めたばかりなんで、間違いばっかですが、これからもご指摘ご指導の程よろしくおねがいします♪
2004-01-31 23:16:15【☆☆☆☆☆】飛鳥
松岡唯さんがこのストーリーのキーポイントなのですかね??和也の過去も関連してくるので、すごく続きが読みたいです!
2004-01-31 23:38:37【★★★★☆】葉瀬 潤
急に記憶喪失になって、しかも松岡唯さんが過去の記憶の鍵を握ってそうでドキドキです!!気になることがいっぱいなところで続く、みたいな感じなんで次が楽しみです♪がんばってくださいっ☆☆
2004-02-03 14:22:13【☆☆☆☆☆】カヲル
はじめまして。一体過去に松岡唯さんと和也君に何があったのでしょうか?その辺が和也君が記憶を取り戻す上でも重要なことになりそうですね。続きもがんばって書いてください。楽しみにしてますよ〜!
2004-02-04 20:52:26【★★★★☆】水柳
率直に申し上げると(途中経過)面白くない。推敲も出来ていないし、描写も薄い。それに基本も成っていないし、誤字脱字等が有るのは最低限貴殿が考慮する事でしょう? 冒頭も駄目だし、無駄にダッシュを使う。お粗末過ぎませんか? 何故皆さんは批判しないのでしょうか。この頃無駄にダッシュを使って巧く魅せる作者が出てきたので、反対に馬鹿にさせるだけですから止めた方がいいですよ。それにこの話、漫画の話を小説にたような感じの物語ですね。手塚治虫殿も小説を漫画にするという事をしましたが面白くありません。それと同じで漫画を小説にするのは面白くありません。それに記憶喪失という部分ですが唐突すぎやありませんか? もっと話を練り込めば感情移入しやすくなると思います。三点リーダーと中黒は統一しましょう、その方が読みやすいです。感嘆符、疑問符を使用する場合は全角一字の空白を開けます。視点も切り替えないで統一した方がいいです、次回も頑張って下さい。
2004-02-04 21:04:09【☆☆☆☆☆】作読方々
和也君と松岡さんの関係が気になりますねぇ。続きたのしみです
2004-02-04 21:50:33【★★★★☆】RYO
松岡唯さんと和也に何があったのでしょうね?過去から二人の間には深い溝なんかができているのかな?まだまだ気になるところ満載なので、次の更新を楽しみにしています!
2004-02-08 00:44:53【★★★★☆】葉瀬 潤
漫画を小説にするのはつまらないという意見がありましたが、それは人それぞれであると僕は思いました。松岡さんと和也の関係がこの先どうなるのか気になります。がんばってください
2004-02-17 17:10:11【★★★★☆】風
チョットこんがらがりますねぇ。どこから夢なのかが少し分かりにくかったです。でも内容的にはすごく面白いので続き頑張ってください
2004-02-17 18:52:17【★★★★☆】RYO
やっと二人の過去の関係が明らかになりましたね〜!なぜ唯が他の人と手をつないでいたのだろう?まだ気になるところがあります〜
2004-02-17 19:46:51【★★★★☆】葉瀬 潤
ついに完結ですか。和也と唯の仲が戻って良かったです。次回作も期待しています!
2004-03-10 22:50:50【★★★★☆】水柳
初めまして。冴渡と申します。読んでいてとても興味が沸きました!面白いですね。これからも、是非、頑張ってください!
2004-03-10 23:04:24【★★★★☆】冴渡
二人の誤解が解けてほんとによかったです!気まずかった距離が一気に近づいて、明るさを取り戻した二人がとても幸せそうです!
2004-03-12 13:02:22【★★★★☆】葉瀬 潤
計:56点
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