『私のせんせい4』作者:ぱちこ / - 創作小説 投稿掲示板『登竜門』
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もうだめだー、って思ったら余計涙が出てきた。

起こされて(半ば強制的に)保健室をでたらもう外は真暗だった。
先生、もう帰ったかな。ちょっと気になったから教員室まで覗きに行った。
まっくら。本当に真暗な階段をのぼっていくと明りの灯った教員室。

誰かまだいる!

教員室をちょっと覗くと・・・・ビンゴ。西先生はまだいた。
何やらプリントを作っているようだ。
息をよく整えて・・・

「せんせい、さっきはごめんなさい。」
とりあえず謝った方がいいと思って謝りながら教員室に入ってった。
「お、おまえまだいたのか。」
「ついさっき保健室から出されたんだよ。あはは・・」
笑顔が空回ってることが自分でもよく分かった。
「もう遅いんだから帰れ。おまえただでさえ風邪なんだから。」
先生は私のほうを向いてくれない。むっすりした感じ。
「やっぱさっきの事(子供は大人に〜)起こってるの・・?」
「もう6時だ。帰れ。この辺痴漢多いんだぞ」
「・・・かえりますよ」

外は案の定寒くて。
「うひぃー寒いよー・・」
スカートを下ろそうかと思ったけど女子高生のプライドが許さなかった。
そういえば今日は6時から見たい番組があった。
もう暗いけど・・・近道をして帰ろう。

「(うっわ!すっごい暗いじゃん・・)」
近道はすごく人気の少なくて暗い道。痴漢が多いらしいけど私なら大丈夫。
走ろうとしたそのとき・・
ドン!と後ろから突き飛ばされた。
「!?」
後ろを見ると中年のおじさんが立っていた。
「お、おじょぉちゃん、かわいいねぇ。おじさん・・寂しいんだ・・相手してよ」
「えっ?あっ!ちょっと、やめてください!」

振り払っても振り払ってもまとわり付いて来る手。
襲いくる恐怖感。

助けて、せんせい。


「・・・やだぁ!!!」


ボグ!と音がして見てみると・・痴漢が倒れていた。
倒れた痴漢の前にいたのは・・

「あ・・せんせ・・い」
「何やってるんだ・・お前は・・」
息が荒い先生。

「前を見たら痴漢に襲われてるやつがいたから、まさか。って思ってな」
逃げてく痴漢。

「あはは・・ごめんなさいちょっと急いでたから近道しちゃった。」
さっき突き飛ばされて転んだ膝が血で滲んでいた。
「お前血でてるぞ」
「知ってるよ。はぁー、びっくりした。」
足が震えてた。

「すごい血でてるじゃないか・・俺んち来い。手当てぐらいしてやる」
ぐいって引かれた手。
「え!いいよ、先生、大丈夫だから!」
何も言わない先生。
ただぐいぐい引っ張られてく手をずっと見ていた。

私、また先生に迷惑かけてる?
あぁ、やだなぁ。涙がまた出てきた。

「・・・先生、迷惑かけてごめんなさい。」
涙で声が震えるのを押さえながら言った言葉。
先生に聞こえただろうか。
2003-12-21 14:34:59公開 / 作者:ぱちこ
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この作品に対する感想 - 昇順
いやぁ〜展開が楽しみです
2003-12-23 23:53:14【☆☆☆☆☆】うさぎ
点数忘れてました〜
2003-12-23 23:53:30【★★★★☆】うさぎ
計:4点
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