ちょっと文章がぎくしゃくする感じ(例えば初めの二行目三行目)とか、状況が分かりにくい感じ(二人は高校生なのか大学生なのか、中学生時代の二人の乗る電車は同じホーム同じ路線のようでいて別の電車?)などがありましたが、最後の一行がきいていて、青春の甘酸っぱい雰囲気がよかったです。
たとえば、中学時代の夏の季節の描写がもっとあると、現在の冬との間の時間が一気に縮まる、というふうになるのではないかと思ったり。……すみません、単なる思いつきです。
しかし、テーマも題名も上手くまとまっていて、読みやすかったです。
2013-12-31 17:33:13【☆☆☆☆☆】狐ママン
作品を読ませていただきました。
字数制限がなかなか厳しいですね。テーマはわりとオーソドックスでしょうか。木の葉さん自身、この話に納得がいっていないということですが、個人的には良い話だなと思いました。僕もこんな青春したかったぜ……。
個人的な感想になります。最後の下りを強調するのなら、全体的にちょっと書きすぎているかなと感じました。この掌編小説の主題は嘘。ですから、語り部である『僕』の嘘はともかく、鳴海さんの嘘はもっと印象的にすべきでしょう。『両手を膝の上でぎゅっと握りながら。』『鳴海さんの目が大きく見開かれる。』この辺はもっと隠しても良いかもしれません。これらの文章を読むことによって、読む人は作品の肝である鳴海さんの心情が手に取るように分かってしまうのです。彼女はあくまで『全然気にしてない(作中の彼女の発言より)』のですから、そこらへんにギミックを仕込んでいくべきではないでしょうか。読者には彼女が本当に覚えていないのだと思わせ、最後で『でもありがと』。なんだ、覚えてないって嘘だったんじゃないか、とため息を吐かせる(読み手さんに)。あとは、そうですね、鳴海さんはとても素直な方のようですが、同時に他人を思いやる優しさも持っていますので、これら彼女の美点をうまくアピールするというのも腕の見せ所でしょう。電車のドアが閉まって、携帯が鳴る。『僕』は文面を見て、思わず顔を上げる。扉の向こうに、はにかんだような表情を浮かべている鳴海さんが見えて、次の瞬間電車がゆっくりと動き出す。で、『僕』は力が抜けると同時に『なんだよ、「でも」って』と呟く。
掌だからオチが必要だとか、驚きが必要だとか、そういうのはないと思います。でもお題が嘘で、この字数ですから、どこで読者さんに楽しんでもらえるかが悩みどころなのですよね。
繰り返しますが、僕は改稿などせずとも、これはこのままでも良いのではないかと思います。何より素直な流れが口あたり爽やかなのです。青春万歳!
次回作、お待ちしています。ピンク色伯爵でした。
2014-01-02 16:27:16【☆☆☆☆☆】ピンク色伯爵
お久しぶりです^^ 作品を読ませていただきました!
読んだ瞬間にそのわかりやすい内容に惹かれ、主人公に感情移入できました。青春の清々しい雰囲気がよく出ていたと思います。二人がすれ違う様子などに切ない感じがあって、個人的にはすんなりと入り込める、興味をそそられたストーリーでした。主人公が感じたどこか胸を締め付けられるような想いや、彼女に嘘をついてしまったことへの後ろめたさ……そのようなものが伝わってきました。最後、どのような展開になるのだろう、と思いながら、すらすらと読むことができました。
テーマは「嘘」ということで、私はお題に沿って書くということをあまりしたことがないのですが、字数制限があると、思う通りに書けなくて、なかなか骨が折れそうですね……。
気になったところは、最後電車に乗って鳴海さんが去っていく際に、彼女の心情をストレートに伝える表現がさらにあったら、グッときたんじゃないかと思います。読解力がない所為か、大したアドバイスができずにすみません。
最近あまり感想を書くことができずにいた為か、参考になるような感想も書けなくて……(汗)次回作が出ましたら、是非読ませていただきたいと思います。それでは、また。
2014-01-03 18:44:53【☆☆☆☆☆】遥 彼方
狐ママン様
はじめまして、感想ありがとうございます!
冒頭の数行、文章がぎくしゃくしているというのは自分でも書いていて思いました。状況がわかりにくいと感じさせてしまったのも、おそらく序盤で説明がうまくできていないせいですね(一応私のなかでは二人は高校生という設定だったのですが、説明不足でした。おっしゃるとおり中学生時代の二人の乗る電車は同じホーム同じ路線で別の電車です)。ご指摘いただいたことで、この作品に対して自分が納得していない部分、問題点がはっきりしました。ありがとうございます。
夏と冬の描写は、字数制限がなければ絶対入れたいと思っていました(泣)次回作はもっと丁寧につくりこんでいきたいです。
青春な感じや最後の一行を褒めていただけて嬉しいです。題名は迷うことなく決めたので、これで良かったなとほっとしています。「嘘」というテーマをどのように物語にいかすか、ずっと悩んでなかなか書き上げられなかったので、ちゃんとテーマに沿った作品と言っていだけて良かったです。よみやすさ、はいつも心がけていることなので、これからも精進しようと思います。
丁寧な感想をありがとうございました。よければ次回もお付き合いしてくださると嬉しいです。
ピンク色伯爵様
こんにちは!読んでいただきありがとうございます。
納得が行っていない点は狐ママン様にご指摘いただいた点そのままです。字数制限との戦いでした……。
鳴海さんの嘘をもっと印象的にする。これは考えていませんでした。私は逆に、ラストで互いが互いのことを好きだったと種明かしする前に、伏線としてお互いが好き合っていたことを伝えておかないと、唐突過ぎて「え?そうなの?」となってしまわないように気をつけなくては、とばかり考えて書いていました。嘘というテーマは「嘘告白」によって消化してしまったものと思い込んでいて、二人の心情の見せ方にはあまり重きを置いていませんでした。最後まで鳴海さんの心情を隠し続け、読者をあえて裏切ったほうが面白いですね。
伯爵様の書いてくださったラスト、とても素敵です。鳴海さんのいいところが存分に発揮されていると思います。むしろこっちでいいんじゃないでしょうか(笑)私は、ラストで「あ、彼女は気遣い屋なだけじゃなくて、こういう可愛い一面もあるんだ」みたいなのが出せたらいいなと思ってああいう風にしました。
この話には「『僕』の嘘=鳴海さんのことが本当は好きだった」と、「嘘告白事件」と、「鳴海さんの嘘=気にしていない、覚えていない」の三つ(もしくはそれ以上?)があるので、それをうまく作中で見せていくのが難しくもあり、見せ方が重要でもあったなと、伯爵様の感想を読みながら改めて思いました。
本当は、字数など気にせず、改稿してもっと長くしたものをこちらに載せようかとも思いましたが、このままでも良いと言っていただけたので残しておこうかと思います。ぶっちゃけ、爽やかな青春を憧れや幻想として書いてしまっているところがありますね……(笑)こういうのいいなー、っていう。
よければ次回もお付き合いください。ありがとうございました。
遥 彼方様
お久しぶりです!感想ありがとうございます。
わかりやすい内容を心がけていましたので、すんなり読んでいただけて嬉しいです。『僕』の鳴海さんへの思いがきちんと伝わっていたようで安心しました。青春いいですよね!
字数制限には本当に悩まされました。テーマに沿って書くというのも初めてだったので苦労しました。テーマからずれたり外れたりしないような物語を考えるというのは難しいものだなと痛感しています。
ラストで鳴海さんがもっとストレートに心情をと良いとのこと。そうですね、それもありだと思います。きちんと互が互いの思いを伝えあえた、という幸せ度がさらに増したラストになりそうです。でも、あえ直接的には言わず、「でもありがと」とだけ伝えるのも良いかなと思ったのは、鳴海さんがここではっきり言ってしまうと少しくどくなってしまうだろうか、すっきりした後味するのにはこれぐらいが一番いいかなと思った次第であります。ラストをどうするかに作者の個性が現れるのかな、とも思ったり。うまく返せなくてごめんなさい、貴重なアドバイスありがとうございます。
感想をいただけるだけで本当に嬉しいです!彼方さんの作品も読ませていただこうと思います。それでは、よければ次回作もお付き合いくださいませ。ありがとうございました。
今回の作品、実は学校の文集(年に一回でるもの)に載る予定のものなんです。「やる!」と引き受けてみたものの、他にも何人かの同級生の小説が乗る予定なので、自分のだけ見劣りしたらどうしようと焦ってばかりいて、全然書けなくて大変でした。でもここで暖かい感想をたくさんいただけて、まあこれで良かったかなという自信が持てました。いろいろな感想をいただけて本当にありがたいです、励みになります。
2014-01-03 21:57:27【☆☆☆☆☆】木の葉のぶ
こんにちは。学校の文集っていうのは文芸部の文芸誌とはまた違うものなんですか? でもテーマが決まっているということはそういう類のものですよね……? 何にせよがんばってください。文芸誌は高校生の時、教室に置かれていたのをちらっとのぞいてみて色んな意味でびっくりさせられたことがあります。
さて作品の感想ですが、ほかの方がおっしゃっているように改善点は多くあるかと思われますが、ぼくの好みにはぴたっとはまったのでポイントを付けさせていただきました。駅でぼーっとしていて知り合いのかわいい女の子に声をかけられるというシチュエーションは何度か経験しているので(もちろん恋は成就しませんでしたが)、つい昔を思い出しながら読んでしまいました。もう最後どうなるかどきどきでしたが、ラストのメールの一言は大変よかったです。
2014-01-07 19:50:20【★★★★☆】ゆうら 佑
ゆうら 佑様
返信が大変遅くなってしまい本当に申し訳ありません!感想ありがとうございます。
学校の文集、というのはちょっと語弊がありました、すみません。この一年の学校の様子や行事やなどが書かれた年鑑のようなものです。その中に創作部門(生徒が書いた小説や絵が載る場所)のようなものがあり、そこに載せてもらうことになった次第です。文芸部は私の学校にはないですね……あったら入っていたかもしれません。
この掲示板に来て初めてポイントをいただきました……!光栄です、ありがとうございます。こういう「青春」なシチュエーションっていいなあと思って書いたので、好みと言っていただけると嬉しいです。ラストは、書いているうちにふと、「こうしたらどうか」というのが思い浮かんでそのまま書いたものなのですが、自分でもなかなかうまくいったのではないかと思っています。
それでは、良ければ次回もお付き合いくださいませ。読んでいただきありがとうございました。
2014-02-11 22:45:00【☆☆☆☆☆】木の葉のぶ
[簡易感想]続きも期待しています。
2014-05-29 22:00:16【☆☆☆☆☆】Sara
計:4点